ゲヘナ最強の双子の姉   作:ロリコンではない。好きな子がロリなんだ。

43 / 113
ゲヘナでの補習授業部と先生目線のお話は元のお話とほとんど変化ないのでカット。ミツキは置いてけぼりだし会話も大きく変わらないしで書くことないのでね。許して。


第2次特別学力試験(試験をするとは言ってない)

うーん、ヒマだ。みんな居なくなっちゃったからなぁ。流石に学園内には人は残っていないだろうし誰かに会えるとは思えない。一人寂しく待ってようかな。ベッドに腰掛けてるとなんか部屋がすごい広く感じる。

 

というかみんなは大丈夫なのか?……よし、ヒナに電話してみよう!もしかしたら風紀委員が多少みんなの手伝いをしてくれるかもしれない!そうと決まれば即連絡だ!ポチッとな。

 

1コール目……出ない。

 

2コール目……出ない。

 

3コール目……出ない。

 

……出ないんですけど。なんでー?もう夜だし電話くらい繋がると思ったんだけどな。4コール目も5コール目も出ないしちょっと待ってからもう一回連絡しようか。

 

『……もしもし、姉さん、どうしたの?』

 

「あ、ヒナ!こんばんは」

 

『ええ、こんばんは……いつもの時間よりは少し早い気がするのだけれど……』

 

「あれ?疲れてるの?何かあった?」

 

やっと出てくれたと思ったらなんか声に元気ないんだけど。何があったんだろう。シナシナやんシナシナ。水をかける前の乾燥わかめくらい。*1

 

『……温泉開発部が自治区の一画を吹き飛ばしてくれたのよ。ただでさえエデン条約締結前でバタバタしてるのに仕事を増やしてくれたわ。そのせいで帰れてないし』

 

「あ、うん……その、大丈夫?」

 

『……ええ、姉さんとこうして話しているだけでも元気になるわ』

 

「そうなの?」

 

かわいいなぁもう!声が嬉しそうだしヒナがにこやかに微笑んでる様子が目に浮かぶもんね!あー、今すぐにでも抱き着いてなで回したい!一緒に抱き合って寝たい!膝の上に乗せて抱きしめたい!ふわふわの髪の毛に顔を突っ込みたい!*2

 

「……それでね、少し話しておきたいことが――」

 

『委員長大変です!美食研究会が脱走しました!』

 

『……は?』

 

あっ……。

 

『温泉開発部の爆破の混乱に乗じて逃げ出していたようで、現在は警備に当たっていた一部のメンバーが捜索中とのことです!しかし、逃げ出してから少々時間が経っているようで見つけ出すのは困難かと……』

 

『……分かった。また何か分かったら教えて』

 

『はっ!失礼します!』

 

『……はぁー』

 

ため息がすごい。クソデカため息じゃん。さっきは嬉しそうだったのにテンションの落差ヤバすぎだろ。かわいそう。絶対背中の羽根萎れてるでしょ。シナシナ具合が強くなってる。これはもう水の無いスポンジくらいだね。*3

 

「ヒナ、だ、大丈夫?」

 

『……ええ、よくあることだから大丈夫よ』

 

「そんな事がよくあるのはあまりよくないんじゃ……」

 

『……』

 

「げ、元気出して!きっと大丈夫だよ!」

 

『……ええ、ありがとう』

 

どうしよう。今のヒナに「補習授業部のみんなを少し手助けしてくれない?」とか言えないんだけど。これ以上刺激を与えたくないっていうか、休ませてあげたい。で、でも伝えるだけ伝えた方がいいのかな。一応頭に入れてもらうだけでも……。

 

「そ、その、実は――」

 

『委員長大変です!』

 

あれ?デジャヴ?

 

『正義実現委員会がついに殴り込みに来ました!』

 

『……は?』

 

あっ……。

 

『検問を行っていた所へ正義実現委員会の制服を着たトリニティ生が他数名を連れてっ……し、少々お待ち下さい。連絡が入りました。……どうした?……ああ、たった今委員長へ伝達を……なに!?奇襲!?美食研究会も一緒にいるだと!?』

 

『「……」』

 

『追え!!テロリストと正義実現委員会が手を組むなんてどうかしてる!!今すぐにでも捕まえろ!!周囲にも呼びかけて人数差で押せばどうとでも……なに!?車ァ!?そんなもの持っているはずが……給食部!?』

 

『「……」』

 

『絶対に逃すな!!これ以上好き勝手させるわけには……あ……い、委員長、失礼しました。状況は……今聞いた通り、正義実現委員会を筆頭にトリニティ生が数名ゲヘナ内へ侵入。脱走した美食研究会とも手を組んでいるらしく、なぜか給食部の車で逃走している模様。現在はなんとか追いかけているといったところです』

 

『……分かった。貴方は持ち場に戻りなさい』

 

『はっ!失礼します!』

 

『……はぁーーー』

 

……あぁもう最悪だよ。ぐちゃぐちゃすぎる。ゲヘナも、ヒナも。クソデカため息V2が出るのも無理はないっていうかなんならV3に進化しそう。実は究極奥義でGの進化系列だったりする?*4というかその暴れてるの絶対補習授業部だし。穏便にはいかなかったかぁ……。

 

「ひ、ヒナ……」

 

『……なに?』

 

おおう……シナシナすぎるぞ。*5元気どこいった?消えた?消え去った?テンションが最底辺まで落ちてるんだけど。これの原因の一端が私たちですよーって伝えるのキツイ。痛いよ心が。

 

「あのね、すっごく言いにくいんだけど……その正義実現委員会とトリニティ数名って、多分補習授業部のみんなだと思う」

 

『……なんで?彼女たちがゲヘナに来る理由なんてないじゃない』

 

「あー、その、試験がね?補習授業部の試験が、実は深夜3時からあってね?」

 

『まさか……』

 

「うん、ゲヘナでやるんだって」

 

『……』

 

「それを知ったのも今さっきでさ、ティーパーティーのナギサちゃんが急遽内容を変更したみたいでみんな急いでゲヘナに向かったの。それを伝えておきたくて」

 

『……姉さんは来ていないのね?』

 

「う、うん。外出禁止になってて、一人で待ってるよ」

 

『そう……』

 

なんかがっかりしてない?そんなに私に会いたかったのか?私も会いたい!ちょっくらバレないように抜け出してゲヘナに……いや、無理だな。そもそも辿り着けないわ。体力的な面で。*6

 

『じゃあ先生は補習授業部と一緒にいるのかしら』

 

「みんな一緒にいると思うよ」

 

『それならきっと最悪な状況にはならないわね。分かった、教えてくれてありがとう。その情報が無ければ風紀委員会総出で潰しに行っていたかもしれないわ』

 

あ、危ねえ!伝えてなかったら補習授業部のみんなが捕まっちゃうところだった!そうなっても多分先生がなんとかするとは思うけども!無駄な衝突を避けれたっぽくて良かった。

 

「ご、ごめんね?ヒナの方も大変なのに慌ただしいことになっちゃって」

 

『いえ、大丈夫よ。原因も目的も分かっているのならこっちは動きやすいもの。何も知らないよりかは全然楽よ。美食研究会も一緒にいるみたいだし、そっちを警戒する必要もなくなった。……事後処理は面倒だけれど』

 

「そ、その、頑張ってね……」

 

『ええ、ちょっと今から忙しくなるから切るわ』

 

「うん、いつもありがとう。大好きだよ」

 

『!?』

 

ブチっとな。よし、ヒナにはみんなのことを伝えたしこれでもう私の出来ることはなくなったな!つまり完全な暇人の出来上がりだ!……どうしよ。やることない。ぼーっと待ってようかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちは今トリニティ自治区をとぼとぼと歩いている。お通夜もかくやといった雰囲気で、ろくな会話もなくみんなの足取りは重かった。

 

私たちは試験会場に着いたんだ。間一髪で間に合った。だが、そこに準備されていたナギサからのメッセージを聞いて試験を始めたその時、すぐ近くで爆発が起こって試験用紙が全て吹き飛んだ。文字通り全て、跡形もなく……。

 

試験用紙が無ければ試験を行う事はできず、結局は全員が不合格。今までの努力も、ここまで来た苦労も、全てが水の泡になったんだ。こんな雰囲気にもなるだろう。

 

ちなみに、ミツキがヒナに話を通してくれていたらしく帰りの検問では特に戦闘にはならなかった。正直助かった。今のみんなはいつも通りに動けないだろうから。

 

行きは車があったとはいえ戦闘が多くルートも大きく迂回していた。それに比べて帰りは風紀委員会に追われることもなく真っ直ぐ帰って来られたから行きよりも掛かった時間は短い。それでも今は太陽が明るく街を照らしており、既に人が歩いているのが見える。

 

"……みんな、もう少しで着くよ"

 

「……はい」

 

「……今は朝7時ですか。思ったよりかは早く帰って来られましたね」

 

「……」

 

「……」

 

ヒフミとハナコからの返事はあるが、コハルとアズサの反応は無い。コハルはずっと下を向いており、アズサは複雑な表情で何かを考え込んでいるようだ。

 

「流石に今回はちょっと堪えましたね。特にコハルちゃんとアズサちゃんが……」

 

「ハナコちゃん……正直、私も心が折れそうです。少し気持ちを整理する時間が欲しいくらいには」

 

「ヒフミちゃん……」

 

ナギサ、君がやっていることは本当に正しい行いなのかい?トリニティを守るため、裏切り者を始末するため、そのためには無関係な子が苦しんだとしても構わないのかい?君は、一度だってこの子たちの苦しんでいる顔を見ていないだろう。

 

あぁ、もっと早く、ナギサの疑心暗鬼がここまで悪化する前に出会えていたら……いや、違うか。たらればで考えるのは今じゃない。どうにかしてナギサを疑心暗鬼から救い出し、みんなを合格へと導く。今考えるのはそれだけで十分だ。

 

再度全員無言になって歩みを進める。そしてトリニティ総合学園に入って、離れにある合宿所まで向かった。たった数時間離れていただけなのに、どうしてかひどく懐かしいような気もしてくる。

 

扉のドアノブに手をかけ、扉を開く。全員が入ったら内側から鍵を閉めた。そして全員でいつも生活している部屋へ向かう。

 

「ミツキさんはまだ寝ているのでしょうか。見当たりませんが……」

 

「いつもならもう起きている時間ですけど……」

 

ハナコとヒフミの短い会話に誰かが口を出すこともなく、私たちは部屋の前に着いた。そしてヒフミが扉をゆっくりと開く。すると、部屋の中では制服のまま自分のベッドに腰掛けて俯いているミツキの姿があった。

 

「……すぅ……すぅ……」

 

「寝ていますね……」

 

「私たちのことをずっと待っていたんでしょうか。ずっと、座ったまま……」

 

「……」

 

「……」

 

"……今日の勉強会はお休みにしよう。みんな部屋でゆっくり休んでおいで。また明日から頑張ろう。お疲れ様"

 

みんなが部屋に入ってからそっと音を立てないように部屋の扉を閉める。そして私は反対側の自分の部屋へ入ってドカッと椅子に座った。

 

……あぁ、今日は疲れたな。

*1
それはただカピカピなだけでは?

*2
最後だけなにかおかしい

*3
水不足への謎のこだわり

*4
超次元なサッカーしてそう

*5
それこそ乾燥わかめになりそうな勢い

*6
クソザコの所以は力だけではない




元の第2次特別学力試験での大騒動は絶対ヒナがシナシナになってると思います。見返しましたけど深夜の街中で暴れすぎでは?ゲヘナって治安終わってますね。もはや治安という言葉で片付けていいのか分かりませんが。

こっちのヒナちゃはどこか気分良さげに後始末をしていた模様……どうしてだろうね。

というかこれ普通に学園間の問題に発展しませんか?ナギサ様?そこのところ考えてます?正実も巻き込みますけど?ゲヘナと正実に敵意向けられる可能性とか考えなかったんですか?……いや、ナギサ様ならきっと考えてますよね。うん。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。