山吹乙女の息子に転生し、狐に呪われた青年の物語   作:アルトリア・ブラック(Main)

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京都に行った主人公達の話


『ーー村』

ー京都ー

 

「………」

 

「ホンマぬらちゃんそっくりやなぁ〜、肩に狼おったらますますそっくりや!!」

 

「…なんだこれは…」

 

京都の花開院家にて竜二は13代目秀元と話している人物を見て眉間に皺を寄せる

 

「あ、お兄ちゃんおかえり…」

 

ゆらは引き気味に竜二を見る

 

「あ、竜二君〜お帰りー」

 

秀元がヘラヘラ笑う

 

「…妖怪がなぜ花開院家にいる?」

 

「共闘関係言うたやん♪奴良組と花開院は鵺の復活まで協力した方がええよ」

 

「…アンタってホント陰陽師らしくないよな、性格は」

 

鯉零は京都にいる鬼楼丸達に声をかけに来たのと陰陽師の屋敷にある書物を借りに来たタイミングでちょうどゆらを見かけ、騙くらかして陰陽師の屋敷に案内して貰った。

 

「だって、奴良君のお使いで来た言うたんやもん!」

 

竜二に睨まれそう弁解するゆら

 

リクオのお使いで来たって言うのは言葉のアヤである。

 

リクオからは頼まれていないが、リクオの為に彼らがどうしているか教えられるのも良いだろうし、鬼楼丸達の部下を纏める為に来たついででもある。

 

「…普通に考えて、携帯で連絡してくるだろうが」

 

「せ、せやけど…!」

 

「お話中いい?ここに来る道中、最近流行りのーー村について聞いたんだけど、●●高校の生徒から」

 

「………」

 

竜二が分かりやすく険しい顔をする。

 

「その村の調査行くって聞いたし、俺もついでに着いて行っていいか?」

 

そう聞くと『要らん、妖怪の手助けなんぞ』と竜二に言われる

 

「人手はあった方がええよー?竜二君?」

 

「まぁ断られても勝手に着いて行くけど」

 

「……」

 

また露骨に嫌そうな顔をされる

 

(…たのしー)

 

竜二のキャラは好きだから揶揄うのは楽しい。

 

 

 

 

 

ー数日後…ー

 

「へぇ、ホントに分かりやすいな〜最近の都市伝説は」

 

「……ホントに着いてきやがった…」

 

「妖怪おったら意味ないやろ…」

 

妖怪退治しにきとるのにと呟くゆら

 

「ていうか、アンタ、俺らに着いて来なくても自分の伝手で探しに来れただろ」

 

「そうだけど、ついで?」

 

二人の後ろを着いて行きながら言うと露骨に睨まれる

 

二人の騒ぎを見ながら村の入り口を見つける

 

「にしても、ホンマにあるんやな…こんな村」

 

村に入った辺りで明鏡止水で姿を消して廃屋や小山に登るが、柳田は確認出来なかった。

 

(…やっぱり、原作通りに行かなきゃ見つからないってことか…)

 

知識があっても見つからなければ意味がない。

 

(…案外うまく行かないなぁ)

 

旧鼠や四国の戦いの時は奴良組にいられなかったから対処できなかったし、あの戦いでリクオは大きく成長すると思ってたから見て見ぬフリをした部分もあった。

 

狐の呪いが解けた後、奴良組に戻れたが、これからは対処するぞと思えば、彼らは見つからず対処出来なくなる。

 

「…うーん」

 

そう悩んでいると…

 

「おい」

 

竜二から声をかけられそっちを見る

 

「ん?探索かぃ?」

 

「…そうだよ、テメェはここがどう足掻いたって妖怪の村の癖に放置か?」

 

高校生とは思えないぐらいの鋭い瞳に苦笑いする。

 

「いやまぁ、妖怪の村ではあるけど、なーんか不気味でな」

 

「妖怪の本体がいねぇって言うのか」

 

「正解。まぁ多分、村人の誰かにバレてんだろうけど…俺が姿を現すと居なくなるんだよな」

 

村人を殺したってイタチごっこだしと言うと竜二が訝しげにする。

 

そう話していると村の方から賑やかな声が聞こえて来る。

 

その賑やかな方を見ると竜二の表情が余計険しくなる。

 

(…高校生じゃねぇ…)

 

竜二が舌打ちしながら小山から降りてそちらに向かう。

 

それを見てそろそろか…と思い準備をする。

 

 

花開院兄妹が派手に妖怪をぶっ倒しているのを傍目に、柳田が現れる場所に待ち構えるが、不自然と奴は現れなかった。

 

「…もしかして…」

 

柳田が現れる場所に妖怪が出現し、それを妖刀で斬り殺すと村の怪異が消えて行く。

 

(…異分子の俺がいるから歴史が変わってる…?大まかな歴史は変わってないはずだが…)

 

現れるはずの柳田が現れず、知らん妖怪が出現した。

 

「鯉零様」

 

「ん?」

 

畏れが無くなったのか鬼楼丸の部下の一人が入って来る。

 

「この近隣を探しましたが、鯉零様の言う特徴の男は現れませんでした」

 

「………」

 

周辺に居ないとなればますますきな臭くなってきた。

 

(…まぁ、俺という異分子がいるから通常通りに現れるかって言ったら違うよな…)

 

「一回、鬼楼丸の拠点に戻る、そう伝えといてくれ」

 

「はい」

 

そう言って居なくなる鬼楼丸の部下を見つつ、頭を掻く

 

「…どうなってんだ…」

 

その姿を見ている人物がいるとも知らず…

 

 

 

ー翌日…ー

 

「三代目!!また護衛をつけずに京都に行かれるなど危のうございます!!」

 

東京に戻って来ると早速鴉天狗に叱られる

 

「護衛も何も鬼楼丸達に会いに行っただけだから危険も何もねぇって」

 

「せめてどこにどう行かれるかはお知らせくださいっ!!」

 

「そう言うけど、親父も出かけてんじゃん」

 

「二代目にもお伝えしますっ!!」

 

ムキーとさらに怒られ『鬼楼丸いるから平気だって…』とボヤく

 

「あ、兄さん、お帰り」

 

昼リクオにそう言われ『ただいま』と返す

 

鴉天狗の頭をワシッと掴むと『ぐえっ』とカエルが潰れたような声を出される

 

「…兄さん、京都行ってたの?」

 

リクオから『危ないよ』と言われ

 

「…俺ってそんな頼りない?」

 

「頼りにはなるけど、もしものことがあったら困るよ、そういえば、兄さんに総会の報告したいんだけど良い?」

 

「頼む」

 

リクオから聞かされたのは百物語組に関してであり、鯉伴がいない代わりに達磨が百物語組との話を聞かされたという。

 

そして、地下鉄の少女の事件の他に明らかに自分の知らない出来事が起きている。

 

関東地方だけでなく長野でも怪異が起きているという。

 

奴良組とは縁がない組が百物語組によって壊滅したという。

 

「百物語組の戦いは、俺が子供の頃に起きてた事件で、親父達からまぁことの顛末は聞かされたけど…なんか不気味だな」

 

「不気味?」

 

「普通、畏れを集めたいなら人口が密集している地域で騒動を起こすはずなのに、人のいない県で立て続けに事件を起こすなんて奴ららしくねぇな…と」

 

原作と違って鯉伴も生きている。

 

そのイレギュラーがもっと最悪な事を引き起こしているのだろうか…

 

「兄さんは京都でなんかあったの?」

 

「あぁ、陰陽師の家に用があって行った時に…」

 

リクオに京都であった村の話をし、一回部屋に戻る為に廊下を歩きながら先々のことを考え少し憂鬱だった。

 

自分が派手に動けば奴らは雲隠れしてしまう可能性がある。

 

原作の軌道修正とやらがどう働くかわからなかったから今まで前向きに戦えなかった。

 

三代目として大将になってからも、軌道修正されるのが少し不安だった。

 

「…少し整理しねぇと…」

 

頭を掻きながら自室に向かう

 

 

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