ゲヘナ最強の双子の姉   作:ロリコンではない。好きな子がロリなんだ。

16 / 113
マコト「ヒナと離れさせるためにミツキがゲヘナに帰れないようにしたろ(笑)」
ミツキ「まったく、補習授業部は最高だぜ!」
ナギサ&先生「守護らねば」


ヒナ「ミツキニウムが足りない(ブチギレ)」

現状こんな感じ


姉妹で仲がいいんだなあ

補習授業部の活動が終わりみんなが帰った後、私とミツキは二人でシャーレに向かって歩いていた。ミツキは今日出会った時からずっとキャリーバッグを引いており、なにやら多くの荷物があるらしい。……あぁ、そういえばこれからしばらくの間シャーレで寝泊まりするんだっけ。

 

『いくら外交官とはいえ、毎日のようにゲヘナとトリニティを行き来することはあまりお勧めできません。トリニティ生だけでなく、ゲヘナ生からも何を思われるか分かりませんし……最悪の場合ミツキさんが無実の罪を押し付けられるなんてこともあるかもしれません。ですのでこの措置は基本的にミツキさんが先生のそばにいられるように配慮した結果なのですよ』

 

とは今朝のナギサの言葉である。……ここまで警戒しないといけないのか?そこまでトリニティとゲヘナの溝は深いのか?

 

ナギサが、ティーパーティーがそう言っているだけではない。外交官の立ち位置や待遇については万魔殿と取り決めたはずだ。万魔殿もこの措置に了承しているということが、否定のしようもなく"そう"であると証明してしまっている。だからこそナギサはエデン条約を締結させたいんだろう。

 

正直思っていた以上だ。先が思いやられるというか……何事も無ければいいんだけど。

 

これからに向けての漠然とした不安を抱えている私のものとは異なり、隣を歩くミツキの足取りは軽い。まるで今にも歌い出してしまいそうな、全身から嬉しそうな雰囲気を醸し出している。

 

"……嬉しそうだね。何か良いことでもあったのかい?"

 

「あ……すみません、はしゃいじゃってましたか?補習授業部のみんなと仲良くなれそうで、つい」

 

キャリーバッグを引いていない方の手で頬を掻きながらえへへとはにかんだミツキを見て思わずこちらも笑みが溢れる。思考が少し悪い方向に沈んでしまっていた私の心を軽くしてくれるようでありがたい。

 

"今日だけでもかなりみんなと仲良くなれていたと思うよ?"

 

「そうですか?この調子でもっと仲良くなれたら嬉しいです」

 

微笑みながら楽しそうな、嬉しそうな声色でそう言っているのを見ると本心からそうなることを望んでいることが伝わってくる。

 

"ミツキならすぐにもっと仲良くなれるさ"

 

「ふふ、ありがとうございます。……明日からコハルちゃんに避けられちゃいそうですけど」

 

"……そういえばどういう風の吹き回しでハナコと抱き合っていたんだい?"

 

ミツキはみんなの勉強を見て回っていたはずだ。それは私も見ていたし、アズサやハナコと普通に話していたのも覚えている。ハナコが変なことを一方的にしたのかと思ったけど、なぜかミツキの方からも腕を回していたし……何があったんだろう。

 

「その、補習授業部特有の挨拶らしいので……」

 

ん?……ん?

 

少し困ったように眉を下げて苦笑いをしているミツキを思わず二度見してしまったのは私が悪いのか?どうしてアレを真に受けるんだろう。一度コハルから否定されていたのに。

 

"違うよ?それなら他の子もしてないとおかしいよね?"

 

私がそう言えばミツキは目をパチパチとさせて……

 

「そういえば……明日からはみんなとハグした方がいいですか?」

 

斜め上の発言をしてきた。

 

"そういうことじゃないよ!?そんな挨拶はみんなやってないってことだよ"

 

「そうなんですか?でもハナコちゃんが……」

 

"あれは……うん、気にしないで。ハナコが変なことを言い出したら大体冗談だから。真に受けなくていいからね?"

 

「わ、分かりました……?」

 

ミツキは私の言っていることが分かったような分かってないような曖昧な感じで了承している。……ハナコに変な事を教えないよう注意しておいたほうがいいかもしれない。目を離すのが怖いというか、放っておくとどうなるか分からないというか、少し心配だ。ナギサに口酸っぱく注意されたからかな。

 

ミツキを見守ることを密かに決意していると、いつの間にかシャーレに着いていたようだ。

 

"そうだ、これからシャーレを案内するよ"

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミツキにはシャーレの空いている部屋で暮らしてもらうことになった。何か不備があったり必要なものがあったら言うように伝えて一先ず別れ、私はいつも書類作業をしている部屋に戻って来た。

 

"なんだかなぁ……同じ建物で他の誰かが暮らすのって少し変な感じだ。今まではそんなことなかったし"

 

"……ふぅ、仕事するかな"

 

シャーレでの業務をいざやろうかというところで、ドアをこんこんとノックする音とミツキですという声が聞こえた。私が入室の許可を出すと、ガラガラと部屋の扉が開かれ先程と変わらぬ様子のミツキが姿を現した。いや、その手にはスマホを持ち耳に当てている。電話中なのだろうか、そのままこちらに近付いてきた。その顔は少し暗いような……。

 

"どうしたんだい?"

 

「いや、その……」

 

なんだか歯切れの悪いミツキの様子に首を傾げていると、その手に持ったスマホから微かに声が聞こえてきた。

 

先生、そこにいるの?

 

"……ヒナ?"

 

どうやらミツキが電話をしているのはヒナらしい。二人は姉妹だし連絡くらいはするかと納得していたら、ミツキは通話の設定をスピーカーにした。

 

『聞こえる?先生』

 

"ああ、聞こえてるよ"

 

ミツキはおずおずとスマホをデスクの上に置いて少しだけ距離を置いた。その顔は妙に複雑そうで、なんというか罪悪感のようなものが見え隠れしているように感じる。いったいどうしたのだろう。

 

『今、少しいいかしら。忙しいかもしれないのだけれど……』

 

"いいよ。今は業務をしていたわけじゃないし、こうして話すのも久し振りだしね。気にしなくていいよ"

 

『そう言ってもらえると助かるわ。姉さんももう少し気遣いというものを覚えてくれればいいのに』

 

ヒナの突然の嫌味に私が驚いていると、視界の端でピクリとミツキが反応しているのが見えた。気遣いができないというのはどういうことだろう。見ていた限りじゃそんなことは無いと思うけど。

 

"……むしろ周りに気を配れるような子だと思うけど"

 

『周りにはね。逆に言えば自分の目の前のことにしか気を配れないの』

 

"それは少し言い方に棘があるような……何かあったのかい?"

 

ヒナにしては当たりがキツイような気がする。それにこの2人は以前会った時は仲が良さそうだったし、ミツキの性格を考えれば人が嫌がったり怒ったりするようなことはしないだろう。ならいったいどうして……?

 

『姉さんはどう?トリニティでの様子は?元気そう?』

 

"あ、あぁ、元気にやってるよ。初対面の子達とかなり仲良くなっていたし楽しそうにしていたからね。これなら馴染むのも時間の問題だと思うよ"

 

『へえ、そう……』

 

私の疑問には答えずにミツキの様子を聞くヒナにやや戸惑いながら今日のミツキの様子を伝えれば、素っ気ない反応が返って来た。なぜだろう、電話の向こうにいるヒナの機嫌が悪くなったような気がする。

 

『突然トリニティに行くことになったのに身内に何も言わず連絡もせず部屋の荷物も含めて丸ごと居なくなった人が何も気にせず楽しそうにしているなんてね』

 

……なんだって?

 

"……ミツキ?"

 

一番身近で一緒に暮らしているはずのヒナに何も伝えず過ごしていたというあまりにあんまりな内容に思わずミツキの方を見れば、ミツキは普段の姿から一回りか二回りほど萎縮してしまっていた。両の手の人差し指を突き合わせ、こちらから全力で目を逸らしている。

 

「あう……と、突然のことで焦ってて、忘れちゃって……連絡しようとは思ってたんですけど……」

 

『マコトが話しているのを偶然聞かなければ私は何も知らずに突然居なくなった姉さんを探し回っていたかもしれないのに?そもそもそっちに着いてからも連絡が無いのはどういうこと?時間はいくらでもあったでしょう?』

 

「……ご、ごめんなさい」

 

ミツキはしゅんとしてずいぶんと気落ちした様子で謝罪した。まるで親に叱られている子供のようだなんて私はぼんやりと2人のやりとりを聞いていたら、ヒナは大きくため息をついて言葉を続ける。

 

『はぁ……もう過ぎたことだしこれ以上何か言うつもりはないわ。でも私が心配していたのも事実。これからは毎日電話をすること。いい?夜なら私も風紀委員会の仕事が終わってるから』

 

「そ、それくらいなら……え?毎日?」

 

『何?嫌なの?』

 

……ミツキに聞き返されたヒナの声のトーンが今すごく低かったように感じたんだけど気のせいかな。たった一言なのにすごい言葉に重みがあったよ。

 

「嫌ってわけじゃないけど……ヒナが大変じゃない?毎日風紀委員会の仕事で疲れた後になるし、無理しなくていいんだよ?」

 

『無理してるわけじゃない。それに姉さんは何するか分からないし危なっかしいから連絡が無い方が心配になって悪影響が出る』

 

「そ、そんなに?悪影響が出るほど心配かけちゃうの?……うぅ、わかった。毎日電話する」

 

ミツキの無事やらなにやらを伝えるのは別に電話じゃなくてもいいんじゃないかな。メールとかの文面なら時間の指定なんてしなくていいし疲労の影響も考えなくていいのに。ミツキは怒られて落ち込んでるからそのことには気付きそうにないけど。……心配したっていうのは事実だろうし一切連絡せずにいたミツキが悪いから私は何も言わないでおこう。

 

ミツキとヒナがこれから毎日電話すると約束をした後、ヒナの不機嫌そうな声色はいつも通りに戻っていた。そしてようやく話の本題に入るらしい。

 

『……先生、ごめんなさい。こんなことを話したくて先生と電話したかったわけじゃないの。先生には一応伝えておきたいことがあって』

 

"構わないよ。伝えておきたいことってなんだい?"

 

「あ、それって私が聞いててもいいやつ?スピーカーやめて離れてたほうがいい?」

 

……確かに風紀委員長として私に何か用があるのならミツキは聞かない方がいいのかもしれない。あくまでミツキは風紀委員でもない一生徒だからね。

 

『……別に姉さんが聞いててもいいけど』

 

「うーん、じゃあいいや。多分私が聞いてもよくわからなさそうなやつだよね。先生、私部屋に戻って荷物の整理してるから後でスマホ返してね」

 

はい、とデスクに置いていたスマホのスピーカー機能をオフにしながら私にそれを手渡してミツキは部屋を後にした。一応完全に扉が閉まってからヒナとの会話を再開させる。

 

"ミツキには言いにくいことなのかい?"

 

『別にそういうわけではないわ。でも姉さんは政治とかのごたごたした話は興味がないっていつも言うし、それに……こういう話は姉さんが知らなくてもいいから』

 

"……そっか"

 

トリニティに行くことになったミツキを心配したり、こういった配慮をしたり、ヒナがミツキのことをどれだけ考えているのかが伝わってくる。きっとそれを本人に言ったら恥ずがしがって否定するかもしれないけどね。

 

 

『……話を戻すわ。姉さんがトリニティに行くことをマコトが話していたのはさっきの話の流れで分かってるわよね』

 

"もちろん"

 

『その話を聞いた時に感じたのだけど、マコトはエデン条約を重要視していないというか、そこまでの熱意や執着は無いような気がするわ。あくまで今の状況が自分にとって都合がいいからそうしているだけで……姉さんを外交官にした理由もそうだったし』

 

"……つまり?"

 

『まだ何か確定したわけではないから滅多なことは言えないけれど、ゲヘナ側の動きにも注意していた方がいいかもしれない。姉さんがトリニティに行くことを私は知らなかったし、まだ他にも私が知らないことがあるかもしれないから』

 

"あぁ、分かった。わざわざ教えてくれてありがとう"

 

『ええ……結構長く時間を取ってしまったわね。ごめんなさい。そろそろ切るわ』

 

"うん、またね"

 

ゲヘナへの警告を受けて、そこで通話は終わりとなった。シャーレとトリニティを往復している私では知ることの難しいゲヘナでの出来事を教えてくれたのはかなり助かるけど……この話を聞いてさっき以上に雲行きが怪しくなってきたぞ。トリニティも、ゲヘナも、こんな状態でエデン条約は大丈夫なのか?

 

これからどうなるんだろう。

 

いや、私は補習授業部のみんなの勉強を手伝って、ミツキが何かに巻き込まれないように見守ってればいいんだ。ここに違いはない。ナギサもエデン条約に力を入れているし私が出張るようなことにはならない。……はずだ。

 

ただ、どうしても膨らむ謎の不安や心配が私の脳内をぐるぐると駆け巡っている。

 

"……今考えても仕方ないか"

 

一息ついて通話が終わったあとのスマホを耳元から放せば、通話の画面は消えてモモトークの画面が表示されていた。プライベートを覗いてしまう事態を避けるために咄嗟にホーム画面に戻ると、そこには黒いワンピースを着て赤面しながらこちらに手を伸ばしているヒナの姿があった。この写真を撮るのを止めようとした瞬間だろうか。

 

すごくかわいいけど……これ、私が見てもよかったやつなのかな。この写真を見たことをヒナにバレたら怒られそうだ。ミツキが。仕方ない、秘密にしておいてあげよう。私にも被害がくるかもしれないし。

 

なんだかほっこりして暗い気持ちなんて吹き飛んだ私は気を取り直してシャーレの業務に取り掛かるのだった。

 




先生の暗くなった気持ちを二度吹き飛ばす空崎姉妹。すごいね。

電話ではヒナは先生のところに来る前の時点でミツキに冷たい対応をしてました。その後先生の前で問い詰めることで普通に怒るよりもミツキの精神を揺さぶることが可能。ちゃっかり毎日電話できるように約束を取り付けたヒナちゃだったのでした。それでも足りないんですけどね。ミツキニウム。









実は本作を執筆していて私の中でミツキのイメージが初期とだいぶ変わってます。話をたくさん書くことでキャラ設定が出来上がってきましたね。今の私の中ではミツキは154cmくらいのイメージです。ロリ系の子たちよりは高くて、でも他の子たちよりは低いくらいの身長ですね。

可愛がる側、可愛がられる側を両立してきているのでこれくらいが妥当かなぁと。あと絶対にカヨコよりは背が低くあってほしいという願望が出てます。カヨコにやれやれって感じでお世話されてるヤツがカヨコより背が高くていいわけないだろ!(過激派)ちなみにカヨコは157cmです。

これよりどんどんと低くしていくとロリっ子たちの中で背の高いアリスの152cmを下回っていきます。それは困る。同じ……いや、少しだけでもいいからアリスよりは高くあってほしい。んじゃ間を取って154cmで!って感じですね。

全部筆者の「こうであってほしい」という条件のもと決まったイメージなんでガン無視して各々楽しんでいただいても大丈夫です。脳内で勝手に変換していただければと……前回ハナコと抱き合っていたので一応身長について触れておこうかと思ったので書きました。長文失礼しやした!




……この小説、ここまで結構長く書いてきましたがまだミツキのプロフィールはっきりしてないんですよね。作者本人も把握していない(というか考えていない)とかどうなってんねん。最近ようやく作者の中で身長がはっきりしたくらいですよ。お話でそういうところに触れるまではいろんなプロフィールが明確に決まることは無いと思います。ゆるして。

現状原作においてほのぼのとシリアスのどちらもある程度構想ができており、どちらも書いてしまおうかと考えているのですがどちらが先がいいですか?後から書く方は先に書いた方と同じシーンはカットしつつ変化する部分を書ければなと考えています。私の構想上でほのぼのとシリアスの分岐点が近いのでこのタイミングでアンケートをさせていただきます。あくまで目安ですので私の気分で変わるかもしれません。ご了承ください。

  • ほのぼのが先
  • シリアスが先
  • そんなことよりおうどん食べたい(閲覧用)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。