あの……ここに集まんないでもらいます?え?モーセ?違いますけど? 作:今日和
妄想の垂れ流しです。色々とふわふわしてるのでふわふわした感じで読んでください。頭は使うな。
最近俺にはとある悩みがある。
それは足が臭うだとかささくれが気になるだとかそういった小さな悩みではない。
もっとスケールの大きな悩みが俺にはあった。
「ふははは!!よい……良いぞ!!!このマリ⚪︎カートやらは中々に興が乗る代物ではないか!!!」
「あ、そっすか」
なんか声のでかいイケメンが勝手に住み着いたんだが?
「ああ!?このワ⚪︎オとか言う輩!!偉大なるファラオに赤甲羅をぶつけるなどなんたる無礼な!!万死に値します!!」
あと褐色美女もセットで来たんだが?
正直俺も何を言ってるのかよくわからん。こいつら2人とも急に家に現れて勝手に『貴様……もしやモーセか!?』とか訳のわからないこと言いながらなんか勝手に気に入られて勝手に住まわれてる。
つーか俺モーセじゃないんですけど。モッセなんですけど。
「良いニトクリス!これはレース!余に対して妨害を行うこともレースの醍醐味である!そして何よりそのような妨害で地に落ちる余ではない!」
「さ、流石です!ファラオオジマンディアス!」
いやさ?俺も鬼畜じゃないからさ。今マリ⚪︎カートを楽しんでいる2人にはちゃんと他の部屋を用意してあげたのよ?
俺は本来祖父が経営しているアパートの管理人を祖父の代理でやってるからさ。幸いにも居住者は俺を除けば1人しかいないし?だから2人にはそれぞれ1つずつ部屋を使っていいと伝えたのよ。
「見よニトクリス!このファラオの華麗なドリフトを!!!」
「素晴らしい!!キノコを利用したドリフトでのショートカットですね!!」
けどこいつらそれガン無視して俺の部屋で寝泊まりしてくるんだけど?
俺まだ22よ?しかも童貞よ?なのに美男美女といきなりルームシェアできると思う奴いる?いねえよなぁ?
昨日なんて特に酷かった。オジマンさんに『瞳が見たい』って言われて綺麗な顔を近づけられて俺のナニが半勃ちし、更にニトちゃんに際どい衣装で接近され完勃ちした。
そして夜にはニトちゃんが寝ぼけて俺の布団に入って半勃ちし、避難先にいたオジマンさんのバキバキに割れた腹筋を見て完勃ちした。
お前ら性癖ブレイカーかなんかなん?おかげで両刀使いになっちまったぜ。
「このレース場は我が支配下にある!!故に!!余に負けはありえぬ!!そうであろうモーセよ!!」
「そっすね。あとモッセです」
「ほう…だいぶ苦戦しているようだなモーセよ。ではここは余が残していたサンダーで手助けをくれてやる!」
「今のサンダーでキラー落ちたんすけど。あとモッセです」
「ふははは!!モーセよ!!我が業を見よ!!余こそがカラカラ砂漠の真の王者である!!!」
お願いだから話を聞いてクレメンス…って言っても無理なんだろうな。もう2人が来てからはや一ヶ月が経つが、オジマンさんがろくに話を聞かないタイプなのは骨の髄まで理解できた。
「なあニトちゃん」
「ひゃ!?な、なんでしょうかモッセさん」
耳元で話されてびくりとするニトちゃんてぇてぇ……コホン。こういう時こそ役立つのはニトちゃんだ。この人はオジマンさんよりも話が通じるからな。
「オジマンさんどうにかしてくんない?うるさいし人の話聞かないし完勃ちさせられるしで色々やばいんだけど」
あの人なんか凄い良い匂いがするんだよね。花の匂いというか香水みたいな匂いというかさ。だから近くにいるだけでもドキマギしちゃうわけよ。
「そうですね…私も何回か偉大なるファラオにこのゴミ部屋は相応しくないのではと進言したのですが……」
辛辣すぎて言葉も出ませんね。
「ですが『モーセいる所にオジマンディアスあり!』と断られてしまって」
ストーカーすぎて言葉も出ませんね。
「彼は偉大なるファラオの中のファラオですから……私もあまり強くは言えなくてですね……」
うーん。ファラオって意外と縦型社会なんだな。ブラック企業の上司には部下は従うしかないみたいなアレですな。
なんかさっきオジマンさんを褒めていたニトちゃんがジャイアンを持ち上げるスネ夫に見えてきた。そう思うと哀れだなぁ……でもかぁいいなぁ……ちぅちぅしたいなぁ……
そんなことを考えていると、キッチンの方からピーと高い音が聞こえてきた。
時計の針を確認するともう既に午後6時を回っている。そろそろ夕飯を用意しないと。
「モッセさん。お湯が沸いたようですよ」
「そうだな…っしょ」
コントローラーを置きリビングへ向かいエプロンを腰にかける。
「む?モーセよ。さては
「そうですね。そろそろ作らないと遅くなっちゃうので。あとモッセです」
「ふむ。それもそうか」
そう言うとオジマンさんはコントローラーを置き俺同様にエプロンを腰に巻いた。
「……いつも言ってますけど待っててくれてていいんですよ?」
「くどい。余に同じ事を言わすな。モーセの行いに余が手を貸すのは当然の理だ」
意外や意外。オジマンさんは俺が家事をしているといつも手伝いをしてくれる。
そういう所は助かるんだけどな。この人手先器用で飲み込みも早いから料理もある程度はできるようになったし。最近この部屋の人口が増えたから量も多くなったしな。
……ん?でも量が増えたのってこの2人がここに居座り続けてるからじゃね?やっぱ手伝って当たり前だわうん。
「ニトクリス!余とモーセは料理に取り掛かる!その間にテーブルの準備にかかれ!」
「は!」
ちなみにだがニトちゃんも手伝いはしてくれる。けど料理は苦手なようでこの前頼んだ時はナメコロメンとかいうよくわからない生物を作り出してた。
料理で生命が誕生するって初めての経験でしたまる。
まあ俺が言うよりオジマンさんが言った時の方が動きが機敏になるのはちょっと癪に障るけどいないよりはマシだろう。
それに可愛いから問題ない。なぜなら可愛いは正義だから。
◆
数十分後、俺も部屋のテーブルには魚や汁物、米に副菜など色とりどりな料理が置かれていた。
「では食すとしようではないか」
「「いただきます」」
まず初めに米を一口摘んだ後、焼き魚に箸を刺し身を取り出して口に含む。そして漬物に手をつけ最後に味噌汁で流し込む。
あぁこれですわこれ。やっぱり和食は三食食べに限りますなぁ。
「うまい!流石は余とモーセと言ったところか!なあモーセよ!」
「うまいっすね。やっぱ夜夕飯は和食に限ります。あとモッセです」
「ふはは!そうであろうそうであろう!ニトクリスよ!貴様もこの美味を味わっているか?」
「はいファラオ!!とても美味しいです!!」
ニトちゃん口に入れすぎてリスみたいになっとる。しかもご飯粒口についてるし……仕方ない取っちゃるか。
「ご飯粒ついてるぞ」
「……な!?」
そういや昔どっかの少女漫画で男子が女子に『芋けんぴ付いてるぜ』とか言ってる意味不明なやつあったな。
どう考えても付いてるのヘアピンだろって思ったけどその後ちゃんと取ったやつ食べてたから多分ガチで芋けんぴ付いてたんだろうな。
かっこつける男子も男子だし芋けんぴ頭に付けてる女子も女子で意味わからん漫画だった。
「〜〜!!」
「貴様もまだ青いなニトクリスよ」
青いというよりか赤くなっている気がしますけれども。まあ気にせんとこ。訂正したらしたでめんどそうだ。
「ところでモーセよ。明日の予定は何を考えている」
テレビをつけながら夕飯に舌鼓を打っていると、オジマンさんが明日に予定を聞いてきた。
そうだなぁ……明日は日曜だし月曜からはバイトもあるし……
「昼過ぎに起きて夜中までゲームっすかね。あとモッセです」
「予定はないようだな。では明日は余と共に街へ出るぞ」
どうやらゲームは予定に入らないらしい。
「街って何しに行くんすか?」
「なに…余がこの地に舞い降りてから一月が経ったのでな。そろそろここいら周辺の街を散策するのもまた一興と思ったにすぎん」
「いや…でもですよ?流石にその格好で街に繰り出すのは無理があるんじゃないっすかね」
俺がこの2人と出かけたくない理由は2つある。1つはただ単に日曜だし家から出るのだるいからゲームしてたい。この理由が全体の9割を占める。
もう1つの理由はオジマンさんにも言った通り2人の服装だ。なんなんこの奇抜な衣装は。
オジマンさんは腹筋丸見えだしニトちゃんは腹や太もも丸見えのビッチ衣装だし……そんなんで外出たらどうなると思う?
もうただのサーカス団かコスプレ集団になっちまいますわって話よ。
んでその間に普通の服着た俺が挟まるわけでしょ?余計俺だけ悪目立ちするわ。黒服に囲まれたお嬢状態になるわ。
「お2人の他の服があれば別ですが……いつもその服ですし恐らくですけどそれ以外ないんすよね?」
素直に言ったところで却下されるのは明らか。なら少しでも遠回しに伝えてお出かけ回避できる可能性を上げなければ。
「なるほど衣装か……それは問題のうちに入らん。ニトクリス!」
「は!ここに!」
オジマンさんの掛け声と共にニトちゃんは服を取り出した。
ちょっと待て。どっから取り出したんだそれ。
「これで問題なかろう?モーセよ」
「あー…そっすね…問題ないですはい。あとモッセです」
もしかしてあれか?秀吉みたいに懐で温めてましたよパターンか?ならそれが本当かどうか服を触って確かめねばなるまい。決してスケベェな心があるわけじゃないぞ?ただの興味本位で触るだけだからな?勘違いするなよ?
あっ…ほんのりあったかぁ〜い…って違う!
ニトちゃんめ俺を裏切りやがった!明日はブロックで家を作ったりダイヤ装備を集めたりしてのんびり気ままライフを送ろうと思ったのに!
俺が鋭い視線をニトちゃんに送ると、ニトちゃんは顔の前に手を合わせてぺこぺこ謝ってきた。
ふ、ふん!そんなので許してあげないんだからね!いくらニトちゃんがセクシーで可憐で可愛いからってなんでも許されるわけじゃ
「あの……お詫びと言ってはなんですが…あとで膝枕耳かきをして差し上げますから」
なくもない。さあ明日はおでかけだ。そのためにもしっかり食べてしっかりと耳かきをしてもらわねば。
「あぁ……安珍様……安珍様の気配がします!」