ゲヘナ最強の双子の姉 作:ロリコンではない。好きな子がロリなんだ。
今は放課後。学校が終わったら普段はさっさと帰宅したり友達に会いに行ったりするけど今日は電車を使って遠出しちゃうもんね。実は待ち合わせをしているのだ。そしたらヒナが駅まで送ってくれた!すっごく優しい!好き!やっぱヒナって最高なんすわ。
そんで電車に揺られて何分か……ミレニアムで下車して辺りを見渡す。うーん、駅を出ても皆がどこにいるか分からないでござる。キョロキョロと首を左右に振っていると、遠くから私を呼ぶ声が聞こえた。
「ミツキさーん!こっちですよー!」
んっ!?この声はかわいいかわいいアイリちゃんだなっ!
バッと声のした方に顔を向けると、片腕を上げてブンブンと振っているアイリちゃんの姿があった。いい笑顔だね!かわいいね!
「こんにちはミツキさん!」
「アイリちゃんこんにちは、それにみんなも」
アイリちゃんのすぐ側にはカズサちゃんとナツちゃん、ヨシミちゃんがいる。私の待ち合わせ相手は放課後スイーツ部だぁ!最高かよ!アイリちゃんの言動で私が来たことに気付いたらしく、全員私の方を見ていた。
「やあやあ、ミーちゃんはいつ見てもわたあめみたいだね〜」
「あんた何言ってんの?」
「こんにちはミツキさん」
いっつも私の髪の毛を見てわたあめ発言をするナツちゃんと、それに毎回毎回ツッコんでるヨシミちゃん。そんな二人をガン無視して挨拶してくれるカズサちゃん。アイリちゃんはカズサちゃんの隣でニコニコ。なんだ、ここが天国か。
「こうしてミツキさんとお出かけするのは久しぶりですね!」
んべっ!?アイリちゃんのおててが私の手を包んでいる!?なんだコレは!?
「私すっごく楽しみで!美味しそうなスイーツのあるカフェとか調べてきたんですよ!リサーチはバッチリです!」
好き!かわいい!こんな至近距離で嬉しそうな顔してそんなこと言うのズルいじゃん!好きになっちゃうだろうが!私も大好きだぞぉ!
「アイリ、本当にミツキのこと好きよね」
「えっ!?す、好きっていうか、なんていうか……」
しどろもどろになってるのもかわいいね!こういうの見てると少しいたずらしたくなっちゃうのは仕方ない事なのだ!不可抗力!
「アイリちゃんは私のこと好きじゃないの?」
「うっ、す、好きです!でも、その、憧れ的な、尊敬みたいな感じで……!決して変な意味じゃなくて!」
はいアイリちゃんからの「好き」いただきました!恥ずかしいのか顔が赤い状態で必死に弁明してるのもイイね!やっぱアイリちゃんは素晴らしい。素直ないい子ってかわいがりたくなっちゃう。ちょっと我が家に来ないかい?
「ふーむ……ゲヘナの風紀委員長の姉、かのエデン条約の外交官、多くの学園の主要人物と太いパイプを繋ぐキヴォトス随一の重要人物……憧れの的にしてはかなりロックな選択だね〜。アイリもそういう立場の人間になりたいのかい?」
うん、肩書きおかしくない?前半2つは事実だけども。事実だけども!最後のやつはそこまでじゃない?友達ってだけよ?パイプは繋いでないよ?キヴォトスの重要人物ってなに?
「ナツちゃん!?そ、そういうことじゃなくて!誰に対しても優しくて全然嫌味なところもなくて何もかもを受け入れてくれそうなところが……ぁ」
「綺麗に全部暴露したわね……」
「はぁ、分かってて言ったでしょナツ」
「さあ、なんのことかなー」
アイリちゃんめちゃくちゃ私のこと好きじゃん!なんだそれ!これはもう両想いなので籍を入れてもいいということだな!?今から不動産屋に行って私たちの愛の巣でも探しに行こうか!?みんなで仲良くカフェに行くのは止めてイチャイチャデートしよう!なんならみんなの意見も聞いて幸せな家庭を築こうね!
「ふふ、アイリちゃんにそう思ってもらえて嬉しいな」
「うぅ……」
いくら恥ずかしがっていてもこの手は離さないぞ!すべすべなおててを堪能してやる!アイリちゃんも私のこと好きらしいし問題ないな!手を離そうとしないし!勝ったな!風呂入ってくる!
そんで近くのカフェに来たんですけども。
「ほら、何選ぶの?」
「私はパフェにしようかなぁ」
「またチョコミント?」
「もちろん!ミツキさんも食べますか?」
「う、うん、一口もらおうかな……」
でもね、アイリちゃんに至っては足とか腕がピッタリくっつくくらい近いんだ。それなのにこっちを見てずいっと顔を寄せてくるのやめてね。ナチュラルなガチ恋距離を長時間維持してくるのやめてね。温かな体温が伝わってくるだけで普通に理性ゴリゴリ削られてるからね。
「アイリ、近い」
「え?あっ、す、すみませんミツキさん、つい……」
アイリちゃんの激チカなお顔が少し離れてくれた。ありがとうカズサちゃん!このままだったら私の理性が吹き飛ぶ所だった!アイリちゃんにガチ恋する所だった!やめてよね、これ以上好きにさせないでもろて。
ふとカズサちゃんの方を見れば、カズサちゃんは私たちの前にある机で頬杖をつきながら私の顔を見つめていた。
「で、何選ぶの?」
うぎゃぁ!今度はカズサちゃんのご尊顔がぁ!ビジュ良っ!あと声がいい!
「このイチゴケーキにしようかな」
「へぇ、いいじゃん。あとで私のと少し交換してよ」
っ!?!?交換!?ということはアレだろ!?カズサちゃんと交換っこ出来るんだろ!?最高かよ!!交換とかマジで交換じゃん!!*1
「いいよ!」
「むー……」
「ふふ」
私を挟んで二人は何見つめ合っているんだい?ほっぺぷくってしてるアイリちゃんがかわいすぎるんだが。それ触っていいやつ?触るよ?見せつけてるってことは触ってもいいってことだよね?
「えい」
「うゅ……み、ミツキさん?」
「えへへ、アイリちゃんのほっぺ柔らかいね」
「あぅ……え、えい!」
ほわっ!?私のほっぺにアイリちゃんの人差し指が!!なんかつんつんしてくる!!これ口に咥えてもいいやつですか!?顔をズラせば食べれますけど!?はむはむ出来ちゃうよ!?美味しくペロペロしちゃうよ!?ハッ!?これがペロペロ様っ!?ヒフミちゃんがハマるのもナットクだ!!*2
「わ、わぁ……!」
アイリちゃんも楽しそう。かわいい。
「……二人とも何してんの?」
「あっ!?す、すみませんミツキさん!」
「気にしなくていいよ?私からやったしね」
むしろご褒美でした。柔らかいほっぺは気持ちよかったし、今すぐにでもペロペロ様できそうなとこにアイリちゃんの指があったし最高かよ。アイリちゃんのかわいさで私のチョコミントゲージがみるみるうちに上がっていく!*3
「注文はさっきのやつで決まり?」
「うん」
「オッケー、そっちは決まった?」
カズサちゃんが反対側に座っているナツちゃんとヨシミちゃんの方へ確認を取ると、二人はもうメニュー表を机に置いて私達を見ていた。
「とっくに決まってるわよ。二人がイチャイチャしてる間にね」
「いちゃっ……!?そ、そういうのじゃないよ!?」
「いやー、アイリの熱視線でミーちゃんに穴が空いちゃうところだったよ。わたあめは熱に弱いんだぞー」
「そういうのじゃないって!違うのー!」
「はぁ、とりあえず店員呼ぶからね。すみませーん」
そうして三人がワチャワチャしてる間にカズサちゃんが店員を呼び、やって来た店員にそれぞれ注文をした。それが終わると、また会話は再開し始める。
「そもそもの話、アイリの座ってる位置がミツキに近すぎるのよ。それ、腕とか足とか当たってない?暑くないの?」
「ふぇ……?」
素っ頓狂な声を上げたアイリちゃんが首を回して私と接してる腕や足に視線をやると、顔がどんどんと赤くなっていく。
「おやおや?さては無自覚だったのかな?愛い奴め〜」
「あっ、ぅっ、その……す、すみませ……ん……」
小さな声で謝罪したアイリちゃんがもぞもぞと離れようとしている!何故だ!離れるなんて許さん!私のためにもうちっとここに居てくれないか!?アイリちゃんを感じられなくなってしまう!*4
ということで、ちょっと袖を摘んで抗議かいし〜。
「み、ミツキさん?」
「私は気にしないからこのままでもいいよ?」
「ぅ……で、でも、その、私……」
うむ……悩んでおるな?よし、決めた!アイリちゃんの善意を利用しよう!*5少し目線が上のアイリちゃんの目をしっかり見つめて、いけー!
「私はこのままがいいな、なんて」
「うぁ……は、はい……」
はい、成功しました!優しい優しいアイリちゃんはお願いしたら言う事聞いてくれるんだよね!うひょー!最高!恥ずかしがってるアイリちゃんがかわいすぎるぅ!脳内フォルダに保存確定!誰か今のアイリちゃんを写真に収めてくれ!小一時間眺めてニヤニヤするからさ!
「あー、これはもう駄目ね」
「アイリの熱視線が強くなっちゃったねぇ。くっ、これがキヴォトス随一の重要人物に至る秘訣……!実にロックだね」
「ロックではないでしょ。てか、カズサもいつも通りね」
「うーん、こっちも熱視線を放ってるよ。二人にご執心だね」
うん?カズサちゃんがどうかした?たしかにさっきから一切喋ってないけど……
「……」
うわっ、めっちゃこっち見てる。ちょっと口角上がってるし。え、私何かした?なんでそんなジッと見てるの?アイリちゃんに手を出しやがってってこと?でも前からアイリちゃんとイチャイチャしてるけど何もされてないし……。今も何もされてないけど……。
こわい。たしゅけてアイリちゃん。
「……」
うん、アイリちゃんも無言でめっちゃこっち見てくる。ジィっと見てくる。なにこれ、何があった?放課後スイーツ部特有の賑やかで平和な空間は何処へ……。ヨシミちゃんとナツちゃんがアイリちゃんをからかうからでは?*6
ちょっと、誰か助けて。あ、生徒っぽい多分バイトの店員さん、ちょっと助けてくれない?……おい!今目が合っただろ!視線を逸らすな!卑怯者!目と目が合ったらポケ◯ンバトルって相場が決まってるだろぉん!?*7何かわいい顔ほんのり赤くしてんじゃボケ!早くスイーツでも持って来てこの空気なんとかしてくださいよぉ!さもないと抱きしめるぞ!
くっ!一体どうしてこんなことに!みんなと仲良くスイーツを食べに来ただけなのに!
……違う。最初はこうするつもりじゃなかったんだ。アイリみたいな素直ないい子は優しい先輩に懐きそうだなって、ミツキの外面みたいな優しい先輩に懐きそうだなって、そう思ったんだ。
だから尊敬とか信頼とか、そういう意味でミツキのこと大好きなかわいいかわいい後輩アイリちゃんを書くつもりだったのに、いざ書き終わってみるとアイリの視線が熱を帯びていた。
な、何を言っているのか分からねーと思うが、わ、私も何が起こったのか分からなかった……。催眠術だとかそういう薬だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてない。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……。
ちなみに、ミレニアムにいるのはお互いの安全のためです。