ヒナ全肯定甘やかしbot   作:コットンサンダー

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出会い

 

やぁみんな。俺だよ。ヒナちゃんを愛でるという天命を得た蒼井リンだよ。

 

いやー、ヒナちゃんと会えるかもと有頂天になってそのまま家を飛び出した俺だけど、冷静に考えてそんな簡単に会えるわけなかったわ。

そもそも今が原作の開始前なのか、それとももう終わってるのかすら分からないしな。クソォ、せっかくヒナちゃんと会えると思ったのにお預けかよぉ(泣)

 

そんなわけでトボトボと街を徘徊しております……そろそろ日が暮れてきたし家に戻ろうかな……

 

「おい、そこのお前。ちょっと止まれよ」

 

はぁ…結局ワイはヒナちゃんを愛でることができるんやろか…

 

「おい!止まれっつってんだろ!」

 

ん?もしかしてお前って俺のこと?

そう思い後ろを振り返ると、そこにはいかにも不良ですと言わんばかりの雰囲気を纏った女子生徒たちがいた。先頭に立つリーダーっぽい子がニヤニヤしながら言う。

 

「やっと気づいたか……。あのさぁ、あたし達最近金欠で困ってんだよねー。金貸してくんない?」

 

よりによってカツアゲかよ!ここキヴォトスなのすっかり忘れてたわ。つーか全員銃で武装してるの怖すぎだろ。こんなの打たれたら軽い怪我じゃ済まんぞ。どうしよう、お金とか持ってないしな……ここは素直に持ってないって言うか。

 

「すんません、今お金持ってないんすよ」

 

そうすると彼女は銃口をこちらに向け、苛立たしげに言い放つ。

 

「チッ、お前ふざけるのも大概にしろよ。いいからさっさと出せよ。どうせ持ってんだろ!?」

 

ひぃん……話が通じないよぉ。マジでどうする?一応俺もヘイローはあるみたいだし、被弾覚悟で逃げるか……?いやでも紙装甲だったらヤバいな……

 

そう俺が決めかねていると

 

 

 

「ねぇ、あなた達ここで何をしているの?」

 

 

 

え…?この声ってまさか…?

 

「げっ、空崎ヒナ!?何でここに……お前ら!とりあえずとっとと逃げるぞ!」

 

リーダーの子がそう命令すると、慌てて撤退していく不良たち。いや逃げ足早すぎんだろ。時速何キロ出てんだよアレ。

俺が逃走する不良たちを見て感心していると、横から声がした。

 

「あなた、不良生徒に絡まれていたけど大丈夫?見たところ銃も持っていないようだし、この辺りを1人で歩くなんて不用心ね」

 

ウ"オ"ォ"ン"鼓膜が幸せになるんじゃぁ〜………はッ!ヒナちゃんの声が良すぎて我を忘れていたッ!いやぁ、まさかこんなところでヒナちゃんに会えるなんて思ってもみなかった。見た感じちょっと幼い気がするけど、これもしかして原作前か?だとしたら最高だぜ。

 

「いやー、ちょっと気分転換に散歩してたら絡まれちゃって。それはそうと助けてくれてありがとう!あのままだとマズいことになってたよ」

 

「私もたまたま通りかかっただけだから気にしないで。もう日も暮れるから早く帰った方がいい」

 

可愛いだけじゃなくて優しいとかヒナちゃん最高かよ。もっと話していたいけど、もういい時間だし言われた通り帰りますか……

 

……あれ?そういえば俺、家の場所覚えてなくね?

 

 

………

 

 

「あのさ、俺の家がどこにあるか知らない?」

 

「……え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あてもなく、銃と携帯すら持たずに手ぶらで散歩って……あなたには危機感というものがないの?」

 

「ハイ、おっしゃる通りデス……」

 

あの後、何やかんやあってヒナちゃんに家探しを手伝ってもらった。いや本当に申し訳ない。ヒナちゃんに会えると思って完全に舞い上がってました。チクショウ、ヒナちゃんを愛でるどころか迷惑かけるなんてもってのほかだろ。

 

「はぁ……まぁいいわ。なんとか家の場所は特定できたし。それにしても、この辺りの地理が分からないだけじゃなくて、自分の家の住所すら知らないってどういうこと?」

 

うぐっ、まあ当然そう思うよなぁ。俺だってボケ老人でもないのに自分の家が分からない奴とかヤバいって思うもん。さて、どう言い訳したものか……

 

「えーと……あ、そうそう!最近引っ越したばかりなんだよ!今年ゲヘナ学園に入学するから、近い方がいいと思ってさ!」

 

こ、これならどうだ!?さっき家の場所調べてたら割と近くにあることが分かったし!不自然ではないやろ!

 

「え……そうなの?私も今年からゲヘナの一年生よ。よろしく」

 

神様、本当にありがとう(喜色満面の笑み)

天はこの蒼井リンに味方してくれている!

あぁ、聞こえるぞ!天がヒナを愛でろと俺に語りかけてくる声が!

 

「そうなんだ!こちらこそよろしくね!…あ、そういえばまだ自分の名前言ってなかったね。俺の名前は蒼井リン。気軽にリンって呼んでくれ」

 

「そういえばそうね。私は空崎ヒナ。呼び方は……リンが好きなように決めて」

 

「うーん……じゃあ『ヒナ』で!よろしくね、ヒナ。……いやぁ、学園での最初の友達がヒナみたいな可愛くて優しい子でよかったよ!学園生活が楽しみになった!」

 

「っ……うん、私も」

 

グホァ!照れてる姿も可愛スギィ!

ふぅ、無事に友達になれてよかったぜ!一時はどうなることかと思ったが……。案外何とかなったな。これも天の導きか。

フハハ、この調子でヒナをどんどん愛でてやるぜ……

 

 

 

 

「か、可愛いって……リンっていつもこうなのかな……」

 

 

 

 

 




2,3話後くらいにヒナ視点の予定
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