暁と青空のアーカイブ   作:アキ1113

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 前回の投稿から期間が空いてしまい、申し訳ありません。この先も作者自身が忙しくなり、小説を書く時間があまりとれないこともありますが、小説を書くのを止めるということはないので、気長に待っていただけるとありがたいです。

 さて今回は、第1章に入る前に幕間としての話を書いていきます。

 そしてこの話で、明錬の過去にあった出来事が少しだけ分かるかもしれません………それでは、どうぞご覧ください。


幕間1 暁とその正体

 

 

 

 

 『フッ!ハァッ!』

 

 『『―――!?』』

 

 ここは、明錬がキヴォトスに来る前に戦っていた世界………そこで彼は、グリオンが差し向けてきた軍勢から、人々を守りつつ戦っていた。

 

 「THE SUN!」

 

 『っ!』

 

 「ガッチャージバスター!」

 

 『『『『―――!?』』』』

 

 『……』

 

 そして、ほとんどの敵を倒し、残りはこの軍勢を率いてきた指揮官のみとなった……。

 

 『……お前が指揮官か?』

 

 『えぇ、その通りよ』

 

 その指揮官は、橙色のローブに、それと同じ色の一つ目の禍々しい仮面を付けて顔を隠している………グリオンの配下である、冥黒のデスマスクの一人だったのだ。

 

 『お前は、ここで確実に仕留める』

 

 明錬はそう言いながら、目の前のデスマスクに向かってそう言う………が、

 

 『暁明錬………果たして、私を倒せるかな?』

 

 そう言って、デスマスクは顔につけていた仮面を外していく………すると、そこにあったのは―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「っ!?」

 

 キヴォトスへと来てから数日後、シャーレの部室の隣にある仮眠室で、明錬は目を覚ましていた……だが、その目覚めはいいものとは言えず……

 

 「っ……またか………」

 

 明錬はそう呟きながら、ゆっくりとベッドの上から降りた………そして……

 

 「……顔洗おう………」

 

 そう言いながら、傍に置いてあるシッテムの箱を持ち、仮眠室から出ていくのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『先生、お疲れ様でした!』

 

 「ありがとう、アロナ」

 

 (にしても、本当に治安が悪いな……)

 

 それから何時間か経ち、近くで起きた騒ぎを解決し、明錬はシャーレへと戻る……そして、もうすぐ昼頃になるところだったので、適当に何かを食べようとしていると……

 

 「!どうぞ」

 

 突然、シャーレの部室のドアがノックされる。だが、明錬は驚くことなく、ノックした人物に入るように言う。そして……

 

 「先生、お久しぶりで……というほどでもないですね?」 

 

 ドアから入ってきたのは、先日の騒ぎで共に戦ったユウカだったのだ。

 

 「ごめんね?わざわざこっちまで来てもらって」

 

 「!いえ、それは全然……それに、先日の約束の件もありますし……ん?」

 

 すると、ユウカは明錬の手元に目を向ける。

 

 「先生……昼食って、まさかそれだけなんですか……?」

 

 明錬の手元や机の上には、カロリーバーなどの袋、ゼリー飲料の容器が置かれていたのだ。

 

 「え?うん、そうだけど……?」

 

 「えっと……これは、どちらで購入を?」

 

 「?下にあるコンビニでだけど……?」

 

 「……」

 

 「……」

 

 そして、ある結論に至ったユウカは……

 

 「先生、ちょっと領収書見せてください」

 

 「りょ、領収書……?別にいいけど………はい、これでいい?」

 

 明錬にここ数日の領収書を見せるように言う。そんなユウカに、明錬は素直に全ての領収書を見せる……。 

 

 「ありがとうございま……」

 

 「……?」

 

 だが、それを見たユウカは突然黙り込んでしまい……。

 

 「な、なんですかこれぇ!?」

 

 その後、思わずそんな声を上げる。

 

 「え?何って領収「そうではなくてですね!?」……?」

 

 「こ、これ!全部携帯食かゼリー飲料ばっかりじゃないですか!?」

 

 「?いや、普通に食事を買っただけなんだけど……?」

 

 明錬がこのような買い物をしたのにも理由があり………あちらの世界で戦っていたときは、いつ敵が攻めてくるかが分からない状況であり……特に最高戦力であった明錬は、携帯食などを食べることで食事の時間をも削り、警戒をしていた。

 さらには、年下の子供たちなどにたくさん食べさせるために、自分で子供たちの食事を作りながらも、自らはそれを食べずに携帯食などを食べていた…………それを見つけたその時の仲間や子供たちは、無理矢理にでも明錬に食べさせていたらしいが……。

 

 そんなことを数年間していたため、いつしかこれが明錬にとっての普通になっていたのだ……。

 

 「これじゃどう考えても身体に悪いですって!!」

 

 「いや、そう言われても………」

 

 「そもそも、何でこんなことになってるんですか?」

 

 「それは……」

 

 「それは……?」

 

 ユウカにそう問い詰められるが………あまり元居た世界での話をしない方がいいと思ったのか、明錬は……

  

 「……い、色々あって?」

 

 そうやってごまかそうとした………が、

 

 「……」

 

 「……ゆ、ユウ「『色々あって?』じゃないです!倒れられたら困りますから、ちゃんと食べてください!!いいですね?」は、はい……」 

 

 「はぁ……まったく………」

 

 (何だか、みんなや子供たちに無理矢理食べさせられたときを思い出すな……)

 

 すると……

 

 「ほら、行きますよ?」

 

 「え?行くって……どこに?」

 

 「っ……ご飯を買いに行くに決まってるじゃないですか!まずは食生活をどうにかしますよ!」

 

 ユウカはそう言い、明錬と一緒に買い物に行こうとする。

 

 「……」

 

 「?どうかしましたか?」

 

 「いや……何だかお母さんみたいだなって」

 

 「……」

 

 「……」

 

 そして、少しの沈黙の後…… 

 

 「………は、はい!?そ、そんなこと言ってないで、早く行きますよ!」

 

 「ちょ、わ、分かった、分かったから押さないで……」

 

 ユウカはそう叫びながら明錬の背中を押し、買い物へと連れ出していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今更ですけど……あれでお腹空かないんですか?」

 

 買い物をしている中で、明錬はユウカにそう訊かれた。 

 

 「まぁ……慣れてるからね。それにここに来る前は、いつも下の子たちに分けてあげたり作ったりしてたから」

 

 「下の子……弟さんか妹さんですか?」 

 

 「あー、そういう事じゃなくって、何年間か年下の子供たちの面倒を見ていた時があってさ……」

 

 「なるほど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに先生はご兄弟とかは?

 

 「っ……」 

 

 明錬は自分の兄弟の話になった途端、何故か黙り込んでしまう……。

 

 「……」

 

 「先生……?」

 

 「!兄と姉が一人ずつだよ」

 

 「へぇ……先生が一番下なんですね。食事以外はしっかりしてるから、ちょっと意外かも。てっきり一番上なのかと……」

 

 「食事のところは強調しなくても……」 

 

 「でも、ちょっと分かるかも……」 

 

 「……?」

 

 「あ、あとはこれと…これを―――」 

 

 そんな会話をしながらも、二人は買い物を終え……

 

 「……久しぶりに食べたな、ちゃんとしたのは」

 

 「本当に先生、今までどういう食生活してきたんですか……?」

 

 一緒に買ってきたものを食べ、しっかりとした食事を久しぶりにした明錬は……

 

 「さて……早く終わらせようか」

 

 「はい!」

 

 ユウカと一緒に、仕事を片付け始めていく。

 

 「先生、やけに手慣れてますよね……?」 

 

 ユウカは、書類仕事などをこなしていく明錬を見て、そう尋ねてみた。

 

 「ん?まぁ……何日かやったからね」

 

 「こういうことをするのは、ここに来て初めてと聞いていましたけど………そういえば先生って、ご年齢は……?」

 

 「あれ?言ってなかったっけ?この前22になったばかり……かな?」 

 

 「へぇ、この前に22……へぇ……」

 

 「?どうかした?」

 

 「!いえ、何でもありません」

 

 「……?」

 

 二人はそんな会話を挟みながらも……

 

 「お疲れ様、ユウカ」

 

 「はい、先生もお疲れ様です」

 

 予定よりも早く、仕事を終わらせることができたのだ。

 

 「そこに座ってて。お茶でも淹れてくるから」

 

 そう言って明錬は、お茶を淹れて来ようとする。 

 

 「あっ!手伝いますよ」

 

 ユウカはそんな明錬の後ろをついていく。その後、準備を終えた二人はソファーへと向かい合って座り……

 

 「さて……何から訊きたい?答えられる範囲のことは答える……ただ、今から話すことは、僕から言うまでは秘密でお願いね」

 

 明錬はユウカにそう言った………本来、錬金術やケミーのことは秘密なのだが、記憶を消してしまうのもどうかと思った明錬は、自身から話すまでは秘密にしてもらうということを条件に、話すことにしたのだ……。 

 

 「わ、分かりました………早速ですけど、先生は一体何者なんですか?銃弾を止めたり、姿を変えたり……」

 

 ユウカは初めて明錬と会った日のことを思い浮かべながら、そもそも何者なのかを訊いた。

 

 「僕は……いわゆる、錬金術師ってやつだよ」

 

 「!?錬金術師って……あの……」

 

 「うん、ユウカの想像している通りで合ってるよ」

 

 「……」

 

 その答えに、ユウカは驚きを隠せずにいた。

 

 「あの時に見た現象が……?」

 

 「そう、あれは全部僕の錬金術によるものだよ」

 

 「本当に……そんなものがあるなんて……」

 

 「ここだと使えるのは僕だけだけどね」

 

 さらに……

 

 「じゃあ、あのオレンジ色の姿も錬金術で……?」

 

 ユウカは、明錬の変身した姿について訊いてきた。

 

 「僕が変身していたのは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 仮面ライダー

 

 「仮面……ライダー……?」

 

 キヴォトスではまず聞くことのない単語に、ユウカは首を傾げる。

 

 「そう……このドライバーと、二枚のケミーカード」

 

 『ホッパー!』

 

 『スチーム!』

 

 「あっ!あのときの……!」

 

 明錬はガッチャードライバー、ホッパー1とスチームライナーのケミーカードを取り出す。

 

 「この中にいるのがケミー……錬金術によって生み出された、人工生命体なんだ」

 

 「人工生命体……」

 

 『ホッパ!』

 

 「「!」」

 

 すると、ケミーカードの中からホッパー1が突然飛び出してくる。そして……

 

 『ホパ?』

 

 「あっ……」

 

 『ホパホパ!』

 

 ホッパー1はユウカの前へと近づいていく。

 

 「……!」

 

 (か、可愛い……!)

 

 『ホパ?』

 

 そんなホッパー1をユウカはゆっくりと抱き上げる。

 

 「ふふふっ♪」

 

 『ホパ!』

 

 「……」

 

 そんな様子を、明錬は暖かな目で静かに見ていたが……

 

 「!そ、そういえば……ケミーって、他にもまだいませんでしたっけ?」

 

 その目線に気付いたユウカは、ゴルドダッシュの姿や、アッパレブシドー、バレットバーンのカードを思い浮かべながらそう訊いた………もちろん、ホッパー1は抱いたままだが……。

 

 「ホッパー1やスチームライナー以外にも沢山いて、その数は全部で101体……そのうちの100体は、みんな僕のところにいるよ」

 

 「!100体も………ん?あとの一体は……?」

 

 ユウカにそう訊かれた明錬だったが………

 

 「……それが……分からないんだ」

 

 「え……?」

 

 少し間をおいてからそう答える。

 

 「名前も、どんな姿なのかも不明………それはともかく、このドライバーやケミーたちのおかげで、僕は仮面ライダーになることができるんだ」

 

 そんな話を聞いたユウカは……

 

 「なるほど……先生は、やっぱり凄い方ですね」

 

 「えっ?」

 

 「錬金術も使えて、指揮もできて……自分で変身もして戦えるんですから」

 

 明錬に向かってそう言った………のだが……

 

 「凄い、か……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『さぁ……ケミストリーを始めようか!!』

 

 『ああああああああ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……」

 

 (僕が本当に凄いなら……あんなことには………)

 

 明錬自身は、そんなことを思い出していた……。

 

 『ホパホ……?』

 

 「先生……?」 

 

 「!いや、何でもないよ……」

 

 「……?」

 

 『ホパホ……』

 

 そうユウカに言った後……

 

 「そうだ、次はユウカの話を訊かせてよ」

 

 「え?私のですか……?」

 

 明錬は話題を変えようとする。

 

 「うん、ここに来て日は浅いし、ユウカの通っている学校のこととか色々訊きたいと思って……」

 

 『ホパホパ!』

 

 「ほら、ホッパー1もこう言っているわけだし」

 

 「!もちろんいいですよ。じゃあ、まずは―――」

 

 そうして、二人(+一匹)は色々な話をした後、大分時間が経っていたためお開きにして、明錬はユウカを見送るのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

  




 読んでくださりありがとうございます。

 今回はユウカとの話を書いてみました。そして、最初の方に少しだけですが、明錬とある敵が対峙している姿が……?

 良ければ、感想や評価、あれば「ここすき」への投票をよろしくお願いいたします。

 それでは、次回から始まる第1章も、どうぞよろしくお願いします。
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