学園チームバトルもの。才能と努力と計画と乱数で勝利を目指す   作:集団戦大好きマン

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幸運な凡夫、不遇な超人

 

 しばらく鳴り響く呼び出し音を、鷹一は、じっと聞き続けた。十数コールしても鳴り響く小型端末を見ながら、鷹一は溜息を吐き、通話ボタンを押した。

 

「鷲島だ」

 

『出るのが遅いわ! こっちは忙しいのよ! さっさと出なさいよ!』

 

 キンキンと、頭を貫くようなヒステリックな声が鷹一の耳に煩く響いた。

 

「宝珠山か。久しぶりだな」

 

『ええ! 久しぶりね! こっちはあんたのせいで、Fランクの生活よ! ていうか、そもそもあんたから連絡するところでしょ!? 何で、連絡一つも寄越さないのよ!』

 

 淡々とした鷹一の声に反比例するように、宝珠山の声には怒りが籠っていた。

 

「? 俺から連絡する理由は無かったと思うが?」

 

『あるでしょ! あんた忘れたの!? あんたがふざけた事をしたせいで、私はFランクにまで落ちっちゃったのよ!? 罪悪感とか無いわけ!?』

 

 次々と興奮したように宝珠山が言葉を鷹一へと投げつけてくる。しかし、鷹一には、その言葉の意味が理解できなかった。

 

「? ……? すまないが、話が見えない。いったい何の話をしているんだ?」

 

『とんだサイコパスね! 自分がやった悪行も覚えていないなんて……!』

 

「だから、何の話だ。心当たりがない。というより、俺も忙しい。用件を言ってくれないか?」

 

 僅かに煩わしそうに鷹一が問いかけた。

 

『心当たりが無いですって!? あんたが、私の勧誘を断ったせいで、こっちは碌に人材を集められなかったのよ!』

 

「俺がお前の勧誘を断ったのは事実だが、それでどうして人材を集められないという話になる? 俺以外の人材をどう集めるかはお前の能力や他の選手との相性、めぐり合わせ次第だろう」

 

『言うに事欠いて、何言ってるのよ! そもそも、あんたが私の勧誘を断らなければ私は今頃最低でもBランクは確実だったのよ! 責任取りなさいよ!!』

 

 ヒステリックに叫ぶ宝珠山の声が鷹一の耳を貫いた。そのことに少しの不快さを感じつつも鷹一の脳内には大きな疑問があった。

 

「? Bランク? お前のチームに俺が入ってもBランクになる保証は無いと思うが」

 

 心底不思議そうに鷹一が言葉を返した。

 

『ええ、そうね! 私の才能もあったし、あんたを交渉のカードにして他にもっと良い人材だって取れたわ! 青井や佐々木だって仲間にできたわ! Aランクも夢じゃなかった! でもあんたが断ったせいで、ぜんぶおじゃんよ!』

 

(青井のような怪物や、佐々木のような危険な存在を収められる器があるならば、そもそも……いや、それは本題ではないか)

 

 不可能な妄言を喋り続ける宝珠山に対して、思わず心の中で鷹一は呆れるが、それを抑えようと努力した。

 

「Aランクのリーダーは皆、お前のように――いや、それはいいか。とにかく、要件を話してくれないか? さっきから話がまったく進んでいない」

 

 なお、努力は実らず、少し口に出た。

 

『だから! 責任とりなさいよ! あんたは私に借りがあるはずよ!』

 

「お前に借りは無い。それはそうと用件は何だ。その存在しない貸し借りの話以外にないのならば、これ以上、お前と話をすることはできない」

 

 そう言って、鷹一は、指を終話ボタンに近づけた。

 

 鷹一の声音から何をしようとしているのか読み取ったのか、宝珠山が慌てたように言葉を紡ぐ。

 

『ちょっと待ちなさいよ! あんたFランクがどんだけ大変な生活か知らないでしょ! こっちはまともな部屋が無い上、お風呂にも入れないのよ!』

 

「Fランクの待遇は、一通り目を通した」

 

 当然とばかりに鷹一が答えた。これは鷹一にとって当たり前のことだった。鷹一は全ての待遇を確認し、『最低でもDランク、理想はBランク』という目標を立てたのだから。

 

『はぁ? こっちの待遇知ってるのに、そんな態度をしているの?! あんた、本当に人格破綻者ね! 親の顔が見てみたいわ!』

 

「お前が苦難にある、というのは分かるが、それは俺の責任ではない。完全にお前一人の責任ではないかもしれないが、そこに俺を巻き込むのは止めろ」

 

『何言ってるのよ! あんたに責任があるに決まってるでしょ! あんたが駄々をこねて私の時間を潰したせいで、根崎を零に取られたのよ! その上、私の誘いも断った! こっちは出るとこ出てもいいのよ!』

 

 この宝珠山の言葉は事実から少し外れた言葉であった。宝珠山が鷹一を勧誘した時には、既に、零が根崎を確保していたのだ。ゆえに、鷹一を勧誘する前に根崎を勧誘しても、根崎をチームに加えることはできなかったのだ。勿論、宝珠山はそのようなことは知らなかった。

 ただし、仮にそのことを知っていたとしても、それが鷹一に対する矛先を緩める理由にはならなかっただろう。

 

「どの選手を勧誘し、どの選手にどれくらい勧誘の時間を割くかはリーダーが決めることだ。4月の試練は、60人のリーダーによる激しい選手の奪い合いだった。そこには選手側では想像もつかないような困難があっただろう。そういった点では同情する。だが、根崎のような理外の超人を仲間にしたいのならば、真っ先に根崎を勧誘するべきだったな」

 

 鷹一からしても、根崎という生徒は紛うことなき超人であった。第四試合では真っ先に落ちたが、それは評価を下げる理由にはならなかった。

 

『はぁ!? 人のせいにするのを止めなさいよ! あんたがチームに入る気も無いのに、やれ戦術だ、やれ戦略だなんて私に説明させたのが悪いに決まってるでしょ! それがなければ根崎を取れたのよ!』

 

 この指摘は、今までの宝珠山の指摘の中では、比較的、正当性がある指摘であった。他人に難しい説明を求めがちなのは、鷹一の性質の一つだったからだ。

 勿論、鷹一としては、厳密に選びたいが故の説明要求であったし、雲川紫苑という特例が無ければ、最も『納得』できるチームに鷹一は入っていた。

 そして、『納得』には説明が必要だった。宝珠山がしっかりと戦術や戦略を組み立て、その長所と短所を認識し説明していたならば、もしかしたら、鷹一が宝珠山のチームに入っていた可能性は、微粒子レベルで存在したかもしれない――飛山龍華という圧倒的に優れたリーダーが競合相手としていなければ、という前提ではあるが。

 だが、しかし、この宝珠山の指摘は効果があった。なぜなら――

 

「俺の話が長いのは仕様だ。確かに、それは美点ではないというのは理解している。だが、その話を途中で打ち切ることだってお前にはできたはずだ。俺に対する時間のかけ方を決めたのは、お前であって俺ではない。そして、そこまで根崎に拘るならば、真っ先に根崎を勧誘するべきだった。ところで、用件はこの話なのか? そして、もしそうなら、お前は何をしたいんだ? 俺の謝罪でも期待しているのか?」

 

――鷹一から引き出したかった言葉を引き出せたのだから。

 

『――!! 今、あんた、自分が謝罪するところがあるって認めたわね!!』

 

「……? 何を言っている?」

 

『あんた、自分でも本当は悪い事をしたって分かってるんでしょ。だから、『謝罪』って言葉が出てきた。そうでしょ!』

 

 好機を逃さないように、宝珠山が素早く畳みかけた。

 

「違う。文脈とお前の性格から、求めるものの一つとして、あくまで可能性として挙げただけだ」

 

『悪いと思ってるなら責任取りなさいよ!』

 

 有無を言わせないように宝珠山が迫った。

 鷹一はようやく彼女のしたい事を理解した。そして、内心で呆れるように溜息を吐いた。

 

「…………、そうか、ようやくお前の言いたい事が分かった。お前は、俺に何らかの要求があり、それが『責任』という言葉なんだな。そして、それを求めるのがお前の要件か。なるほど。ようやく分かった。これでやっと話を進められるな……それを俺が差し出すかは分からないが、とりあえず、お前の要求を言ってみろ」

 

『とりあえず、同盟を組みなさい! それと50万ZPをよこしなさい! 代わりに試練の報酬の100万ZPはそっちのチームにやるわ!』

 

 鷹一の内心の呆れに、困惑が混ざった。理解に苦しむ要求を聞いたからだ。

 

「……お前は自分が何を言っているのか理解しているのか?」

 

『当たり前でしょ。というより、それくらい当然でしょ。あんた慰謝料とかそういう言葉分からないの? 随分、適当に中学時代を過ごしてきたのね……!』

 

 どこか得意げな宝珠山の声を耳にし、鷹一は不快な気分になった。

 一方、宝珠山は強い手応えを感じていた。それは通話先の相手が、頭の回転が鈍い馬鹿な男だと確信したからだ。以前から、宝珠山は鷹一を『無駄口ばかり叩く愚かな人間』だと感じていたが、それがここまでのやり取りで確信に変わったのだ。

 

――そして、これは宝珠山にとっては不快でありつつも幸運であった。なぜなら、馬鹿な男の相手をするのは不快ではあったが、しかし同時に馬鹿な男を倒すことは簡単だったからだ。なぜなら、優秀な宝珠山は、今まで、数々の馬鹿な男を論破してきたからだ。少なくとも、宝珠山はそのように自身の過去と今を認識していた。

 

 そういった宝珠山の考えには気付かずに、鷹一は頭を悩ませつつも言葉を作った。宝珠山も鷹一も相手を見誤っていた。

 宝珠山は鷹一の知能や精神性を非常に低く評価しており、一方で鷹一は鷹一で、人間に対する最低限の期待が大きかった。

 

「お前の要求はあまりにも無茶苦茶だ。まず、今回の試練の話をしたいならば、相互に利益になる提案をするべきだ。今回の試練は、端的に言えば、ZPと戦闘力の交換だ。今後に備えて、皆、強い所と同盟を結びたいんだ。だが、皆がそう思う以上、自然と同盟は同格のところと結ぶことになる。しかし、今回は特別に学園側のZPの供与がある。これにより弱いチームと強いチームが結ぶことができるんだ。逆に言えば、弱いチームがZPも求めるのは難しいんだ」

 

 鷹一は言葉を選びに苦慮しつつも、今回の試練に関して説明を行った。勿論、これは鷹一の認識であって、全てのリーダーの共通する認識ではなかったし、そのことは鷹一も理解していた。ただし、そこまで口にしても何も良い事は無いと鷹一は気付き、口にはしなかった。

 

『あんた人の話、聞いてないの? こっちは今ZPが必要なのよ! Fランクは支給が無いのよ! そっちはBランクで100万ZPも支給されたんでしょ! 少しぐらい分けなさいよ! それに、これは相互の利益になる話よ! 優秀なリーダーである私と同盟を結べるんだから、そっちの得になるはずよ! むしろ、対等なZP配分で私と同盟を結べるんだから、感謝してほしいくらいよ!』

 

「ZPは金の一種だ。金は同額なら未来よりも今ある方が有利だ。お前の考える配分は、お前に有利すぎるな。そもそも、なぜ配分が等分だと考えている? お前のチームにそれほどの価値があるとでも思っているのか?」

 

 苛立ちからか、鷹一の言葉は普段よりも厳しいものだった。

 

『あるに決まってるでしょ! さっきから、あんた人の話を聞いてないでしょ! ちゃんと人の話は聞きなさいって学校で習わなかったの? ああ、知ってるわ、あんた人格破綻者だから、学校でもどうせ授業も聞かないで暴れたんでしょ! 校内の物を壊して、女の子や先生に迷惑かけてたんでしょ! 本当に最悪! あんたみたいな腕っぷしだけで威張り散らす奴が、この学園だとチヤホヤされるなんて、おかしいわ!』

 

 罵倒しつつも煽るような言葉を宝珠山が次々と放った。あまりにも見当違いの宝珠山の予想を聞き、ふと鷹一は、梶田チームの反町を一瞬思い出した。そしてすぐに、なぜ思い出したかの気付き、内心で自身に苦笑した。

 

(ここまで外れたことが言えるのもある意味才能か……? いや、違うか。これは反町のせいだな。あまりにも鋭い洞察力の持ち主の後だから落差を感じるんだな。水渕辺りはまだ常識の範囲内かもしれないが……反町は本当に鋭い、いや鋭すぎる。あれほど優れた観察眼の持ち主は珍しいだろう…………それにしても、中学校か。行ってはいないと思うが……反町なら分かるか? いや、流石にあの少女も『知らないこと』を『知る』のは難しいか)

 

 思考の先を宝珠山から完全に逸らしていた鷹一であったが、返答をするべきかと思い、少し億劫になりながらも口を開いた。

 

「そうか。お前の考えは理解した。だが、俺は、お前とお前のチームに価値があるとは思っていない。そうだな……宝珠山チームと雲川チームの能力差を考えると、試練の報酬である100万ZP全てこちらが貰っても釣り合いはとれないだろうな」

 

 反町に対して思考していた内心を一切表には出さず、鷹一は言葉を紡いだ。

 

『あんた何言ってるの!? さっきから無茶苦茶よ! 馬鹿も休み休み言いなさいよ! こっちはZPがもう殆ど無い上、支給も無いのよ! それなのに、ZPが余ってるあんたちが100万全部貰うなんて、有り得ない話でしょ! 気でも狂ってるの! しかも、それでも釣り合いが取れないって、あんたこれ以上何を望む気よ。こっちに出せるものなんて――あんた!? まさか――!? 私たちの体が目当てなのね!? これまでの会話も、全部そこに繋げるためね! なんて下劣な人間なの! こっちが女の子三人チームだからって、そんな要求をするなんて、下衆の極みよ! ゴミ! クズ男! 女の敵!』

 

「俺はそんなことは言っていない。……いや、そうだな、もう分かりやすく端的に言おう。お前のチームとは同盟は組まない。こちらに利益がまったくない。魅力をひとかけらも感じない」

 

(本当に魅力が無い……宝珠山チームの試合は見たが、戦闘力・魔力・戦術能力全てに劣る。正面戦闘に限れば、金崎一人で殲滅できそうなチームだ。そしてリーダーの宝珠山は人格面に不安が大きいし、反町とは違う意味で信用できない。そして、信用の難しさでは反町以上だ。人数もこちらと一緒。当然技術もない。おそらく情報に対する期待もできない。恐ろしいほどに魅力がない)

 

 鷹一は何とか宝珠山チームの長所を脳内のデータから探そうとするが、見つけることができなかった。

 

(他のFランクと比較しても……いや、Fランクは流水チーム以外、正直かなり厳しいチームが多いが……いや、だが、それにしても、本当に意味が分からない。なぜ、こんな状況で強気に俺と交渉しようと思っているんだ? 状況が見えないにしても限度があるだろう……それとも、俺が気付いていないだけで、何かがあるのか……? 何か、俺が気付いていないだけで、宝珠山から見て『この頭のおかしい交渉』を行う理由が……?)

 

 物事の裏を必死に読もうとする鷹一であったが、それは完全に無駄な行為だった。宝珠山の考えに裏などなかったからだ。

 

『そうやって、こっちに体を差し出させる魂胆でしょ! そういうクズ男の考えなんて、こっちは分かってるのよ!』

 

――馬鹿でクズな男の考えなど、賢い私にはお見通しだ。

 

 あとわずかで通話が切られることなど理解していない宝珠山は、そんなことを考えていた。

 

「そうか。お前とお前のチームの今後の健闘を祈る。ただ、もう二度とかけてこないでくれ」

 

『ちょ! 待ちなさ――』

 

 喚く宝珠山の声は途中で切られた。鷹一が終話ボタンを押したからだ。

 そしてすぐに再び宝珠山から連絡がかかってきた。鷹一は淡々と切り、そして着信拒否リストに宝珠山を登録した。その後、小さくため息をついた。

 

(……今後の煩わしさを一つ整理できた、と思うことにしよう。……無駄な話をしている間に源内から返信がきていたか)

 

 源内の返信は次のようなものだった。

 

――まだチーム内で、どこと同盟するか揉めてるから、たぶん明日は同盟の話はできない。でもチームメイトたちに怒られてて大変だから、明日は俺の愚痴を聞いて欲しい。あとできれば、お前のチームの部屋で話がしたい。こっちに来ても、皆ピリピリしてるし、あいつらの愚痴を言えないし、悲しい事に茶菓子も出せない。あと俺はBランクの部屋を見てみたい。追伸:美味しい茶菓子を出してくれると嬉しい。念のため、俺が好きな茶菓子を伝えておくと――

 

 源内からのメッセージの文末には、Bランク以上のみが入手できる比較的高級な和菓子業者の製品名が書かれていた。それを見て、鷹一は小さく笑った。謎に図々しい源内のメッセージを見て少しだけ気分が晴れたのだ。

 

(何と言うか、前も思ったが、変に正直な男だな。高級茶菓子を用意してもいいが……いや、源内のことだから、何かこちらも工夫した方が、面白い話をしてくれそうだな)

 

 以前、鷹一を勧誘した時の源内の様子と、四月の試合で見せた源内チームの優秀さが、文面に現れる図々しさを大きく緩和していたのだ。

 

 

 

 

 それから、鷹一は、いくつか考える事項を整理した。

 

 反町との会話、水渕との会話、また雲川・金崎から見た梶田チームの印象、それらを考慮に入れつつ、既に何度も見た、四月の試合データを見直す。梶田チームが出場している四試合、これを何度も見返しながら、このチームの思考を少しでも読み取ろうとする。

 一通りそれらが終わると、今回の試練による今後の環境予想、そして、学園側が示唆している六月以降の環境について考えて、鷹一は結論を出した。

 

(――やはりメリットが大きいな。梶田チームでほぼ決まりだろう。一応、他のチームから提案があれば別だが……こちらから他のAランクチームに話を持っていくという手も……いや、それはあまり良い手ではないな。どうしても他と天秤にかけるならば、梶田チームをキープしながら、待ちの姿勢になるが……こちらの誠実さを見せるためにも、できれば今日中に反町に返事をするべきだな。となると、やはり、ほぼ梶田チームで決まりだな。不安はゼロではないが……いや、どこと組んでも不安は残る。ならば、最善の条件を取れる梶田チームにするべきだな)

 

 鷹一は決意を固めた。

 

 そうして、夕方になると、訓練を終えた金崎が雲川チームのフロアに戻って来た。僅かな休憩を挟んだ後、三人で集まり、同盟相手について最後の確認をした。

 雲川は、ほのぼのとした種村を思い、そして金崎は強くも真面目で人柄が良さそうな一之瀬を思い、それぞれ肯定の言葉を返した。

 

 鷹一は、一緒に踏み出してくれたチームメイトに感謝しつつも、歩き出した。鷹一に続き、二人も歩き出す。

 目指すは、寿司屋。

 雲川との約束を果たすためだ。

 





★おまけ★
四月の結成試練における、宝珠山晶音の華麗なる勧誘活動に対する戦闘適性上位者たちの反応集
※「当時の回答(心の声)」

1 鷲島⇒「まずはチーム戦略について聞きたい(まずはチーム戦略について聞きたい)」

3 青井⇒「えー、宝珠山さん、すごく可愛いね~、私も宝珠山さんみたいな人と組みたかったんだ~。一緒にアイドルチームでも作っちゃうー? あ! でもでも、私、他の人からも話貰ってて~(ゴミが気安く話しかけるな)」

4 マスタング⇒「ンー。晶音、キミは顔は悪くないんだけド、胸が足りないナ、ボクの上に立ちたいなラ、最低でもDカップは無いとネ。あと、全体的に魅力に欠けるかナ。リーダーに必要な資質が無さすぎダ(顔は結構好みだけどネ)」

5 谷崎⇒「キャンキャンと鳴き喚くのを止めなさい、雌犬(キャンキャンと鳴き喚くのを止めなさい、雌犬)」 

6 高坂⇒「すまん。もう安重と組んどる(それに、ちょっとばかり頼んないわ、コイツ。下につくもんは苦労が絶えんやろな)」

9 根崎⇒「す、すみません、実はもう他のリーダーの人のチームに入るって約束してて……(誘ってくれたのに、ごめんなさい……!)」

10 佐々木⇒「……(無礼が過ぎる。最低限の礼儀は守ってほしい)」

11 山見⇒「ちょ、ちょっと……(流石に、この人は弱すぎるよね……Eランクとかに落ちるのはヤダし……)」

13 石河⇒「すみません。まだ入学したばかりですから、色々考えてから決めたいです(肉体も知能も精神も、何もかもが弱すぎる。一緒には組めない)」

15 赤岡⇒「はぁ? 何その態度? 私を仲間にしたいなら、まずはそこに土下座して誠意を見せなさいよっ!(ムカつくし、弱そうだし、気に食わないわ。まあ、ちゃんと立場をわきまえて、土下座するなら考えてやってもいいけど……)」

16 青山⇒「すみません。今は一人でいたい気分なので(煩い人……それに器も小さい)」

17 西⇒「うーん、どうすっかなー。ちょっとなー。悪いんだけどさー、もうちょっと面白い話できないか?(やっぱり三年間一緒なんだし、面白い奴じゃないとな)」

18 南⇒「で、その話ってオチはどこにあるの?(で、その話ってオチはどこにあるの?)」

※戦闘適性順位順です。(宝珠山が勧誘した順番ではありません)



★おまけのおまけ★

※攻略法
鷲島⇒戦術・戦略・意気込み・器・心の広さ、この中から得意なものを見せつけよう!
青井⇒攻略は無理だ!
マスタング⇒胸!
谷崎⇒攻略は無理だ!
高坂⇒度量の大きさを見せつけよう!
根崎⇒零より先に勧誘しよう!
佐々木⇒礼儀正しく接しよう!
山見⇒もっと強くなろう!
石河⇒何らかの優れた長所を身につけよう!
赤岡⇒土下座しよう!
青山⇒静かにしよう!
西⇒面白くなろう!
南⇒ちゃんと話にオチを作ろう!


なお、実際に彼らが現在のチームに加入した決め手
鷲島⇒雲川の幼馴染パワー
青井⇒残ってるチームで一番マシだったから
マスタング⇒滝本の顔・胸、(将来性)
谷崎⇒匂坂に脳を焼かれたから
高坂⇒安重が古なじみだから
根崎⇒零が一番最初に誘ってくれたから
佐々木⇒麻倉のカリスマ
山見⇒匂坂が強くて優しそうに見えた
石河⇒友人である谷崎の推薦+匂坂の能力の高さ
赤岡⇒高光に惹かれるものを感じた
青山⇒女川の器の大きさを感じた
西⇒中はおもろい
南⇒中はおもろい

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