ゲヘナ最強の双子の姉   作:ロリコンではない。好きな子がロリなんだ。

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もう12月ですって。(絶望)


親睦を深めよう

どうやら私はミツキさんを軽んじていたようです。ゲヘナからやってきたとはいえ、外交官としての礼儀を重んじるその振る舞いはこちらも歓迎すべきもの。一時の感情に流され不躾な態度を取ってしまった私は愚かでした。

 

決して、決してサブレに釣られたわけではありません。これは彼女なりの誠意。ならば私も誠意を持って応じるべきなのです。

 

心の中でツルギや既にこの場を去った先生への言い訳をしていると、隣に座るツルギが小さく手招きをしていた。どうしたのかと思い猫背のツルギに合わせて少し屈むとツルギは私の耳元で囁く。

 

……ハスミ

 

なんですか

 

……こういう時は何を話せば?

 

適当に世間話でもすればいいんじゃないですか?私たちは初対面ですし

 

……適当な世間話ってなんだ?

 

「……」

 

「……」

 

「あ、あの……何かありましたか?」

 

ひそひそ話をしてから急に黙り込んだ私たちの様子を見て、ミツキさんはおずおずとこちらに問いかけてきた。その瞳からは不安の色が読み取れる。

 

……これは好機です。ミツキさんから話しかけてk

 

「ぎひっ!?……き、きぃひっひっひっひ!!」

 

「ひっ……」

 

酷い。話す内容が思いつかないからといってこれは酷い。ミツキさんがビクッと肩を揺らして縮こまってしまいました。敵部隊に突撃するかのような顔でそんな笑い方をしていたら怖がるのも当然でしょう。最悪です。世間話どころではなくなりました。

 

ミツキさんの反応にツルギも少なからず思うところがあったのか、その頬に汗を垂らして口は弧を描いたまま噤んでいる。これは見ようによっては満面の笑みに……いや、無理ですね。笑顔と呼ぶにはあまりに凶悪です。獲物を見つけた肉食獣の真似でもしているんですか。

 

「その、私何か粗相を……」

 

心なしかミツキさんの体も声も震えてるように見えるし聞こえる。それに今のこの状況、ミツキさんを私たちが虐めているようにしか見えないのですが。これは流石にかわいそうです。

 

「いえ、ミツキさんは何も悪いことはしていませんよ。安心してください。ツルギはもともとこういう顔と笑い方なんです」

 

「!?」

 

私のフォローにツルギが目を見開きバッとこちらを見るが無視しましょう。そもそもツルギが奇声を発さなければこうはなっていなかったのですから。

 

「お、怒ってるわけじゃないんですか?」

 

「はい、ですよねツルギ」

 

「……!!」

 

ツルギはまた奇声を上げて怖がらせないようにと口を噤んだまま首をブンブンと上下に振っている。にこやか()な笑みのままで。それはそれで狂気を感じて怖いと思うのですが……ミツキさんは少しばかり緊張が解けたようで震えは収まっていた。

 

「よかったです……早速何かやらかしてしまったのかと……」

 

「いえ、ミツキさんは何の問題もない対応でしたよ。それこそゲヘナ生とは思えないくらいに「ハスミ」……いえ、すみません」

 

思わずゲヘナへの悪態をついてしまったが目の前の彼女もゲヘナ生。ツルギに注意され、流石にこれは失礼かと思い謝罪を入れたがミツキさんは特に気にした様子もなく話に乗ってくる。

 

「ふふ、ゲヘナの皆さんは自由ですから。私もゲヘナらしくないってよく言われますし」

 

「……ええ、たしかにゲヘナらしくないですね」

 

私の知っているゲヘナ生とあまりに違いすぎる。ゲヘナの誰かと話せば売り言葉に買い言葉ですぐにいがみ合いに発展するのが常でしたが……。

 

「そうだ、お二人は何か好きな事はありますか?」

 

「好きな事ですか?」

 

「はい。趣味でもなんでもいいんですけど……こうして会うのもお話するのも初めてなのでまずはこういった話題はどうかなと思いまして」

 

なるほど。時間を潰すという方向性ではなくお互いを知るために時間を使うのですね。やはり彼女はゲヘナらしくない。自らトリニティに歩み寄ろうとするなんて。

 

「きひひ、戦闘だぁ!」

 

私が再度ミツキさんへの認識を改めている横で、ツルギはきっぱりとそう言い放った。普通ここで戦闘って答えますか?もっと日常的な話をするものでは?答えてからツルギが「あ、絶対これじゃない」って顔してますし……。

 

「せ、戦闘ですか?……すごいですね。私は戦うのはあまり得意ではないのでちょっぴり羨ましいです」

 

「得意ではない?」

 

「あはは……恥ずかしながら……」

 

思わず聞き返すと、ミツキさんは苦笑いをしながらそう答えた。その様子を見てツルギがようやくまともに話し始める。

 

「……噂通りだな」

 

「噂ですか?」

 

「あの空崎ヒナには争いを好まず滅多に表に出てこない姉がいるらしいという噂だ。ミツキのことだろう。空崎と聞いて気になってはいた」

 

「な、なんで噂になってるんですか!?私何もしてないのに……」

 

「風紀委員長の知名度のせいでしょう。あの風紀委員長に姉がいるとなれば話題になるでしょうし、滅多に表に出ないのでしたら尚更です。噂とはそういうものですよ」

 

……うぅ……なんか前もこんなことがあったような……で、ではハスミさんの好きな事は……」

 

噂について教えてあげたらミツキさんはしばらく呆然とした後、もう噂についてはいいのか話を切り替えた。知らないところで自分の話がされるというのが恥ずかしかったのかもしれない。実は風紀委員会を従えている裏の支配者なんて噂も流れていることは教えないほうがよさそうですね。本人にそんな感じは一切ありませんし。

 

「そうですね……」

 

「スイーツを食べることだ」

 

「何でツルギが答えるのですか!?違っ、くはないですけど!」

 

「ふふ、美味しいですもんねスイーツ」

 

「ミツキさん……」

 

ミツキさんは片手を口元にあてて微笑んでいる。そこに嫌味やからかいといった嫌な感じは一切なかった。……貴方もミツキさんを見習ってくださいツルギ。

 

「ふひゅーっふひゅーっ」

 

その顔は何ですか。そっぽを向いて口を尖らせていますが口笛吹けていませんよ。それだと息を吐いてるだけです。馬鹿にしているんですか?

 

「最後に私の好きな事ですね。私は料理が好きなんです」

 

「料理ィ?きひひっ、いい趣味してるなァ」

 

ツルギの言い方が嫌味にしか聞こえないのですが。いや、おそらく心からの言葉なのでしょうけど。ミツキさんとの格差が……。

 

「自炊をずっと続けてたら好きになっちゃいました。人に美味しそうに食べてもらうと嬉しくなるんです」

 

「誰に……あぁ、風紀委員長ですか」

 

「はい。毎日朝と夜で作ってるんですよ」

 

毎日毎日料理するなんて学生にはかなり大変だと思いますが……偉いですね。

 

「こっちに来ることになってヒナと離れちゃったんですけど、代わりに今は先生に作ってるんです」

 

「「……ん?」」

 

先生に朝ごはんと夜ごはんを作っている……?な、なぜ?どういった経緯で……?

 

「ど、どうかしましたか?」

 

「!?!?」

 

「そ、その、なぜ先生の食事を作っているのですか?」

 

困惑で言葉を発することの出来ない様子のツルギを横目に問いかけると、ミツキさんは何を言ってるんだろうとでもいうような顔で理由を述べる。

 

「なぜって……先生がまともなご飯を食べないからです。仕事で忙しいんでしょうけど、あれじゃあ倒れちゃいますし」

 

「そ、そういうことではなく!」

 

「??……あぁ、今の私ゲヘナに帰れないみたいで、シャーレ預かりということでシャーレに寝泊まりしてるんです」

 

「な、なんですって!?」

 

「ぎ、ぎひひひひひ!?」

 

あ、あぁ!ツルギの脳がオーバーヒートしました!シャーレでの先生との同棲でも想像したのでしょうか。真っ赤な顔で湯気すら見えるような……

 

……実際に湯気出てませんか!?

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「ツルギ!落ち着いてください!」

 

「ぎ、ぎひ、ぎぃひひひひひひひ!!!!!」

 

「きゃっ……ど、どこ行くんですか!?」

 

座っていた椅子を後方に吹き飛ばしながら立ち上がったツルギはそのままの勢いで扉に体当たりをしてぶち壊し、そのままトリニティのどこかへと姿を消した。

 

「……」

 

「……」

 

それを呆然と見ていることしかできなかった私とミツキさんは、しばらくの間放心した状態でツルギの壊した入り口を見つめていた。すると、ミツキさんが困ったように眉をひそめながらこちらを向く。

 

「そ、その……なんか、ごめんなさい」

 

「……いえ、謝らないでくださいミツキさん。アレはツルギが悪いのです。それなのにミツキさんに謝られるとこちらの立場がなくなります」

 

「は、はい」

 

そう返事はしたものの、ミツキさんは縮こまって黙り込んでしまった。背中の羽根もしょんぼりとしおれてしまっている。別にミツキさんは何も悪いことはしていないというのに……罪悪感のようなものを感じているのでしょう。私は気にしないようにと程よい高さにある頭を軽く撫でてあげることしかできませんでした。

 

……羽根がパタパタ動いてますね。気持ちいいのでしょうか。

 





ハスミが少しチョロくないかって?……時系列的にまだマコトとのあのやり取りが無いと思うのでゲヘナ嫌いだけど多分なんとかなるくらいだと思います。ゲヘナだけどまともで物腰も柔らかくてお菓子くれてスイーツ好きを肯定してくれる。ミツキならそこそこ普通にやりとりできると思うのですがどうでしょう。むしろこれくらいないと無理な気もしますが。
ツルギはこちらが悪事を働かなければ無害です。怖いですけど。ちなみに筆者はツルギ好きです。(隙自語)ツルギ……ふっ、おもしれー女。

現状原作においてほのぼのとシリアスのどちらもある程度構想ができており、どちらも書いてしまおうかと考えているのですがどちらが先がいいですか?後から書く方は先に書いた方と同じシーンはカットしつつ変化する部分を書ければなと考えています。私の構想上でほのぼのとシリアスの分岐点が近いのでこのタイミングでアンケートをさせていただきます。あくまで目安ですので私の気分で変わるかもしれません。ご了承ください。

  • ほのぼのが先
  • シリアスが先
  • そんなことよりおうどん食べたい(閲覧用)
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