何かがおかしいハイスクールD×D   作:ぼけなす

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お久しぶりです。投稿します。

ではどうぞ!

あ。あとオリドラゴン出ます。


第十五話 番外編だと思った? 残念、本編でした!

 

 

 さてオレこと兵藤一誠は生徒会室に向かっていた。愛莉のことで生徒指導室には毎日向かうことがあるが、まさか生徒会長に呼ばれることとなろうもは予想外。

 

 ピーチパイを食べてる桃亞よ、オレはどうすればいい。

 

「笑えばいいよ!」

「あれ、いたの? てか、心を読まれた?」

「イッちゃんの考えならなんでもお見通しだよ」

「なんてこったい。まさかオレの心を読まれるとは。この後、生徒会室の窓から突撃しようと計画してたのに」

「それは予想できなかったなー。あ。愛莉ちゃんも来るよ」

「マジでか。ならば愛莉の胸を揉まなければ」

「揉みたいなら私のを揉めばいいよ」

 

 おっふ……まさかそんな純粋な笑顔を向けたら浄化されそう。

 

 そんなこんなで生徒会室に着いたとき向こうからグレモリーさん達と愛莉、一期もやってきた。

 

「あ。正道いたんだ」

「なんでお前がここにいる!」

「いやー、なんか生徒会室に来るようにグレモリーさんに言われたから来たんだけど、オレなんかしちゃいました?」

「今さらだろ!」

 

 うるさいなー。グレモリーさんに聞いてるのだけど。

 

 するとグレモリーさんが正道を押しのけて言った。

 

「今日はアーシアの護衛のために呼んだのよ。アーシアに使い魔の契約をするためにね」

「使い魔? まさかアントニーみたいな使い魔をアーシアが契約するのか?」

「アントニーって何?」

「薔薇の魔女の使い魔。三大マスコットの一匹」

 

 写真を見せると女性陣達は「かわいい!」とキャピキャピしていた。……だが、知ってるかみんな。そいつ、人間襲うんだぜ?

 

 するとグレモリーさんが正気に戻り、咳払いをする。

 

「おほん、とにかくアーシアの使い魔を契約するためには生徒会長と協力する必要があるのよ。あの子も新しい眷属を迎えたばかりだし」

「うんうん。んで、本音は?」

「ミルたんに私のアピールよろしく」

 

 どうやらグレモリーさんはミルたんにぞっこんらしい。ガールズラブには寛容なオレだが、キマシタワーを建設されるとは思わなかった……。

 

 まあでも別にいいや。こちらには無害だし、祝福しとけばいいだけだし。「部長がおかしくなった……」と正道は言っていたが今さらである。

 

 オレは生徒会室の扉を開けるとそこにいたのは生徒会長とその役員である。

 

 支取蒼那。現生徒会長でメガネをかけた少女である。

 

「始めまして兵藤くん。私は支取蒼那です。悪魔での名前はソーナ・シトリーです」

「シトリーさんね。オッケイ、オレの名前は兵藤一誠。変態だ」

「知ってますよ。噂は聞いてますよ。関羽愛莉さんに何度もアタックして砕け散ってる男の子がいると」

 

 Oh……ミーの噂が生徒会長の耳にまで。これはこれは光栄な。

 

「それでシトリーさんって名家なの?」

「当たり前だろ。てか、なんでこの変態がここにいるのですか!」

 

 オレにくってかかる金髪の男が指をさす。むむ、こやつはなにヤツ。てか、一期よ。冷気を抑えて。

 

「落ち着きなさい匙。兵藤くんは悪魔ではございません。ですが、彼の実力は異常です。リアスやわたしですら手には負えないくらいの」

「そうね。フェニックスの三男を虐殺したもの」

 

 正道と匙という男はギョッとオレを見た。そんなに信じられない?

 

「なら、お前らに実戦してやろうか? ライザーのときのように」

「それだけはやめて!」

「お兄様、さすがあのときはうれしかったのですが不死身じゃないこの人達がすれば生ゴミが増えるのでやめてください」

 

 一期は笑顔で二人を生ゴミ宣言。大和撫子系の美少女にゴミ扱いされるが答えたのか愕然する二人であった。

 

「まあクロスロードと正道をゴミにするのは冗談にして」

「ちょっと待てクロスロードって俺か? 俺のことか?」

「え、お前って匙・クロスロードって言う名前じゃないの!?」

「誰だよそいつ! てか、ダブルオーのヤツじゃないよな!?」

「なんだ知ってるじゃないか。喜べ、ヤツはある意味主人公してたイケメンヘタレだぞクロスロードよ」

「いやクロスロードじゃねえから! 匙元士郎だから!」

「なんと。士郎くんだと? ならばトレースオンして。あれカッコイイからファンなんだ!」

「できるか! てかその士郎でもねえし!」

 

 なんだよー。ただの士郎なんてプリズマな士郎だろうがー。固有結界が使えないことを残念に思い、落ち込むオレに一期が袖を引っ張る。

 

「なら、彼を投影魔術を無理矢理教えてみればどうでしょう?」

「それ採用!」

「わたしの下僕を魔改造しないでくれませんか?」

 

 シトリーさんに拒否られたので断念でござる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 我々兵藤兄妹+αは前人未到の地へ降り立っていた。この地に何があり、何をもたらせるのか気になる。

 

「そんなわけで桃亞、今の感想は?」

「あの木に実ってる木の実はどんな味かな?」

「愛莉よ、感想は?」

「かかってこい」

「一期、感想は?」

「お兄様、バッチコイ」

「なんてこった。まともな感想がないではないか。こうなったらシトリーさん、あなたに今の気持ちをお答えしていただきたい」

「落ち着いてください兵藤くん。お玉を持って何をするつもりですか?」

 

 おっと。ついギャグにはしってお玉を取り出してしまった。これは失敗失敗。そんなわけでここに使い魔がいる魔界の森なわけだが、使い魔の専門職の人が来てくれるだろうか?

 

 グレモリーさん曰くそろそろ来てくれるらしいが。すると、森から誰かが現れた。

 

「ゲットだぜ!」

「んな……まさかヤツは……!」

 

 オレの目がキュピーンと光り、気で創造したお玉を虫取網に変える。

 

「おれの名前はザドゥージ。使い魔マスターをめざして――――むぎゃ!?」

「ゲッチュ!」

 

 ザドゥージを捕獲。すると光に包まれ、ザドゥージはカードとなった。

 

「ザドゥージ……ゲッチュ!」

「何してんのあなた!?」

「はっ。いかん、オレとしたことがヤツの容姿を見て幼き頃はまっていたサルゲッチュをしてしまった! 悪魔なのに!」

「いいからザドゥージを解放しなさい!」

 

 グレモリーさんに言われてサドゥージをカードから解放する。そのときカードには『ライバルにシゲリがいる』とか書いてあったが、あの有名なモンスターのパチモンだろう。

 

 てか、オレはポケットなモンスターよりデジタルモンスター派なんだが。

 

「くっ。このおれがゲットされるなんて使い魔歴百年初めてだ」

「ゲットじゃなくてゲッチュだ」

「どうでもいいわよ。それよりザドゥージ。この子に合う使い魔はいるかしら?」

「わたしの新しい眷属もです」

 

 ザドゥージはマジマジとアーシアとクロスロード、正道を見た。

 

「オッケイ、金髪の子といかついアンちゃん、イケメンの兄ちゃんの使い魔だな」

「ザドゥージ、いかついアンちゃんじゃなくてクロスロードだ」

「だからクロスロードじゃねえよ! 匙って言ってるだろ」

 

 クロスロードがツッコんできたがスルーしたザドゥージは使い魔が書かれた本を見せる。そこには青いドラゴンが描かれていた。

 

「こいつは 天魔の業龍(カオス・カルマ・ドラゴン)、ティアマットだ。たまにこの森に現れて暴れる強力のドラゴンだぜ!」

「アーシアには無理だろ」

 

 戦闘力皆無のアーシアがこんなを使い魔できるはずがない。つーか、クロスロードですらできないだろ。元に目をギョッとしているし。

 

「部長、俺はこれにします!」

「いやいっせー。これはさすがに……」

「大丈夫です! 俺は強いですから!」

 

 どこにそんな自信があるのか知らないが無理だと思う。ほら、本には五大龍王って書かれてるし……。

 

 一期なら倒せるクラスかな。

 

「他のお願い。アーシアには無理よ……」

 

 グレモリーさんの言う通りに、アーシアとクロスロードの使い魔探しがこうして始まった。

 

 まずは湖。ザドゥージ曰くウンディーネが住むらしいが、オレが思うにゴリゴリマッチョじゃないだろうか。なんかここでギャグが入りそうな予感だし。

 

「いたぞ! ウンディーネだ!」

 

 オレの視界にはやはりゴリゴリマッチョなウンディーネがいた。「ぶるァァァァァ!」と「あはァァァァァん!」とどっかで聞いたことある容姿と声を出しながら肉体をぶつけ合っていた。

 

 桃亞と愛莉は「貂蝉と卑弥呼!?」と謎の電波を受信していた。おそらく彼女の祖先の外史では出会ってる化け物だな。

 

「あれはアーシアの使い魔には無理でしょ」

「匙もです。今にも彼は具合が悪そうですし」

 

 ザドゥージに次と足を運ぼうと思ったとき、ウンディーネ二人はこちらを見ていた。そして突撃してきた。

 

「なんかこっちに向かってきてるんだけど!?」

 

 正道の疑問にザドゥージは答えた。

 

「どうやらイケメンの兄ちゃんに惚れたみたいだな。彼女達は献身的だからお買い得だぞ?」

「いや俺はティアマット派だから! てか、あれ絶対掘られるって!」

 

 失礼なヤツだが、目の前に迫り来る気色悪い存在には一期の目を汚すのはいけない。なのでオレは手を向けて集束オーラ砲『ドラゴンブラスター』でウンディーネをぶっ飛ばした。

 

『………………』

「よし、ザドゥージ。見苦しい物体を排除したから次案内しろ。さもなければウンディーネのように消す」

「へ、へい!」

((こいつ、こえーよ!))

 

 正道とクロスロードの声が聞こえたような気がしたがスルー。そんなこんなでクロスロードはバジリスクをゲット。しかし、このへびはいつか飼い主を食べるというどう猛性があった。

 

 なんかアーシアにも手を出しそうなので密かに目でへびに警告しておいた。首をコクンコクンと縦にふって震えていたから大丈夫だろう。

 

 途中で女の子の服だけを溶かすスライムが襲ってきたが、一期がヌルヌルなのが苦手だったのでスライムをあっという間に凍らせた。あとでオレは火遁で燃やしたし、もう復活しないだろーな。

 

「イッセーなら喜んでこのスライムの味方にすると思ったが……」

「オレの味方は美少女、特に幼馴染み達と妹とアーシアのみだ。スライムごときが触れていいもんじゃない」

 

 真面目に答えたら愛莉は顔を赤くしていた。む、いかん。どうやら昔の口調になっていたな。

 

 クロスロードや正道も意外と言いたげに見られたし。

 

 するとアーシアが何かを見つけて指をさした。そこには深緑の瞳で蒼い龍、青い瞳で白い龍、赤き瞳で黒い龍が戯れていた。

 

「こいつはおったまげた……蒼雷龍(スプライト・ドラゴン))に、白水龍(ホワイト・ドラゴン)黒炎龍(ブラック・ドラゴン)じゃねぇか……」

 

 ザドゥージ曰く、成竜ともなれば見上げる程の大きさになるが、今はまだ頭に載るくらいの大きさの子竜達だ。オレから見れば将来の龍王候補だ。

 

 にしてもあの二匹のドラゴン。戯れているように見えていたが蒼雷龍をとりあってるように見えるな……。

 

『相棒、どうやらどちらと蒼雷龍と遊ぶか争ってるみたいだぞ』

(修羅場か……。ククク、これは面白い♪)

『ホンッッット性格悪いな……』

 

 まあ言うなドライグ。とは言えあのドラゴンのどれかならアーシアの使い魔に、と思った刹那。大きな影がオレ達を覆う。

 

 まさかコイツは……!

 

「ティアマットだ! 今日はヤツが暴れる日だったのか!?」

 

 

 ザドウージが言った瞬間あと、ティアマットは地に降りる。すると正道は籠手を出して構えていた。

 

「あれがティアマットだな。よし!」

 

 まさか挑むのか? 意外にも強いぞアイツ。

 

 正道は蛮勇にもティアマットに挑むが、ペシンと叩かれた。そのたった一撃で正道は木をなぎ倒しながら地面に叩きつけられて、ピクリとも動かなくなった。

 

「しょ、正道ー!?」

「……アイツ何がしてーの?」

 

 クロスロードは正道のことを心配しているが、やれやれ。ティアマットがこちらに気づいてしまったな。じっとこちらを見ているじゃないか。

 

「その感じ……ドライグか?」

『久しいなティアマット。相変わらず元気か?』

「ふん、神に破れて倭小な人間共に良いように使われてるヤツが何を言う」

 

 その言葉に一期はムッとティアマットに食って掛かろうとしたが、オレはそれを制止した。

 

『倭小な人間も捨てたもんじゃないぞ? 白いのと戦っていくうちに面白い進化を遂げたり、また平凡な生き方を送るヤツもいる。…………例外はいるが』

「最後の例外に何があったのかは知らないが、どうでもいい。ここは私の縄張りだ。失せろ悪魔と人間」

 

 グレモリーさん達とシトリーさん達、そして愛莉はその威圧感に冷や汗が止まらなくなっていた。はぁ……まあ人の縄張り入ったのはこちらだしさっさと出ていった方が良さそうだな。

 

 オレは背中を向けようとしたら、蒼雷龍が白水龍と黒炎龍を守るかのようにティアマットの前で震えながら紫電を出していた。

 

「きゅ、きゅ~!」

「くるぅ! くるぅ!」

「キュ、キュ!」

 

 二匹がティアマットに歯向かうことをやめさせようとしていたが蒼雷龍はやめなかった。どうやら彼はティアマットが最悪、後ろにいる龍を傷つけるのではないか危惧しているようだ。

 

 ティアマットはそれを気にくわなさそうな表情で蒼雷龍を睨み付ける。

 

「か弱き者がこの龍王たる私をそんな目で見るでない!」

 

 ティアマットは蒼雷龍をなぎ払おうと腕をあげる。蒼雷龍は最後まで逃げず、最後まで二匹の龍を守ろうと身体を張っていた。そのため、彼はなぎ払われた。

 

 

――――直後、オレはなぎ払われた蒼雷龍を抱き止め、気の治療を開始した。

 

「きゅ……きゅ?」

「よくがんばったなお前。立派だったぜ」

 

 小さき勇者を誉めていると二匹の龍も彼に擦りよってきた。心配しているようだな。

 

 するとティアマットは鼻で笑って言った。

 

「ふん、そんな弱いヤツを助けて何になる。くだらない」

 

 オレはティアマットの言葉を無視して治療を続けた。ティアマットはそれが気にくわなかったのか青い炎を吐いてきた。炎に包まれるオレだが、最後まで振り返らなかった。服が燃えていくがズボンは気で燃えるのを防いだ。

 

「この私を無視するな人間!」

「うるさいな~。今、この立派な龍を回復させてるんだ。……邪魔するなら、覚悟はできてるだろうな?」

 

 ギロリと殺気を込めた目で睨むとティアマットはその場から後退した。

 

「……なんだその殺気。ドライグよりも強い殺気を出せる貴様は何者だ?」

「なんだ。この程度の殺気でビビるなよ。こんなのソラさんに比べたらまだまだヌルイって」

 

 あの人の殺意を込めた目は恐ろしいでは表現できないほどのナニカがあった。『死』を実感させるとはあのことだろうな。

 

 ティアマットは身構え、オレに対して強く警戒していた。

 

「私と殺り合うつもりか?」

「誰がお前みたいなザコと戦うかよ」

「私がザコだと!?」

『ザコだぞティアマット。この男の本気は間違いなく魂にも影響する』

 

 霊的な攻撃はしてないが親父曰く、魂にトラウマを与えるくらいの凶悪さ。ちょっぴりショックを受けたが、今ならそれでもいいと思える。

 

 

 コイツは弱いながらも勇敢に立ち向かおうとした小さき者を侮辱した。

 コイツは小さき勇者を単なる弱者と見た。

 

 そしてここが肝心――――この小さき勇者とオレの小さい頃が被って見えたからだ。

 

 

 だって幼馴染みのメスと遊んでるその姿はまさに昔の自分にあったかもしれないものを連想させたからだ。

 

「というわけで一期。もういいぞ」

「は?」

 

 刹那、銀色のドラゴンがティアマットに殴り飛ばした。

 

 その西洋のドラゴンは鱗が銀色で瞳は黒い。そのドラゴンこそ、兵藤一期――――完全龍化した姿だ。

 

 「グルルルル」と怒りを隠せていない唸り声をティアマットに向ける彼女にオレは言った。

 

「一期、宿題だ。ティアマットを倒せ。仮にオレが動くことになればもう口を聞かないから♪」

「グルッ!?」

 

 「そんな殺生な!」と言いたげな顔でオレを見てきたがニコニコ笑って返した。それをマジだと捉えた一期は「グオォォォォォ!」と怒りの雄叫びをあげる。

 

 完全にプッチンプリンだな♪

 

「このメスがァァァァァ!」

 

 青い炎を吐くティアマット。対する一期は炎ではなく冷気の息吹。通常、炎は冷気に勝つのが当たり前だが、一期の冷気は炎をも凍らせる強力な冷凍。

 

 ティアマットの青い炎はみるみるうちに歪な氷のオブジェへと変えられて無効化された。

 

 ティアマットは驚愕して言った。

 

「ば、馬鹿な! この炎を凍らせるなど!」

「あなたは様々な罪を犯しました。一つは蒼雷龍を傷つけ、侮辱したこと。彼は幼馴染みを守ろうとし、勇敢に戦いました。――――なのにあなたはそれを弱者と罵った!」

 

 一期の右ストレートが顔面に当たるティアマット。

 

「二つ目は敬愛する我が兄様を侮辱したこと。いくら兄様が許そうとこの私が許さない」

 

 ティアマットに左ストレートを放ち、突き飛ばした一期は大きく息を吸った。出るな、彼女の必殺技。

 

「そして最後に――――あなたを倒さない限り、兄様とお話できないじゃないですか! 事後のトークできないじゃないですか!」

「あれ、そっちのお話できないのが嫌なの!?」

「当たり前です! 合体した後にトークは重要です!」

 

 などと最後にオチを言って必殺技を放った。『いてつく吐息』。生きとし生きるものを永遠に凍らせる想いを込めてお袋が生み出した必殺技。

 

 その吐息に当たれば心が凍るように何も考えられなくなり、意識は奈落の底へ導かれる。

 

 とは言え、殺すのはまずいのでオレは本気で吐いた一期の吐息に火遁を吐いて、やや中和した。

 

「一期、オレは倒せと言ったが殺せとは言っていない。やり過ぎだ」

「も、申し訳ございません……!」

 

 どうやら頭が熱くなっていたらしい。一期はショボーンと落ち込み、指をもじもじさせる。さてと、半分凍ったティアマットにオレは言った。

 

「さて一期からのお仕置きは終わりだ。――――ここからはオレのお仕置きだ」

「うひぃ!」

 

 本気の殺気と狂気の笑みを浮かべるとティアマットは氷を破壊して、一目散に飛んでいった。

 

「チッ、逃げ足が早いヤツだな。次会ったら問答無用に殴ってやろ」

『ティアマットに合掌』

 

 ドライグは哀れと思っているとき、オレは目を開けた蒼雷龍を見た。彼はじっとオレを見ていた。

 

「勇敢なるドラゴン。お前の仇、討ってやったぞ」

 

 笑って言ったオレに一期は勝利の雄叫びをあげた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 兵藤家に帰ってきたオレと一期、アーシアに桃亞。そんなオレ達はどうしようか話し合っていた。

 

「……なあ、この二匹どうする?」

「『お願い捨てないで』というオーラがめちゃくちゃ出てるのだけど……」

「いやーん、かわいい~♪」

 

 桃亞は二匹のドラゴンを撫でていた。そう白水龍と黒炎龍だ。

 

 アーシアが契約したのは蒼雷龍のみだったのだが、どうも転移のときに着いてきたみたいなのだ。しかも、帰そうにもウルウルとつぶらなな瞳で訴えるのだ。

 

 オレには意味がないが女性陣がなあ。

 

「……もしかしてアーシア、蒼雷龍もいたりする」

「い、いえ。いませんよー。蒼雷龍のラッセーくんはお風呂場にいませんよー」

「連れてこい」

「…………はい」

 

 どうやら蒼雷龍のラッセーもいるらしい。ということはラッセーを帰せば問題ないじゃねと思いラッセーを帰そうとした。案の定、二匹はラッセーが帰ろうとしたら帰る気満々だった。

 

 しかし今度はラッセーが嫌がった。てか、オレや一期にもなついていた。

 

 なんてこったい。まさかラッセーが原因で二匹は帰らないし、仮にコイツら近所の皆様に見られたら珍獣ハンターが来そうだ。

 

「一期、人化の術ってコイツらにもできるかな……」

「……さあ、お母様でしかわかりませんから」

「てか、覚えさせる。覚えさせなきゃ、オレとアーシアとお前がヤバイ。主にお袋の拳骨の意味で」

 

 それからオレと一期は試行錯誤するも最終的にお袋に怒鳴られた……。まあでもちゃんと面倒を見てくれるらしいけど。

 

 

 




知ってるかラッセー。お前もソラと同じ苦労人なんだぜ……。
 
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