ゲヘナ最強の双子の姉   作:ロリコンではない。好きな子がロリなんだ。

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少し長くなっちゃいました。しかも当初の予定より進んでないし登場キャラも変わったし……。なんで?道筋立ててお話書くことできないんですけど。みんなどうやってんの?書いてて別方向に進み始める私がおかしいの?


どけ!私はせんせーだぞ!

私は一人、シャーレにて書類仕事を進めている。学校が始まる前の朝、私以外誰も居ない空間で私のペンがデスクを叩く音とパソコンのキーボードを叩く音以外何も聞こえない。

 

もう少し時間が過ぎればこうはいかない。キヴォトス各地で問題が起きて呼び出されることもあれば、自分から訪問したりすることもあるし、シャーレに居ても生徒たちとのコミュニケーションがあったりする。

 

だから、こうやって一人で集中して仕事をするのはちょっとした特別感というか、普段とは違う感じというか……まあ、そうだね。なんとなくいい気分になれる気がする。朝の早いうちだけの特別な時間。

 

やってることは仕事だからすぐに飽きることもあるけどね。うん、だって仕事だもん。つまんないし。しょうがなくない?

 

自分の中で自分に対して言い訳をしていると、コンコンと扉を叩く音が聞こえてきた。ふとデスクに置いてある時計を見れば、それは約束の時間の5分前を示している。

 

"どうぞ"

 

「失礼するわ」

 

扉の向こうから聞こえる声は前日約束をしたヒナの声で、扉が開いていくにつれてヒナの姿が見えてくる。

 

「おはよう、先生」

 

ん?どこか肌がツヤツヤしているような……やけに穏やかな笑顔だし……

 

すると、開きかけの扉によって隠れていたもう一人の人物がひょこっと扉の影から姿を現した。

 

「せんせー、おはよー」

 

ウワァッ!!

 

なんか小さくてかわいい子がいる!!*1昨日ヒナが言っていたのは本当だったんだ!!背は低いし手足も細いのになんかぷにぷにしてそうだしほっぺもぷっくりしてるし、完全に幼児なんだけど!!

 

というか真っ白なワンピース着てるのかわいいね。昨日買いに行ったのかな?それにヒナと仲良く手を繋いでるのもかわいいね。ヒナの手も小さいけど、その手の中に一回り小さい手があるの、なんかイイよね。

 

「先生、実際に見て分かったと思うけれど、昨日話した通り姉さんが小さくなってしまったから預かってもらえるかしら」

 

"あ、ああ、もちろん。でも、ヒナがミツキと一緒にいて守るっていう形じゃ駄目なのかい?"

 

「ええ、それも考えたのだけれど……私の周りに少し危なそうな人がね」

 

うん、アコだね。絶対危ないね。賢明な判断だと思う。

 

「それに、ゲヘナにあまり居させたくないの。今の姉さんは何かに巻き込まれたら逃げることも難しいし、ゲヘナに安全な場所なんてない。私は武力で対抗するしかできないし、風紀委員長として動かないといけない以上限界はあるし……先生なら抑止力というか、他の生徒が暴れそうになっても止められそうでしょう?」

 

"か、買い被りすぎじゃないかな。私の方こそ武力で来られたら守りきれるかどうか……"

 

完全にアロナよろしくバリア展開しか選択肢無いよ。バリア展開しながらミツキ抱えて逃げる……逃げ切れなくない?体力もスピードもパワーもいろいろ負けてない?

 

「大丈夫よ。先生は皆から慕われているし、なんだかんだ言う事は聞いてくれると思うわ」

 

"そ、それならいいんだけど"

 

「それに、多分姉さんの事を大切に思ってくれている人達が勝手に守ってくれると思うから」

 

ヒナは穏やかな笑みを浮かべながらミツキと繋いでいた手を離し、そっとミツキの頭に置いた。

 

「……?」

 

その一方でミツキは首をわずかに傾けながらヒナを見上げている。すると、きょとんとしたような表情のままその小さなお口が開かれた。

 

「なでなで?」

 

ヴッ!!なっ、なんだっ!?心臓に遠隔攻撃が!!

 

「ふふ、そうね。なでなでしてあげるわ」

 

「んふふ」

 

ヒナがミツキの頭をなでると、その手の動きに合わせてふわふわとした髪の毛が左右に揺れる。ミツキは気持ちよさそうに目を細めながら口元を緩め、背丈同様小さくなった羽根をパタパタと動かしていた。

 

これは……

 

"……危ないね"

 

「でしょう?すごくかわいいから沢山甘やかしてしまうのだけれど、アコとかが暴走するのは目に見えているもの」

 

アコの名前を伏せなくなったけどもういいのかな?いや、ポロッと出ちゃっただけかもしれない。……そもそもバレバレなんだし隠す必要もないんだけどさ。

 

"そう言うって事はもう沢山甘やかしたのかい?"

 

「ええ、抱きしめたり今みたいになでたりね。お昼寝中はずっと頭をなでていたし、昨日の夜ご飯は私の膝の上に座って食べていたわ」

 

なにそれ見たい!!絶対ほんわかしたほのぼの空間じゃん!!幸せな家族のワンシーンじゃん!!今からやってくれないかな。実演して。ヒナの肌がツヤツヤなのはそれらのおかげなのでは?

 

「少し話しすぎたわね、風紀委員の仕事があるし私はそろそろ学校に行かないと。姉さんのことはお願いするわ」

 

"任せて。ヒナもいってらっしゃい、気をつけてね"

 

「ありがとう。また夕方に引き取りに来るから、その時にモモトークで連絡するわね」

 

"うん、了解"

 

「姉さん、いってくるわ」

 

「うん!いってらっしゃい!」

 

ずっとミツキの頭をなで続けていた手を止め、ヒナは入口へと踵を返す。部屋の外へ出たヒナが扉を閉めるためにこちらへ振り返るその瞬間、ミツキがブンブンと大きく手を振るとそれを見たヒナはふっと頬を緩め、胸の前で小さく手を振りながら扉をゆっくりと閉めていった。

 

なんか空気が綺麗だなぁ。朝からこんな幸せな空気を吸ってていいのかな。ほっこりしちゃうね。もしかして毎朝これなのかな?だとしたら空崎家にお金払った方がいい気がしてきたよ。サブスク的な感じでさ。QOL上がりそう。

 

「せんせー」

 

"ん?どうしたの?"

 

トコトコとこちらに寄ってきたミツキは私のデスクに両手を乗せ、上目遣いで見上げている。やめてね。私の右手が疼く。さっきの見た後だと余計なでなでしたくなっちゃう。

 

「わたし、なにすればいいの?」

 

"え?うーん……特に無いかなぁ"

 

「でもでも、ちいさくなっちゃったけどおしごとできるよ?」

 

"いやぁ、流石にこんな小さな子に仕事させるのはちょっと……人として終わるような気がして……"

 

今のミツキに仕事させるのは絵面が酷すぎない?私が幼女に仕事させるクズになっちゃう。微笑ましいという気持ちより罪悪感でいっぱいになりそう。

 

「うー……せんせーはなにしてるの?」

 

"私は今書類仕事してるよ"

 

「でも、まだあさだよ?それにみんないるときもおしごとしてるよ?」

 

"まだ朝だけど、でも仕事だからね。なんなら夜も仕事してることあるよ"

 

「かわいそう……」

 

やめて。

 

幼女に哀れまれるの心にクる。なんかすごい悲しい気持ちになる。よく考えたらシャーレの先生って始業時刻と終業時刻いつなんだろう。たまに……いや、結構?よく?残業してるなぁとは思ってたけど、何時からが残業なんだろう。流石に頻度が……あれ?もしかして残業と思ってたやつ全部シャーレの就業時間に含まれてる?これがノーマル?

 

……。

 

考えないようにしよう。キヴォトスに他の例が無さすぎて何も分かんないし、知らない方が良いこともあるからね。

 

「せんせーどうしたの?だいじょうぶ?」

 

"……うん、大丈夫だよ。シャーレという機関がどういう仕組みで成り立っているのか分からなくなっただけだからさ"

 

「??」

 

ミツキは過程をスッポ抜いた私の説明にこてんと首を傾けてこちらを見上げている。まあそうだよね、今ので理解できるわけないし。理解されたらされたでもっと哀れまれるだけなんだろうけどさ。

 

そうして目の前のかわいい存在をぼーっと見つめて荒んだ心を癒やしていると、ミツキはデスクの向かいから回り込んで私のすぐ隣までやってきた。どうしたのかと私が声を掛けるよりも前に、私の頭に何かが触れる。

 

「げんきだして。よしよし」

 

"……っ!?"

 

なっ、なんだ!?何が起こっているんだ!?なんで私の頭がわしゃわしゃされてるんだ!?というか近い!!

 

背が低いミツキは私の座っている椅子の肘掛けに片手を置いて背伸びをしながら腕を伸ばし、私の頭をなでている。必然的に体も顔も超至近距離になっていた。

 

「せんせーいつもがんばっててえらいね」

 

"ワ……ワァ……"*2

 

もう私の存在が消えそう。なんか体が軽いよ。このまま天国まで浮いていけるんじゃないかな。

 

"……ママ?"

 

「うん?わたしままじゃないよ?」

 

そうなんだけどね?でもさ、なんかこう、包容力っていうのかな。実は私のママなんじゃないかなって。ちょっと抱きしめていい?いいよね?うわっ、軽っ!膝の上に乗せても重さを全然感じないよ!ちょこんって感じがすごい!

 

「せんせー?」

 

あどけない感じとかすごいね!『先生』じゃなくて『せんせー』なんだよ!私は今日からせんせーだ!何でも言っていいからね!欲しいものがあったら何でも買ってあげるからね!

 

「先生?」

 

"なんだ!私はせんせーだ……ぞ……"

 

待って?今の声……ま、まさかな。まさかそんなはずがない。だ、だって、さっきまで私とミツキ以外誰も……

 

ギギギギギと首を回して後ろを見ると、感情が抜け落ちたかのようにスンとした表情のリンが立っていた。腰のホルダーに収めた銃に手を伸ばし、まるで汚物を見るような軽蔑の眼差しでこちらを見下ろしている。

 

「先生、まさか貴方がこんなことをするとは思ってもいませんでした。最期に言い残すことはありますか?」

 

ちょっ!?やめて!銃を握らないで!今カチャッて聞こえた!怖い!

 

"まっ、待って!違う!誤解だ!何か大きな勘違いをしている!"

 

「私が部屋に訪れた頃、貴方はそこの幼女に頭をなでてもらい、あまつさえ幼女に対してママなどと宣い膝の上に乗せたのです。これのどこに勘違いする要素があるのですか?何に対して勘違いだと?しかもその幼女は初等部の低学年か、もしかしたらそれ以下の可能性すらありますよね」

 

……これは酷い。どこの誘拐犯の話かな?もしかしたら変質者かもしれない。

 

"違うんだ!たしかにそれは全部事実だけど!でもこれには理由があるんだ!そもそもこの子は――"

 

「りんちゃん!おはよー!」

 

私の必死の弁明の途中、膝の上で黙って私達のやり取りを聞いていたミツキがリンに対して明るく挨拶を仕掛けた。思わず二人してミツキの方を見るが、ミツキはそんな私達の反応に目をパチパチさせている。

 

「……なぜ私の名前を?先生はまだ一度も私の名前を呼んでいないはず。貴方はいったい何者ですか?」

 

「わたしみつきだよ!」

 

「み、ミツキさん?そんなはずは……いえ、その声、その姿、確かに似ていますね。……本当にミツキさんなのですか?」

 

「うん!なんかね、きのうからちっちゃくなっちゃったの!」

 

はっ!今がチャンスだ!この機を逃がしたら駄目だ!リンに私の無実を証明しなくては!

 

"聞いたかいリン!私は誘拐犯じゃない!変質者でもない!ゲヘナだと危ないからって今さっきヒナに預けられたんだ!疑うなら確認の連絡をしたって構わないよ!"

 

「そうですか。ですが先生が危ない言動を取っていたことに代わりはありませんのでそこのところをお忘れなく」

 

そうでした。

 

「まったく……ミツキさん、少しは警戒心を持たないと危ないですよ。失礼しますね」

 

リンはそう言いながらミツキの脇の下に手を入れてヒョイっと持ち上げた。私の膝の上から離れていくミツキはされるがままで、小さな足がぷらーんと垂れ下がっている。ただ、その顔は嬉しそうに破顔していた。

 

「えへへ」

 

「どうかしましたか?」

 

「りんちゃんのだっこ!」

 

「……」

 

楽しそうなミツキに対してリンは無言のままミツキを床に下ろし、わずかに乱れていた服のシワを伸ばしてあげてからこちらに向き直った。その顔はいつも通りキリッとしており、雰囲気も既にお仕事モードである。

 

「先生、色々と順番が前後しましたが連絡事項があります。そもそも今日はそれを伝えるためにここまで来たのですから」

 

"あ、ああ、そうだったんだね"

 

「はい、先日上がってきた報告書によると――

 

 

……なんかミツキがリンのコートぎゅって掴んでるんだけど。じーっと下から見られてるのに気にしてないのかな。あれ絶対視線感じてるよね。意識して無視してるってこと?

 

あ、グイグイ引っ張ってる。でも駄目だよ。お仕事モードのリンは何しても駄目なんだから。私のお願い*3も聞いてくれないし。もう抱き着くぐらいやんないと多分相手してくれないんじゃないかな。

 

 

――先生、聞いてますか?」

 

"あ、うん。聞いてるよ。すごい聞いてる"

 

すごい!何も頭に入ってこない!どうしようこれ!

 

「はぁ……一応事の顛末は大雑把ではありますが持ってきた書類にも記載していますのでそちらを御覧ください。やらなければならないことも書いてありますから。では、私は失礼します」

 

よ、良かった、怒られなかった。ミツキのおかげかもしれない。

 

「りんちゃん、いっちゃうの?」

 

「ええ、私の目的は果たしましたし」

 

「……いっちゃうの?」

 

「一応、私にも仕事があるのですが……」

 

リンがそう言うと、ミツキはリンのコートからそっと手を離して一歩後退りした。

 

「ぅ、ご、ごめんね、じゃましちゃって……」

 

「……」

 

リン!何してるんだリン!ミツキがしょんぼりしちゃってるじゃないか!羽根が萎れてるの見えてるでしょ!それでも帰るつもりかい!?鬼!悪魔!リンちゃん!ついでに私の仕事も手伝ってよ!

 

「……30分だけですよ。30分経ったら戻りますからね」

 

うおぉぉぉぉ!!リンが負けた!!自分の予定を曲げてまで相手に合わせてくれるの珍しい!!

 

「ほんと!?やったー!りんちゃんありがとー!だいすき!」

 

「まったく……」

 

やれやれって感じのリンの腰にミツキがひしっと抱き着いている。なんだろう、親子かな?甘えん坊な娘と、普段は厳しいのに娘にはなんだかんだ甘い母親みたいね。絵になるね。アロナ、写真撮っといて。

 

『……先生、いつか訴えられませんか?』

*1
キヴォトス版ち◯かわ

*2
ち〇かわはこっちだった

*3
駄々




シャーレの仕事ってどうなってんだろう、という疑問。残業まみれだしきっと朝からも仕事してるよね。ヒナもリンもなんだけどね。学生とは……?






おまけ 変態の心の中


うわ、仕事まみれの社畜じゃん……かわいそ。でも女の子とキャッキャウフフしてるんだから対価として丁度いいんちゃう?ふっ、いい気味だな!

見たか!?私にかわいそうと言われた時の顔!幼女に同情される成人男性とかいう面白いヤツ!

「せんせーどうしたの?だいじょうぶ?」

でも取り敢えず聞いとこ。なんか傷つけただけで終わるの後味悪いし、別に先生は悪い人じゃないしね。

"……うん、大丈夫だよ。シャーレという機関がどういう仕組みで成り立っているのか分からなくなっただけだからさ"

「??」

な、何を言ってるんだこいつ。どうしてその返答になるん?悟りでも開いてる?もしかして私の想像以上にシャーレって労働環境クソ?

な、なんてかわいそうなんだ!普段の頼りになる背中がみるみるうちに小さくなっていくように見える……!(物理的に小さくなっているヤツのセリフ)

げ、元気出してもろて。ヒナがいない今先生が頼りだからね?もし事件とか銃撃戦とかあったら先生になんとかしてもらうからね?……仕方ない、なでなでしてあげようではないか!喜べ!幼女のなでなでだぞ!代わりに私を守りたまえ!




あー!リンちゃん!うつくぴい!リンちゃん!リンちゃん好き!美人さんすぎる!綺麗!もっと構って!リンちゃんラブ!リンちゃぁん!



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