揺らめく星の中 作:ぺほ
僕はプラネタリウムが好きだ。少々自分について語るが許してほしい。別に月何回も通うとかはしない、何かのクーポンや誘いなどがくれば喜んで行くくらい。僕はプラネタリウムの雰囲気がとても好きなんだ。暗い部屋から一変して無数の星があり、宇宙にいる気分なれるっていうのかも知れない。寝るも良し、アナウンスの声を聞くも良し、オリジナルの星を作るも楽しい。そんな事言ったが、僕はどれもしていない。ただ星を見るんだ。何でだろうか分からないが魅了されてしまう。あまり共感されないと思うが星の光を見すぎると星は揺れている用に見えてくるんだ。その時、星にも何か有るんじゃないかと思ってしまう。単純な理由だ。揺れている用に見えるそれだけだ。
しかし、ある日僕は揺らめかない星を見つけてしまった。それは僕にとって平凡の人生のレールからコースアウトするくらいの出来事を起こす引き金だった。
久々に僕はプラネタリウムに足を運んでいる。両親が使ってないクーポンを1枚見つけたからだ。それは一枚につき一人にしか使えないクーポンだから、両親は2人なので使えないから息子である僕にくれた。
「本日はご来演ありがとうございます。まもなく上映が始まります。本日も皆様を素敵な星の旅に導く為に、スマホのアラート、飲食行為などはご控えください」
アナウンスの声がそろそろ始まることを知らせてくれる。プラネタリウムに来ている人々は皆少しずつ会話が小さくなっていき、会話が無くなった。明るい部屋がだんだんフェードアウトしていく。やがて暗い部屋になり、プラネタリウムの球体の機械は起動していき、一つ、また一つと星が現れる。すべての星が姿を見せた時にアナウンスが流れる。
「それでは皆様、今夜も星の旅をしていきましょう。今回の上映している星達はこのプラネタリウム上の星達を当館の特殊なカメラでリアルタイムで映しております。いつも空の上にあって見えるはずなのに見えない星達も今日は鮮明に見えます。どうぞ記憶に残し、お楽しみください」
実は今足を運んでいるプラネタリウムは夜の上映の時は実際の星達をを映してくれるのだ。僕はそれが結構好きだ。特殊なカメラで普段人間の視力で見えない星達すらも見えるのがとっても素晴らしい。本来そこに合って見えない物があるなんて少しモヤモヤしてしまうからだ。
「今回の上映内容である宇宙の誕生の秘話についてのツアーまで少々お時間があります。それまで星を眺めお待ちください」
僕はふかふかして、深く倒れている背もたれに背中が少し沈むくらい預けて星を眺め始める。星は煌めいている。黒く、暗い夜空が消えてしまうのでは無いかと言いたくなるほど小さい星たちは輝きを放っている。
「では、これから宇宙の誕生の秘話についてのツアーを始めましょう」
講演が始まる。観客達からは一切の音が聞こえない。
「いつものなら星についての講演ですが、今回は少し変わった物です。それは宇宙の誕生の秘話についてです。今回はとある学者が公開した面白い話を元にしていきましょう。
さて、皆さん宇宙はどのように生まれたと思いますか?」
ービックバン?
アナウンスはいつも星を見るのに夢中になって途中から聞いていないが見るのに夢中になるまではアナウンスを聞いておくことにした。なぜならいつもなら何かの星座とかに解説する講演がかなり違ったジャンルなので少し好奇心が湧いているからだ。
「ビックバンが起きて何も無い所からポンって生まれた。他には神が気紛れで指ぱっちんで作った。いろいろな事が考えられますね。こんな事を考える時間も少しロマンスがありますが次へ進んじゃいましょう」
優しい口調のアナウンスが進んでいく
「実は我々が居る宇宙の誕生の仕方はビックバンと言われています。それは覆す事は出来ない事実です。しかし先ほど言った何も無い所から起きるビックバンでは無いのです。今から語るビックバンは何か……」
アナウンスはまだ続いてたが、僕はもう星へ集中し始めてしまった。星をぼんやり眺めていたら星達が揺れ始める。煌めくだけ星達が少しずつ揺れ始める。きっと目の錯覚だろうけどやはりこの感覚は好きだ。
全ての星達が煌めきながら無造作に小刻みに揺れる。星たちは生を謳歌しているみたいだ。
しかしひとつだけ揺れずに煌めかない星があった。それは群星の中にポツンと存在した。煌めかないとは書いたが性格には光っていた。だがその星だけは、まるで電球の光みたいにただの丸い光。そして、この煌めく星達の群生の中にあるからか、まるでもうすぐで消えそうにも見える。
アナウンスの声が届かなくなる程、僕はその星を眺めた。いや凝視した。何がそうさせるか分からない。ただ眺める。
眺めて暫くした。どんどんそれに意識が集中していき、視界がその星だけが移るほどじゃないかと言うくらいにそれ以外の星達のピントは合わず、それだけがピントが合う。
しかしそのピントは一気に崩れた。それは急に点滅しだした。星が電球をふざけてチカチカさせるようにチカチカさせる。それに不思議に思いまた見る。するとそれに答えるかのようにチカチカするスピードが増す。今までこんな現象に出会う事なんて無かったから困惑する。
その困惑を解くかのようにプラネタリウム室内に電源が着いていき、星たちは退場していく。
「それでは今宵の旅はここで終わりを迎えましょう……」
アナウンスと共に終わりが告げられる。先ほどの現象で動揺のあまり、暫く椅子に固定されていたが他のお客さんが出ていくのに気づいて、自分も忘れ物が無いか確めてそそくさと出た。出る間際に先ほどまでそれが写し出されていた天井を見たが、当然の如くなにも無かった。
先ほどの現象がどうも頭の中で渦めきながらみ、帰路を歩んでいく。さっきの星について調べようと思ったが、プラネタリウムが好きなだけで星についての知識が0に等しいため調べる手段もなくもやもやした気持ちがどんどん強くなる。
そのまま時は流れて夜になった。気づけば家族との夕食を済ませ、風呂などを済ましてベッドに入って就寝した。
意識は深い海に涼むように落ちていく。暗い海の中、光は無い。自分の口から空気の出てくる音と鳥の鳴き声。
ー鳥の鳴き声?
耳を済ませば、葉が揺れる音、そして急に暗い海が光に照らされる。それはどんどん強くなり、もはや目が背けたくなるほど強さになった。何か普段の就寝と違うことを悟り、目を勢い良く開ける。
最初に見えたのは空。しかし視界はぐにゃぐにゃしていた。例えるならば学校とかで見せられるアルコール依存、薬物依存の時に見る幻覚で視界がぐにゃぐにゃしている感じだ。
仰向けになって居る事は自分でも分かっていたからとりあえず起きようとするが起きれない。体は死体のように動かない。
「■●□○!?■□●■●」
何か声がする。視界に何か写り混んできた。ぐにゃぐにゃしてるせいで何かを判断ができない。
「□○言語■●□■起動!ああ、お願い、お願い!!もう接続■■■にな■■てきてる!!」
どうやら聴覚もおかしいようだ。何かの声がゆっくり聞こえたり、早く聞こえたりしてうまく聞き取れない。
「ごめん、ち■■と埋め■■せて■■■!。」
何かは僕の右手を持った。首は少し動かせたので右手をみる。すると何かは何かを取り出し僕の手首に
「■■ナ■フ記録開始して、それと■■□□をここに埋めて!」
手首に、脈があるとこにおもいっきり刺された。何かは分からないぐにゃぐにゃしてわからない。視界がどんどんぐにゃぐにゃぬなる。そろそろ色しか特徴がない、形がない世界になりそうだ。
「お●●●願い間に●●○!これでだいz……」
テレビの電源を切られたようにプツンとなにもなくなった。そしてさっきのことが嘘かのようにまた深い暗い海に戻った。
さっきの事を考えようにも落ちていく内に思考もシャットダウンしていくせいで考えようにも考えられない。
暗い海、落ちていくのは、彼一人。
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