とある妹さんの発言です。なぜこうなった……!(愕然)
翌日、グレモリーさんの使いに木場きゅんがこの教室に訪れる。オレと一期は昨日のことで少々話したいことがあった。
木場きゅんの後ろについていると何やら部室から不穏な、もといビリビリとした雰囲気を感じた。
「はっ。これがニュータイプ!?」
「違うと思う。というか僕もまだまだだね。こんなわかりやすいくらいの魔力が漏れてるのに」
「その『まだまだだね』をラケットを持ってリピート」
「ネタにはしらないよ、僕は」
なんと。木場きゅんはツイストサーブを打たないそうだ。木場ゾーンならいいのかな?
そんなことを考えながら入ると、やはり駄々漏れ魔力の正体はグレフィアさんだった。最近のメイドは強いのかな。
それからグレモリーさんおグレフィアさんに昨日のことを聞こうとしたとき、知らない魔法陣が浮かんだ。
「これはフェニックス……」
木場きゅんの呟きと共に魔法陣から火が舞い上がる!
うぎゃあァァァァァ火事だァァァァァ!?
「水遁・水陣壁ィィィィィ!」
オレは口から水を吐き出し、火を消す。ふぅ、あと少しで火事になるところだった。
「全く……敵襲とはこの部室は危ないったらありゃしないな一期」
「全くです。あ。兄様、魔法陣にいたところに人がいますわ」
「む、これは失敗。そこのイケメンさん、すみません。火が上がったのでつい水を火ごと巻き込んでしまいました。あとでおさわりパブのお店を紹介するから」
「いらねえよ! てか、その火は俺の火だから!」
なんてこったい。放火魔の正体はなんとこのホステスみたいなイケメンさんの仕業だった。逮捕せねばまずいでありんす。
「一誠様、一期様。この方はフェニックス家三男のライザー・フェニックス様でございたす。リアスの婚約者です」
「許嫁……だと!? そこから起きるラブコメはなんとうらやましいシチュエーション。一期、オレに許嫁っていたっけ?」
「イエティの節子さんなら」
「ごめん。許嫁はいらないや。攻略するなら幼馴染みと義妹だけでいいや」
節子さんとは筋肉モリモリなゴリラみたいな女性だ。ある意味ミルたんと友達となれそうなイエティである。
そんな怪物と婚約するより、オレは身近な女の子を婚約したい!
そう言うと一期は「兄様と婚約……」と桃色思考に入ったが。
「無視をするな人間!」
「人間!? どこ! どこなの!?」
「お前だよ! お前!」
「くっ、バレてしまったのなら仕方ない! だが、オレを人間と見破ったからっていい気になるなよ三男。オレは四天王の中では一番の弱者だ。残りの四天王は常識的、変態的、眼鏡的な意味で最強だ! はたして勝てるかな?」
「どんな自信だ! というかお前誰だよ!」
「ライザー様、この方は兵藤一誠様。変態です」
「よろしくライダーくん。変態・オブ・変態のISSEIだ。さあ、このISSEIを崇めろ!」
「意味わかんねえよ! 俺の名前はライザーだ!」
ライザーはツッコミが鋭いことがわかった。
え、眼鏡的って? 元浜のことに決まってるだろ。
「粗茶です」
「これはこれは……。リアスのクイーンが入れてくれるお茶はおいしいな」
ライザーが誉めているが姫島さんはプイッとそっぽを向いた。嫌われてるなぁ。
「ところで兄様。あそこに会話しないのですか?」
「うん。正道に任せとく。だからオレ達は一狩り行こうぜ」
「はい! 久しぶりの新作ですしね!」
「兵藤くん。関係ないからってゲームしないでよ」
木場きゅんに言われたがスルー。だっておもしれーもんモンハン。
「リアス、わかってるだろ? 純血悪魔の血筋が減っていることを。これは冥界の未来のことを含めた婚約なんだ」
「私は自分で決めた人と結ばれたいの! あなたみたいな人と婚約したくないわよ!」
「そこまで言うのなら、君の眷属を焼き消してまで連れてくぞ」
眷属ねー。物騒だねー。
「てめえ! 部長を離せ!」
正道がライザーに突っかかるがライザーと正道を比べると雲泥の差がある。ドライグさんや、ライザー強いよね。
『ああ、だがせいぜい上級レベルだ。相棒がやれば瞬殺だ』
(でもライザーってフェニックスだよね。不死ならちょっと手こずるかな)
『何度でもぬっころせば問題はない』
(把握)
ゾンビと戦う感覚になるだろーな。そんなことを考えてると、ライザーの指が鳴り、魔法陣からライザーの眷属が火と共に現れた。
「火事! ……あ」
一期もオレと同じく反応してしまい、ライザーの眷属を凍らせてしまった。これはまた失敗した。というわけでオレは火遁の忍術で溶かしてあげた。
「また貴様らか!」
「いやだってこっちは日常生活してる学生なんだぜ。いきなり火を見たら消さなきゃいけないという衝動にかられちゃうの」
「ただの人間が調子に乗るなよ!」
ぎゃーぎゃーと騒ぐライザー。なんかうるさいのでアーシアからもらった少量の聖水を口に含み、ライザーの顔を固定。そして――――
ズキュゥゥゥゥゥン!!
その唇にオレのキスを与えてやった!
「ぐぎゃあァァァァァおげェェェェェ!!」
ライザー大ダメージ。あ、ついでに一期も大ダメージ!
床に転がりのたうちまわるライザーに言ってやった。
「ライザーぁ、貴様の男性のはじめてはリアスでもお前のクイーンでもない……このISSEI様だァァァァァ!」
ライザーは聖水による精神的と肉体的ダメージを受けてるが、それだけではない。男のキスに大ダメージを受けていた。
「貴様ァァァァァ!」
「よくもライザー様を!」
眷属のみなさんがオレに襲いかかる。オレは籠手を突っ張りを構えてラッシュした。
「どすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいどすこいィィィィィ!」
「「きゃあァァァァァ!?」」
突っ張りラッシュで彼女達は床に転ぶ。ふん、この一誠がこの程度ではなびかぬわ。
「よくも……よくもお兄様を!」
「おや、妹も眷属? なんてこったい。ライザーはある意味悪魔だな」
「悪魔なのはあなたですわ!
お兄様を無理矢理キスし、しかも口移しに聖水を飲ませるなんて……なんて!」
「憎い? ムカつく? だが残念。ライザーはアタイのキスでイチコロさ!」
ニヨニヨと笑っているとライザー妹は言った。
「興奮しましたわ! リアルBLがキマシタワー!!」
「お前ホントライザーの妹!? 自分の兄貴を汚されて喜ぶか普通!」
「そんなもんわたくしの趣味とキマシタワーのためには些細なことですわ! ああ、なんてすばらしい!」
「コイツ腐ってるじゃねーか!!」
「腐の道を極めたわたくしにはそのような言葉は誉め言葉ですわ! 腐腐腐腐腐腐腐腐腐!」
「こえーよコイツ!」
かわいそうに。どっかで腐の道への切符を手にいれてしまったようだ。見ろよライザーの目を。
妹の隠れた趣味に目から汗が出てるぜ……。
「ワンモア! お兄様にあの熱いベーゼをワンモア!」
「だが断る! ぶっちゃけ言えばオレもダメージ受けてるからもう無理っす!」
「ならばわたくしをいじめてくださいまし! あの突っ張りで!」
「コイツ……目覚めてやがる!?」
まさかの腐の道だけでなくドMの道まで……。あれ、なんかこの性癖誰かに似てね?
まさか変態のお姉さまのお弟子さんの仕業?
「はいはい。とにかくみなさんそこまでです。今回の婚約に不服がある場合、レーティングゲームで決着をつけろとの魔王様の措置です」
「お兄様が!? くっ、どうしても婚約させたいのね……!」
お母さんのようにまとめたグレフィアさんが言った言葉にグレモリーさんは忌々しそうに眉をよせる。対してライザーは余裕そうだった。
「オイオイ、リアス。まさかお前の眷属はそれだけしかないとか言わないよな? 俺の眷属達は強いぜ」
「とか言ってさっきのキスでプルプル震えてるくせに。プークスクス」
「……ミラ。ヤツをやれ」
「嫌です。なんかあの変態に手を出せば変なことされそうです」
「……そうか。じゃあやめだ。うん、お前を汚されたくない」
「ライザー様、ホントにカッコいいです」
いやん。嫌われちゃった。あちきのハートが傷ついちゃったわぁん。
「キモいぞお前」
「だまらっしゃい。次のターゲットをお前にすんぞ正道」
正道はガチで引いてる中でライザーに指をさされる。
「お前も参加しろ! 俺が直々に葬ってやる!」
「え、やだ」
「残念ながらサーゼクス様の伝言です。『ついでに兵藤くんも混ぜちゃえ』、と」
「混ぜるな危険というラベル貼ってこうかな?」
ライザーが去ったあとオレはそう呟いた。するとアーシアが顔を紅くして言ってきた。
「あの……一誠さん」
「んー? どしたのアーシア――――」
チュッと唇に柔らかい感触が。アーシアは顔を真っ赤にして言った。
「負けませんから……わたしは負けませんからライザーさんに!」
「「「「「そっち!?」」」」」
オレ以外のみんなが驚く事実だった。なんかアーシアにあらぬ誤解を与えてしまった……。
「というわけで修業よ兵藤くん」
「どういうわけだ。てか、なぜ山に拉致られた」
休みの日にオレはグレモリーさんに拉致られ、山にいた。なんでも十日間修業してからレーティングゲームに参加という魔王様の慈悲だとか。そんでもってグレモリーさん達は山籠りするらしいがなぜオレは起きて早々リムジンで拉致られ、縛られた。
誘拐とは良い度胸だ。我が一家も黙っておらんぞ。
「あ。ちなみにあなたのお父様もご了承したわ」
「なんてこったい。修業はしたくないでござる」
「いいからとっと来い!」
正道に引きずられ、頂上へたどり着くとカラフルな髪の集団がいた。あ、巴さんのとき見た銀髪青年と黄色のお姉さんだ。
残りは知らないけど銀髪青年の知り合いかな?
「よく来たわねリアス・グレモリーとその眷属達さん」
「……何者?」
「サーゼクスっつう男にテメーら鍛えろって言われて来たコーチだ。確かめてみろ」
黒髪さんと赤髪さんの言う通りサーゼクスさんに連絡をとるとなんとそうらしい。これにはグレモリーさんもびっくりした顔だ。
そして銀髪青年が口を開いた。
「さあて、始めるか――――地獄の修業を」
そう言って指をさされた――――オレを含めて。
……あれ、それオレも参加なの?
我らが主人公はなんと二刀流(偽)である。
ライザーとのキスは実はダメージ受けていたりします。
なお、レイヴェルが汚染されたのはたまたま買ったBL本から。作者は『天ヶ瀬千香』だったとか。