揺らめく星の中   作:ぺほ

2 / 2
思ったより学業が忙しく投稿遅れました。
がんばります。


2話

 目が覚める。いつもと変わらぬ天井。視界を少しずらせば天井の照明がみえる。ベッドから出て、取り敢えず朝のルーティンを行う。洗顔をして、歯を磨き、自室でパジャマから服に着替える。

 

 今日は大学は3限からという事を確認し、現在の時刻を見る。10時半。3限は1時半で、通学には片道30分なためまだ時間には余裕がある。取り敢えず、朝食兼昼食を食べる事にする。自室がある2階から1階に行く。1階にはいつも母と父が冷蔵庫の中に皿にご飯を盛ってラップに包んで置いといてくれる。

 父と母は共働きな為、一人で留守番ができる中学生とかになってからまともに合っていない。そんな事があると反抗期など凄いと思うが、不思議と仕方がない事と理解ができていたので別にそういう事は起きなかった。それに愛情などは十分感じている。いつも欲しい物とか必要なものがあると買ってくれるし、いつも手紙などもついてくる。そんなにして貰ってるからか、寧ろ親に感謝しかない。

 

「今日は目玉焼きとソーセージが朝食。昼飯はパスタか……」

 

ー2つとも食べちゃうからお米は良いや

 

 2つを調味料半分になっている野菜などで溢れている家庭的な冷蔵庫から取り出しレンジにいれる。3分ほど待ち2つともテーブルに持っていって、食べようとする。

 

「いただきま……は?」

 

 食べるためにフォークを持ちながら「いただきます」と言おうとして食べようとした時に見えてしまう。思わずフォークを落としてしまう。

 自分の手首、右手の平の方の手首に対角線4cmくらいのひし形の謎の怪我がある。怪我と言っても既にそれは治っている。正確には怪我の跡がある。

 その見た目はそこだけが肌の色が火傷したような色になっている。それだけでは収まらずひし形の内側の皮膚がとても摩訶不思議になっている。内側には色んな図形、記号が無数に重なりあっている。丸、三角、四角、ハングルみたいな記号などが無造作に刻印され、重なり合っている模様ができている。

 なんだこれは、と疑問を浮かべようとしたが腹がぐるるとなる。こんな異変が起きても腹は減ってしまった。取り敢えずご飯を食べながら考えよう。

 

ーなんだこの模様……明らかに虫刺されには見えない。

 

 目玉焼きを食べ終わる

 

ー昨日は何をしたっけ?いや普通に母さん達から貰えたプラネタリウムの券でプラネタリウムを見て帰宅……

 

 ソーセージを2本全てを食べ終わる

 

ーそれで風呂入って、母さんと父さんの作り置きのラザニアを食べて、すこしタバコを吸って

 

 パスタを半分を食べ終わる

 

ーそして寝て……寝て?何をした?何をした??寝て何もすることはなくないか?いや、まて……

 

 パスタを食べ終わる頃に回答にたどり着きそうだったが、テーブルに置いてあるスマホに通知音がなる。通知音のせいで答えから意識がそれる。スマホの電源を入れてメールが来ていた。大学の友達からだ。

 

『なー、千里教授の講義のレジュメある?今日小テストらしいんだよ』

 

 「えっ?」

 

 驚愕。なぜなら千里教授の講義は今受けている講義の中でも一番難しいし、教授は話が通じないタイプだ。しかも必修の単位な為絶対に取らなければならない。

 

「やべやべ!」

 

 パスタの最後の一口を口に含んで洗面台に食器を水につけといてさっそうと自室に向かって階段をかけ登りテスト対策に励む。

 取り敢えずスマホで写真を取り友人に送っとき、スマホの電源を落として即座に机と向き合いレジュメの内容を暗記する。

 

「くっそぉぉぉ……あの教授なんで歴史の授業でネットでも書いてねえことやるんだよ!」

 

 教授に対しての不満を呟きながらただひたすら暗記を始める。数学と違って根本を理解しなくて良いのは唯一の救いである。ただ単語を書き、呟きを繰り返しながら単語を覚えていく。まだ6割程度しか覚えてない頃には既に時間は午後1時手前である。急いでバッグに教材と筆記用具を掻き込みように入れ1階に降り、玄関で靴を履き終わる。玄関には小さな下駄箱があり、その上には小さな写真が2枚飾られている。

 

「い、行ってきますっ!」

 

 ちょっと靴が上手く履けて無く少し転けそうになりながらも挨拶をして颯爽と家をでる。最寄駅に向かって全力疾走したおかげで、息を漏らしながらも電車には間に合った。

 

 体が急な運動に驚いたのか少し休憩を求めているようだった。取り敢えず空いている席に座る。フカフカの椅子が少し凹む。一息ついた所でバックからレジュメを取り出し暗記の時間にする。周りの人には迷惑にならないように呟きながら覚える。

 

「終点、終点」

 

 駅のアナウンスが自分がおりる所を教えてくれる。レジュメをバッグに閉まって駅を出る。大学へは駅から歩いて数分だから通学は苦ではないがテストがあるため少々小走りになる。

 

 小走りのおかげで自分の大学がいつもより早く見えてきた。自分の大学はあまり大学っぽい見た目はしていない。見た目は巨大なビルにしか見えなく、講堂という講堂は無く、効率化をしつくした大学であった。しかしそれは元々そんな大学ではなかった。今のは新校舎な為、旧校舎もありそちらは、今の大学から歩きで近くの山にある大学だ。もう使うものは居なくなり、道も舗道されてなく行くことすら困難を極めるそうだ。

 

 大学に着いてエントランスで無機質な白一色のエスカレーターに乗り、自分の受けるテストの部屋がある17階のボタンを押す。最上階は25階らしいが一度も行ったことはない。一度は行ってみたいが25階のボタンだけ使用禁止の張り紙がはられているから完全に行けなくなっている。

 

 そんな事を考えても今は無駄だと少し気付きレジュメを手に取り、内容に目を通していき、17階に着く。扉が開き、講義室にたどり着く。抗議室と言っても、教室と言った方が正しいかも知れない。大学と言われ想像する部屋とは程遠く、3席分の細長い机が4×5で並べられて、教壇には黒板ではなくホワイトボードだけだ。

 

 もうテスト開始目前な為、自分以外の受講生は既に席に着いている。どこの席に座ろうかと迷っていると自分に気づいて手を振ってくれる人物が目に入る。その人の隣に向かい、座る。

 

「よ、遅かったじゃねえか」

 

「いやー今日少テストだとは思わねえだろ」

 

 へらへらしながら回答する。降ってくれた人物は大学の友達の賢二だ。名前からすると頭は良さそうだが実際そんな事はなく大学だとギリギリ進級できるレベルだ。しかも見た目は完全に痛い見た目だ。髪はストレートで後ろは首の付け根まで延びていて、前髪ははなの真ん中辺りまで来てるため目は見えない。服装はブカブカの黒い服とズボン。こんな見た目だから殆どの人は話しかけようとしない。

 

「今日レジュメの事を教えたからジュース奢りな」

 

「レジュメを見せたのは俺だろ。じゃあポテト奢りな」

 

「はあ?なんだそれ、釣り合ってないだろ」

 

「お前が言うなよ」

 

 さりげない雑談で2人で少しだけ笑う。そうしている内に教授が入室してきた。教授は常に猫背で腕を足らして、雰囲気がくらい人だ。なぜそんなにくらい雰囲気なのかは今からわかる

 

「えーではメールで知らせた通り今日はテストを初めま……はぁ」

 

 教授は諦めてため息をする。何故なら9割が授業にもテストにも興味が無いから、誰も教授の言葉が耳に届くことすらない。教授もこんな学生達で呆れたんだろうか諦めてテストを配り始める。

 

 「えっ今日テストなのかよ!?」

 

「嘘だろ!?」

 

 「ガチじゃんウケる笑」

 

 その9割達はテストを今知ったらしい。教授はメールを確認すらしてないのを見越してるかのように表情を一切変えない。淡々とテストを一枚づつ皆に配る。

 

「試験中の私語はカンニングとします。尚、先に終わった者は帰っても良いです。」

 

 流石にカンニングという行為は回避したいのか騒がしい教室は静まり返ってた。それから聞こえてくる音は鉛筆か、シャーペンが紙と擦れる音であった。

 10分位したころか、一人、テストが終わったようで教室から退室したようだ。それから数秒してまた一人、そして一人、急にぞろぞろと殆どが消えてしまった。恐らくは最初の9割かと思ってしまう。何故ならこのテストはとても10分で終わる内容ではないからだ。まだ2割くらいしか終わってない自分からしたらそんな退出などは考えられない。

 

「ほぼ消えたましたか……」

 

 教授すらも言葉が漏れていた

 

「試験は残り50分です。是非頑張ってください」

 

 ともかく他の事ではなく自分の事を考えようと紙と更に向き合う。巡り来る問題はとても難しいというか、日々の積み重ね、ちゃんと毎日復習しているか問われていた。ワンチャンをかけて回答しても絶対溶けないであろう問題であった。

 

ー世界で初めて生まれた神話は何か、理不尽で怒り狂う登場人物は、黒い神と言われ出てくるのは……

 ……まだ覚えてねぇ……

 

 教室の中で紙が擦られる音がピークに達した。自分も最後の悪あがきで空白の解答欄を凝視する。

 

「そこまで。皆さんお疲れ様でした。回答用紙はその場で伏せて置いといて下さい。私が回収します。授業終了まで30分ありますが今日はここまでです。お疲れ様」

 

 途中から敬語を忘れている教授。僕は賢二と一緒に教室を出た。

 

「ああ~。もう大変だったわ。まっ赤点は大丈夫だろ」

 

「こっちも大丈夫そう」

 

 学生の伝統行事、テストの赤点に関する話題をした。

 

「この後授業あっか?」

 

「いや、無い」

 

 今は夏休み手前な為、所々授業が無くなっている。

 

「じゃあバーガー食い行こうぜ」

 

「お前バーガーしか食ってなくないか?」

 

「そんな事はないぜ。ちゃんとポテトもナゲットも食ってる」

 

「いやな……」

 

「?……ああ分かったぜ」

 

 賢二は僕が言いたい事を予測できてどや顔で言う。

 

「周3でカップサラダはセットにしてるぜ」

 

「全然ちげえよ」

 

「まっ取り敢えずバーガーバーガーだ!」

 

 結局賢二には半ば強引に肩に手を回し込まれ連れてかれた。大学から数分の所のバーガー屋。全国的で有名なバーガー屋だから田舎でもない限り色んな所で見れる。

 店の前まで着くと迷いもなく強制入店だった。賢二はレジにあるメニューを見て速攻に決め注文する。一応人は後ろにも並んでいるから、いつもより悩む時間を極端に減らして注文する。

 

「ありがとうございました!こちら呼び出し番号の紙です!お近くでお待ちください!」

 

 有名な店だからか接客は何も不満が生まれない。2枚の呼び出し番号の紙を貰いレジの辺りで待つ。レジの上にあるモニターに自分の番号が来るまでは賢二と雑談をする。

 

「お前、夏休みどこ行くんだ?」

 

「どこ行くって……特に無いな」

 

「まじ?俺もライブやるくらいしかねえからどっかいかねえか?」

 

「いいぞ、ただ俺は免許持ってないから運転頼む」

 

「まかせろり」

 

 この雑談が丁度一区切りした所でモニターに番号が写し出された。2人で用意されている自分達のご飯を受け取りに行き2人用の席に座り、賢二のトレーを見る。

 

「バーガー5つって……」

 

「そんな不思議か?俺からしたらお前の方がおかしいぜ」

 

 そう言われ自分のトレーを見る。バーガーとジュースとポテトのセット。

 

「普通のセットじゃねぇか」

 

「いやいや、バーガー以外全部sサイズっておかしいだろ」

 

「お前が大食いだけだろ」

 

「んなわけねえだろ。まっともかく食べるか」

 

 そう言ってバーガーを手に取り包装紙を剥き、豪快にかぶりつく賢二。見てるこっちが腹が減る食いかたをする。かぶり付き、噛み飲み込む。それを数回繰り返してバーガーが小さくなり、包装紙から取り出して直で掴んで一つを食べ終わる。人目を気にせず指についたソースを嘗める。一見下品……いや下品だがとても美味しそうに食を楽しんでいる。

 

 自分もハンバーガーに手をつけ食べ始める。一口、一口ゆっくり食べて飲み込む。しかし賢二と比べると自分は亀くらい遅い食事スピードだ。3口くらい食べた頃にポテトに手を出す。

 

「そういえばよ」

 

「食べながら喋るなよ」

 

 チラリと口からバーガーだった物を見せながら喋りってくる。

 

「その手首どうしたんだ?」

 

「……そういえばこれ何だ?」

 

 賢二はバーガーから手を離さず食べているが目線は僕の右手首に移していた。

 

「タトゥーでも失敗したか?」

 

「失敗してこんなもんになるのか?」

 

「しらん、俺入れた事ねえし」

 

「えっそなの?」

 

 少し声が裏返ってしまった。見た目が見た目だから入れてるかと勝手に思っていた

 

「結局それなんだよ」

 

「起きたらなってた」

 

「……バカか?」

 

「君がそれを本気で言ってるなら俺は切腹するだろう」

 

「すごい言うじゃん。俺にもハートはあるぜ」

 

 賢二は成績はほぼギリギリ、留年もギリギリ回避の男だ。そんな奴に言われるとは誠に遺憾だ。

 

「でもよ、その痕どこで見たことあんだよな」

 

「……こんな変な痕?気のせいだろ。まっ今度皮膚科に行くよ」

 

 そろそろお互い食べ終わりそうになる。僕はジュースを啜り、賢二は最後のバーガーに手をつける。賢二さっきとは違い、少し顔を曲げ何か考え事しながらを食べていた。

 

「後少しで思い出せそう何だけどなぁー」

 

「だから食べながら喋るなよ」

 

 相変わらず口に含んだ食べ物がこんにちはとしてくる。もうなれてしまった。結局思い出せずお互い食べ終わり解散する事になってしまった。

 

 夕日に照らされながら帰宅をする。車が一台くらいしか通れない道路の歩道を歩いていく。もう夏だからか汗がどんどん出てくる。さっきのエアコンががんがん効いてた電車とバーガー店が恋しい。いろいろ考えても歩くことしかできないから歩くことに集中する。

 暑すぎる夕陽に照らされながらも家にたどり着く。

 

「ただいまー」

 

 返事はない。親は当然居ない。暗い家に自分が良く通るところの電気を着けていく。暗闇の中で壁についてるスイッチを手探りで探す。30秒ほど苦戦したが何とかつけれる。

 リビングがやっと見えるようになる。まずはこの汗をどうにかしようと思い、先にシャワーを浴びることにした。服をどんどん脱いでいき、ポイポイと床に置いていく。リビングと自室のエアコンだけあらかじめ起動させときシャワーを浴びる。

 

「ふぅ」

 

 シャワーを壁に掛けて立ちながら浴びる。汗が流されいき、心地よくて声が漏れる。

 手首の模様を改めて見る。石鹸で軽く擦ってみるがどこも落ちる様子がない。なんなら無理矢理に擦りすぎて手首が赤くなってきた。

 

「……はぁ」

 

 諦めた。普通に体など洗いシャワーを終える。タオルで水気を吸い取って洗面台でドライヤーを手に取り髪の毛を乾かす。ドライヤーを手首で左右に揺らしながら乾かしていく。

 

「寝よう」

 

 ドライヤーにコードを巻き付けて洗面台の横に置いて、歯磨きをしてパンツとシャツを着る。普段はパジャマを着るが、今は夏だからこの状態が楽だ。

 今日1日分の疲労を癒すために自分の部屋に向かっていく。部屋に入ると愛しのベッドが見える。ベットの近くにあるコンセントに充電器を刺してスマホを充電されてる事を確認してバタンとベットに倒れる。

 

「疲れだああ」

 

 みっともない声で今日1日の一言の感想を述べて布団に沈む。明日は休みだ、たくさん寝ようと思い眠りにつく。

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回は2、3週間後の土日に投稿目指します
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。