山吹乙女の息子に転生し、狐に呪われた青年の物語   作:アルトリア・ブラック(Main)

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土蜘蛛戦後半に合流するオリ主


『京都の地へ』

 

リクオはイタク達と帰還し、祖父と対面する

 

「狐の呪いっていうのはなんだ、ジジイ」

 

そう聞くとぬらりひょんは振り返り

 

「鯉零の奴、説明しておらんのか…」

 

とため息をつきつつ『そう簡単に話せる内容じゃないしのぅ』と言う

 

「羽衣狐となんか関係あんのか」

 

「関係あるも何も、ワシは400年前に羽衣狐を倒してから妖怪との間に子を成せん呪いに掛かった。鯉零とその母親は狐の呪いに蝕まれておった。特に鯉零は妖怪として生まれつき覚醒していたしのぅ」

 

「でも、親父も俺もこうして…」

 

「お前と鯉伴は別じゃ人と妖の子供だからのぅ、じゃが、鯉零は違う半妖と妖の子。本来なら生まれ落ちんはずだった命が母親の愛情によってこの世に生を受けた。しかし、狐の呪いが発現したのは彼奴が三代目を襲名して10年余り経った頃だった」

 

ぬらりひょんは血を吐き続ける鯉零を思い出し、胸が引き裂かれる思いだった。

 

羽衣狐からの呪いが自分にではなく、孫の代に発現した。

 

鯉零が日に日に弱って行く姿を見るのは酷く苦しかった。

 

鯉伴なんて目も当てられなかった。

 

老齢の秀元に掛け合った事もあった。

 

秀元の直系の子供達は死に絶え、分家という分家から養子縁組をし続けたという。

 

呪いを解く方法は狐を完全に殺し切る事、そんな事逃亡している今では不可能だった。

 

「奴良組に居れば鯉零は早死する。ワシは鯉伴には秘密にしておったが、鯉零に遠野か半妖の里に行くよう勧めた。結果、人としてなら生きていられるようになった。妖怪として覚醒したらすぐに死んでしまう呪いだが」

 

そう話すとリクオは兄がずっと人間の姿でいたということ、三代目としていられなかった理由が分かり、よりいっそう、羽衣狐を倒す為に京都に向かうと祖父に宣言する。

 

 

 

 

京にリクオが向かったのを見て、自分も着いて行こうと決意した。

 

船には乗らず、鬼楼丸は『なんで新幹線なんだよ』と怒っていた。

 

「いや早いし、京妖怪も流石に新幹線に乗ってるとは思わねえだろうし」

 

「思わないな、普通に」

 

人間に化けている二人と元人間の夜鷺

 

京都に足を踏み入れた時…

 

「あー…こりゃヤバいなぁ…」

 

姿が妖怪の姿に強制的に変化する。

 

しかも狐の呪いのせいでいろいろ痛い

 

「全身いてぇ…」

 

なんとか呪いを前世の知識で自分の畏れとして置換しているから全身の痛みぐらいでなんとかなっている。

 

「鯉零様…無理は…」

 

「弟が頑張ってんだ。兄貴が頑張らなくてどうするよ」

 

「死んだら元も子もないと思うけどな」

 

そうリオンに言われ苦笑いする

 

奴良組の畏れが感じる方向を見る

 

「…言っておきますけど、吐血して気絶したら引き摺りながらでも離脱しますからね」

 

夜鷺の言葉に鬼楼丸が『過保護』と話していた。

 

すると…

 

強烈なほどの地響きが発生する

 

「じ、地震!?」

 

人間達が『え?え?』と不安そうにしていた。

 

(始まった…!)

 

「鯉零!?」

 

土蜘蛛戦

 

あそこでリクオは死なないと分かっていても足が動いてしまう。

 

 

 

『おにいちゃん、だいすきー!』

 

リクオが小さい頃、ちょくちょく遊びに行ったのを思い出す

 

俺が初めて前世で好きになった漫画の好きな主人公

 

俺の人生を作った最初のヒーロー

 

「俺もリクオが好きだぜ」

 

「ぼくもー!」

 

俺なんていう異分子に愛情を向けてくれるリクオ

 

カシャカシャ慣れないカメラで写真を撮る鯉伴に『何撮ってんの』と言うと鯉伴も感慨深げに『最愛の息子達の写真撮って飾る』とか平然と言っていた。

 

それを若菜さんが幸せそうに見ていた。

 

 

「兄さんやお父さんみたいにみんなを背負って歩くのは不可能かもしれない。でも、僕は僕なりに百鬼の主になる!」

 

そう四代目を継ぐと決心するリクオの言葉を思い出す

 

「兄さん、具合どう?」

 

奴良組で気絶してしまった時、そう気遣ってくれるリクオの笑顔、俺なんて異分子は放って置いて欲しいと思ったこともあった。

 

鯉伴を助けれた後の自分のことなんて考えていなかったから

 

「兄さんは僕のこと言えないよね、平気じゃないのに平気って言う所、兄弟みたいって鴆くんも言ってたよ」

 

俺の、始まりのヒーロー。

 

苦しい日々の中、ぬらりひょんの孫を読んでいる時だけは頑張れた。

 

憧れのヒーローが弟、なんて違和感が凄かった。

 

「ほらほら兄さん、横になって、風邪が治ったら僕に沢山妖怪の話してね」

 

そう素直に俺を尊敬してくれるリクオの瞳。

 

 

 

 

土蜘蛛は昼リクオになったら引き下がる、原作ではそうだった。

 

でも、俺という異分子のせいでストーリーが変わってしまった。

 

いつまで経ってもリクオを殴り続ける土蜘蛛

 

「リクオ様!!」

 

イタク達の攻撃を片手間に殴る土蜘蛛

 

リクオの悲痛な声が聞こえてくる。

 

カッとなってダメだった。

 

「ァア?なんだぁ?」

 

拳がリクオに着弾する数秒の時間でリクオを横抱きにして救出する

 

「に、いさん…?」

 

リクオが生きているのを確認して胸を撫で下ろす

 

地面に下ろし、頭を撫でる

 

「なんだぁ?新しい奴か?」

 

「親父…!」

 

イタクが俺の隣に来たリオンに驚く

 

「土蜘蛛なぁ…復活してたのか」

 

「…リオン。やるぞ」

 

その言葉にリオンは『本気か?』と聞かれる

 

「…弟をこんなボッコボコにされて落ち着いていられるか」

 

そう言うと『そうキレんなよ、顔怖い』と言われるがそんなの気にしていられなかった。

 

「リクオ、一回だけだ」

 

最悪、この場で鬼纏をして死ぬかもしれない。

 

だから一回で見せなければならない。

 

「次の相手はオマエかぁ?良いぜやってやらぁ、強い奴、全員掛かってこい!」

 

土蜘蛛の拳が降り掛かってくる

 

「鯉零様!!!」

 

鬼纏・襲色純黒の大鎌

 

自分を蝕む狐の呪いとリオンの畏れを乗せて土蜘蛛の拳を斬り飛ばす。

 

回転しながら斬り刻み土蜘蛛の頭上に飛ぶ

 

「土蜘蛛を斬った!?」

 

「うぉおお!すげぇ!」

 

妖怪達の声が聞こえる

 

 

"邪魔だ"

 

 

「腕一本取ったからって調子に乗るなよぉおお〜!」

 

土蜘蛛の拳が続け様に飛んでくる。

 

「調子になんざ乗ってねぇよ…」

 

リオンとの鬼纏の研究で一つの可能性が見えた。

 

リオンの攻撃は斬撃のような攻撃も可能だと言うこと。

 

だから、他のアニメキャラのような攻撃の仕方を真似出来ると

 

鬼纏・明鏡止水『斬』

 

リオンの畏れと俺の畏れを混ぜて斬撃のように土蜘蛛を吹っ飛ばす

 

(…硬すぎんだろ…)

 

心臓がドクドクと脈打つ

 

痛い

 

血を吐くとそれを見た土蜘蛛が『なんだぁ?オマエ、ハンデありかぁ?』と指差す

 

「………」

 

喋るのもしんどいがそんなこと言っていられない。

 

さっさと引き下がってくれないかと思っていると、伝わったのか

 

「晴明とやって100年ぶりだ。こんな深手を負わされたのはなぁ〜!だが、オマエはかなり弱っててそれだ、良いもん見せて貰ったぜ」

 

土蜘蛛が『晴明が復活したら相手してやるぜ、名前はなんだったかぁ?』と聞かれる

 

「奴良鯉零。リクオの兄貴だ、覚えなくていい」

 

土蜘蛛は斬られた腕をくっつける

 

(…ふさげてるよなぁ、土蜘蛛…)

 

強すぎんだろと思いつつ、興味が削がれたのか

 

「出来損ないの弟よりもオマエとやり合いてぇなぁ?だが、今は下がってやろうじゃねぇかぁ」

 

そう言って大笑いしながら去って行く

 

鬼纏を解くとリオンが『きっつ』と隣に現れる

 

「………俺はしゃべんのもきつい」

 

「そうだろうよ、鬼纏されてるこっちにも激痛きたし」

 

そう二人で話していると鴆がリクオの方に走って行ったのを見てそちらに行く

 

「おい鯉零、力使うんじゃねぇよ、それ以上」

 

そう言われ『弟の傷治すの先だろ』とか言うと夜鷺が『死にますからやめて下さい』と止められる

 

そう話していると、黒田坊が走ってくる

 

「鯉零様!なぜ、京都に…!それよりもお怪我を…!」

 

黒田坊の焦った声に『永続的に怪我してるから治す意味ねぇよ、だから百鬼まとめてやれ』と話していると

 

「鯉零」

 

牛鬼がリクオを小脇に挟んでやってきていた。

 

「牛鬼」

 

「お前はこれ以上戦うな、本当に死ぬぞ」

 

「大丈夫、なんとか…『ならねぇからとりあえず拠点行くぞ』」

 

鬼楼丸から口を挟まれてムッとなる。

 

「情けねぇ三代目ですまねぇなぁ…」

 

そう呟くと牛鬼は目を瞑り

 

「…自らの寿命を削り続けて戦うのは総大将のやることではない」

 

と怒られる

 

「お話中あれなんやけど、百鬼、鯉零くんやったっけ?君が率いていけばえぇと思ったけど…」

 

秀元がジィと俺を見てくる。

 

「君そんな呪いに蝕まれてよう生きとるな」

 

秀元にマジマジと見られる

 

「全身を襲う激痛と吐血。刀を握ってるのもしんどいやろ」

 

そう言われ刀をしまう。

 

「ヨシ!ぬらちゃんのもう一人の孫はしごかれに行ったんやろ?じゃあ君はこっちやで」

 

そう言って俺の背中を押してくる

 

「君もきたらええよ、陰陽師の総本山やろうけど」

 

「あ?俺は…」

 

「君、このまま戦い続けたら鵺に操られるで?それは嫌やろ?」

 

「…!」

 

「ほな!行くでゆらちゃん!」

 

「え??は!?妖怪を連れて行くん?!」

 

「貴重な戦力は減らしとぅないやろ、それに君は結構強いし」

 

式神の力に負けるぐらい弱っているのを見抜かれてため息をつき着いて行く

 

 

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