デュエルマスターズ darkness   作:deta豆

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第7話 邸宅

先生に家の前で降ろしてもらった後、零は家の中で今日あった事を思い返した。

 

「(あいつ…絶対なんか知ってるよな…)」

 

その時、ふとジャブラッドがカードの中からヒョコリと顔を出して言う。

 

「あそこはやばいぜ。」

 

「まずあの水気だ、お前も嫌〜な感じしてただろ?」

 

「まあな」

 

零はそれだけ言って返すが、ジャブラッドの話は続く。

 

「水気の正体は恐らく闇のマナと残滓がぐちゃぐちゃに混ざり合ったモノだ。」

 

「ちょっと待った。」

 

零はそう言うと問いを投げかける。

 

「マナはエネルギーだろ?それはデュエマとかお前の話で聞いたから分かる…残滓は何だ?」

 

「残滓とは!マナの元となった成分であり生き物の魂の停止により発生するモノ…まあ簡単に言うと魂の残りカスみたいなもんだな…主に生物の死亡時に発生する。」

 

零「へー…待て、生き物の死亡時?何でそんなもんとマナが混ざり合ったもんが何であの綺麗な劇場にあんなに充満してたんだ?」

 

ジャブラッド「知らん、ただあのノゾミとか言うガキが関係してんのは間違い無い。」

 

零「なるほどな…(それならボウイにもっと近づいた方が良さげだな)」

 

零&ジャブラッド「…」

 

零「風呂沸かして来る。」

 

ジャブラッド「了解。」

 

 

 

 

〜次の日〜

 

─ファレス─

 

零「お会計18530円となります。」

客「カードで」

 

零「ありがとうございましたー…。」

 

???「どうした零?元気ないね?」

 

零「アカリか…」

 

アカリ、バイト仲間でよく遊びに行ったりしてる。

 

それなりの仲の女友達だ。

 

結構美人、バイト仲間からは彼氏いるかよく聞かれてる。

 

ちなみに彼氏は居ないらしい。

 

アカリ「考え事?」

 

零「あぁ…なんか最近白髪で綺麗な朱い眼の俺と同い年ぐらいのすごく綺麗な女の子の事が頭から離れなくてよー…彼女にするならあぁ言う子がいいなーって感じだ。」

 

アカリ「へぇ…」

 

零「それからあの子が現れた後変な事が起こったんだよ…部活のみんなと行った劇場の舞台裏では俺の知り合いらしい奴もいてよー…」

 

アカリ「知り合い"らしい"…?」

 

零「あぁ…言ってなかったっけ?俺記憶喪失なんだよ、ある日スカイツリーの中で目覚めて…警察に相談したりと色々経由して戸籍とか色々調べた結果いま住んでる家が俺の家らしくて…的な感じだ。」

 

アカリ「サラッとすごい事言ったね?」

 

零「そうか?大した事ないだろ。」

 

アカリ「それ、言った方が良いよ。」

 

零「…そうするか。」

 

店員「あ!アカリちゃん零くん!この料理運んでー!」

 

零&アカリ「はーい。」

 

 

 

─次の日─

 

デュエマ部の部室で席に座っていた俺はふとボウイの席に目をやる。

 

リリス「ボウイ生徒の事心配?」

 

零「あぁ、友達だしウチの部員でもあるしな。」

 

リリス「授業にも来てなかったもんね…連絡しとく?ママにお願いすれば直ぐだけど…」

 

零「いや…うーん…まだ保留で頼む。」

 

その時、部室のドアが勢い良く開けられた。

 

レルム「零生徒!」

 

零「れ、レルム副委員長!?」

 

リリス「レルムちゃん!?どうしたの!?」

 

レルム「"どうしたの!?"じゃ無いですよリリス風紀委員長!昨日デュエマ部全員学校サボりましたよね!?」

 

零&リリス「あ…」

 

零「もしかしてファルゴとかイッサが居ないのってそう言う事か…?」

レルムが頷くと俺に手錠をかけた。

 

レルム「補習室まで連行します。」

 

リリス「あれ?私は?」

 

レルム「風紀委員長は無理矢理行かさせられたのは分かってます、零生徒を補習室に連れて行ったら貴方もしっかり来てくださいね!?あともうすぐ文化祭ですから今度の会議忘れない様に!」

 

リリス「あ!は、はーい…。」

 

零「ヤダヤダ補習室に4時まで監禁はヤダーッ」

 

リリス「仕方ないよ零...私も凄くヤダ…でも一緒に頑張れば無量大数人力だからダイジョブ!私もすぐに行くから!」

 

零「ホアアアアアアア」

 

 

─補習室─

 

零「…終わったか?」

 

イッサ「いや…全然…。」

 

ファルゴ「ファ…ファア?!…この問題…一体どうやってやるんだ…。」

 

竜吾「ァァァァァァァァァァァ!勉強なんてやめだやめ!デュエルしようぜ!」

 

零「馬鹿!やるべき事はしっかりやらなきゃダメだろ!」

 

イッサ「そうだぞ竜吾!一定の単位取れてないと留年になるんだからな。」

 

 

 

 

 

リリス「おまたせー!零!待ってt…」

 

リリス「あ…え、えー!?みんな泡吹いて倒れてる…。」

 

─数時間後─

 

零「流石はリリス風紀委員長だ!勉強を教えるのも上手いしデュエルも強いし面も良いとは!」

 

ファルゴ&竜吾「まさにその通り」

 

リリス「フッフッフッ…そうでしょ?そうでしょ?」

 

零「なぁ…リリス、なんか食べに行こうぜ。」

 

リリス「賛成!」

 

イッサ「何か食べに行くのか?」

 

ファルゴ「それなら…俺達も行くぜ!ファーッ!」

 

竜吾「賛成だ!」

 

零「それじゃお前ら俺に着いて来い、良い店知ってんだ。」

 

─ファミレス─

 

零「なぁリリス、俺闇以外の他の文明も採用しようと思うんだけど…どう思う?」

 

リリス「うーん…どう言うデッキが良いの?」

 

零「今のデッキに少し追加する系の感じだな。」

 

リリス「じゃあクローシスなんか良いんじゃない?私も使ってるけど墓地蘇生とかあるしドローとか蘇生とか色々あるよ!要らない手札を捨ててドローしたりとか。」

 

零「なるほど…クローシス良いかもな…。」

 

竜吾「ボルシャックカイザーを召喚!シビルカウント3でSA!更に!シビルカウント5で無限攻撃だ!行けーッ!」

 

ファルゴ「ファーッ!甘い甘い!ST!呪文!輝跡の大地!それにより行けぇッ!キャプテンゴルファンタジスタ!ボルシャックバラフィオルとバトルだぁ!」

 

竜吾「クソォ!でもまだ行ける!」

 

ファルゴ「残念だったなぁ!ゴルファンタジスタの能力で!このターンこいつよりパワーの低いクリーチャーは攻撃出来ないぜ!」

 

竜吾「クッソォ〜!ターンエンド!」

 

イッサ「…零このドリンクのブレンド中々に良いな。」

零「だろ?俺のお気に入りだぜ?」

 

アカリ「お!やってるね〜」

 

零「お!アカリ!」

 

リリス「誰?」

 

零「バイト先の友達。」

 

アカリ「はい、ご注文のメニューお待たせしました〜」

 

零「おう、ありがとう。」

 

アカリ「じゃあまた後でねー」

そう言ってあかりはレジの方へ戻って行った。

 

リリス「…」

 

イッサ「リリス。」

 

リリス「…何?」

 

イッサ「デュエルするぞ」

 

リリス「いいね!丁度零にクローシスのデッキがどんな感じか見せれるし!」

 

零「よ、よし!じゃあ俺が審判をやろう!」

 

ファルゴ「ファーッ!トドメだァッ!ギャラクティカゴルファンタジスタでダイレクトアターック!」

 

竜吾「ぐああああ!?く…クソォ!負けたぁ…って!あっちも始めてるじゃねぇか!」

 

ファルゴ「何っ!?あの二人が戦うのか!?」

 

リリス「先攻はあげる。」

イッサ「…分かった。」

 

イッサ「…」

リリス「」

零「…?」

 

リリス&イッサ「デュエル」

 

 

 

イッサ「俺のターン パーフェクトコールドフレイムをマナに置きターン終了。」

 

リリス「私はニコルボーラスをチャージしてエンド!」

 

イッサ「俺のターン!2マナでアシスターモギリンゴを召喚しターン終了。」

零「(アシスター系か…ファルゴみたいに3t目の何かに繋げようとしてんのか…?)」

 

リリス「私はブレインスラッシュをチャージしてターン終了!」

 

イッサ「俺のターン…一気に決めるぞ…ッ!」

 

零「はぁ!?早くね!?」

ファルゴ「零、奴のデッキはいわゆる"速攻デッキ"だ。」

零「あぁ…そう言う感じのデッキか…。」

 

イッサ「マナをチャージし!3マナでナポレオンバイブスを召喚!手札を1枚捨て、2枚ドロー!」

 

イッサ「行くぞリリス!モギリンゴでアタックする時!革命チェンジ!芸魔隠狐!カラクリバーシ!」

 

イッサ「その登場時効果により、山札から1枚を引き...呪文!パーフェクトファイア!その効果により俺は手札からモギリンゴを出し!カラクリバーシをこの攻撃の後アンタップさせる!」

 

イッサ「シールドブレイク!」

 

リリス「…あ!やった!シールドトリガー!コブラ!山札の上から2枚を墓地に置いて…アーテルゴルギーニを出す!」

イッサ「ッ!?」

 

ファルゴ「マジかよ!?」

零「ピンポイントでアーテル引くとか運良すぎだろ!?」

リリス「アーテルの効果で山札の上から4枚を墓地に置いて…クロックをバトルゾーンに!ターンはこれで強制終了される!」

 

イッサ「ぐ…」

 

竜吾「流石にこれリリスの勝ちだろ…」

ファルゴ「いや、それはどうかな?」

 

竜吾「?」

 

零「イッサの墓地には呪文が2枚…つまりパーフェクトコールドフレイムがトリガー化してる、うかつに殴れないだろ。」

 

竜吾「あ、そうか…。」

 

リリス「私のターン!3マナでパーフェクトコールドフレイム!ナポレオンとモギリンゴを行動不能に!」

 

零「あ、風紀委員長もコールドフレイム採用してるのか。」

リリス「うん、相性良いし。」

 

リリス「じゃあ、アーテルでカラクリバーシに攻撃してターン終了!」

 

イッサ「…ドロー…!そうか…お前が来てくれたか!」

 

イッサ「俺のターン!チャージはせず手札を1枚捨て3マナでバセヌテレジを召喚!」

 

リリス「あー…負けちゃうかも…?」

 

イッサ「バセヌテレジでシールドブレイク、その時!革命チェンジ!芸魔王将!カクメイジン!」

 

イッサ「王手だ、リリス。」

 

イッサ「カクメイジンでシールドをwブレイクする時、墓地からパーフェクトコールドフレイムとパーフェクトファイアを唱える!」

 

イッサ「コールドフレイムの効果で手札を1枚捨て、2枚ドローを2回!」

 

イッサ「来た!更に!パーフェクトファイアの効果でカクメイジンをこの攻撃の後アンタップさせ、手札から単騎マグナムを召喚!」

 

リリス「…!シールドトリガー!『この先は修羅の道ぞ』!カクメイジンとマグナムを手札に!」

 

零「…?」

イッサ「ターン終了…。」

 

リリス「私のターン!3マナでボンキゴマイムを召喚!してターン終了!」

 

イッサ「あ…クソ!チャージはせずbffモーメントとカクメイジンを捨て、スクラッチアクセルキューブリックをバトルゾーンに出す!」

 

リリス「ボンキゴマイムの効果で1枚ドロー。」

 

イッサ「キューブリックで…アーテルゴルギーニを手札に。」

 

リリス「離れる代わりにクロックを破壊!」

 

イッサ「ナポレオンバイブスでシールドブレイク!」

 

リリス「アーテルゴルギーニでブロック!」

 

イッサ「相打ちだな…モギリンゴでシールドブレイク」

 

リリス「トリガー無し。」

 

イッサ「ターン終了。」

 

リリス「私のターン!3マナでビギニングオブザジエンド!3枚墓地に置いて墓地からdoomドラゲリオンを手札に!そのまま2マナで超無限墓地進化!10枚のクリーチャーを進化元にしてdoomドラゲリオンを召喚!」

 

リリス「doomドラゲリオンでモギリンゴをアタックする時、メテオバーン!下のカードを1枚墓地に置いてキューブリックを−9000!さらに墓地からニコルボーラスをバトルゾーンに、手札捨てて。」

 

イッサ「クソ…」

 

リリス「モギリンゴとバトルして破壊!ターンエンド!」

 

イッサ「チャージしてターン終了だ…。」

 

リリス「私のターン!6マナでブレインスラッシュ!3枚引いて1枚捨てアーテルをバトルゾーンに!更にアーテルの効果で山札から4枚墓地に置いて、墓地からフミシュナを紹介!」

 

リリス「ボンキゴマイムでシールドブレイク!」

 

イッサ「トリガー無し。」

 

リリス「doomドラゲリオンでアタックする時、メテオバーンで下のカードを1枚墓地に置いて…ドルファディロムをバトルゾーンに!exライフでシールドを1枚追加!そしてTブレイク!」

 

イッサ「ST!呪文!パーフェクトコールドフレイム!ニコルボーラスとドルファディロムの攻撃を停止させる!更にもう一枚ST!踊戯音愛パステル!」

 

リリス「ターン終了かな?」

 

イッサ「サレンダーだ…。」

 

リリス「ほんと?やった!」

 

零「リリス、良いデュエルだったぞクローシスってトリガー強いな?フミシュナだったか?あれ入れたいんだが…」

 

リリス「あ…このカード欲しいの?…はい!」

 

零「え?」

 

リリス「良かったら使って!」

 

零「あ、ありがとう!」

 

リリス「あ!後これもあげる!」

 

零「なんだこのカード?」

 

リリス「邪心臓の魔法陣!クローシスするならフミシュナ含めて相性良いから!」

 

零「ありがとう、使わせてもらうぜ」

 

イッサ「…」

ファルゴ「仕方ねーよ、相手が相手だ…まぁこんな日もあるぜ…ファーッ」

 

竜吾「二人ともつえー!」

零「…」

 

ふと、俺は時計を見た。

 

時刻は既に午後6時を過ぎている、もう帰った方が良いだろう。

 

零「時間無いし俺帰るわ」

 

リリス「え?じゃあ私も!」

 

ファルゴ「もう遅いからなファーッ!俺も帰る。」

 

イッサ「…帰る準備するか。」

 

竜吾「マジかよ…もっとデュエルしたかったのに…。」

 

零「…なぁリリス、ボウイの居る場所教えてくれるか。」

 

リリス「良いよ〜何なら私が案内するね〜」

 

イッサ「なら俺も行ってい─」

リリス「…」

イッサ「…いや、何でもない。」

 

零「それじゃあな〜」

 

そうして俺はリリスに案内されながらボウイの家へ向かった。

 

零「いやぁ…こんな遅くにありがとうな。」

 

リリス「全然大丈夫!もしろ沢山要望言って!零の言う事なら何でも聞くから!」

 

零「そう言えば俺記憶喪失なんだよな〜」

 

リリス「え?それ本当?」

 

零「マジ。目が覚めたらスカイツリーのベンチでぶっ倒れててマジで何も覚えて無いんだよ。」

 

リリス「…もしかしてあの金髪の女の子とか昨日会ったノゾミちゃんも関係ある...?」

 

零「え?よく分かったな…?」

 

リリス「零の事なら何でもお見通しだから!」

 

零「じゃあ昨日の俺の晩飯分かるか?」

 

リリス「カップ焼きそばにチキン乗っけてマヨネーズかけた奴!」

 

零「すげぇな!?」

 

???「…」

 

─覚知山邸─

 

零「ここがボウイん家か。」

リリス「じゃあインターホン押すね。」

 

リリスがインターホンを押すと入り口と思われる場所から使用人と思われる若い女の人が出て来た

 

覚知山家の使用人「ボウイ様のお友達でしょうか?」

 

リリス「はい」

 

覚知山家の使用人「後ろの方々もですか…?」

 

零「?」

 

イッサ「よっ零。」

 

零「え!?お前ら帰ったんじゃ!?」

 

ファルゴ「こっそりついて来たんだよ…。てかお前記憶喪失なのか…厨二病かよ!ファーッファッファッ!」

 

リリス「聞いてたの…?」

 

零「だよなファルゴ!俺もそう思う。」

 

竜吾「ボウイとはまだデュエルしてなかったからな!俺も来たぜ!」

 

覚知山家の使用人「では皆様!お入りください!」

 

零「お邪魔します。」

 

リリス「お邪魔しま〜す!」

 

イッサ「…」

俺達は使用人さんの後に続き、邸宅の中へと入って行った。

 

リリス「わ〜広ーい!」

 

イッサ「何言ってんだ?これと同じくらい広い家に住んでるだろ?」

 

零「広いけど普通に生活感感じるな。」

 

その時、上の階の方からものすごい勢いで階段を駆け降りて来る音が聞こえた。

 

竜吾「だれか降りて来たぞ?」

 

階段の方を見ると頬を赤らめたノゾミが満面の笑顔で駆け降りて来た。

 

ノゾミ「こんにちは!ようこそ!覚知山邸へ!」

 

竜吾「ノゾミじゃん!よっ!」

 

ノゾミ「…零!さあ上がって!」

 

竜吾「無視すんじゃねぇ!」

 

ノゾミは俺の手を取ると凄まじい勢いで話し始めた。

 

ノゾミ「すぐに食事を用意するから!今日は泊まりでも良いんだよ?何なら一生ここに居ても…」

 

零「あ、いや…今日はボウイの様子を見に来ただけッスから…なぁ?お前ら」

 

リリス「その通り!」

 

イッサ「あ、あぁ…そうだ」

 

それを聞いたノゾミの笑顔はとても濁り、俺含めたデュエマ部メンバーを睨みつけた。

 

ノゾミ「…そうなんだ…使用人さん、この方々をお兄ちゃんの部屋まで案内して」

 

覚知山家の使用人「かしこまりました、皆様こちらでございます」

 

俺達はメイドさんの後を追った。

 

竜吾「なぁ零、ノゾミなんか嫌な感じだったな。」

 

零「あぁ…俺もそう思う。」

俺はさっきの会話で理解した。

 

"彼女は信用ならない"

 

ファルゴ「何でそんな思い詰めた様な表情してんだよ?気楽に行こうぜ?ファーッファッファッファ!」

 

零「…あぁ、にしてもこの家めちゃくちゃ豪華だなぁ!」

 

リリス「…ボウイ生徒、大丈夫かなぁ?」

イッサ「…」

 

覚知山家の使用人「こちらです。」

俺はドアをノックした。

 

零「ボウイ、俺だ。」

 

[ガチャリ]

 

鍵の開く音が聞こえた。

 

零「入るぞ…」

覚知山家の家政婦「私はここでお待ちしております。」

 

そうして俺達は部屋の扉を開けた。

 

ボウイ「…何しに来たんだよ。」

 

零「様子を見に来た…。」

 

ふと、部屋を見渡す。

 

ベッドは破け、棚はボロボロ

外の光景が嘘の様にズタズタの部屋に

ボウイは棒立ちしていた。

 

竜吾「何だこの部屋…何もかんもボロボロじゃねぇか…。」

 

ボウイ「…」

 

ファルゴ「おい、俺達はお前の事心配して来たんだぜ?ファーッ!」

 

ボウイ「余計なお世話だ…。」

 

零「おい、大丈夫か?ほら、今日のホームルームで配られた配布物だ、文化祭だってよ。」

 

ボウイ「…」

 

その時、足を踏み鳴らしながら随分とイラついた様子でイッサが前に出た。

 

イッサ「おい、てめぇ…何ウジウジしてんだよ…。」

 

ボウイ「…なんだよ。」

 

イッサ「助けて欲しいんなら普通にそう言えよ。」

 

ボウイ「…惑なんだよ。」

 

イッサ「言わなきゃ分かんねぇっつてんだろうが!!!」

 

ボウイ「そう言うの…迷惑なんだよ!!!!!」

 

ボウイはイッサを突き倒し、仰向けになったイッサに馬乗りになった。

 

リリス「え」

 

ファルゴ「ファ!?」

 

零「…!」

 

そしてボウイはポケットからカッターナイフを取り出した。

 

ボウイ「お前に何が分かるんだよ!!!!」

 

ボウイはそのカッターナイフをイッサの首めがけて突き刺そうとした。

イッサ「ッ!?」

 

グサッ

 

鈍い音が部屋中に響き渡った。

 

零「ッ…」

 

何とか俺が既の所で割って入り、カッターナイフの刃先を手で掴んだ。

零「…」

 

俺はボウイを突き飛ばし、仰向けになったボウイに馬乗りになり、ボコボコに殴った。

 

ボウイ「な…何だよォ…」

 

零「今のお前は怪物よりも狂って見えた、だからボコボコにして正気に戻した。」

 

ボウイ「…もういい、帰れよ!帰ってくれよ!」

 

零「…分かった、またな。」

 

リリス「ぜ…零?大丈夫…?」

 

竜吾「…」

 

ファルゴ「…」

 

皆が黙りながらボウイに背を向けたが

 

イッサ「クソ…」

 

ただ一人、ボウイを睨みつけながらその場を去った。

 

覚知山家の使用人「大丈夫ですか!?

 

零「まぁ…何とか大丈夫ッス…この程度の傷なら洗ってばんそうこう貼ってくれればありがたいッスね…」

 

リリス「零…?」

 

零「悪いなお前ら…先帰っててくれ…。」

 

ファルゴ「仕方ないな…竜吾、イッサ、リリス 帰るぞ。」

 

竜吾「…」

 

リリス「私、零に付き添う。」

 

イッサ「…帰るぞ。」

 

イッサがリリスに伸ばした手を、リリスが振り払う。

 

リリス「私に指示しないで。」

 

イッサ「…」

 

そう言って3人はその場を去った。

 

リリス「もしもしレルムちゃん…?ごめん、お願いしたい事があるんだけど...今日の学校夜間警備お願い出来る…?あ!ありがとう!じゃあお願いね!」

 

 

零「え?なんで包帯なんスか家政婦さん!?」

 

覚知山家の使用人「刃物で刺されたんですよね?貫通してますよ?ならばんそうこうじゃダメです、包帯巻いてください!」

 

零「あ、はい。」

 

零「ありがとうございました!」

 

覚知山家の使用人「お気をつけて!」

 

俺はこの邸宅を後にした。

 

ふと、後ろを振り向くと、物陰から誰かが覗いてるのが見えた

ノゾミ「…」

 

リリス「ねぇノゾミちゃん。」

 

ノゾミ「え、な、何?」

 

リリス「零…どこ?」

 

ノゾミ「…もう行っちゃいましたよ?」

 

リリス「え!?やばいやばい!教えてくれてありがとう!お邪魔しました〜!」

 

 

ノゾミ「…」

 

ノゾミは錨で階段を駆け上がりボウイの部屋のドアを勢いよく開けた。

 

ノゾミ「お兄ちゃん、お邪魔しまーす。」

 

 

ボウイ「あ…な、何だよ…何しに来たんだよ!?」

 

ボウイは武器を取り出すけど、それは無意味だった。

 

ボウイ「あ…か、カッターが…」

 

ノゾミ「…零を傷つけたのはこれ?」

 

ノゾミ「ねぇ、お兄ちゃん…何様のつもりなの?」

 

ノゾミ「零を傷つけて。」

 

ノゾミ「私の印象悪くして。」

 

ノゾミ「私から零を取らないでよ!!!」

 

彼女が機械の様な巨大な腕を出現させ、それでボウイを掴み上げる。

 

ボウイ「な何だよ…あいつの何処が良いんだよ…!」

 

ノゾミ「ッ!?酷い!!!!」

 

ボウイ「グハッ…」

 

ノゾミ「…嫌い嫌い嫌い嫌い!お兄ちゃん何か大っ嫌い!」

 

ボウイ「ゴフッ…」

 

???「ノゾミ…もうやめた方が良いですよ…死んでしまいます。」

ノゾミ「…分かった。」

 

ノゾミ「…お父さんに言いつけてやるから。」

そう言って、ノゾミは部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

 

─零の自宅─

 

ジャブラッド「ハハハ!!!派手にやられたな!」

 

零「うるせぇ!万全の状態だったらあんなカッターナイフなんて粉砕してやれるぜ!…にしても、ボウイ…心配だな。」

 

ジャブラッド「まあ放っておいた方が良いだろ、それよりお前がさっきリリスからもらったフミシュナと邪心臓の魔法陣寄越せ、俺が見ててやるから。」

 

零「はぁ?何でだよ。」

 

ジャブラッド「いいから寄越せ。」

零「ヤダ」

ジャブラッド「寄越せって!」

 

[ピーンポーン]

 

ジャブラッド「あ?インターホン鳴ったぞ?何か頼んだか?」

 

零「いや?」

 

俺はドアの方に向かった。

 

リリス「零!私だよ!開けて〜」

 

零「はぁ!?」

 

驚いた俺はドアスコープを覗いた。

 

零「俺と一緒に居るとは少し聞こえたが…風紀委員長マジで来たのか…!?」

 

リリス「うん!」

 

零「はぁ…仕方ねぇ…風呂も沸いてるし飯もすぐ作る…。あ、着替え持ってきたか?いや…今の質問は変k…」

 

リリス「もちろん!急いで持って来た!」

 

零「マジか」

 

 

 

零「何で家の位置分かったんだ?ボウイとは違って誰にも住所は教えてないと思うが…。」

 

リリス「零のリュックにgpsを付けてたからすぐに分かったよ!」

 

零「え?ちょっと待て…マジで付いてるじゃねぇ…かいつ付けた?」

 

リリス「ファルゴ生徒とのデュエル後に抱きついた時。」

 

零「分からなかった…。」

 

零「それじゃ料理作ってるから風呂入っててくれ。」

 

リリス「うん分かった〜!」

 

ジャブラッド「俺の晩飯は?」

 

零「後でな。」

 

ジャブラッド「チッ」

 

リリス「今誰かと喋ってなかった?」

 

零「え?い、いや?」

 

そうして、今日一日?はリリスと一緒に暮らす事になった。

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