緑谷父『ぼ、僕の息子がぁ!凄い傷だらけになってる!』   作:狐大総統

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ヒロアカ終わったから書きました。
短いです。


悲報、日本に帰れない

やあ、僕は緑谷久。海外赴任中のサラリーマンだ。

日本には愛しい妻と1人息子がいる。

2人とも心優しくて、僕にとって大事な家族だ。

 

妻はあの雄英高校へ入学した息子、ひとりで出久を支えてくれている。

出久の個性が後天的に発現したと聞いたときは、驚いた。しかも、あの雄英のヒーロー科に受かったと聞いたときは、自宅が洪水を起こすほど涙を流したよ。

 

妻と息子のことを思うと、一刻も早く帰国したいが、そういうわけにもいかない。

2人だって頑張っているんだ。僕もこっちで頑張らないと!

 

僕は朝食を食べ終え、ついていたテレビを消そうとする。

そのとき、僕にとって他人事ではない情報がニュースで流れてきた。

 

『速報です。日本でヴィランとヒーローの大規模な衝突がありました。その後、逃亡に成功したヴィランがタルタロスを襲撃。タルタロスに捕えられていた凶悪なヴィランが全て脱獄したとのことです。』

 

…なんだって?

 

『〜また、現在これにより日本は壊滅的な被害を受け続けています。』

 

ニュースキャスターが説明した後、日本の映像が映し出される。

 

「…な、なんてことだ。」

 

こうなってしまっては話が別だ。こっちで頑張る?NO!ナンセンスだ!一刻も早く帰国し、妻と息子の側にいる!

それでなくて、何が夫!何が父親だ!

 

僕はすぐさまスマホを取り出すと、日本行きの航空便を予約し、会社へと休む連絡を入れる。

簡単に荷物をまとめ、タクシーを拾って空港へと向かう。

 

待ってろ!インコ!出久!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悲報、飛行機が飛ばない件について。

 

「飛ばない!?なんでですか!」

「現在、国内外でヴィランによるテロが多発している影響で、飛行機が飛ばせないんです。お客様には申し訳ありませんが、ご了承下さい。」

 

な、なんてことだ…。飛行機が飛ばないなんて…。

 

僕が頭を抱えていると、後ろが少し光った気がしたので振り向く。

 

ドォン!

 

「えぇー!なにごとぉ!?」

『本空港内でヴィランによるテロが発生しました。本空港にいるお客様は、速やかに非難して下さい。』

 

僕が慌てふためいていると、アナウンスが聞こえてくる。

 

うっそでしょ!空港でまでテロ!?

そりゃあ、飛行機飛ばないよ!

 

うわぁ!日本がやばいのに、こっちもヤバい!どうなってんの!?

インコぉ!出久ぅ!無事でいてくれぇ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悲報、息子が全然無事じゃない。

『見えますか!いま!ひとりの少年を中心にヒーロー達が戦っています!少年は傷つきながらも!必死に立ち向かっています!』

 

い、いずくぅ〜!

お、お前ボロボロじゃないか!

なんで…!なんで!なんで、僕はいま!日本にすらいないんだ!

息子が巨悪に立ち向かっているのに!僕は何もすることができない…!

 

僕は目に涙を浮かべながら、下を向き、徐々に足の力が抜けていく。いまにも立っていられなくなりそうだ。

 

『応援してください!』

 

ニュースキャスターの声に、ハッとした。

 

『私達にできるのは視聴者の皆さんにこの映像を届けること!視聴者の皆さんにできるのは!彼らを見て!応援することです!』

 

…そうだ、僕は何を考えている。何もすることができない?馬鹿か!

息子は戦っている!今も尚!ボロボロになっても、諦めてなんかいない!息子を見習え!父親だろ!応援するんだ!信じろ!僕の、僕達の息子を!

 

「頑張れ、出久…!」




たぶん、続かない。
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