妖怪ウォッチを持つ犬山家長女   作:のぞむ

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今回から第2話のストーリーに入ります。


鬼太郎の仲間達

「ん…」

 

目を覚ました私がいたのはどこかの家の中だった。あれ?ここって確か…

 

「気が付いたか?」

 

そう言っていたのは私のそばにいる鬼太郎君だった。

 

「鬼太郎君…ここは…?」

 

「僕の家だ」

 

「鬼太郎君の…痛っ!」

 

起き上がろうとしたら右肩に痛みが走る。

 

「まだ寝ておった方がいいぞ」

 

おばあさんの妖怪が私にそう言う。他にもここにはウィスパーとジバニャン、おじいさんの妖怪と一枚布の妖怪、家の外には大きな壁のような妖怪がいる。

 

「えっと…何で私ここにいるんだっけ?」

 

「おや?昨日の事、覚えていないんですか?」

 

ウィスパーからの問いに私は首を傾げる。

昨日の事…そうだ!鬼太郎君がのびあがりを倒した後…

 

 

 

 

 

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『うっ…!』

 

『お姉ちゃん!しっかりして!』

 

あいつが鬼太郎君に矢を飛ばそうとしているのが見えて咄嗟に鬼太郎君を庇ったけど、代わりに私の右肩が矢に貫かれてしまった。

 

すると鬼太郎君が私を抱き抱える。所謂お姫様抱っこで…

 

『ちょっ、鬼太郎君…』

 

『ジッとしてろ…悪いけど、彼女は一日預かる。明日には返すから』

 

『えっ?』

 

まなにそう言った鬼太郎君はそのまま私を連れて歩き始める。

 

まな、ウィスパー、ジバニャンが追いかけてくるのが見えたけど疲れがたまっていたのか、そのまま私は目を閉じた…

 

 

 

 

 

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「そうだった。私、右肩を矢に貫かれて…」

 

首袖から右肩を見てみると包帯が巻かれてるのが見えた。

 

「それにしても、人間がゲゲゲの森に来るのは久しぶりじゃな」

 

「…ねぇ、ここって人間が入れない場所なの?」

 

「ああ。僕達が暮らすゲゲゲの森に人間は入れないんだ」

 

「そうなんだ…じゃあどうして私は入れたのかな?」

 

確かまながアニメの前半では入れなかった筈だけど…

 

「おそらくまゆちゃんがゲゲゲの森に入れたのは、まゆちゃんが多くの妖怪と縁を結んでおるからじゃろう」

 

親父さんは自分の見解を述べる。

 

「…父さん、いったい誰が矢を打ったんでしょう?」

 

「わからん…」

 

「何か彫ってあるみたいですけど?」

 

鬼太郎君の言う通り、例の矢には星のマークが彫られてる。

 

「それは五芒星じゃ。それはただの星のマークではない。万物を生み出す五行の流れなのじゃ。鬼太郎、逆さまにしてみるんじゃ。そうすれば意味も変わる」

 

「はい…」

 

鬼太郎君は親父さんに言われた通りに矢を逆さまにする。当然五芒星も逆さまになる。

 

「どういう意味ニャン?」

 

「悪魔じゃ」

 

「悪魔でうぃす?」

 

「逆五芒星は地獄との繋がりを表す。それを矢に刻んで鬼太郎、お前を狙ったんじゃ」

 

親父さんの話に私は思わず息を吞んでしまう。

 

するとどこからか猫の鳴き声が聞こえてきて、それと同時に私より背の高い女の人が鬼太郎君の家に入ってきた。

 

おっ、この人は…!

 

「…目を覚ましたのね」

 

女の人はどこかツンツンした態度で私にそう言ってくる。

 

「彼女は猫娘。君の手当ては彼女がしてくれたんだ」

 

「そうだったんだ…ありがとうございます、猫娘さん」

 

「別に…手が空いてたから手当しただけだから」

 

猫娘さんはそう言って顔を逸らす。

なんだろ?この時点でもうカッコイイかも…アニメでまなが彼女を猫姉さんって呼んで慕うのもわかる気がする。

 

「僕も猫娘にはよく助けてもらってるんだ。猫娘、いつもありがとう」

 

「…お礼なんていいから。まぁ、一応受け取っといてあげるわ」

 

そう言って猫娘さんはそっぽを向いてしまう。素直じゃないなぁ~。

 

「あんた、もう動ける?」

 

「あ、はい」

 

「じゃあ早く帰ったら?いつまでもゲゲゲの森に人間がいてほしくないの」

 

猫娘さんは家から出ていってしまう。

 

「なんニャンあいつ!」

 

「悪気はないんじゃ。許してやってくれ」

 

「気にしてないので大丈夫ですよ。えっと…」

 

「わしは砂かけ婆。この酔っぱらいは子泣き爺じゃ」

 

「よろしくの~」

 

子泣き爺さんは酔っぱらいながらそう言う。

 

「よろしくお願いします」

 

私がそう言うと誰かに手を握られる。

 

「それにしてもあんた、随分別嬪さんとね!手もスベスベしとるとね!」

 

「何しとるこの色ボケふんどし!チューするぞ!」

 

「ふんどしって失礼とね!あ、おいどん一反木綿言います!よろしゅうね~!」

 

「ぬりかべ~」

 

外にいる大きな妖怪、ぬりかべの声が聞こえてくる。

 

「よろしくね。一反木綿、ぬりかべ」

 

「いや~!可愛いだけじゃなくて優しいなんて素晴らしいね~!」

 

「おいお前!いつまでまゆの手を握ってるニャン!さっさと離れるニャン!」

 

「ちょっとあーた!一反木綿先輩になんて口きいてるんでうぃす!すみません先輩。このジバ野郎がとんだ失礼を…」

 

そっか、たぶん一反木綿は古典妖怪にあたるからウィスパーもあんな態度なんだ。

ウィスパーって古典妖怪相手にはいつもヘコヘコしてるからな~。

 

「ボクは知りませ~ん!」

 

「んだとジバ野郎!!」

 

また始まった…

 

「二人ともやめんか!怪我人もおるんじゃぞ!」

 

「「す、すみません(ニャン)…」」

 

ウィスパーとジバニャンの喧嘩は砂かけ婆さんからの注意ですぐに収まった。

 

「鬼太郎。まゆちゃんを家まで送ってあげなさい」

 

「僕がですか?」

 

「まゆちゃんは怪我人じゃからな。それに今日になれば返すと言ったのはお前ではないか」

 

「そんな、いいですよ!ウィスパーとジバニャンもいますから!」

 

「遠慮せんでいい。鬼太郎」

 

「わかりました…行くぞ」

 

「う、うん…」

 

私とウィスパー、ジバニャンは鬼太郎君と親父さんに家まで送ってもらう事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…聞いてもいいか?」

 

家に向かう道中、鬼太郎君からこんな事を言われる。どうしたのかな?

 

「どうしたの?」

 

「君は、どれだけの妖怪と友達になってるんだ?」

 

「どれだけか…いっぱいいるからわかんないかな」

 

この二年間で沢山の妖怪と友達契約を結んできたから正確な数はホントにわからないんだよね~…

 

「…妖怪が怖くないのか?」

 

「全然!むしろ可愛いと思ってるよ」

 

「う~ん!流石ワタクシが主人と選んだだけの事はあります!」

 

「そうか…」

 

そう呟く鬼太郎君の表情はどこか不安そうな感じに見えた。

そういえば6期の鬼太郎君は人間と妖怪が交わるのは消極的なんだよね…

 

「鬼太郎君。もしかして私の事、心配してくれてる?」

 

「そういう訳じゃない。単純に気になっただけだ」

 

「そっか…ん?」

 

私の家に着くと目に入ったのは猫娘さんと困惑そうな顔をしたまなの姿だった。

 

「まなに猫娘さん?」

 

「お姉ちゃん!鬼太郎!」

 

まなは私達に気づくと私に向かって思いっきり抱き着いてきた。

 

「ちょ、ちょっとまな…」

 

「よかった…お姉ちゃんが無事でよかったよ…!」

 

まなの眼から涙が零れ落ちているのが見え、私はまなの頭をそっと撫でる。

 

「心配かけてごめんね…もう大丈夫!この通り!…イタタ!」

 

元気アピールをしようと両腕を上げたけど右肩に痛みが走ってしまう。

 

「あんたね、手当したばっかりなんだから無茶しないの」

 

「す、すみません…」

 

案の定手当てをした張本人の猫娘さんから注意されてしまった。

 

「ところで猫娘、どうしてここに?」

 

「あんたを助けたっていう人間の子を見に来ただけ…もう用が済んだから帰るね」

 

そう言って猫娘さんはこの場から去っていった。

 

「知り合い?」

 

「まぁね」

 

「ビックリしたよ!お姉ちゃんを連れて突然消えちゃうんだもん…」

 

まなによると近所にある神社の前で鬼太郎君達が私を連れて消えてしまったらしい。

その神社にゲゲゲの森に続く道があって、森に入れなかったまなから見たら消えた様に見えたって事だね。

 

「鬼太郎!」

 

すると鬼太郎君の髪から親父さんが出てきて鬼太郎君の名前を呼ぶ。

 

「…ありがとな」

 

「なんじゃ!それが命の恩人達に対するお礼か!?」

 

「…ありがとうございました」

 

お礼を言いながら鬼太郎君は頭を深々と下げる。

 

「そ、そんなのいいよ!」

 

「まゆちゃん、まなちゃん。それとウィスパーにジバニャン。わしからもお礼を言わせてくれ。本当にありがとう」

 

親父さんも頭を下げてお礼を言ってくる。

 

「そんな、当たり前の事をしただけです」

 

「…それじゃあ、私からも…お姉ちゃんを助けてくれて、本当にありがとう!」

 

そう言ってまなも頭を下げる。

 

「え、まな?」

 

「だって、鬼太郎達もお姉ちゃんを助けてくれたんだよ…だからちゃんとお礼を言わないと!」

 

うぅ…まなって本当に良い子だな~…それじゃあ私もお礼言わないと。

 

「鬼太郎君。助けてくれてありがとね」

 

「…じゃあ」

 

しばらく黙っていた鬼太郎君はそう言って去っていった。

 

「鬼太郎ってなんか暗いニャンね…」

 

「鬼太郎君…」

 

私は鬼太郎君の背中をジッと見つめていた。

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