そこで出会い、事実上保護してくれたのは
紅魔館のメイドとして仕える咲夜だった。
さて、咲夜が案内した妹様の部屋。
咲夜曰くそこに妹様がいるらしいが…。
今日はここから話していくぜ。
「ここが妹様の部屋…。」
アイはつぶやいた。なんせ地下室とはいえ
とても広く、まるで子供部屋みたいな印象が
あったからな。
「あれ?あなたが私の新しい遊び相手?」
急に誰かの声が聞こえた。アイが振り向くと、
その声の主がいた。どうやらこの人が
咲夜が言っていた妹様らしい。
その人は、前回話した
お嬢様より一回り小さな身長の女の子だった。
深紅の瞳に薄い黄色の髪。
髪型はサイドテールにまとめていた状態で、
お嬢様と似たリボン付きのナイトキャップを
被っていた。
だが、服装はと言うと
ピンクを基調とした服装のお嬢様とは違い、
深紅を基調とした半袖とミニスカートを着ていた。
背中にはお嬢様と同じく翼もあった。だが、
特殊な翼だった。例えるなら、
「色違いの8つの結晶が下がった一対の枝」
と言えばいいかな。
見たところかわいらしく感じた。それに礼儀正しい。
だが、妹様がこう言うとアイはなぜか身震いした。
「私と遊ばない?」
彼女の言い方はあたかも
やり合いを彷彿とさせるような言い方だったからな。
で、案の定バトル状態になってしまった。
しかも彼女の攻撃手段は特殊で、
アイ本人曰く4人に分身して攻撃したのが
印象的だったという。
だが、アイはその攻撃を避けていた。
…今にも被弾しそうなくらいギリギリの中
避け続けたそうだが。
そんな状況が1時間くらい続いた。
すると、妹様は拗ねていた。
なんでもアイが避けてばっかりで
つまらなくなったのだとか。
それを聞いたアイは彼女に優しく抱きついた。
妹様はびっくりした。同時にアイのことを
気に入ってしまった。挙げ句の果てには
アイに抱きつき返したのだ。
そして、妹様はアイにこう尋ねてきた。
「あなたは誰?」
アイはこう言った。
「私はアイです。ワケあって紅魔館に迷いこんだんです。」
「アイって言うんだ…。」
妹様が言った。続けてこう言った。
「私はフランドール・スカーレット。フランって呼んで。」
妹様…。もといフランとアイが
仲良くなったそのとき、咲夜がやって来た。
「おやおや、妹様と仲良くなっていたとは…。」
咲夜もまたびっくりしていた。
そして同時に、彼女はあることを思いついた。
「ま、まさかこんな服に着替えることになるとは…、」
なんと、アイをメイドとして働かせることにしたのだ!
…まあ実際は夫である海志が来るまで
紅魔館に居させることになったってだけだが。
尚、服装は咲夜がいつも着ているメイド服なのは
言うまでもない話だろう。
そして、先ほどのお嬢様のもとへ向かった。
お嬢様はメイド姿のアイを見て混乱していた。
「メイドとして働かせる気なの!?」
お嬢様はそう言った。それに対して咲夜は
「アイ様に関しては私にお任せください。」
と言った。
「ところで、お嬢様と言われるその人はいったい…?」
アイは咲夜に尋ねた。
「彼女はレミリア・スカーレット。紅魔館の当主です。」
咲夜はお嬢様もといレミリアに対して簡潔に述べた。
とまあ、そんな形でアイは
紅魔館に何日か世話になることになった。
さて、ここでアイがどうなったのかについては
しばらく置いといて、次は初代について
話していこうと思うのだが…。
キリがいいから一旦ここで話を終えるぜ。
次回、新丸の視点に変わります。
彼はいったい誰と出会うのか?お楽しみに。