ゲヘナ最強の双子の姉   作:ロリコンではない。好きな子がロリなんだ。

104 / 113
出ませんでした。


シャーレを出る予定でした

アルちゃんだぁ!アルちゃんかわいいし綺麗だよ!気品あるママみたい!普段はハードボイルドを目指してるからあんまりベタベタさせてくれないし今がチャンス!存分にアルちゃんに甘えられるのだ!幼児さいこー!満喫してやるぜぇ!

 

「ええっと、ミツキ?離れてくれないと動けないのだけれど」

 

「むー……」*1

 

「うっ……」

 

絶対離れないぞ!アルちゃんは優しいから小さい子を引き剥がすなんてできない!つまり『私離れるの嫌です』って顔と態度でいれば永遠に抱き着いていることが可能!勝ったな!私の完全勝利!もうこの世は私のものだぁ!お腹に顔面すりすりしちゃうもんねぇ!うっひょひょひょひょ!ひあわしぇ!*2

 

私がアルちゃんとのハグを思いっきり堪能していると、アルちゃんの後方からシャーレの扉が開く音が聞こえた。それと共に誰かの足音が近付いてくる。

 

「おう、来てやったぜ」

 

"いらっしゃい、ネル"

 

きちゃー!!ネルちゃん来た!!声がいい!!アルちゃんのお腹に顔を埋めながらネルちゃんのボイスを聞けるとかどんなサービス!?お子様セットってこういうこと!?*3

 

ネルちゃんの顔が見たくてアルちゃんに抱き着いたまま首を傾けて顔を覗かせると、ネルちゃんは私に気付いたらしくこっちに近付いてくる。はい顔がいい。イケメンでかわいいとか最強かな?最強だわ。わたし、ねるちゃん、すき。

 

「本当に小さくなってんのな。そんでお前は……」

 

「私は便利屋68のアルよ」

 

「おう、よろしくな。あたしはネルだ」

 

「ええ、よろしく」

 

あのアルちゃんとネルちゃんが平和に挨拶してる!もしかしてこれは歴史的瞬間なのでは!?間近で見られたことに感謝!くっ、ペンライトが無い!振るものが無い!二人のためなら両手でペンライトを振るのに!*4

 

「で、なんで部屋のド真ん中で突っ立ってんだ?」

 

「い、いや、ミツキがね?」

 

「あァ……?」

 

そんなジッと見ないでくださいよぉ!綺麗なご尊顔ですね!照れちゃう!ネルちゃんもなでなでしてくれていいのよ!?なんならハグさせてくれてもいいのよ!?この距離なら飛び込みハグもいけるかな?避けられたらショックで死ねるけど。

 

「はぁ……」

 

すると、ネルちゃんは片手で頭をガシガシと掻いてから更に私達の近くへ近付いてきた。……と思ったら背後から私の腕を掴んでアルちゃんから離していく。

 

な、なんでや!!やめて!!話せば分かる!!ネルちゃんはアルちゃんの包容力を知らないからそんなヒドイことができるんだ!!今から懇切丁寧にアルちゃんの素晴らしさを布教してあげるから待って!!私が離れてくれない時の困り顔とか今の私に話しかける時には声色が優しいこととか現在進行形でアルちゃんから強制的に離される私を見て罪悪感が顔に出てることとか、全部が全部素晴らしいだろう!?アルちゃんはみんなで推すべきなんだ!!全力で推すべきなんだ!!だから私をアルちゃんから引き剥がすんじゃない!!私がアルちゃんの素晴らしさを引き出してみせる!!私がアルちゃんの良さを知らしめてみせる!!私がこうなったのはアルちゃんのせいなんだ!!だからお願いします!!情状酌量の余地を!!*5

 

「止めて欲しけりゃハッキリ言わねェとコイツは動かねェよ。ほら、お前もあんま人の邪魔すんな」

 

「あ、ありがとう、助かったわ」

 

あーー!!アルちゃんが私から離れていく!!先生達の方に行っちゃったじゃないか!!ネルちゃんめ!!どんな大義があってこんなことを!!許さないぞ!!いくらネルちゃんでも許さん!!と・こ・ろ・で、代わりにネルちゃんのお腹に顔を埋めさせてくれるってんなら話は別ですよ?チラッチラッ。

 

「それにしても……ハハッ、随分小さくなりやがって!あたしよりちっせぇなぁ!」

 

「わっわわっ!?」

 

頭ワシャワシャされてる!!なんかイイ笑顔のネルちゃんにワシャワシャされてる!!ご褒美!?『アルちゃんから離れて偉いね、よしよし』ってこと!?あのネルちゃんがこんな至近距離で笑いかけてくれてなでなでしてくれるとかもうプロポーズでしょ!!*6これはもうネルちゃんの素晴らしさをみんなに知らしめないといけない!!私の使命が増えてしまったなァ!!

 

ひとしきり私にプロポーズをしてくれた*7ネルちゃんは私の頭から手を離し、そのままの流れで私の腕を掴んで歩き出した。

 

「ほら、さっさと先生ンとこ行くぞ。離れんなよ」

 

え?なにこのイケメン――

 

やっぱりネルちゃんは最高だぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の一人ってネルさんだったんすね。わー意外……いや、おかしくないっすか!?

 

"あ、アルが解放されたね"

 

なんなんすかこのメンツ!便利屋68の社長とC&Cのリーダーとかおかしいっすよ!どう考えても私浮いてるじゃないすか!

 

"……なんかネルに頭ワシャワシャされてるね"

 

というかミツキ先輩の交友関係どうなってんすか?アルさんとネルさんと仲良いってどういう経緯で?普通に考えたらミツキ先輩の性格だと関わることのない人たちじゃないんすか?もしかしてトリニティでやったようなことを色んな所でやってる感じっすか?

 

"アル、お疲れ様"

 

「え、ええ、別に疲れてはいないのだけれど……」

 

ミツキ先輩とネルさんの方をチラチラと見ながらこちらにやってきたアルさんは姿勢正しく私の隣に座り、その視線は今もその二人に注がれている。ミツキ先輩が心配なんすかね?それとも置いてきたことを気にしてるんすかね?うん、やっぱりアルさんっていい人なんじゃ……なんで便利屋やってるんすか?

 

まあ、それよりも聞きたいこと先生に聞いときますか。

 

「先生、私にはこの空間に小さくなったミツキ先輩とC&Cのネルさんと便利屋68のアルさんがいるように見えるんすけど、私場違いじゃないっすかね」

 

"???"

 

そのキョトン顔ムカつきますね。小首まで傾げて、明らか分かってやってますよね?こっちは結構深刻なんすよ。どう考えても釣り合ってないっす。

 

「いや、そんな何言ってるか分かんないみたいな表情されても……お二人共有名ですし、戦力が必要なら私よりツルギ先輩とかハスミ先輩とかでもいいんじゃ……」

 

"ツルギとかだと委員長としての立場や仕事があるだろう?"

 

「あー、そういうのも考えてるんすね」

 

ふむ、ツルギ先輩達は多少忙しくても頼まれたら断らないでしょうし、忙しそうだから最初から誘うつもりもなかったみたいな感じっすかね?そこから繰り上げで私になったと……え?もしかして私先輩達の代理みたいな立場なんすか?

 

「なんだ?あたしなら遠慮しなくてイイってか?」

 

中々にヤバそうな自分の立場に冷や汗をかいていると、いつの間にかこちらにやってきていたネルさんが私達の会話に入ってきた。

 

"ネルは今日仕事が無いっていうのもちゃんと確認したよ"

 

「まあそうなんだけどよ……」

 

"ネルの実力を知ってれば向こうから避けてくれることだってあるしね。ついでに素行も"

 

「あ゛ァ゛!?喧嘩売ってんのか!?」

 

"……ね?"

 

先生は声を荒げるネルさんから視線を逸らし、苦笑いを浮かべてこちらに同意を求めている。いや、それに頷いたら私が絡まれるんじゃ……?アルさんも沈黙を貫いてますし、私も流石に無視しますよ?

 

「『……ね?』じゃねェ!ったく、ミツキには普段から世話ンなってるからな。今日はそのお返しみてぇなモンだ」

 

「……世話?ネルがミツキに?」

 

「いや、アスナとカリンと……つっても二人には分かんねえか。あたしの所属してるC&Cのメンバーに目ェかけてくれてンだよ。まあ、コイツにゃそんなつもりも無ェだろうが」

 

目をかけて?ミツキ先輩が?それ、多分というか確実に仲良くしてるだけっすよね。今度はネルさんに引っ付いてますし。スカジャン思いっきり掴んでますけどいいんすか?

 

"……よし、それじゃあ全員揃ったし今の状況と目的を詳しく説明するよ。イチカにはさっき話したから内容が重複しちゃうし、ちょっと待っててね"

 

「はい、大丈夫っす」

 

こっからはお話っすね。私はもう聞いた内容ですし、ミツキ先輩も知ってる内容です。じゃあ、別に聞いてなくてもいいっすよね。

 

「ミツキ先輩」

 

「どーしたの?」

 

名前を呼びながら手でちょいちょいと招くと、ミツキ先輩はネルさんから離れてとてとてと私の目の前までやってきた。いや、ホントに小動物感すごいっすね。小さな羽根と角のせいでより小動物感が増しているような……。

 

「今から先生達はさっきしたお話をするみたいなんで、ちょっと私と待ってましょうか」

 

「いちかちゃんと?」

 

「そうっす、嫌ならいいんすけど」

 

「ううん、うれしいよ!いちかちゃんといっしょにいる!」

 

かわいらしいっすねぇ。こうやって言われるとつい甘やかしたくなっちゃいますね。もし私に妹とかがいたら結構甘やかしちゃうような気がするっす。

 

「ねえねえ!だっこして!だっこ!」

 

「だっこすか?しょうがないっすねぇ」

 

私がそう言うが早いかミツキ先輩はいそいそと私の膝の上に跨って、そのままぽすんと腰を下ろした。いや、甘やかしすぎはよくないんでしょうけど……断るのは無理ってもんじゃないすかね。ものすごくいい笑顔してるんですもん。というか小さすぎて私の上に乗ってるのに目線がほぼ同じどころかむしろまだ下のような……。

 

「先生、そういうわけで私達は待ってますね」

 

"うん、分かったよ"

 

目の前の丁度いい高さにある頭にポンポンと手を置きながら先生の方を見ると、なにやら穏やかな表情をしてるっす。何の表情なんすかそれ。

 

「えへへ、なでなですき~」

 

「そうっすねぇ。じゃあ待ってる間はゆっくりして過ごしましょうか」

 

細くて小さい腕を私の背中に回してぎゅーっと抱き着いて来るミツキ先輩の背中では、小さな羽根がぴこぴことせわしなく動いていた。この人、甘やかされる天才なんすかね?そうやって反応してくれるともっとなでてあげたくなっちゃいますよ。

 

*1
しょんぼり上目遣い 外面はかわいい

*2
これで捕まらないこの世の中はおかしい

*3
お子様(の情緒破壊)セット

*4
がんばえぷいきゅあ〜状態

*5
変態は人のせいにすることが得意

*6
え!?

*7
ひとしきりプロポーズとかいうパワーワード




やばいぞ。話が一向に進まないぞ。もしかしたら道中はめちゃんこカットするかもしれません。許してください。



Tips
アルは心の中ではミツキのことをミツキさんと呼んでいるぞ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。