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ジジイから聞いていたがここまでとはな……面白い拾いものをした。
先程までの鬱屈した心情など忘れたかのように私は隣にいる奴を見る。
『覚者』のことをジジイから聞くまで信じる気はなかったが……ジジイの言っていたことは本当のことだろう。全てがそうとは限らないが、な。
――心臓がない。これに於いてはすぐに気づいた、なにせ心音が聞こえないのだ。脈はある。だが心音だけは吸血鬼の聴力をもってしても聞こえなかった。
――酷い時代錯誤。タカミチがいうにはテレビでさえも存在すら知らず先程の会話からわかるように銃の存在すら知らなかった。からくりという言葉すら……だ。
――並外れた身体能力。腕を引いたときに壊れない程度に力を加えてみたが痛がる素振りすら見せず負けじとついてきた。竜に敵うかどうかはまだわからないが……。
――人と思えぬ魔力量。隠蔽も然ることながら練度、精度、純度……どれもこれも高水準。これがもし覚者とやらの絶対条件だったとしたら……。
そもそも覚者とはなんなのだろうか、それを知るためにこいつを借りたわけだ。
竜と戦うというのはきいた。だが何のために、それでどうするのかを答えてはいない。そして麻帆良にいる理由も――だ。もしも理由なんてなくただ居合わせただけならその時はその時だが。
足早に我が邸に到着する。驚いたような顔は見せなかったので(家屋に関しては時代錯誤に当てはまらないのか?)問いてみれば材質は違えど似た形だったらしい。それもそうか。きっと日本家屋だったら別の反応が見れたのだろう。……面白くない。
説明もせずに連れてきたとは言えこいつは客だ。茶々丸に茶の準備を任せ居間に案内する。話も長丁場になるだろうからな。
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「スクープ! スクープだよー!」
麻帆良学園女子中等部A組でそんな声が響く。嬉々としたその声を聞いたA組の面々は「また朝倉か」だの「今度の被害者は誰だ」だの興味深々に、かたや呆れたようにそれぞれ反応していた。
そんな情景を私こと長谷川千雨は最初、興味なさげに見ていた。神楽坂の奴も最初は私と同じ反応だったが朝倉に言いくるめられたのか今では興味津々で話に聞き入っている。
何せ「高畑先生」関係のことだ。食いつかない訳が無い。
驚いたのはマクダウェルも朝倉の話に耳を傾けている事だろうか。だからこそ興味がわいた。
視線や態度は興味ないように見せつつも朝倉の言葉に耳を向ける。
「我らが担任の高畑先生に年端も行かぬ美少女反応! しかも親しげに笑い合う関係! そして会話は英語で話し合うという徹底ぶり! これがスクープと言わず何と言う!?」
「ううぇ……」
鼻息荒々しく告げる朝倉に若干引く奴もいるが、内容が内容だけに他の奴らの興味は尽きず食い入るように先を促す。おっ? 珍しく超の奴も食いついた。
「綺麗な英語だったから翻訳も割と楽でね、一言一句逃さず録音してみれば、美少女の名前はユキって言うらしく高畑先生と名前で呼び合う仲だったよ」
「……私でさえ君呼びなのにぃぃ」
あ、神楽坂が白くなった。というか朝倉はその熱意を勉強に活かせ……私も人のこと言えないけどよ。というかそもそも録音すんなよ。
そもそも英語での会話の時点で……いや、おサルに言っても無駄か。
「そしてそして! 極めつけは~~っ」
「「「極めつけはっっ?!」」」
「な、なななんと! 笑い合い手を仲良く繋いでいたのだっ! はい、これが証拠写真」
「「「おぉぉぉ~~~!!」」」「「っ?!」」
高らかにあげる写真を微かにのぞき見れば確かに見知らぬ美少女と仲良く手をつなぐ高畑先生の写真だった。これには神楽坂も灰となっていた。
でも写真があげられた瞬間、桜咲と龍宮が変な反応していたけどなんだったんだ?
まぁいい、有って無いようなもんだがHRの時間は潰れるなこりゃぁ……何れ来る衝撃を浴びる高畑に私は心の中で合掌するのだった。
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あの人は!? そう思い視線を龍宮に向ければ彼女も私と同じような顔で驚いていた。
それも一瞬の出来事で、驚愕したのはクラスの人たちにはバレなかっただろう。バレても逃げの言い訳はたくさんあるが。
高畑先生と面識が……いやあのあと会った時はそんな素振りは見られなかった、だとしたら知らなかったが関係者だったのだろうか、はたまた……。
もしこのかお嬢様に仇をなす存在なら……しかし彼女には助けてもらった恩義が……そもそもそんなことじゃ釣り合わない。私にはこのかお嬢様の方が大事だから。それに高畑先生と関係があるのなら学園長とも面識があるはずだ。学園長にあの話は伝えてある、それなのに私たちにその報告が一切ない……というのもなんだか可笑しくないか?
だったら……よし、一度学園長に問いてみるか。ユキと呼ばれる少女の事を。龍宮も驚いていたということは彼女も知らなかったようだし……あとで二人で行こうか。
「まさか、関係者だったとはね……」
「そのようですね。ですが朝倉さんのお話を鵜呑みにする訳にもいきませんし、一度問いただしてみましょうか」
「それもそうだね。流石にHRとかで高畑先生が漏らすわけないし、そうしようか」
案の定HRや授業中に朝倉さん達が問い質していたが高畑先生はやんわりと回避していた。あれが大人の対応というやつだろうか。でも妹みたいなものだって説明は苦しすぎるのではないでしょうか……。
――っと、いけないいけない今は勉学に集中しよう。
そして授業が終わり次第、龍宮と学園長室に向かう約束をしたのだった。
今更ながらに思うことがあるとすれば界王って神様なのかってことで、神様転生になるんじゃないかと思っていたり。神様(が)転生だけど。
ちょっと話のまとめ方が雑になってる気がする。
A組の人たちにバレました。
朝倉さんが地味に高スペック。
なぜ長谷川さん視点? → 興味なさそうだったから。
高畑先生のストレスがマッハ(いつものこと←偏見)