血狂いの娘   作:懐紙

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遅くなりました。
前話のマスキュラーの描写を少し加筆しましたので興味があればご覧下さい


新たなる戦いへ

雄英襲撃の2日後。昨日学校は臨時休校で今日から再開らしい。まあ私は普通に入院中だ。

昨日は丸々一日意識が戻らず、今日の朝頃目が覚めてからはずっと検査などでてんやわんやだった。

 

とはいえ傷という傷は実はもうほぼ完治してたりする。

負っていた傷ほぼ全身にわたる粉砕骨折と打撲、内出血等。個性を使えば骨は再生するし後はリカバリーガールの個性で治癒出来た。しかし脳の検査等があったり、普通に回復するために必要なエネルギーを補充するため点滴を6つ繋げながら高カロリーな食べ物を出前で頼み口にとにかく放り込み回復に務めていた。

 

 

しばらくして私の回復の知らせを聞いたのか、ミイラマンみたいになってる相澤先生がお見舞いに来てくれた。これはどちらかと言うと私がお見舞いに行かなければ行けないのではなかろうか?くだらない事を考えていると開口一番私に「すまなかった」と謝罪してきた。

 

面食らう私に先生は続けて言う

 

「正直、あの状況でマスキュラーを抑えられるのはお前しか居なかったそれは事実だ。だがお前は生徒で俺は教師、そしてプロヒーローだ。その事実に甘えてしまった事、そしてそれが招いた結果を見て情けない限りだよ。だから重ねて謝罪と、そして感謝を。ありがとう今筋、お前のおかげでこの程度の被害で済んだ。」

 

「頭を上げてください先生。あのクソ親父は元々私にしか興味なかっただけです。アイツがほかの所に行こうとしていれば、私はアイツを止められなかった。それほどに実力差がかけ離れていたそれを見抜けず、ここで仕留めてやるとイキがった私の自己責任です。咎められこそしても、感謝なんて」

 

あの時の私とマスキュラーの力の差は本当にそれくらいあった。今のままではアイツには万が一にも勝てない。せめて最後に放った謎の電撃の正体が掴めないとな。とはいえ個性については病院にお願いして調べてもらっているし、結果待ちだな。

バツの悪そうな私の顔をみて相澤先生は続ける。

 

「他人の感謝は素直に受け取っとけ。自分が納得いっていなくても救われた人からの感謝は本物だ。それをしっかりと受け止めるのもヒーローには大切な事だ。」

 

「はい、分かりました」

 

「よし、じゃあ後は連絡事項だな。これは昨日と今日の授業のノートだ。後は雄英体育祭は今年も警備を強化して開催する。それで首席のお前には1年の宣誓の挨拶を任せたい」

 

「私ですか?確か主席は私と爆豪の2人·····あぁ·····」

 

まず間違いなく爆豪はマトモな宣誓とか出来なさそうだもんな·····俺が1番になるからせいぜい背中を追ってろモブ共くらいは言いそうだもんなぁ·····てか実際入試で言われたしな

 

 

「分かりました内容を考えておきます。」

 

「ああ、頼んだ。それじゃあな」

 

「あ、そうだ先生。復帰後すぐに体育館の使用申請がしたいんですけど予約とかできたりってしないですかね?」

 

「いや、問題無い。申請書の準備をしておく」

 

「ありがとうございます」

 

「じゃあな」

 

「はい、ありがとうございました」

 

 

そう言って相澤先生を見送った後、クラスのグループLINEにて回復の報告と心配をかけた事の謝罪を送るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、私は体育館γにてオールマイトと対峙していた。次の個別指導の約束日時は意識不明だったのでこの日に伸ばしてもらっていたのだ。

 

「本当に良いのかい?今筋少女、君は退院したばかりだろう」

 

「だからこそですよオールマイト。数日間で鈍ったものを叩き起さないと。それに試したい技がいくつもあります」

 

「本当に君はストイックだ!OK、そこまで言うならわかったよ。じゃあ·····始めようか!!」

 

ドシン、とオールマイトの纏う覇気が重圧のようにのしかかる。気を持ち直した時は既に間合いに迫られ、腹に思いっきり拳を叩き込まれる。

 

「ぐぶっッ!」

 

迫り上がる吐瀉物をどうにか飲み込み、追撃に備える

 

「くぅー!相変わらずタフだね!今筋少女!並の敵なら今のでKOだぜ!?」

 

私もKO寸前だボケ!手加減ってもんを知らねぇのか!?という罵倒を心で浴びせながらチョップを腕で受け止め、力を受け流す。そして会心のタイミングで肘でカウンターをぶち込む、が蹴りでブロッキングされ逆に肘を顎下からかち上げられて強制的に上を向かされる。

 

その隙を見逃さず体型に見合わないほどコンパクトに身体をたたみ、ボクシングのようにジャブからワン・ツー、そしてそのままリバーブローを打ち込まれる。クッッソが!反撃の隙がまるでありゃしねぇ!距離を取ろうとする度に嫌らしい位置取りをキープし追跡してくる。

 

「チッ·····ヤロウ·····!」

 

「おいおい!ヒーローの言葉遣いじゃ無いなぁ!何時でも笑顔で行こう!!」

 

思わず漏れ出た声を拾われ、指導なんだか口撃(アオリ)なのか判断のつかないアドバイスを貰いつつ、この間にも為す術なく打たれ続けている。防御に割り振る筋肉が多すぎて精密さが担保できていない。こんな大ぶりなら見てから余裕で回避されるだろう。だがやるしかない。選べない立場ってのは

本当にツライぜ·····!

 

「全くよォ!!!」

 

「おっと!!」

 

思いっきり地面を拳で叩きつけて衝撃波を飛ばす。地面が震えて隆起する。街中でやれば非難轟々であろうヒーローとして愚策中の愚策、だがこの状況の打破はこれしか無い、というよりさせて貰えない。そうせざるを得ない状況に追い込まれていた。つまりそれは行動が丸わかりであるのと同義であり

 

 

「そう来るならこうだ!!デトロイトォ!!」

 

「ま、そう来るよな」

 

「SMASH!!!」

 

待っていたとばかりに粉塵が晴れれば拳を引き絞るオールマイト。そこから放たれるは必殺の一撃。スローモーションで迫る拳を前に私はある技を試そうとしていた。マスキュラーの時と違い死なない。ならこの机上の空論を試してみる時だ。なんでわざわざ戦闘訓練中に試すのかって?そりゃお前、分かっていてもオールマイトの拳は臨死体験がお手軽にできるレベルだ、つまり火事場の馬鹿力を狙ってるんだ。「コレ」が完成したら大きな武器になる。

 

 

 

そして私は個性をフル稼働させてオールマイトの拳に合わせ

 

 

 

 

普段よりも何倍も早い速度で動き

 

 

 

 

拳を合わせカウンターを·····

 

 

 

 

 

 

「·····女!·····少女!!·····今筋少女!!!良かった!目を覚ましたんだね!!」

 

「良かったじゃないよ!!!お前さん生徒に本気の拳をそれも顔面にぶち込むなんて何考えてんだい!!この子以外なら首に後遺症が残ってたよ!!ちっとは手加減ってもんを覚えな!!!」

 

「·····ハイ·····」

 

 

目を覚ますとオールマイトとバチギレてるリカバリーガールがいた

 

詳しく聞くとあの時、「アレ」を使った私にカウンターをかまされそうになったオールマイトは条件反射で拳を引っ込めそのまま顔面を殴り抜いてしまったらしい。そして伸びた私を急いで保健室に向かったそうだ。

 

それを聞いて私は

 

「アハッ!アハハハ!!!!」

 

大いに笑ってしまった。オールマイトに危機感を持たせるのだ、コレなら親父をぶん殴る武器になり得る!!そう笑っていたらリカバリーガールに小突かれた。その瞬間反射でほんの少し力んだ全身から激痛が走った。

 

「イッッッタ!!!」

 

「アンタも笑い事じゃないよ!!オールマイトに殴られたのは置いといて、一体何したら全身の筋肉が断裂するなんて事態をその個性で起こせるんだい!緑谷といい、アンタといい、もっと体を労りな!!後遺症でヒーロー出来なくなっても知らないよ!!」

 

·····なるほどまぁ、そりゃ言われてみればそうか。制御もなく思いっきり使ったからな·····ふむ、ならまぁ体育祭までに、制御を完璧にこなせるようにならなければな。

 

リカバリーガールに「すみません」と平謝りしつつ思考をめぐらせた

 

 

 

 

 

 

 

 

そして雄英体育祭本番、当日

 

 

 




次話から雄英体育祭はじまります。強骨の初見ならオールマイトにすら通用する必殺技とは?マイナーではありますが他作品の主人公の技です。ヒントは強骨の個性。
ちなみに、パパにぶち込んだかみなりパンチの出番はまだ先です
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