「鬼太郎。最近子供達の間で変な噂が流行ってるんだって」
見上げ入道の事件から数日後、自宅にいる鬼太郎と茶碗風呂に入っている目玉親父は猫娘からある噂の事を聞いていた。
「なんじゃ?手紙が届いておったのか?」
「違うよ。まなが言ってたの」
猫娘はまなから来たメッセージを目玉親父に見せる。
「まなちゃんか!いつの間にか仲良くなっておったんじゃの~」
「別にそういう訳じゃ…なんか懐かれちゃって…」
「またあいつか…」
鬼太郎は呆れた表情をして呟く。
「父さん、湯加減はどうですか?」
「う~ん!イイ感じじゃ!」
「まなが言うにはね、都会で子供達が次々行方不明になってるっていう噂みたいなの」
「気にするほどじゃないと思うけどな~…」
「待て鬼太郎。子供の噂というのは案外馬鹿にできないものじゃぞ?一応話だけでも聞きに行った方が良いのではないか?」
「父さんがそう言うなら…」
渋々ではあるが鬼太郎はまなから話を聞いてみる事にしたようだ。
「それとね、まゆの事なんだけど…」
「まゆちゃんがどうしたんじゃ?」
「見上げ入道の事件の後に調べてみたんだけどあの子、妖怪の間じゃかなりの有名人みたいよ」
「有名?」
猫娘の言葉に鬼太郎は首を傾げる。
「うん。友達契約をした妖怪達と一緒に沢山の妖怪絡みの事件を解決してて、何度か世界を救ってるから妖魔界からも一目置かれてるみたい」
妖魔界というのは妖怪達が暮らしているこことは違うもう一つの世界の事である。
「…妖怪の世界に関わり過ぎるのはあまり感心できないな」
そう呟く鬼太郎はどこか複雑そうな表情をしていた。
「しかし、妖魔界から一目置かれてるという事は、あのエンマ大王から認められているという事。それだけまゆちゃんが妖怪と人間の為に頑張ってきたという事じゃ」
目玉親父は鬼太郎を諭すように言うが鬼太郎の表情は変わらなかった。
とりあえずこの話題を終え、鬼太郎達はまなに会いに行ったのだった。
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「鬼太郎から、友達になれないって言われちゃった…」
自室で私が聞いたのは、まなの沈んだ一言だった…
今日の夕方、まなは独自で調べていた噂の事を鬼太郎君達に話しに行ったらしい。
鬼太郎君は噂の真相を調べてくれるみたいだけど、その後鬼太郎君が口にしたのは…
『妖怪と人間は、友達にはなれないよ』
この一言だった。
妖怪と人間、二つの世界は交わっちゃいけない。これが鬼太郎君の考えらしい。
「…ねぇまな。私のそばにいるのは誰?」
「誰って…ウィスパーとジバニャンでしょ?あとはクローゼットにヒキコウモリがいるけど…」
「そう、ジバニャンとヒキコウモリは私の
「あ…」
まなは思い出したかのように声を漏らす。
「あの~まゆちゃん?ワタクシは…?」
「え?ウィスパーは友達じゃなくて執事でしょ?」
「ショック!!」
ウィスパーがショックを受けてるのをよそに私は話を続ける。
「本心はわかんないけど、鬼太郎君はまなを危険な事に巻き込みたくなかったんじゃないかな?」
「そうなのかな…?」
まだ不安なのか、まなの声色はまだ暗い。
「まぁ、確かに妖怪と関わるとそれなりの危険は伴うけどね」
「…お姉ちゃんもそうだったの?」
「うん。人間に敵意を持っている妖怪、妖怪の世界を支配しようとした妖怪、色んな奴と戦ってきたんだよ」
イカカモネ、ウバウネ、ゴゴゴ
「でもその度に、私は友達妖怪達に助けられてきた…一緒に沢山の困難にも立ち向かえたの」
続けて、私の持論をまなに伝える。
「妖怪と人間は友達になれる…それが私の考えだよ」
「お姉ちゃん…」
「まなは鬼太郎君と友達になりたいんでしょ?」
「…うん!私、もっと鬼太郎の事を知りたい!妖怪の事も知りたいよ!」
「だったら、良い方法があるよ」
「良い方法?」
「それはね…会話をすればいいんだよ」
「…え?」
私のアイディアを聞いたまなは呆けた顔でキョトンとしてしまっている。
「会話ってね、凄く大切な事なんだよ。会話をすればその人の性格、好きな事、自分が今まで知らなかったその人の人柄を知る事が出来るの…これはある物語に出てくる二人の男の話なんだけどね。最初は互いに見下し合っていた二人は一緒に行動して、会話をしたり盃を交わす内に意気投合して、お互いに親友、相棒と呼び合える仲になったんだって」
この話に出てくる二人の男とは親父さんと水木さんの事だ。流石に私が二人の関係を知っているとややこしくなりそうだから二人の男とボカして話した。
「でも、会ってくれるかな?もう関わったらダメだって今日言われたばかりだし…」
「じゃあ私が取り持ってみよっか?」
「え?どうやって?」
「私ね、鬼太郎君達が住むゲゲゲの森に入れるんだよ」
「あっ、そうだった!」
どうやら私が以前ゲゲゲの森から帰ってきた事を思い出したみたい。
「だから私が鬼太郎君を引きずってでも連れてくる。これ以上まなを突っぱねる事は私が許さない」
「お、お姉ちゃん?何もそこまでしなくても…」
「も~!いつものまならしくないな~…いつものまなだったら誰が何と言おうと自分が決めた事は最後まで貫き通してたでしょ?鬼太郎君と初めて会った時も、蒼真君と大翔君が消えた時だって」
「あ…」
「だから、鬼太郎君と友達になるって決めたんならそれまで頑張らないと」
私の言葉を聞いたまなは黙り込み、しばらくして少し笑顔になる。
「そうだよね!ありがとうお姉ちゃん!」
「どういたしまして。まぁ私も鬼太郎君と友達になりたいしね」
「な~んだ!お姉ちゃんもそうだったんだね」
まなはどこか嬉しそうにそう言う。
「とりあえず今日はもう遅いし寝よ?明日は社会科見学もあるしさ」
「うん。おやすみ」
そう言ってまなは部屋から出て自分の部屋に戻っていった。
「やっぱりまなはまゆの妹ニャンね。よく似てるニャン」
「そりゃそうだよ。双子なんだし」
「そういう意味じゃないニャン」
じゃあどういう意味なんだろ…
そういえば、明日の社会科見学で行く建設中の陸上競技場って何かあった気がするんだけど…ダメだ、思い出せない…
とにかくもう寝よ…
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オレっちがまゆに出会ったのは今から二年前の事だったニャン。
オレっちは元々『エミちゃん』っていう女の子に飼われれてた普通の猫だったニャン。ある日エミちゃんと一緒に散歩をしてたオレっちは車に轢かれてそのままポックリ逝っちゃったニャン。
その時、エミちゃんから言われた言葉は今でも覚えてるニャン…
『車に轢かれたくらいで死んじゃうなんて…ダサッ』
それから地縛霊のネコ妖怪、『ジバニャン』になったオレっちは毎日車を倒す特訓をしていたニャン。車を倒せるくらい強くなって、もう一度エミちゃんに会う為に…
だけど他の妖怪は車を倒せるわけないとオレっちを馬鹿にしていたニャン…
そんな時だったニャン。オレっちがまゆと出会ったのは…
オレっちの昔話を聞いたまゆはこう言ってたニャン。
『ジバニャンは凄いね。誰に何て言われても目標を達成するために頑張ってるんだもん。それだけそのエミちゃんの事が大好きなんだね!』
オレっちは嬉しくて涙が止まらなかったニャン。オレっちはまゆと友達になって、しばらくして住処を追い出されてからまゆの家に住み始めたニャン。
まゆはどこか大人っぽいけど、それ以外はどこにでもいそうな普通の女の子ニャン。
だけどあいつは友達の為なら体を張って戦う
ニャンか危なっかしいけどそこからまゆっていう人間の事を知る事が出来ると思うニャン。
そんなまゆがピンチの時はオレっちが…いや、オレっち達が助けるニャン。まゆの友達として…
まゆは6期アニメの大まかなストーリーは覚えていますが細かい箇所などはその時にならないと思い出せない時があります。