ゲヘナ最強の双子の姉   作:ロリコンではない。好きな子がロリなんだ。

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小さくなったミツキ編
波乱が起きそうな予感


休日の朝、寝ぼけ眼を擦りながらもベッドから出て顔を洗おうと廊下へ出た瞬間、姉さんの部屋の扉も開いた。いつも早くから起きてリビングにいることの多い姉さんにしては珍しい。そう思いながら開いた扉の方に近付いたけど、出てきたのは私の知っている姉さんの姿では無かった。

 

「あっ、ひな!わー!ひなおっきい!」

 

「ね、姉さん!?」

 

小さい!?な、なんでこんな……?

 

私に気付いてぱたぱたとこちらにやってきた小さな姉さんは身長が私の肩辺りまでしかなく、上も下もダボダボな寝間着を手で押さえて引き摺りながら私を見上げている。その姿はいつか見たことのある姿で……戸惑っている私に気付いていないのか、私のすぐ近くに来た姉さんはにぱーっと満面の笑みを浮かべている。

 

うっ、かわいい……。

 

「姉さん、よね?どうしてこんな姿に?」

 

なんとか冷静になって情報を引き出そうとするが、いつの間にか私の手は姉さんの頭に吸い寄せられていた。ふんわりとした髪の毛の感触に手をぐりぐりと動かすと、姉さんは心地よさそうに目を細めて私の手を受け入れている。同じく小さくなった背中の羽根もぱたぱたと動いて……

 

「ぅ……」

 

思わず手が止まり、天を仰ぐ。

 

なんだろう、かわいいという概念が実体となって現れたの?これは夢?普通に考えてこんなことはありえないし……私疲れてるのかしら。

 

すると、姉さんは私の服をぐいぐいと引っ張りだした。どうしたのかと視線を姉さんに戻すと、姉さんは片手で私の服を掴みながら目を輝かせて私を見上げている。

 

「……っ」

 

私は今日死ぬのかもしれない。うわ、姉さんの手小さい……ぷにぷにしてる……ほっぺも柔らかそう……。

 

「あのね、あのね、あさおきたらね、こうなってたの」

 

んんっ、話し方が完全に幼いそれなのはわざと?

 

「……そう。なにか、原因になりそうなことは覚えてる?変なものを食べたとか、怪しい薬を飲んだとか」

 

「んー……わかんない!」

 

「ぐっ……そ、それなら仕方ないわね……」

 

ま、眩しい……屈託のない笑みが眩しすぎる。結局何も分からなかったし、姉さん自身もよく分かっていないのだろう。これからどうしたものかと思案しながらも、私の体は姉さんを抱きしめて頭をなでていた。

 

「えへへへへ」

 

姉さんは幸せそうな声を漏らし、()()()めいっぱい私の体に回して胸元に顔を埋めながらぐりぐりと額を押し当ててくる。

 

姉さんは私を殺そうとしているのかもしれない。さっきから胸が張り裂けそう。口角はずっと上がりっぱなしだし、ふわふわな頭から手が離せない。

 

パサ……

 

……ん?パサ?いったい何が……ズボン……?ズボン!?

 

「姉さん!?脱げてる!下!」

 

「んぇ?あー、ぬげちゃった」

 

「脱げちゃったって……」

 

「だっておっきいんだもん。ぱんつもぶかぶかなの」

 

「なっ!?……そっ、そうよね、体が小さくなってるんだもの。服とか全部大きいわよね……」

 

さっきまで服を押さえていた手を離したから脱げてしまったのかしら。これじゃあ普段の生活も難しいだろうし姉さんの着る服を考えないと。上も半袖のはずだったのに今は五分丈くらいになってるし首元ゆるゆるだし……。

 

「うん。ぶらもかぱかぱするからとっちゃった」

 

「そ、そう……」

 

ということは、今の姉さんはぶかぶかの寝間着上1枚とぶかぶかのパンツだけ……?それって……

 

「姉さん!絶対に家を出たら駄目よ!あと激しい動きも禁止!」

 

「??……よくわかんないけどわかった!」

 

「す、少し待ってて!」

 

あんな姉さんが間違って外にでも出ればどんな目に遭うことか!ただでさえ普段から危ういのに!

 

急いで私の部屋に向かい、体操服を持って戻る。姉さんはその間にずり落ちたズボンを再度履き、両手で押さえていた。

 

「姉さん、これでも大きいだろうけど今はこれを着ててくれる?」

 

「うん!」

 

「私は部屋にいるから着替え終わったらこっちに来て」

 

「わかった!」

 

姉さんを部屋に戻し、いそいそと私の体操服に着替え始めたのを確認してから自分の部屋に戻る。

 

これからどうしよう。今日は休みだからいいけれど、明日からは風紀委員会の仕事があるからずっと一緒にはいられないし、でも今の姉さんを一人にするのは怖い。やっぱり先生に頼るしかないかしら。他の誰かに預けるよりは安全だろうし。

 

「ひなー、きがえたよー」

 

そうして、私の体操服に身を包んだ姉さんが私の部屋の扉を開けた。現れた姉さんは細いのに丸みを帯びた色白の手足を露出しており、服が大きいのも相まってどこか犯罪的なかわいさを放っている。どうしてだろう、その手足をとても撫で回したい。というか律儀に大きめのTシャツをズボンの中に仕舞っているのもよくない。かわいすぎる。こんなの無理。見てられない。

 

「……姉さん、ジャージも着てもらえるかしら」

 

あまり姉さんを見ないように気をつけながらジャージを渡すと、姉さんは上を羽織ってから止まった。

 

「ひな、おっきいずぼんはいたらまたひきずっちゃうよ?」

 

……それもそうね。でも上に羽織ってくれただけでも全然違うはず。そう思って私は視線を姉さんに戻した。

 

「じゃあ上だけでい……っ!?」

 

「?」

 

こ、これが萌え袖!?ちっちゃい手がほとんど隠れちゃって指先しか見えない!というか丈が長いせいでズボンが隠れちゃってるしさっきよりも犯罪的になったような気がする!こ、これじゃ下に何も履いてないように見え――

 

ベチンッ!

 

「ひっ、ひなっ!?」

 

「……なんでもないわ」

 

いたい。頬がいたい。でも今のは必要な痛みだった。うん。

 

「だいじょうぶ?ほっぺいたい?」

 

ゔっ!?!?

 

「なっ……ね……!?」

 

頬に姉さんのちいさなおててが!やわらかいし頑張って腕上げてるのかわいいし顔が近い!少し丸っこくて頬がふっくらしてるし幼いあどけない感じがすごい!

 

「もういたいのだめだよ?」

 

「え、えぇ、分かったわ。私はもう大丈夫だから……」

 

頬をすりすりなでる姉さんの方が駄目だと思うのだけれど。どうして私が保とうとした理性を姉さんが破壊しにくるの?どうして?

 

「えへへ、よかった!」

 

よくない。至近距離の笑顔はよくない。こんなの人に向かってしていいものではないわ。毎日姉さんと触れ合っている私じゃなかったら危なかった。*1

 

「ひなのほっぺぷにぷに~」

 

は?この楽しそうに小さな手を全部使って私の頬を揉んでくるのはなに?なんでこんなにかわいいの?姉さんは私の理性を何だと思っているのかしら。今この場に私と姉さんしかいないのよ?やろうと思えば今すぐにでも――

 

「ひな?どうしたの?」

 

……危ない。何か、今かなり危なかった気がする。

 

「……いえ、なんでもないわ。取り敢えず朝ごはんにしましょうか」

 

「ごはん!たべる!」

 

姉さん、もしかして精神年齢が肉体に引っ張られてる?なんなら当時よりも子供っぽくなっているような……いや、かわいいからいいのだけれど。

 

トテトテ……どころかポテポテと部屋から出ていった姉さんについていくようにリビングへ行くと、姉さんはキッチンへ向かった。しかし、キッチンの台の前で姉さんは固まり、その後へなりと羽根が萎れていった。

 

「あぅ……とどかない……」

 

ぐふっ、う、後ろ姿だけでかわいいとかおかしいわ。そんなしょんぼりしなくても……あぁ、キッチンの上の戸棚に手が届かないのね。私でも奥の方は届かないし、今の姉さんじゃ食器も調理器具も取り出せないわ。

 

すると、姉さんは後ろにいる私に気付いたのか、こちらに振り返って上目遣いで私を見つめていた。

 

「ひなぁ……ごはん……」

 

「んんっ、だ、大丈夫よ。今日は私がやるから」

 

「ありがと……」

 

あんまり姉さんに構っていると私の精神が持たない。抱き締めていっぱい撫で回したいのを我慢して横を通り、戸棚から食器を取り出す。今日はささっとトーストにベーコンと卵でいいかしら。変に拘る必要もないし。

 

フライパンをコンロに置いて冷蔵庫からベーコンと卵を取り出し、パンも含めて食材を並べ、いざ調理を始めようという時に私の腰に衝撃が走った。思わず腰の方を見ると姉さんが私の腰に腕を回して抱き着いている。

 

「ね、姉さん?どうしたの?」

 

「えへへ、ひなー」

 

ん゛ん゛っ!!

 

「い、今から火を使うのよ。危ないから向こうで待っていてくれるかしら」

 

これ以上は本当に危ない!私が!なんでそんな満面の笑みで見上げてるの!?その萌え袖からちょこんとはみ出たかわいらしいちっちゃなおててはなに!?背中にスリスリするのをやめてくれるかしら!?

 

「むー……やだ!ひなといっしょにいる!」

 

ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛っ!!!!

 

「……そう、でも危ないから動いたら駄目よ」

 

「うん!」

 

無理。

 

後ろを見るのは駄目。姉さんのことを考えるのも駄目。私は料理をするロボット。トーストとベーコンと卵を軽く調理するだけの簡単な作業。そこに感情なんて必要ない。ゲヘナの風紀委員長として、これくらいで狼狽えては駄目。

 

大丈夫。大丈夫。私ならできる。私なら――

 

「ありがと!ひなすきー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさまー!」

 

ハッ!?い、意識が……!?いつの間にか朝ごはん食べ終わってるし……。あ、片付けないと。

 

「わたしがはこぶー!」

 

「じゃあ食器をシンクまで持って行ってくれる?」

 

「うん!」

 

なんだろうこのいい子。かわいいし、いい子だし、私の子?いつの間に産んだのかしら。それとも妹?両手でぎゅっと食器を持って慎重に歩く姿だけでも愛おしい。……やっぱりズボンが見えないと犯罪臭がすごい。これ完全にアウトでは?本当に保つのかしら私の理性。

 

「ひなー!はこんだよ!」

 

「良くできたわね。偉いわ」

 

「んふふふ」

 

なでなですると満足そうに笑うし、羽根もピコピコ動くし、かわいいの暴力に対抗する手段は持っていないのだけれど。

 

「じゃあお皿洗っちゃうから座って待っててね」

 

「わかった!」

 

聞き分けもいいなんて完璧じゃない。くっ、普段の姉さんの包容力もいいけど今の姉さんの愛らしさも捨てがたい……どういう原理で小さくなってるのかしら。場合によっては真剣に考える必要がありそうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか体が小さくなっていたでござる。しかも情緒がコントロールできね。好きって気持ちが溢れ出してつい抱き着いちゃうし……あれ?やってることいつもと変わらんな。もしかして、私の情緒って背丈がこのくらいの頃から変わってない……?ま、まさかな。*2

 

上手く舌が動かなくて言葉もまともに喋れないし歩幅が狭いから移動もめんどくさいし背が低いせいで高いところ届かないしちょっと不便。でもヒナが上から優しい笑みでなでなでとハグしてくれるのでむしろお釣りがきます。女児の姿最高かよ。もうこのままでもいいんでないの?

 

それにしても、なんでこうなったのか全然分かんねーや。多分サヤちゃんとこの薬なんだろうけども。なんで?

 

「姉さん、終わったわ」

 

「ありがとー!」

 

「ええ、姉さんの今の姿じゃ家事は大変だろうし他の家事も私がやるわ」

 

「うぅ、ごめんね」

 

風紀委員の仕事もあるのに家事もさせる私……ギルティ?でも物理的に不可能なんだわ。手が届かないんだもん。それに多分だけど普段からクソザコな身体能力はもっとクソザコになってそうだし、体力なんてあって無いようなものじゃない?助けて。

 

「いえ、いつもやってもらっているのだからこれくらいなんてことないわ。それより、少しお出かけしましょう。今の姉さんに合う服を買わないと」

 

お出かけだと!?

 

「ひなとおでかけ!いく!」

 

「ふふ、準備してくるから待ってて」

 

行かない訳ないだろ!もちろんヒナのとってもスペシャルでグッドスメルでデリシャスな体操服*3も最っ高だが、ヒナとお出かけできる幸せの方が上!ヒナとイチャイチャデートだぞ!デート!しかも普段と違ってヒナが誘ってきたデート!

 

うきうきした気分のまま椅子に座りながらヒナを待つ。これいつもと違って足が床に届かないからプラプラできるんだぞ!ちょっと楽しい。

 

「まだかな~」

 

暇だし少しの時間足をプラプラさせて適当に体を揺らして待っていると、扉が開く音がしてヒナがやって来た。

 

「姉さん、準備でき……っ!?」

 

はっ!?アレは私とお揃コーデで買った黒いワンピースじゃないか!膝くらいの丈でお腹の所ベルトで締めてるやつ!くそっ!私も元の体だったらお揃いにしてたのに!ズルいぞ!かわいい!

 

「ね、姉さん」

 

「ん?なあに?」

 

「い、いえ、なんでもないわ。行きましょう」

 

「うん!」

 

なんか驚愕してたけどどうしたんだろう。まぁお出かけできるってんなら問題なし!すすめー!

 

あ、護衛お願いします。多分今の私じゃ逃げることもできないので。はい。あ、すいません。本当に、はい。あの、向こうから聞こえてくる銃声は……あ、いつも通りですよね。すいません。たすけて。

 

*1
むしろ危ない

*2
産まれた時から変わってない

*3
本当に食ってそう




これ、続きます!!(クソデカボイス)

多分ですけど、この小さくなったミツキ編かなり長くなりそうです。次の話でお出かけ、その次の話でようやくシャーレ(多分)、その後色んな子達と触れ合いますよね?(多分)
まあこんな設定で始めたらそりゃ色んな子達と触れ合うはずです。話数がやっべえぞ。どうすんべこれ。気楽に始めていいものではなかった気もしますが、書いちゃったので投稿します。章で分けるべきか……?

ちなみにお薬周りの設定は全く考えていません。行き当たりばったりは私の十八番。


結局章分けしました。
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