ゲヘナ最強の双子の姉 作:ロリコンではない。好きな子がロリなんだ。
なお、補修授業部経由でロリミツキのかわいさがトリニティ内に拡散されております。ロリミツキをかわいがってる時の写真とかもありますしね。なんだかんだヒフミだけでなくみんな写真は撮ってると思いますし。
ヒフミとか無意識のうちにナギサにマウント取ってそう。(偏見)
ハナコはサクラコやマリーにさりげなく(故意)マウント取ってそう。(偏見)
穏やかな朝日を浴びながらゆっくりと歩みを進める。いつもより少し早い時間に家を出たからか喧騒もなく、頬を撫でる風が柔らかい。今日は散歩日和ね。
ふと左隣を見れば、姉さんもにこにこと嬉しそうにしながら歩いていた。その首にはネックストラップを付けたスマホがかけられている。
向かう先はゲヘナ学園。前日連絡があったのだけれど、どうやら先生がトリニティへ行くことになってしまったようで*1姉さんを預けられなくなってしまった。だからこうして一緒に登校している。もちろん小さくて柔らかい手を繋いで。
ただ、今の姉さんをゲヘナ学園に連れて行くというのはかなり不安。一応私とずっと一緒に居てもらうつもりだけれど、何かがあっては困る。
「姉さん、本当に大丈夫?今ならまだ帰れるけれど」
「うん、だいじょうぶ!」
うっ、何度見ても笑顔が眩しい……。やっぱり今すぐにでも引き返して家で沢山かわいがろうかしら。一日くらい風紀委員を休んだって大丈夫だと思うのだけれど。*2
でも、姉さんは皆に会うのを楽しみにしていたのよね。楽しみを奪ってしまうのは少し申し訳ない気もするし、万が一にも嫌われたら生きていけないわ。
「ひな!みてみて!ねこちゃん!」
うーん、かわいい。ねこちゃんだって、ねこちゃん。
私と繋いだ手をグッグッと引いた姉さんが指差す先に視線を向けると、塀の上で丸まっている三毛猫がいた。今は静かで陽射しも暖かいからかリラックスしているようだ。
「もう少し近くで見てみる?」
「うん!」
繋いでいた手を離し、姉さんの後ろから脇の下に手を入れて持ち上げる。そして体の前に腕を回して抱っこしながら三毛猫の目の前まで近付くと、姉さんは両手を塀において三毛猫をマジマジと見つめていた。
すると、私達の存在に気付いたようでピクリと動いた三毛猫が目を開く。
「わ〜!かわい〜!」
それは姉さんの方では?
姉さんは嬉しそうな声を上げ、背中の小さな羽根をパタパタとはためかせている。三毛猫の方は顔を起こしてジッと姉さんを見つめていた。
「ねこさんねこさん、さわってもいーい?」
んんっ、律儀に猫に許可を取ってるわ。猫のことを指すときは「ねこちゃん」なのに猫に話しかける時は「ねこさん」なのね。丁寧というかなんというか、姉さんがかわいすぎて困る。
すると、三毛猫は姉さんから興味を無くしたようでスッと視線を切り、目を瞑って再度丸くなった。
「あれ……ひなぁ、ねこちゃんさわってもいいのかな?」
「起こさないように優しく触るくらいならいいんじゃないかしら」
「ほんと?えへへ、ねこさんさわるね?」
姉さんが右手をそっと三毛猫の背中に添えると三毛猫の耳がピクッと動く。そして丸まった背中を首の方から腰のあたりまでゆっくりと撫でると、その手の動きに合わせて三毛猫の尻尾はゆらゆらと揺れていた。
それでも逃げたりしないあたり、人慣れしてるのかもしれない。単に図太いだけかもしれないけれど。
「わぁ……!ふわふわ……!かわいい……!」
ん゛ん゛っ!!
起こさないようにって言ったからか小声で喜んでいるのだけれど!いい子すぎる!というかさっきから姉さんを抱っこしてるの幸福度がすごい!ぽかぽかしてるしいい匂いだしずっと密着できてるし!
この猫には感謝しないといけないわね。猫のおかげで姉さんを抱っこできているしかわいい姉さんが見られているのだから。あなた、風紀委員会に来る?
「〜♪」
楽しそうな姉さんをもっと見ていたいし邪魔をするのも悪いけれど、そろそろ行かないと一般生徒達が活動を始める時間に被ってしまうわね。それだと早く家を出た意味がなくなってしまうわ。
「姉さん、そろそろ学校に行きましょう」
「うん、わかった」
姉さんは聞き分けよくすんなりと受け入れてくれた。すっと三毛猫から手を離すと、三毛猫はパチリと目を開く。
「ねこさん、ばいばい」
そう言いながらヒラヒラと手を振る姉さんを見て、三毛猫は目を閉じる。まるで何事も無かったかのように日向ぼっこを続けていた。
「じゃあ行きましょうか」
「うん!」
抱っこしていた姉さんを地面に降ろすと、姉さんは流れるように私の手に自分の手を重ねてきた。
は い か わ い い !!
風紀委員会の執務室にて委員長としてのデスクに向き合い、私は書類に目を通していた。そんな私の隣に置いた椅子に姉さんが座っており、小さな手でスマホをポチポチと操っている。
チラリと横目で見たところ、どうやらモモトークの返信をしているらしい。手とスマホのサイズ感が見ててほっこりするわね。頑張って使ってる感じがあって。
姉さんの姿に癒されていると、ガチャリと部屋の扉が開く。
「おはようございます。今日はいい天気ですね委員長オオォォォォぉぉぉぉぉぉッッッ!?!?」
うわ、五月蝿いのが来た。
「いい委員長ッ!?そっ、そこにいる推定この世のものとは思えない美貌と愛らしさをお持ちになったお方はみみみミツキさんではッ!?!?」
「あこちゃんおはよー!」
「お゛ぉ゛ん゛ッッはようございますッ!!!!」
「……」
これ、姉さんに近付けない方がいいんじゃないかしら。挨拶だけでクネクネして気持ち悪い。なんか手もワキワキしてるし姉さんを見る目も怪しいし、姉さんの情操教育に悪いわ。
「い、委員長……?なぜそのような冷酷な眼差しを私に……?」
「アコ、あなたは姉さんとの接触禁止ね」
「え゛……?え?え?あ?え?え?ほ?ほ?は?へ?」
アコが壊れた。
「いいい委員長ッ!!それは流石に人の心が無さすぎますッ!!私がどれだけミツキさんと触れ合うことを夢見てきたか分かりますかッ!?あのニュースを見た時から私の心はミツキさんに奪われたままなのですッ!!ここでお預けだなんてそんなご無体なことを言われて納得できるはずがありませんッ!!私は今日この日のために産まれてきたと言っても過言ではありませんッ!!目の前に追い求めていたものがあると言うのに我慢なんてできるはずがないでしょうッ!!私に死ねと言うのですかッ!!」
ペラペラと早口で捲し立てながらコチラに近付いて来るアコに対しデスクに立て掛けていたデストロイヤーへ手を伸ばす。しかし、私がデストロイヤーを手に取る前に姉さんが椅子からヒョイッと飛び降りた。
「姉さん!?」
そして、私に向けて抗議していたアコのお腹に飛び込んだ。
「あこちゃん、ぎゅー!」
「ひょ……?」
ポスンと体に衝撃の走ったアコが素っ頓狂な声を上げながら顔を下に向けると、そこには自身のお腹にスリスリと顔を押し当てている姉さんがいた。
「ッッッ!!??!、?!?!ッ??!?!!、??!?」
うわ、なんか百面相しながら全身がビクビク痙攣してる……。私が普通にドン引きしていると、アコはそのまま動かなくなった。鼻から赤い液体を垂らして。
「……あれ?あこちゃん?あこちゃーん?」
「姉さん、戻ってきて」
「う、うん」
アコのことを心配しながらも姉さんがこちらに戻ってくる。すると、アコの体はそのまま身動ぎもせず後方へ倒れた。受け身も何もないソレはなかなか良い音がしたけれど、まあいいでしょう。*3
「あ、あこちゃん!?だいじょうぶ!?」
「姉さん、アコなら大丈夫よ。心配する必要も無いわ」
「そ、そうなの……?」
姉さんが戸惑いながら私とアコに視線を行ったり来たりさせていると、もう一度この部屋の扉が開いた。
「おはようございま――うわっ!?あ、アコちゃん!?どうしたんだ!?敵襲か!?」
やって来たのはイオリだった。
「おはよう、イオリ」
「いおりちゃんおはよ―!」
「あ、はい、おはようございます。委員長、
「イオリは朝から元気ね。驚いてばかりじゃない」
「いや、もう驚きっぱなしというか……ああ、なるほど……」
姉さんの姿とアコの様子を見たイオリは納得したようにアコを視界から外した。*4私と姉さんの方へ近付いてきてからしゃがみ、姉さんと目線を合わせる。
「ミツキさん、アコちゃんのことは忘れていいからな。考えないようにしよう」
「え、う、うん……?」
「よし、いい子だ」
「!!」
「いい子」というワードを耳にした姉さんの羽根がピクリと動き、キラキラとした瞳でイオリを見つめている。そんな姉さんにイオリは首を傾げていた。
ああ、これはアレね。
「み、ミツキさん?どうしたんだ?」
「いい子だよ!いい子!」
「そ、そうだな……?」
「むぅ……いい子なのに……」
「えぇ……?い、いい子……?」
意図が伝わっていないようで、姉さんは少し不満そう。シュンと萎れた羽根とむくれた顔にイオリは焦っていた。すぐ横で私が見ているというのもあるかもしれない。
「あー、えっと……その……あ!」
お、気付いたようね。イオリは姉さんの頭に手を置き、そのまま左右にわしゃわしゃと動かす。
「み、ミツキさんはいい子だな!よしよしよしよし!」
「んふふー」
あーかわいい。満足そうににっこりしてるわ。シュンとしてた羽根も今は元気にパタパタしてるもの。なんでこんなにかわいいのかしら。
「っ、かわ……」
「かわいいわよね」
「いっ!?ちっ、違っ!!」
思わず同意したらイオリが照れちゃった。別に恥ずかしがらなくてもいいのに。
「大丈夫、気にしなくていいわ。私も沢山甘やかしてるから」
「……もしかして、いい子って言葉に反応したのは委員長のせい?」
「私はただ家で姉さんがお手伝いしてくれた時に偉いわね、いい子ね、って言いながらかわいがってるだけよ」
「絶対それじゃん!」
「だってこんな小さくなったのに家事のお手伝いしてくれるのよ?偉くていい子じゃない」
「それはそうだけど……」
姉さんを撫でる手が止まらないイオリも人のこと言えないと思うのだけれど。まあいいか、イオリなら大丈夫だろうし存分にかわいがらせてあげよう。
憐れ、アコ――――
まあ良い思いができたから別にええか。知らんけど。