妖怪ウォッチを持つ犬山家長女   作:のぞむ

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お久しぶりです!ようやく更新出来ました…(汗)。

それでは本編をどうぞ!


友達

「ぐ、うぅ…!」

 

「まさか…こんな事が…っ!」

 

「お、おのれぇ…!」

 

私の友達妖怪達の猛攻を受けたたんたん坊、二口女、かまいたちは地面に伏して倒れている。

 

「なんだ、全然大したことないね」

 

「油断するな、キュウビ」

 

「その通りだ」

 

「ここは速やかにトドメを刺すべきでござろう」

 

「それが良かろう」

 

流石妖怪の中でも上位の力を持ってるオロチ、キュウビ、ロボニャンF型、ブシニャン、なまはげだね。完全な強さじゃないにしろ、たんたん坊達が手も足も出なかったんだもん。

 

「…わしらの出番はなさそうじゃな」

 

「う~ん、わしらも久しぶりに張り切っておったんじゃがな~」

 

砂かけ婆さんと子泣き爺さんの会話が聞こえてくる。なんというか、ごめんなさい…

 

「ま、待て!話をしようじゃないか!」

 

そう言いながらたんたん坊が起き上がる。

 

「なに?私はあんた達と話す事はないんだけど」

 

「貴様ではない小娘!鬼太郎、貴様とだ!」

 

「僕と?」

 

「ああそうだ!鬼太郎。貴様は今の世を見てどう思っている?」

 

「なに…?」

 

「長きにわたる封印から目覚めてみれば、この世は人間の思うが儘に汚され、歪められ、傷ついていた!」

 

「そうだよ!山は削られ、木は切り倒され、土や海も埋められ、街にいるのは人間と人間が作った物ばかりだ!」

 

「自動車だとかエアコンだとかが変なにおいの空気を撒き散らしやがったおかげで、風邪のにおいもすっかり変わっちまった!」

 

二口女とかまいたちもたんたん坊に続くように起き上がって、人間達へに怒りを吐露する。

 

「人間どもはこの世界が自分達だけの物と思い込み、好きなように振舞っている。それを見て我らは思ったのだ…やはりこの世界に、人間は不要だと!」

 

「人間は、不要…?」

 

鬼太郎君の小さい呟きが聞こえてくる。

 

「くだらないね。確かに昔と比べたら人間達は僕ら妖怪の存在をまるっきり信じていないし、好き勝手にしたりしてるさ。だけどたったそれだけの事じゃないか?少なくとも僕はそこまで気にしちゃいないよ」

 

「黙れキュウビ!鬼太郎、貴様も妖怪ならば我らの気持ちはわかるのではないか?」

 

鬼太郎君…君の答えはわかってる。私がしっかり聞いてるからね。

 

「…確かに、目に見えないものを軽んじて、闇を恐れない今の傲慢な人間達には、僕も腹が立つ時があるさ」

 

「き、鬼太郎…?」

 

まなは少し驚いた様子で鬼太郎君を見る。

 

「でも、いくら許せない人間がいたとしても、そのやり口を真似て邪魔な相手を滅ぼそうとして時点で、お前達は人間と同等…いや、それ以下だ!」

 

すると鬼太郎君の体から紫色の妖気のようなものあふれ出ていた。

 

「す、凄い妖気でうぃす!」

 

「人間と妖怪…どちらか一つでいいなんて事は、絶対にない…僕はお前達ように、自分と異なるものが認められない奴が…大嫌いだ!!

 

そう言って鬼太郎君はちゃんちゃんこを腕に巻き、猛スピードででたんたん坊に近づき、殴り飛ばした。

 

「たんたん坊!」

 

「話は終わりかい?」

 

二口女とかまいたちが助けにいこうとしていたけど、キュウビとオロチが二体の前に立ち塞がる。

 

「もうお前達は終わりだ」

 

「地獄の底で反省するんだね!」

 

やまたのおろち!!

 

紅蓮地獄!!

 

「「ギャアアアアーーーーッ!!」」

 

二口女とかまいたちの断末魔がこの場に響き渡って、そのまま二体は消滅した。

 

後はたんたん坊だけだね…

 

「二口女、かまいたち!おのれぇ!!よくも!よくもぉ!!」

 

二体の消滅する瞬間を見ていたのか、怒り狂ったたんたん坊は鬼太郎君に突っ込んでいった。あれくらい鬼太郎君なら余裕で粉砕できるよ。現に今指鉄砲の構えをしてるし。

 

指鉄砲!!

 

鬼太郎君の指鉄砲はたんたん坊を貫いた。

 

「バカな…我らが…やられるなど…!」

 

そんな事を呟くと、たんたん坊は消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たんたん坊達を倒した後、人柱になっていた子供達は助け出された。子供達は気を失っていたけど、親父さんの話だと体に異常はないらしい。ひとまず安心かな。

 

「みんな~!今日はありがと~!」

 

自分達の住処に帰っていく友達妖怪達に私はお礼を言う。

 

「ごめんなさいっ!」

 

「まな?」

 

まなの謝罪が聞こえてきて、私はまなの方を見る。見た感じ鬼太郎君へ謝罪してるみたいだった。

 

「鬼太郎の言う通りだった!関わるなって言われたのに私、勝手に首を突っ込んで、結局迷惑かけちゃったって、それで…」

 

「まなが謝る事はないよ」

 

私はまなの肩に手を置いて、優しく言う。

 

「お姉ちゃん…でも…」

 

「まゆの言う通りよ。そもそも鬼太郎がまなを遠ざけるような事を言ったからこんな事になったんじゃない?」

 

猫娘さんがそう言うと鬼太郎君は顔を俯かせる。

 

「そ、それはわかってるよ。彼女にもそう言われたから…」

 

鬼太郎君は私を見ながらそう言っている。

 

「…今回は守れたから良い。でも、次はどうなるかわからない…だから君達を巻き込みたくなかったんだ。こっち側の世界の事には…」

 

「鬼太郎…」

 

「そんな事を思ってたの?それって結局、まゆとまなが大事って事じゃない」

 

「えっ…?」

 

「なんじゃ、気づいとらんのか?鬼太郎も本当は、まゆちゃんとまなちゃんの事を友達だと思ってるんじゃないのか?」

 

砂かけ婆さんは優しそうな声で鬼太郎君にそう言う。

鬼太郎君は自覚してなかったのか、少し困ってそうに見えてしまう。

 

「鬼太郎。妖怪と人間、違うもの同士が一つの世界で認め合いながら生きていくのに必要な事は何だと思う?」

 

親父さんも優し気な声で鬼太郎君に問いかける。

 

「お互いを尊重し、理解しようとする事じゃよ」

 

「あ…」

 

親父さんの言葉に鬼太郎君は声を漏らす。親父さんの言葉には私も賛同している。私の友達妖怪にも自分の能力に困っている子がいるからね。だからこそ、私は妖怪と友達になって、寄り添ってあげたいんだ。

 

「あ、あの、あのね!私、もっと妖怪達の事も、鬼太郎の事も知りたいの!だから、こんな私だけど…お友達になってください!」

 

まなは鬼太郎君に向かって手を差し出す。

 

「…仕方ないな。目を離すと君は…君達はどんどん危険な所に行きそうだからね」

 

「えっ?」

 

これには私も驚いてしまった。だって鬼太郎君はまなだけじゃなくて、私の手も取っていたから。

 

でも、鬼太郎君の気持ちは伝わったよ。

 

「…まな、まゆ」

 

「鬼太郎…うん!」

 

「それじゃあ改めて、これからよろしくね…鬼太郎君!」

 

こうして、私達は友達になる事が出来たんだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから三日後、私、まな、猫娘さんはカフェの中で一息ついていた。

 

「えぇっ!?そんな事があったんですか!?」

 

「うん。まゆってば、鬼太郎に凄く怒ってたんだから」

 

「うぅ…」

 

私はあの日、鬼太郎君と合流した時の黒歴史を絶賛暴露されていた。

 

まなを助けるために鬼太郎君と合流した時、私は鬼太郎君を怒ってしまった。

 

 

『鬼太郎君。まなを巻き込みたくなかったのはわかるよ。でもね、言い方は考えた方がいいんじゃないかな?』

 

『鬼太郎君の考えを否定するつもりはないけど、まなの気持ちも考えてあげて!鬼太郎君に迷惑をかけたくなかったからまなは一人で行ったんだから!』

 

 

 

うぅ…今考えたら私、メッチャ言い過ぎてるよね…

 

「まゆが気にする事ないんじゃない?あれくらい言わないと鬼太郎もわかんなかったんだし」

 

「そうですかね…?」

 

「うん。それとね、鬼太郎がこれをあんたにって」

 

猫娘さんはポケットから何かを取り出し、それを私に渡してくる。

 

それは鬼太郎君の姿が描かれた妖怪メダルだった。

 

「それって、妖怪メダルだよね!」

 

「うん!猫娘さん、これって?」

 

「たんたん坊達の事件の後ね、鬼太郎が妖魔界で用意してもらったんだって。どういうつもりか聞いてみたら、こう言ってたの」

 

 

 

『僕もまゆの友達になったんだ。これくらい用意するさ。それに、僕もまゆの助けになりたいんだ』

 

 

 

「鬼太郎君が、そんな事を…?」

 

「えぇ」

 

「良かったねお姉ちゃん!」

 

「うん…!」

 

 

 

鬼太郎君…このメダル、ずっと大切にするからね。

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