あれから色々調べて、血溜まりに沈んでた生徒たちをこの世界の医療教会送りにして。
まずわかったことは、
・この世界はブルアカ世界。
・ここはブラボみたいな倫理観と土地の自治区、【ヤーナム自治区】。
・この自治区の治安はブラボ準拠だから獣狩りの夜じゃない今は夜以外はキヴォトス平均と比べるとすごい良い。夜は外に出ると行方不明者が出る。
・この体は上位者。睡眠、食事その他諸々不必要。
・当然のことながら原作ブラボの登場人物は誰一人として存在していない。ただし、歴史的に見て重要な役割を果たしている人間はその役割を代わりに生徒が果たしている。
ってことぐらい。
今は目覚めてから四日後くらいかな。寝ずに四日間情報を集めた。
その結果、先生はもう来訪済みというところまではわかった。けど、正直外の情報が何も無い。
明日になればトリニティ本校から
一人称は外行きの顔では私に変えた。トリニティはお嬢様学校だから、俺が「俺」って言ってたら事務官が怒ったり不愉快になったりするかもしれないから。
そういや俺の名前がないな……前世の名前は思い出せないし、メニューの名前欄は荒ぶってたし……書類には『狩人』で書いてあって通ってたからしばらくは『狩人』って名乗ろうかな。
あ、服はとりあえず大聖堂の俺が寝てた祭壇に敷かれてた布を体に巻いてる。ギリシャ人とか自由の女神みたいな感じかな。
四日でいろいろ人目につかないようにしながら布一枚でこの自治区で思い当たる場所を全て見て回った結果、この自治区はほぼヤーナムだ。
ほぼ、というのは、割と俺の知ってるヤーナムと違うからだ。
隠し街ヤハグルは開かれているし、アメンドーズもいない。
聖堂街上層も赤子がキュイキュイ言ってるわけじゃ無いし、みんなのアイドル☆星の娘☆エーブリエタースもいなかった。
旧市街も焼かれていないし、ヨセフカの診療所は開いていたし、ヘムウィックも普通ののどかな村だった。
そして何より、
おそらく、このブルアカ世界では青春の物語として世界の法則がだいぶ違うので歴史がだいぶ変わっているんだろう。
上位者も俺以外いないし。あ、ここでの上位者はブルアカ的にいうなら【崇高】のことだ。
……やってる事的にゲマトリアが入り込んで無いのが奇跡としか良いようがない。
まぁ忍び込んできたとしても、この街の裏世界では本編ブラボと何ら変わらないことが起きてるので処理されたんだろう。
規模は表に知られないほど小さいが、獣の病は実在してるし、医療協会は禁忌を行っているし、ヤハグルもやってる。カインハーストも血族パーリーやってるし、聖歌隊は日々
一応獣の病はヘイローに守られてるから影響は少ないようで、非常に珍しいただの奇病となっている。
ただ、完全変質する人もいるにはいるようで、狩人はそれを狩るために少ないながらもちゃんと存在していた。
あとこの自治区、獣の病が外に出ないよう結界的なものが貼られている。
あとは『夢』関連だが……寝ていないので確認できていない。今から寝るつもりだ。
てことで、オヤスミー
…………
……うつ伏せで寝ているな。多分初回の『狩人の夢』到達時のムービーのやつだろう。
起き上がって、周囲を確認する。
白い花が咲き乱れる庭と、石畳がまちまち敷かれた道。
鉄柵で囲われた土地の外は雲海が広がり、天に向かって聳え立つ柱たち。
こぢんまりとした、しかし立派な洋館。
そして、水盆と寝ている人形、幾つもの墓。
ヨシ!狩人の夢に入れたな!
そして上位者としての直感だが、ここに『月の魔物』は関与してない。
おそらくは俺が上位者パワーで作り出した自分用の狩人の夢だろう。俺だけの固有領域かな。
歩いて行き、水盆に近づく。
すると中から、いつもの何とも言えないグロテスクな使者たち──ではなく、なんかデフォルメされた使者たちが出てきた。
まぁ、ブルアカ世界だしな……ここが本物のブラボ世界だったら使者たちもリアルなエイリアン寄りにしてたよ。
この子達も俺が作り出したものだ。原作だとなんか月の魔物の眷属っぽかったけど、こっちだとそもそも存在してないからゼロから作り出した。
人形ちゃんもだ……クオリティ上げて完璧な人形ちゃんを頑張って作ったので、外の世界と若干あってないが……まぁここに入るのは俺だけだし問題ない!!
まだ初回だから起動してないけど。
で、だ。
まず確認するのは、工房道具が全て揃っているか。
洋館の中に入る。ヨシ、収納箱、武器系各種道具、カレル文字、霞削りも全部あるな!!
というか原作と違って散らばってない。しっかり収納してある。これが几帳面さの違いだよゲールマンくん……
日本人を見習いたまえよ。…整理整頓の技術を拝領するのだ……
にしても収納箱か……なんか入ってたりしない?
ということで開けてみる……と、開けようとした瞬間、収納箱の操作ウィンドウが出る。
……マジ?わざわざ仕舞わなくてもウィンドウ操作でいいとか、よくやったこの世界を無意識に作った俺!!
ということで確認しているんだが……
二つ名を含めた右手武器全種+10、同じく左手武器も全て+10で揃っていた。
装備も前世で実装されていたもの全てがある。
秘技までご丁寧に全て揃っていた。
…………早くここに来ればよかったな。そうすれば布一枚でヤーナム全域を歩き回らなくて済んだのに……
あ、持ってないと思ってた大事なものもここに入ってるんだ…………狩人証全てに各種鍵まで完全完備。どこも開いてて好き放題移動できたこの世界のヤーナムではあんまり必要ないけどね。
そして、血晶石。このカンストデータでは、血晶石周回はあまりしていなかった。理論値も一つも持っていない。なので、あまりいいものはないのだが……まぁ使えるものは使おうか。
そう思って血晶石を選択すると、そこには。
俺がこの世界に来る間際まで厳選し続けていた、あの技量血質特化のガチ廃地底人となったセーブデータの方の血晶石があった。
…………
嬉しくなりすぎてついフリーズしてしまった。まさかあちらのセーブデータの血晶石が入っているなんて……
地底人として活動していたセーブデータではあらゆる武器にセットできるよう理論値血晶石をサイドアーム分含めた全種類六個ずつ最低でも集めていたから……
しかも求めていた貧者物理結晶理論値スタマイ血晶石の形状変化四十八個目まで手に入っている……
おお……神よ……!!
あ、神(上位者)は俺だった。
にしてもよかった。せめて理論値血晶石一つ程度は取っておこうと覚悟したんだが、杞憂で終わった。
あとは教室棟、悪夢の辺境、メンシスの悪夢、狩人の悪夢、実験棟、漁村などの悪夢が存在しているかだが……
『夢』という概念を無理やり上位者パワーでこじ開けて、他の悪夢が存在しているか確認した。
結果としては、教室棟と辺境、メンシスは存在していたが、狩人の悪夢と実験棟、漁村は存在していなかった。瘤あたまとか患者とか結構好きなんだけどなぁ……
まあ、この世界は獣の病の影響が薄くて狩人の悪夢ができるほど地獄にはなっていないし……。実験棟も、どちらかというと真っ当な血の医療を研究するための場所だ。禁忌は行ってるけど、大々的にやると世界の法則に消されるからね。あと悪夢入りはしていない。漁村はゴースがいないから発生してない。
残りの存在しているものも、悪質なのはメンシスだけだ。
教室棟は今もビルゲンワースが機能しているため、現実の拡張のように使っているようだ。あとは、外の人間に見せられないような実験(俺のやつみたいなの)とか。
悪夢の辺境は人々の夢が辿り着く終着点にこの世界ではなっていた。ダクソ3の最初の火の炉の外側とか、吹き溜まりみたいにごちゃごちゃしてる。アメンボも脳みそもいないんで害なし!
そして、メンシス。ビルゲンワース啓蒙学院の一部の生徒達が神秘を最大限に使用して
脳みそはいないし、女王ヤーナムも子供取られてないからいないし、もちろん乳母もいない。
ミコラーシュも、ここは真のブラボ世界ではないので、ミコラーシュの思想を持った生徒がいるだけだ。MAJESTICは言ってくれそうだけどね。
ただ、倫理観の終わった生徒がこの悪夢で生きながらえてるだけ。
この悪夢のヤバいところは、ヤーナムに張られている謎結界の中の人間が寝ると、一定確率でここに吸い込まれるようになっていること。そして実験材料としてナニカサレテいる。この実験で採ったデータを元に俺を呼び出す実験をしていたみたいだし、本当に胸糞な悪夢だ。
なので、解体します。
中にいた生き残りの生徒たちは全員もうすでに現実では死んでいるから、多分キヴォトスの天のヘイローに還元されていった。あれは輪廻の輪だと思うんですけど(迷推理)
ブルアカ世界では殺人や死は御法度。なぜなら青春の物語の世界だから。なので、やらかすと世界が軋んで、世界が崩れるのを危惧した法則に消される。
例えば、アリウス。おそらくは血で血を洗う抗争によって世界に粛清されそうになったのを利用して、ベアトリーチェは生徒として生徒会長になった。大人が生徒になることは不可能だけれど、世界が歪んでいれば入り込む余地はある。
あとはクロコとかも。殺しすぎて無名の司祭が色彩を呼び、世界を移動できるほど歪んでしまうぐらいだ。
例外はユメ先輩。なんでなんやろうな……
しかしここヤーナムは、ブルアカ世界であると同時に、ブラボ世界でもある。ヤーナムに張られている獣の病を外に出さないための結界が、それを成立させている。だから、殺人や死を大々的にやらかさない限り法則に消されることはない。
なので、メンシスの悪夢を解体して、しぶとく生き残ってた生徒のヘイローが還元されても問題ないのだ。そもそもここを維持するために消えてしまった生徒たちもいる。数人しか残っていなかったので問題ない。
じゃあな、「地下生活者」に勝る外道どもよ。上位者に消してもらえるんだ。願い叶ったり、だろ?
ついでに教室棟も解体して私が上位者である証拠を消して、面倒なことにならないように。あと発狂してる生徒たちの記憶からも実験の記憶は無くさせてもらおう。
セイアに観測されなくてよかった。見られている感覚はなかったからな。多分悪夢を解体するところとか記憶をいじっているところを見られてたら相当警戒されて先生に報告されたりして排除に動かれてたかもしれん……
目を覚ましたら、しっかり夜は明けてるな。概念的な睡眠だから
ヤーナムの夜は……明ける……(弦一郎)
お、郵便が来てる。
なになに……発狂事件のせいで学校機能が滞るから、トリニティに転校しろとな?
なるほど……トリニティはこの自治区を解体したいらしい。唯一残った生徒を本校に転校させ、発狂した生徒を横目に事務員が解体手続きを踏むつもりかな。*1
まぁ黒い噂が絶えない自治区だし、解体もしたいだろうけど……まぁいいか。ここは本物のヤーナムではないし、Bloodborneのメインストーリーである獣狩りの夜も起きない。結界が維持されれば獣の病は問題ないし、俺が強化しておこう。
さてさて、どうなるかな?
とりま先生が来るところまではやろうかなと思いますけど、その後は未定。
……小説の感想を書きたまえ
その先にこそ、秘密が隠されている……