インフィニット・ストラトス〜全知全能の覇王〜   作:天魔 無骸

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枢木零瑠(くるるぎれいる)
年齢:18歳(本作では15歳扱い)
性別:男
身長:160cm
身長:60kg
一人称:俺
二人称:手前/苗字
異名:闇黒の魔法使い
好きなもの:音楽(主にロック系)、チョコレート、帽子、喧嘩
嫌いなもの:天導大牙

【挿絵表示】

CV:福山潤

大牙と深い因縁がある青年。
性格は気障で皮肉屋。常に冷静で落ち着いているが、好戦的な所もある。また、短気で乗せられやすい。
テメェを『手前』と呼んでいる。

出会った当時から嫌いなものに大牙を挙げているほどの大牙嫌いで、彼に対しては常に喧嘩腰だが毎回良い様にからかわれている。
大牙の嫌いなところは呼吸していることらしい。

ちなみに出会った15歳の時、大牙にある呪いをかけられる……。

「俺は同じ15歳でこれから伸びるが、お前は大して伸びないどころか全く伸びない」


……後にこの言葉が現実となり、15歳の時から身長が一切伸びていない。

戦闘能力

大牙には幾らか劣るものの、束や千冬含めたIS世界の住民では誰も零瑠には絶対に勝てない(例えアーキタイプ・ブレイカーのイマージュ・オリジスでも)。

闇属性と重力操作の複合魔法『悲哀の暗闇(ダークネス・ソロウ)』を持ち、それ主軸にした戦闘スタイルを取る。
また、小柄だが大牙の世界きっての体術使いで、自身の魔法も相俟って高い戦闘力を持つ。
他にも武器としてナイフと銃を二丁ずつ持っている。

今回からOPが変わります。
イメージOP2:解読不能(コードギアス反逆のルルーシュ 一期OP2) 大牙ver

それでは波乱と混沌が加速する第3章、開演です


第3章:共闘・貴公子と黒ウサギとそして……
11thPHASE:3人の転校生、最悪の再会


休日、IS学園寮・大牙とひよりの部屋にて……

 

陽菜&有里咲「……お兄ちゃん/たっくん、これは一体どういうこと?」

 

大牙「それを今から確認するためにお前ら呼んだんだぞ?」

 

大牙に呼ばれて部屋にやって来て、大牙の膝に乗ってる少女の姿を見た陽菜と有里咲は大牙に問いかけた。

 

ひより「で、キミは一体誰なんですか?」

 

?「……パパとママの子供だよ?」

 

ひよりに聞かれた少女は首を傾げながらそう答えた。

 

有里咲「ねぇたっくん。その子、いつから居たの?」

 

大牙「俺が起きた時には既に布団の中にいたな」

 

陽菜「……お兄ちゃんとひよりちゃんの子供って可能性は?」

 

大牙「俺もその可能性は真っ先に考えた。が、愛莉や御琴、大和や龍華達のような俺とひよりのマナが混ざったあの感じがしなかったからその線はないと見ていい」

 

陽菜「う〜ん、そうなるとこの子は一体なんだろうね?」

 

と大牙と陽菜が話していた時だった、

 

ひより「そういえば大牙くん、ヴェルテクスは?」

 

大牙「ん、そういや寝る前にベッドの近くの壁に立てかけたのにどこいった?」

 

と大牙が探していると……

 

?「ん!」

 

と大牙の膝に乗っていた少女が手を挙げた。

 

大牙「ん、どうした?」

 

?「ん!」

 

有里咲「ねぇ、たっくん。もしかしたらだけど、この子……」

 

大牙「いや、まさかそんなことは……」

 

そう言った大牙は少女に手を当て、調べ始めた。

 

大牙「……マジか、こいつの体内にヴェルテクスの開発で使った天星血晶の反応がある」

 

ひより「ということはこの子って……」

 

大牙「ああ……ヴェルテクス、そのコアの意識が人化した存在だ」

 

有里咲「嘘!?」

 

陽菜「……なんだか薄々そんな予感はしてたよ」

 

ヴェルテクス「♪」

 

大牙がそう言い、ひよりたちが驚きの反応をみせると、ヴェルテクスは嬉しそうな笑顔を見せた。

 

大牙「天星血晶の製造には俺の血を使ってるから、俺の子供っていう点では間違ってはないな」

 

有里咲「だとすると、何でひよりんをママって呼んでるんだろう?」

 

大牙「恐らくだが、ひよこの刷り込みの可能性がある」

 

陽菜「確か、鳥類の雛が出生後、間もない時期に最初に見た動くものを親と認識する学習能力のことだよね?」

 

ひより「ああ、それで大牙くんと一緒に寝ていたボクを母親と認識したわけですか」

 

有里咲「確かに、それなら納得だね」

 

と大牙の言葉に3人は納得した。

 

陽菜「この子の名前、どうするの?」

 

大牙「名前?」

 

ひより「そうですよ。いくらISコアの意識が人化したとはいえ、ヴェルテクスってそのままなのもちょっとどうかと思いますし」

 

有里咲「う〜ん、何かないかな〜?」

 

と4人が考えていると……

 

大牙「……思いっきり安直なんだけどさ……ヴェルとかどうだ?」

 

ひより「思いっきり安直ですね」

 

有里咲「安直だね」

 

陽菜「でもなんか嬉しそうだよ?」

 

ヴェルテクス「ヴェル……ヴェル♪」

 

大牙が思いついた名前を復唱し、ヴェルテクスは嬉しそうな反応をした。

 

大牙「じゃあ、ヴェルで決まりだな。よろしく、ヴェル」

 

ヴェルテクス→ヴェル「うん!よろしくねパパ!」

 

と大牙に頭を撫でられたヴェルテクス改め、ヴェルは元気に答えたのだった。

 

……

 

その日の夜

 

大牙たちが部屋でくつろいでいた時だった。

 

コンコン

 

突如ドアをノックする音が聞こえた。

 

大牙「はーい」

 

と大牙が少しドアを開けると、そこには

 

真耶「あ、天導くん。少しいいですか?」

 

真耶がいた。

 

大牙「あ、はい、構いませんが少し待っててください」

 

そう言い、大牙はドアを閉じ、ヴェルの方へ向かった。

 

大牙「ヴェル、先生が俺に用があるらしくてな、すまないが俺が良いと言うまで待機状態に戻ってくれるか?」

 

ヴェル「うん!わかった!」

 

そう言ったヴェルの体が淡く輝くと、ヴェルテクスの待機状態である刀の姿へ戻り、それを確認した大牙は再びドアへ向かい、真耶を迎え入れた。

 

大牙「それで山田先生、何か用ですか?」

 

真耶「部屋の調整が付いたので、お引越しです。白河さんは別の部屋に移動することになりました」

 

真耶がそういった時、ひよりは念話で大牙に話しかけた。

 

ひより「(大牙くん、これって)」

 

大牙「(ああ、確か次はあの二人が来る。恐らくそれでだろうな、多分織斑と篠ノ之の方も同じはずだ)」

 

ひより「(了解です)」

 

と二人は念話を解除した。

ちなみにこの間、現実世界で約0.5秒弱。

 

ひより「わかりました、今からですかね?」

 

真耶「あ、はい。そうですね、今からです」

 

ひより「わかりました、では準備しますね」

 

そう言ったひよりは移動の準備を始めた。

 

陽菜「寂しくなるね、お兄ちゃん」

 

大牙「大丈夫だ、いつでも会えるしな」

 

有里咲「確かにね」

 

その後、準備を終えたひよりは部屋を移動した。

大牙はそのことをヴェルに伝え、ちゃんとフォローしたことでヴェルも納得してくれたのだった。

 

翌日……

 

1年1組の教室にて……

 

「ねえ、あの噂聞いた?」

 

「何?この間のISのこと?」

 

「あれは、実験中だった機械が暴走したって話でしょ?」

 

「じゃなくて、今月のトーナメントで勝つと……」

 

「織斑くんや天導くんと付き合えるんだって」

 

「そうなの?」

 

と女子たちが話していた。

 

セシリア「皆さん、何の話で盛り上がっていらっしゃいますの?」

 

箒「いや、私にもさっぱり……」

 

「何か、話が歪んで広まってる」

 

「あんた、また適当なこと言ったんじゃないの?」

 

「うえ?そんなことないと思うけどな〜」

 

と女子3人が話していると

 

一夏「おはよう」

 

と一夏が教室へ入った。

 

大牙「やあ、おはよう」

 

と大牙も一夏に続いて入った。

 

一夏「何盛り上がってんだ?」

 

一夏がそう聞くと女子たちは

 

『何でもないよ!』

 

と一斉に答え、

 

一夏「ん?」

 

大牙「(ああ、篠ノ之のあれか)」

 

と一夏は首を傾げ、大牙は心の中で思っていた。

 

千冬「席につけ、ホームルームを始める」

 

と千冬がやって来てそう言うと、全員が席についた。

 

真耶「今日はなんと、転校生を紹介します」

 

真耶がそう言うと、一人の生徒が入ってきた。

 

その生徒にクラスの視線が集中した、なぜなら

 

シャルル「シャルル・デュノアです、フランスから来ました。皆さん、よろしくお願いします」

 

「お、男?」

 

そう、3人目の男子生徒であったからだ。

 

大牙「(さーて)」

 

大牙は耳を保護する魔法を自身にかけた。

 

シャルル「はい、こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて、本国より転入を──」

 

「きゃあああああああああああああ!」

 

その瞬間、女子たちの歓喜の声が響き渡った。

 

シャルル「え?」

 

「男子!3人目の男子!」

 

「しかもうちのクラス!」

 

「美形、守ってあげたくなる系の!」

 

千冬「騒ぐな!静かにしろ!」

 

千冬がそう言うと、静かになった。

 

千冬「今日は2組と合同で、IS実習を行う。各人はすぐに着替えて、第二グラウンドに集合。それから織斑と天導兄」

 

一夏「はい」

 

大牙「何でしょう?」

 

千冬「デュノアの面倒を見てやれ、同じ男子同士だ。解散!」

 

千冬がそう言った後、大牙とシャルルは一夏へ近づいた。

 

シャルル「君が織斑くんと天導くん、初めまして僕は──」

 

一夏「ああ、いいからいいから。とにかく移動が先だ。女子が着替え始めるから」

 

大牙「そうだね。ほら、行くよ」

 

と大牙はシャルルの手を掴んだ。

 

シャルル「わっ!」

 

大牙「織斑も早く」

 

一夏「ああ」

 

そして3人は教室を出た。

 

……

 

廊下……

 

一夏「俺たちはアリーナの更衣室で着替えるんだ」

 

大牙「実習の旅に移動になるからなるべく早く慣れてね」

 

シャルル「う、うん……」

 

とシャルルは顔を赤くして答えた。

 

一夏「なんだ、そわそわして。トイレか?」

 

シャルル「ち、違うよ」

 

大牙「織斑、デュノア!前!」

 

と大牙の言葉に二人が反応すると……

 

「あ!噂の転校生発見!」

 

「しかも織斑くんと天導くんと一緒!」

 

シャルル「な、何?」

 

「みんな!こっちよ」

 

「者ども!出会え出会え!」

 

他のクラスの女子が前後から現れ、。

 

「見てみて!二人、手繋いでる!」

 

「織斑くんの黒髪もいいけど、金髪もいいわね!」

 

3人は包囲された。

 

大牙「……デュノア、ごめん」

 

シャルル「ええっ!?わああぁぁ〜!」

 

大牙はシャルルをお姫様抱っこして持ち上げ、

 

大牙「舌噛みたくなかったら、口閉じててよ!」

 

そう言い、窓を開けて一気に飛び降りた。

 

一夏「え、ちょ……はああああああああ!?」

 

そうして一夏は見捨てられたのだった。

 

……

 

飛び降りて着地して走り抜け、更衣室までついた大牙はシャルルを降ろした。

 

大牙「ごめんね、でもあの場はああする以外、他に思いつかなかったから」

 

しかし、シャルルは聞こえていないのか、ボーッとして突っ立っている。

 

大牙「……デュノア?」

 

シャルル「……えっ、あ、はい!何でしょうか!?」

 

シャルルは驚いて早口にならながら答えた。

 

大牙「さっきからどうしたんだ、なんか変だよ?」

 

シャルル「そ、そんな事ないよっ!ただ、さっきので少しびっくりして……」

 

大牙「ああ、ごめんね」

 

と大牙は謝った。

 

大牙「天導大牙、よろしくねデュノア」

 

シャルル「うん、よろしく大牙」

 

と二人が挨拶した後、

 

一夏「はぁ、はぁ……」

 

全速力で更衣室まで逃げてきたのか、息を切らした一夏がやってきた。

 

大牙「あ、なんとか振り切ったみたいだね」

 

一夏「大牙!お前、よくも見捨てやがって!あのあと大変だったんだからな!」

 

大牙「あははは〜ごめんねw」

 

一夏「あ、そっちは大丈夫だったか?大牙に抱えられて飛び降りたけど」

 

シャルル「う、うん。大丈夫だよ、そのおかげで無事に着いたし」

 

一夏「そっか」

 

と安心したように言った後、

 

一夏「これからよろしくな、俺は織斑一夏。一夏って呼んでくれ」

 

シャルル「うん、よろしく一夏」

 

一夏「それより助かったよ。大牙がいるとはいえ、学園に男二人は辛いからな」

 

シャルル「そうなの?」

 

一夏の言葉にシャルルはそう答えた。

 

大牙「二人とも、時間」

 

と大牙が時計に指を指しながら言った。

 

一夏「うわ、時間やばいな!すぐに着替えちまおうぜ!」

 

そう言った一夏はロッカーを開け、着替え始めた。

 

シャルル「……うわっ!」

 

びっくりしたシャルルは両手で顔を隠して、後ろを向いた。

 

大牙「(あらら、ビックリしちゃって。今は同じ男なのにねw)」

 

一夏「早く着替えないと遅れるぞ、うちの担任はそれは時間にうるさい人で……」

 

シャルル「う、うん、着替えるよ。でもその、あっち向いてて。ね?」

 

大牙「いやまあ、別に着替えをジロジロ見る気はないけども」

 

一夏「なんでも良いけど、急げよ」

 

と一夏と大牙がシャルルの方を向いた時だった。

 

シャルル「な、何かな?」

 

すでに着替え終わったシャルルの姿があった。

 

大牙「着替えるの、とても早いんだね?」

 

一夏「なんか、コツでもあんのか?」

 

シャルル「い、いや。別に、あはは。ははははは」

 

一夏「これ、着る時に裸っていうのが着づらいんだよな。引っかかって」

 

一夏の発言にシャルルは顔を赤くした。

 

シャルル「ひ、引っかかって……」

 

大牙「そうだね〜」

 

シャルル「…………」

 

大牙がそう言うとシャルルの顔は真っ赤になった。

 

大牙「(あははははは!顔真っ赤にしちゃって、可愛いなぁ……)」

 

と大牙は心の中で悪い笑み(草加フェイス)をして笑っていた。

 

一夏「大牙は良いじゃねぇか、制服改造してISスーツとしても使えるんだし」

 

大牙「ちょっと出来ないかな〜ってやってみたら出来ちゃったからねw」

 

一夏「それにしても……そのスーツ着やすそうだな」

 

と一夏はシャルルの着ているISスーツを見てそう言った。

 

シャルル「デュノア社製のオリジナルだよ」

 

大牙「デュノア?君の苗字もデュノアだよね」

 

シャルル「父が社長をしてるんだ。一応フランスで一番大きいIS関係の企業だと思う」

 

一夏「へぇ、社長の息子なのか、通りでな」

 

シャルル「ん?通りでって?」

 

一夏「いや、なんつうか気品っていうか、良いところの育ちって感じがするじゃん。納得した」

 

シャルル「……」

 

一夏「?」

 

一夏の言葉にシャルルは少し俯き、一夏は首を傾げていた。

 

……グラウンドにて

 

千冬「本日から実習を開始する」

 

「はい!」

 

千冬「まずは、戦闘を実演してもらおう。凰、オルコット!」

 

鈴「はい!」

 

セシリア「はい!」

 

千冬「専用機持ちならすぐに始められるだろう、前に出ろ!」

 

鈴「めんどいな〜、な〜んであたしが……」

 

セシリア「はぁ、なんかこういうのは見せ物のようで気が進みませんわね」

 

そう言いながら前に出る二人に対して千冬はこう言い放った……

 

千冬「お前ら少しはやる気を出せ、アイツらに良い所を見せらせるぞ」

 

鈴「はッ!」

 

セシリア「っ!」

 

千冬に言われた二人ははっとして、

 

セシリア「やはりここはイギリス代表候補生、私セシリア・オルコットの出番ですわね!

 

鈴「実力の違いを見せる良い機会よね!専用機持ちの!」

 

と二人はさっきのやる気の無さから一転、やる気満々になって言った。

 

シャルル「先生、今なんて言ったの?」

 

一夏「俺が知るかよ……」

 

大牙「(あの二人、チョロすぎんか?)」

 

セシリア「それでお相手は?鈴さんとの勝負でも構いませんが」

 

鈴「ふふん、こっちのセリフ。返り討ちよ」

 

千冬「慌てるな馬鹿ども、対戦相手は」

 

と千冬が言った瞬間……

 

真耶「わあああああああ!ど、どいてくださーい!」

 

ISを纏った真耶が空から落ちてきた。

 

大牙「……」

 

それを見た大牙は、

 

一夏「うわっ!」

 

一夏を押し除けた後、ヴェルテクスを展開し、落ちてくる真耶を受け止めた。

 

大牙「大丈夫ですか、山田先生?」

 

真耶「あ、ありがとうございます……天導くん」

 

大牙「いえ、どういたしまして」

 

そう言い、大牙は真耶を降ろした。

 

千冬「山田先生は元代表候補だ、相手としては申し分ないだろう」

 

真耶「む、昔の事ですよ。それに候補生止まりでしたし」

 

と真耶は頭をかきながら答えた。

 

千冬「さて小娘ども、さっさと始めるぞ」

 

セシリア「え、あの、2対1で?」

 

鈴「いや、流石にそれは……」

 

千冬「安心しろ、今のお前たちならすぐ負ける」

 

千冬にそう言われたセシリアと鈴はむっとした表情になった。

 

千冬「では、始め!」

 

千冬の声と共にセシリア、鈴、真耶の3人は空中へ上がった。

 

その後の展開は原作やアニメを見ている方々ならお察しの通りなので簡潔に説明すると、真耶が元代表候補生としての実力を遺憾なく発揮し、セシリアと鈴を倒した。

 

千冬「これで諸君にも教員の実力は理解できただろう、以後は敬意を持って接するように。次はグループになって実習を行う、リーダーは専用機持ちがやること。では分かれろ!」

 

しかし、やはりと言うべきか、男子の一夏、大牙、シャルル達に集まる女子の数が多かった。

 

鈴「勝手にあちこち触っちゃダメよ、怪我しても知らないからね」

 

セシリア「まずは順番に装着して見てくださいな」

 

そう言った後、セシリアは大牙を、鈴は一夏の方を見て

 

鈴「あたしもあっちに行きたかった……」

 

セシリア「こういう時はエリートである我が身が恨めしいですわ……」

 

そう思っていた。

 

……

 

一夏「それじゃあ、出席番号順にISの装着と起動、歩行までやろう。一番目は」

 

清香「はいはいはーい!出席番号一番、相川清香。ハンドボール部、趣味はスポーツ観戦とジョギングだよ。よろしくお願いします!」

 

一夏「は?」

 

「あ〜ずる〜い!」

 

「私も!」

 

「私も!」

 

『第1印象から決めてました!』

 

と一夏は女子たちに手を差し出されていると

 

『お願いします!』

 

別の方からも女子の声が聞こえた。

 

シャルル「……え、えっと」

 

一夏「アイツもこれから大変だな……」

 

と一夏はシャルルの方を見て思っていた。

 

そして大牙の方は……

 

大牙「うん、よろしくね」

 

……

 

大牙「よろしく」

 

……

 

大牙「よろしくね」

 

と慣れた感じで女子達を相手していたのを見た一夏は

 

一夏「アイツ手慣れてるな〜」

 

と思っていた

 

……

 

授業が終わり、屋上で一夏達は昼食を取ることになった。

 

箒「……どういうことだ」

 

一夏「大勢で食った方が美味いだろ、それにシャルルは転校してきたばっかりで右も左も分からないだろうし」

 

箒「そ、それはそうだが……」

 

箒と鈴は目線で火花を散らしていた。

 

シャルル「ええと、本当に僕が同席して良かったのかな?」

 

大牙「男同士、仲良くしようよ。今日から部屋も同じになるんだし」

 

シャルル「ありがとう、大牙って優しいね」

 

とシャルルは大牙に微笑みながら言った。

 

騙されるなシャルル。そいつほど、性根どころか魂まで腐り切った腐れ外道はいないぞ。

 

大牙「(黙ってろ無骸)」

 

鈴「はい、一夏」

 

と鈴は手に持っていたタッパーの蓋を開けた。

 

一夏「おお!酢豚だ!」

 

鈴「そう、今朝作ったのよ。食べたいって言ってたでしょ」

 

一夏「おう!サンキューな鈴!」

 

セシリア「大牙さん、私も今朝は偶々偶然早く目が覚めまして、こういうものを用意してみましたの」

 

そう言ったセシリアは手に持ったバスケットを開けた。

 

大牙「サンドイッチか」

 

ひより「(あの、大牙くん。オルコットって確か)」

 

大牙「(おう、大の料理下手だ。しかも無自覚のな)」

 

陽菜「(それ、そら姉と修行する前の二乃よりひどいじゃない)」

 

有里咲「(二乃ちゃんよりひどいって、それ間違いなくダメな気が……)」

 

天導二乃。大牙と陽菜の妹で、大牙ハーレムの一人。彼女については『天導物語・怒りの日』や並行世界の天導大牙が主人公の『天導大牙は穏やかに暮らしたい』にて詳しく語るのでそちらを参照。

 

一夏「お!セシリアのも美味そうだな」

 

セシリア「ええ、イギリスにも美味しいものがあることを納得していただきませんとね」

 

一夏「へぇ、言うだけあるな。それじゃあこっちから」

 

と一夏はバスケットの中にあった一つを手に取って食べた。

 

大牙「(織斑……安らかに眠れ……)」

 

と大牙は心の中で十字架を切った瞬間……

 

一夏「ん!?」

 

一夏の顔が青くなっていた。

 

セシリア「いかが?どんどん召し上がって下さって構いませんのよ」

 

一夏「い、いやあとで貰うよ……」

 

大牙「(……ひより、後で口直しに血吸ってもいい?)」

 

ひより「(まあ……うん、良いですよ)」

 

大牙「(サンキュー)」

 

ひより「(それよりも……)」

 

と念話を切ったひよりは手に持った弁当箱を開けると、

 

大牙「これは……!ひよりの手料理!?マジで!」

 

と大牙は今日、それどころかIS学園に来てから過去一とも言えるほどの笑顔で目を輝かせていた。

 

ひより「IS学園に来てから、あまり作ってあげられなかったからね。それに部屋を引っ越すことになって機会も減ったから作ってあげようと思って」

 

大牙「わぁ……!」

 

色とりどりのおかずによる鮮やかな色のコラボレーション。

 

健康とバランスを考えられた完璧な内容。

 

そして何より、ひよりの手作り!

 

それが一番の付加価値(エンチャント)であった。

 

って、おいこら地の文乗っ取るな大牙。

 

ひより「嬉しそうで何より、じゃあはい」

 

とひよりは箸で弁当の具の中から一つを取ると、

 

ひより「はい、あーん」

 

そう言い、大牙へ向けた。

 

箒&セシリア&鈴「!?」

 

大牙「あーむっ!」

 

箒たちが驚く中、大牙は一切躊躇うことなく食べた。

 

大牙「うまーい!!」

 

大牙がそう言うと、頭にある2本のアホ毛も嬉しさに呼応するように、(ゲッダンのように)めちゃくちゃ荒ぶりながらもハートの形を作っていた。

 

ひより「ふふっ、喜んでもらえた様で何より♪」

 

と大牙の嬉しそうな笑顔に釣られる様にひよりも微笑んでいた。

 

セシリア「……」

 

セシリアは呆然のあまり口をあけて動かなくなっていた。

 

シャルル「あ、これってもしかして日本ではカップルがするって言う「はいあーん」っていうやつなのかな?仲睦まじいね〜」

 

鈴「……あのさ陽菜、有里咲、大牙とひよりって……」

 

陽菜「うん。鈴ちゃんの思ってる通り、恋人同士だよ」

 

鈴「いやまあ……あの二人、やけに距離が近いし、よくイチャついてるのを見たからそんな気はしてたけど……いつから」

 

有里咲「IS学園に入る前からだね。ちなみ幼馴染で、小さい頃からずっと一緒にいるよ」

 

鈴「(これ、セシリアに勝ち目ないんじゃ……)」

 

と鈴は心の中で思っていた。

 

……

 

その日の夜、大牙とシャルの部屋にて……

 

大牙「ふぅ〜、男同士ってのも良いものだね〜」

 

シャルル「大牙って、紅茶淹れるの上手いね。すっごく美味しいよ」

 

大牙とシャルルは紅茶を飲んで寛いでいた。

 

シャルル「一夏はいつも放課後にISの特訓をしてるって聞いたけど、大牙はどうなの?」

 

大牙「俺?全く。俺って、練習すると弱くなるタイプだから」

 

シャルル「感覚、というか本能的な感じ?」

 

大牙「そうだね〜それに俺のISって少し特殊だから」

 

シャルル「へぇ、どんな感じなの?」

 

大牙「それは企業秘密ってことで」

 

シャルル「一夏の練習、僕も加わっても大丈夫かな?専用機もあるから役に立てると思うんだ」

 

大牙「良いんじゃない?彼、他のみんなから遅れているって言ってたし。きっと喜ぶよ」

 

……

 

翌日、1組の教室にて……

 

真耶「ええと、きょ、今日も嬉しいお知らせがあります。クラスにまたお友達が増えました」

 

真耶の言葉に1組の教室は少しざわついていた。

 

真耶「ドイツから来た転校生のラウラ・ボーデヴィッヒさんです」

 

真耶がそう言うと、クラスの女子たちがざわめき始めた。

 

「どう言うこと?」

 

「2日連続で転校生だなんて」

 

「いくらなんでも変じゃない?」

 

真耶「み、みなさんお静かに!まだ自己紹介が終わってませんから!」

 

千冬「挨拶をしろ、ラウラ」

 

ラウラ「はい、教官」

 

千冬にそう言われた銀髪に少女は千冬を共感を呼んで答えた。

 

一夏「(教官?てことは千冬姉がドイツにいた頃の……)」

 

と一夏が考えているとラウラが自己紹介を始めた。

 

ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

「……」

 

真耶「あ、あの……以上、ですか?」

 

ラウラ「以上だ」

 

ラウラはそう言うと一夏に目を向けた。

 

ラウラ「貴様が……」

 

そう言いラウラは一夏の元へ歩き、一夏へ平手打ちをした。

 

一夏「なっ……」

 

突然のことに驚く一夏、そんな彼をラウラは鋭い目つきで睨み、

 

ラウラ「私は認めない、貴様があの人の弟であるなど……認めるものか」

 

そう言い放った。

 

真耶「え、ええと……実はもう一人、転校生がいます」

 

真耶がそう言うとドアが開き、黒い中折れ帽子を被った黒髪に白いメッシュの入った男子生徒が入って来るのを見た瞬間……

 

大牙「……は?」

 

と大牙が思わず声を漏らした。

 

零瑠「枢木零瑠だ、よろしく」

 

帽子を外して零瑠がそう言った瞬間、大牙は思わず席から立ち上がり、

 

大牙「れ、零瑠なのかい?本当(トゥルース)に零瑠なのかい!バカで脳筋&零瑠MENなのかい!?」

 

零瑠「ああそうだよ……そしてぶっ飛ばすぞ、このクソ野郎!」

 

とそう言った大牙に零瑠はそう言い返したのだった。




ヴェル
年齢:1歳(本人曰く生まれたばかりだから)
性別:実体化時の肉体上は女
身長:145cm
体重:38kg
一人称:ヴェル
二人称:名前/パパ(大牙)/ママ(ひより)
好きなもの:パパとママ(大牙とひより)、甘いもの全般
苦手なもの:特になし

【挿絵表示】

CV:鬼頭明里

大牙の専用機であるヴェルテクスのISコアの意識が擬人化した存在で、生みの親である大牙をパパと呼び、ひよりのことをママと呼ぶ。
大牙は天星血晶による血の繋がりがあるのでともかく、ひよりに関しては完全にひよこの刷り込み。
大牙曰く「目覚めた時に俺の傍にいた女性がひよりだったことに起因する」らしい。

性格はどっかの誰かさんに似たのか、傲岸不遜にして唯我独尊であり、傍若無人の権化。
大牙より多少マシなものの、両親である大牙とひより、そして大牙の妹であり本人的には叔母にあたる陽菜や大牙ハーレムの一人である有里咲をはじめとした大牙とひよりの仲間以外の全てを常に自分より下に見ている(大牙が認めたり気に入った相手は除く)。

大牙の血を引いているため、めちゃくちゃ頭がいい天才で、なんでもそつなくこなす。

【大牙のアホ毛】

大牙の頭の頂点についている二本のアホ毛。

大牙の感情に連動して動いており、嬉しい時はハートの形になったり、驚いた時は真っ直ぐに伸びたり、感情が荒ぶっているときは荒ぶったりと、大牙の感情に連動して様々な動きを見せるほか、伸びて人や物を掴んだりと結構なんでもできるアホ毛。

次回 12thPHASE:明かされる秘密と選択
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