見たまえ!青ざめた血のアーカイブだ!   作:めろんムーン

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20.先生とミカ

 

 

「……ふぁ」

 

「おはようございます……」

 

 朝。ヒフミが目を覚ます。

 

「おはよう、ヒフミ。約束通り一緒にシャワーを浴びよう」

 

「あはは……やめておきます……」

 

「そうか……」

 

「あら、裸のお付き合い、しないんですか♡」

 

「バカ!アンタと一緒にしないで!」

 

 

 

「そういえば、カオリさんはいつも独特な匂いがしますけど、お風呂とか香水とかどうしてるんでしょう……私、見たことないんですけど」

 

 純粋な疑問を挙げるヒフミ。

 

「そうですね……たしかに、何か生臭いというか……でもいい匂いというか……?きっとあるがままの匂いなんでしょうね♡」

 

「に、におい!?あるがまま!?エッチなのはダメ!死刑!!」

 

「あらあら♡コハルちゃん、ニッチなものが好きなんですね♡カオリさんの匂い、嗅いでみたいのですか?」

 

「ち、違う!!バカー!!」

 

 

 

(……あの匂いは、4種類の匂いが混ざってる……生臭いのは濃い血と獣臭……硝煙と…………それらすべてを塗りつぶすように、甘いような匂いがする……あれはなんだろう)

 

 アズサだけが、カオリの匂いを正しく嗅ぎ分けることができていた。

 

 ただ一つ、死臭をのぞいて……

 

 

 

 その後なんだかんだあり、準備を済ませて教室に来た補習授業部ご一行。

 

「今日も1日頑張りましょう!まずはテストです!」

 

「うん、がんばろう」

 

「そうですね♡」

 

「う、うん!」

 

 その後、模試が開始し……

 

(うふふ♡)

(んん……これなに……?)

(ここは……たしかこうか……)

 

(皆さんこの調子なら大丈夫ですね……あれ?そういえば、今朝から先生とカオリさんが見当たらないような……)

 

 

 

 

 

 〜〜〜屋上にて〜〜〜

 

 

 

『わぁっ!水が入ってるー!』

 

 これを受信しているかもしれない上位者の皆さんこんにちは。俺は今、ミカと先生の密会を監視しています。

 

 イベント扱いなのか、離れてるのにはっきり聞こえてくるんだよね……こんなところまでブラボシステムが侵食している……いい影響だけどね!!

 

『じゃあ、本題に入るとしよっか?』

 

 長い前置きを聞き飛ばして、ミカと先生の密会を聞くとしよう。

 

『……先生、ナギちゃんから取引とか提案されなかった?』

 

『例えば、そうだなぁ……』

 

 

 

『「トリニティの裏切り者」を探してほしい、とか……』

 

 

 

 そうそう、ここの雰囲気でミカが怪しくなるんだよね……

 

『……あとは、「狩人」の秘密を探る、とか』

 

 

 

 ……!?

 

 え、何それ知らん。俺が物語にいることで生まれた差異か……

 

 “……『狩人の秘密』??”

 

『あれ、聞いてない感じ!?』

 

 ミカも想定外っぽい……

 

『あちゃー……そっかそっか』

 

 “それに、たとえナギサに頼まれていても”

 

『うん?』

 

 “たぶん私は断っているよ”

 

『えっ!?なんで!?』

 

 "それは、私の役目とは違うかなって"

 

 

 

 ヒュー!かっこいいぜセンセー!!

 

 

 

『そっかぁ……先生は「シャーレ」の所属だもんね。トリニティとは本来無関係の第三者』

 

『それじゃあ先生は、誰の味方?』

 

『もしトリニティの味方じゃないなら……ゲヘナの味方?連邦生徒会の味方?あの怪しい子の味方?それとも……誰の味方でもない、とか?』

 

 あの怪しい子とかアズサを知ってるミカがいうんなら、俺しかいないじゃんね⭐︎

 

 

 

 “私は、生徒の味方だよ”

 

『…………あ、あぁー……』

 

『生徒たちの味方、かぁ……そっかぁ……それは予想外だったかなぁ……』

 

『……それは、私の味方でもあるってこと?私も一応この立場とはいえ、生徒ではあるからさ』

 

 “もちろん、ミカの味方でもあるよ”

 

『……わーお』

 

『……でも、生徒の味方ってことは、生徒じゃない子の味方ではないってことだよね?』

 

 “……?”

 

 

 

『あの、「狩人」は、あなたの生徒なの?』

 

 

 

 “…………”

 

 

 

 おやおや、おやおやおやおや……そこで沈黙されるのは不味いですね……(冷や汗だらだら)

 

 

 

『あの子は、キヴォトスの外から来たらしいじゃん?転校は済ませてるけど、本当にあの年齢なのかもわからないし』

 

 ギクゥッ!!

 

『発狂事件はいまだに全容がハッキリしていないんだよね。あの子、のらりくらりと追求を躱すらしくって』

 

 ギクギクゥッ!!

 

『……このまえなんて、治安組織である正義実現委員会の委員長と興味本位で戦ったって報告があったよ?』

 

 うん、それはまぁ。

 

『……正直、気味が悪いんだよね。嫌な感じがするの』

 

 ウグッ……

 

 

 

 “…………たしかに、彼女は気味が悪い”

 

 

 

 セ、センセー!?ミステルツモリッ!?

 

 

 

 “キヴォトスの外、しかも色々と私のいた場所とも違う特異な環境で育った価値観を持っているし、そもそも生徒のように振る舞ってるだけの大人なのかもしれない。私だって、発狂事件については怪しいと思っている”

 

 

 

 ……ええー……俺、詰みました?正直、精一杯ここまでブラボ風味でブルアカ頑張った気がするんですが?

 

 

 

 “でもね。彼女がたとえ生徒じゃない、外からの来客だと分かったとしても、一度生徒として扱った以上は寄り添うべき一人の知人として私は接するよ”

 

 

 

 せ、せんせい……俺が女だったら惚れてるかもしれん……あ、いま女だったわ……ごめん惚れなかった……

 

 

 

『……さらっとすごいこと言うね、先生』

 

『生徒じゃなくても、守るべき人だから守る……かっこいいね』

 

『でも、それを額面通りに受け取るのもちょーっと難しいなぁ……だってそれは、誰の味方でもあると同時に、誰の味方でもないってことだし……一度面倒を見たら生徒でもない人も守るなんて、言ってることの一貫性がないよ』

 

 “そうだね……”

 

『だからそのまま受け取るんじゃなくて、私から先生に取引をさせてもらおうかな?』

 

 “取引?”

 

『補習授業部の「裏切り者」、今必死に探して退学にさせようとしているその相手を教えてあげる』

 

 “……”

 

『それは、「白洲アズサ」。』

 

 “……”

 

『あれ、驚いてないね?知ってたの?』

 

 “カオリ……「狩人」がアズサを疑っていたからね”

 

『あちゃー……早いね。やっぱり、気味が悪いし、警戒した方がいいよ』

 

 “かもね”

 

 やっぱ俺、先生に見捨てられる??このキヴォトスで?詰みじゃね?

 

 

 

『まぁ、アズサちゃんの話に戻ろうか。知ってると思うけど、実はあの子は最初からトリニティにいたわけじゃないんだ』

 

『ずいぶん前にトリニティから分かれた、いわゆる分派……「アリウス分校」出身の生徒なの』

 

『トリニティには分派による分校と、合併吸収による属校の2種類があるの。「ビルゲンワース啓蒙学院」は後者かな』

 

『……アリウス分校出身生徒を、いわゆる「生徒」として呼んでいいのかわからないんだけどね』

 

『「何かを学ぶ」ということが無い生徒を、生徒って呼べるのかな?』

 

 

 

 “……そのことを、私に教える理由はなに?”

 

『……ふふっ』

 

『……いい眼だね。本当に、期待しちゃうなぁ』

 

『あれこれ誤魔化しても仕方なさそうだし……うん、端的に言おうか。』

 

 

 

 

 

『アズサちゃんを、守って欲しいの。そして、「狩人」から、トリニティを守って欲しいの』

 

 

 

 

 




エデン条約1章終了!



高啓蒙タブレットなる存在を認知しました。
あとがきなどで謎の記号が介入してくるバグが報告されていましたが、どこからか入り込んだ空白のせいでした。

きっと姿なきオドン……くらえっ!修正!(ロスマリヌス噴射

もし直っていなかったり、他に気になる点がありましたら、ぜひお教えください。できる限り修正します。



なるほど……
この市街から聖堂街に向かうには、大橋を使うほかないのですが
獣狩りの夜、橋門が閉じられているとなれば、そうもいきませんね……
うーん……であれば、検索機能はどうでしょうか?
大橋を挟んでWebページの北側に、なんというか、とても便利な機能があるのですが
そこから、聖堂街を検索できたはずです
ごほっ、ごほっ、ごほっ
常であれば、よそ者が入り込むような場所ではありませんが
あなたにとって、今は貴重な高評価と感想をする機会でもある
そうでしょう?
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