AC6主要人物全員転生 in ワールドトリガー 作:ミールワームの照り焼き
あらら、ヘリアンサス型もトイボックスもそんなに持たなそうだな。
ならまずはトリオン兵を一番早く片付けたこのヒゲと金髪の二人をやろう。
ショットガンの射程までアサルトブーストで距離を詰めつつ、両肩のミサイルを黒トリガーにばら撒いて牽制。
金髪の弾幕をサッと躱して、ショットガンでズドン……ヒゲの腕一本もいだだけか。シールド貼らずに回避したのは正解だけど、ショットガンだから銃弾がばらけるから避けづらいはず。
まあでも初撃で死なない相手は久しぶりだ。
ましてや、まったく動揺せずに斧の少女と連携して、切り掛かってくるなんて。うちのトリオン兵をもう片付けるとはやるな。
「太刀川さん、小南、伏せろ!」
「ッ!」
「うおっ!」
前後から近寄ってきたらパルスブレードをぐるっと一薙ぎ、ってあれやったのは斧だけか。
……黒トリガーめ、こっちが何するかわかってるみたいだな。
どういうカラクリ……いやサイドエフェクトかな? 厄介だ。
そして、斧も生身になる前にすっとんでったな。全員片付けたらバムスター出して捕虜にするつもりだったのに……まあいいいやまずは一人。
「旋空孤げッ!」
そして、足元でなんかしようとしてる髭もブースト&キックで粉砕。強化人間でもないとACの機動力には反応できまい。これで二人。
その間に、目眩しを兼ねて一番厄介な黒トリガーに両肩のミサイルを集中砲火からの避けた先にショットガン……をまた避けられたのでさらに詰めてパルスブレードで一閃。
「まずいな……!」
避けたはいいが、体制を崩したな。
パルスブレードはまだ展開中だ。もう一薙ぎでこれで三人。
うん? こいつは飛んでかないのな? 巻き込んで殺さないようにしないと。
「……予測確定」
––––とかかんがえてたら、いつくもの斬撃がパルスブレードに叩き込まれた。
『右手武器損傷甚大……レイブン、パルスブレードはもう使用できません』
斬撃を時間差で仕込むこともできるのかー! 俺のメインウェポンが……黒トリガーはやっぱり黒トリガーだな、油断したらこのザマだ。
まあいい、もうこいつには用はない。
あとは金髪ともさもさと筋肉の三人……とスナイパーが一人。
三人が弾幕を張ってくるが、装甲の薄い箇所に当たらなければ怖くはない。こちらも大きく避けながら、ミサイルをマルチロックさせて散らして撃つ。
爆撃で視界を奪い、体制を崩したところでショットガンとパルスブレードの残骸パンチで各個撃破だ。
さて、あとはスナイパーだけど。
『スナイパーの潜伏候補地点をマークしました。ミサイル誘導システムに干渉……同時爆撃可能です』
さすがエアさん、仕事ができる。
というわけで、ミサイル発射。
めぼしい建物上階を破壊して……うわ、ミサイル撃ち落とした。変態か。
まあでも見つけた。あとは集中砲火だ……よし飛んでった。これで第一波殲滅完了。
「エア、第二波がくる前に黒トリガーの人を確保してしまおう」
『了解ですレイブン。改良型バムスター起動……他にも出しますか?』
「……今ぐらいのトリガー使いが集結したらちょっとだけ面倒だ。残りのトリオン兵も全部出して奥の高い建物を三方向ぐらいにわけて攻撃させよう。勿論、殺傷は回避するように設定して」
あとは、浮いてる部隊から潰して、最後に敵基地制圧となればいいかな。
戦える人間がいなくなれば、話ぐらいは聞いてくれるでしょ。
ルビコンでの実績も多数ある完璧な交渉術だ。
問題はあんまり粘られるとトリオン切れの可能性があることかな。
補給シェルパも一機しか持ってきてないし。
あとは、黒トリガーの本数次第だなー。
ミシガンのおっさん風に言うなら、愉快な遠足はまだまだ始まったばかりだ。
▲▼▲▼
––––B級以上の過半数の隊員がやられる未来が見える。死人こそ出ないが、S級隊員である、迅自身や天羽、ノーマルトリガー最強の篠田本部長も例外ではない。
それも低くない確率で。
迅がそう言い出したのはおよそ一ヶ月前のことだ。
迅のサイドエフェクトでは知らない相手の未来までは見えない。つまり敵の実態や目的はわからないと言うことだ。
だが、敵の出現する場所のパターンはかなりばらつきがあるものの、タイミングはかなり絞れていた。
ボーダーはこの未曾有の危機に対して総力を結集、可能な限りの部隊を動員して厳戒態勢に当たっていた。
「太刀川隊、玉狛第一、冬馬隊員、撃破されました。迅隊員は…………捕えられたようです」
司令部に鎮痛な声が響く。
戦況はあまりいいとは言えなかった。少数のトリオン兵とたった一人の人型近界民にA級上位部隊とS級隊員である迅を撃破されたのだ。
「まさか近界民たったひとりにここまでやられるとはねぇ……」
青ざめた表情で、根付がつぶやく。敵の使う大型のトリガー兵器はあまりにも大きく目立つ。おそらくは、警戒区域に接している地域の市民の目にも入っているだろう。メディア対策室長としても頭が痛い話だ。
「迅くんが捕えられたのが痛いですね……彼の未来視なしでこの盤面を動かさなければならない」
淡々と現状を分析するのは唐沢だ。らしくなく額には大粒の冷や汗を浮かべている。
「……信じられんわい。あのトリオン密度、機動力に出力、なにより巨大さ……動かすだけで尋常ではないトリオン量がいるはずだ! いったいどんなトリオン量の化物が乗っているのか」
一番動揺しているのは本部開発室長の鬼怒田かもしれない。エンジニアとして非現実的な光景を目の当たりにしてるのだ。敵の使う仮称、大型トリガーはあまりに常軌を逸していた。
「トリオン兵が新たに出現! 先ほどと同じ、車輪型と虫型多数、三方向に別れ本部に近づいています!」
そうこうしている間にもボーダーにとって良くない形で事態は変容していく。
「B級部隊は複数部隊で連携して虫型に対応、A級部隊はより危険度の高い車輪型に対応してもらおう。大型トリガー使いには天羽をぶつける」
口を開いたのは城戸司令だ。その内容に意を唱える人間はいない。司令部の誰もが総力戦になることを理解していた。
「迅速に新型トリオン兵を撃破した後、総力を持って大型トリガー使いを叩く。相手もトリオンの限界はあるはずだ。タイミングを見て篠田本部長にも出てもらう」
––––ボーダーの反撃が始まる。