何かがおかしいハイスクールD×D   作:ぼけなす

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桃亞ちゃん、実はツオイよ。


第十九話 コカビエルがフラグを立てた件

 

 

 オレの家にて、フリードさんをグレモリーさん達にコンタクトをとらせて、事情を聞いた。

 

 なんでもコカビエルは戦争を起こすために聖剣を奪取してるとかである。しかし具体的なことは聞かされてないためフリードさんの情報はそこまでだった。

 

「聖剣で戦争を起こせるの?」

「できないことないわ。聖剣は悪魔にとって猛毒の剣よ。それで有力な悪魔を殺せば教会と悪魔サイドとの戦争は成立するわ」

「それに乗じて堕天使側も? なんつーか自分勝手なヤツだな」

 

 戦争は強いヤツにとっては花畑だが弱いヤツらにとっては地獄だ。兵糧に人員、そして物資の提供。それらに弱いヤツらにかかるため迷惑な話この上ない。

 

「少しは考えろっての。つーか、ドンパチしたきゃ一人でやれよ」

「全くです。早く撤去してほしいです」

 

 一期も同感のようだ。オレはコーヒーを口に含んでいると、壁がいきなり吹き飛んだ。片翼を出して飛んできた瓦礫からアーシアやグレモリーさん達を守る。

 

「ヤッホーいイッセーくぅん! 宣戦布告ですぜ」

「賠償金を提供する」

「愚弟にお願い」

「兄さんが払えよ!」

 

 壁を吹き飛ばしやがって。これは買い物帰りのお袋が見たら処刑だなレータ。

 

「四つ目のエクスカリバーをエクソシストから奪取したちょ。今ごろ痛めつけられてるじゃないですかねぇい」

 

 誰のことを言っている。レータはニヤニヤしながらオレの疑問に答えてくれた。

 

「お、そうだ。確か紫藤イリナだっけ!」

 

 そのときオレはレータに突進してぶっ飛ばし、イリナの気が感じる山まで向かった。

 

 そこにたどり着いたときイリナは女の子には腹部に見せられないほどの大きな切り傷が出来ていた。血が流れ、痛々しい。

 

「ほう、エクソシストの仲間の少年か。コカビエル、彼だ」

「このガキがレータを追い返したとはな」

 

 バルパーの上には三対六枚の翼を広げた男がいた。漆黒の翼を広げたその男はグレモリーさんとでは比べようのない強さを感じた。

 

「お前がコカビエルか?」

「如何にもだ小僧。貴様の仲間の女を痛め付ければここに来ると踏んでいたが、案の定だ。まあ、そこの女もそろそろお別れだが」

 

 そうはさせるか。オレは気の治療で傷口を塞ぎ始めた。見る見るうち傷口は塞がり、コカビエルはそんなオレを見て驚いていた。

 

 するとイリナはオレの手を握ってきた。

 

「イッセーくん……ごめんね。足手まといになっちゃって……」

「気にするな。お前が心を痛める必要はない。ゼノヴィアと木場は?」

「私が足止めになって逃がしたの……」

「そうか。もう休め」

 

 オレはイリナの意識を閉じさせ、傷口を完全に塞いだ。もうこれで死ぬことはないはずだ。

 

「チョンパ!」

 

 いきなりレータが背後から斬りかかってきたが二本の指で止めた。なんでお前がここにいる。

 

「ベクトル操作をなめちゃいけないよォん。すぐに走れば早いの早いの!」

「走ってきたか。まあどうでもいい。――――失せろ」

 

 二本の指を振るい、聖剣ごと木々にぶつけた。痛そうな顔をした程度だけで、レータは立ち上がった。

 

「チッ、ベクトルで緩和したってか?」

「そゆこと。おれっちはサイキョーですもんねェ!」

 

 ニヨニヨと笑うレータに剣呑な目を向ける。コカビエルもおかしそうに笑ってばかりだ。

 

 ここでやっとグレモリーさん達が追い付いた。そしてコカビエルは言った。

 

「今から約一時間後にこの町を破壊する術式が発動する。果たして貴様らに止められるかな?」

「なんでこんなことを……! フリードが言った通りなの!?」

「ふん、リストラ男に話を聞いたようだな。そうだ。俺は戦争を起こすのが目的だ!」

 

 コカビエルは腕を広げた。ヤツは言った。フリードの言う通り戦争を起こすことが目的であり、グレモリーさんが管轄とする土地を破壊行為を行えば魔王が来る。そうすれば戦争を起こせると言ったのだ。

 

 つまりコカビエルの目的は文字通り戦争だった。利益も誇りも名誉をもたらさないただ相手と戦争したいという願望。

 

「お前、先人達の理想をぶち壊すってことなのか? お前の仲間が求めていた平和を否定するのか?」

「ふん、先人だと? 過去の遺物の理想などくだらない。それに平和など俺にとって苦痛でしかない。アザゼルも馬鹿だ。もし戦争が続いていればこちらが勝っていたものを」

 

 …………これで決まった。コイツはオレの日常を脅かす存在だ。コカビエルは駒王学園で待つと言って、召喚陣から堕天使達を呼び出してバルパーを連れて学園に向かいやがった。コカビエルに賛同したヤツらか。

 

「グレモリーさん、ここはオレに任せて駒王に行ってください」

「兵藤、くん?」

 

 ニコリと笑ったオレの声色は冷めていた。もはや慈悲も情けも与えるつもりはない。一期もそんなオレに手を握ってきた。

 

「私もいます兄様。私も……」

「いや、お前はこの事を桃亞に知らせてくれ」

「ですが……」

「オレがコイツらに負けるとでも?」

 

 そう言うと一期は翼を広げて飛んだ。一期に投げられた光の槍があったが、それを気功波で破壊した。グレモリーさんも最後までオレに視線を外さなかったが、学園に向かってくれた。

 

「なんだよぼくちゃん一人か~?」

「ガキの分際で我らをどうにかなるとでも思っているのか!」

 

 光の槍を構えられ突貫してきた。その槍を掴み、動きを止めた。

 

「ドライグ、禁手化は?」

『いつでもいける。コカビエルという戦争馬鹿の演説を聞いていたときからだ』

「そうか。なら今はいい。コイツらはオレの手で葬る」

 

 光の槍を持つ堕天使を地面に叩きつけ、空中から現れた影分身が螺旋丸でとどめをさした。

 

 断末魔が聞こえたがうるさいので影分身が頭を潰した。

 

 お前らが触れたのは龍の逆鱗。

 お前らが奪おうとしたのは龍の宝。

 

 

 龍は守るためならば修羅にも鬼神にもなれる。

 

 

「さあ、始めようか――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――煉獄の宴を」

 

 誰も許さない。

 誰も助けない。

 誰も生かさない。

 

 恐怖に染まった堕天使達がどうなったかは言うまでもない。

 

 

 

(??サイド)

 

 

 

 コカビエルを追ってきたグレモリー達。そこでコカビエルはケルベロスを召喚し、苦戦を強いられるがゼノヴィアと木場の登場でそれを脱出する。そして更なる援軍に桃亞と一期が現れた。イリナを無事兵藤家に置いてきたようだ。

 

「いっくよー! お姉ちゃんの力見せてあげる!」

「天使のハーフか。貴様にはこれだ!」

 

 コカビエルが更に召喚したのは金属でできた二体のゴーレムだ。どこぞのロボットアニメのような感じのゴーレムに桃亞はやや興奮気味だった。

 

「おおー。おっきー!」

「誰の趣味で作った守護神でしょう。まあいいです。桃亞姉様、さっさと終わらせましょう」

 

 ゴーレムは拳を降り下ろす。それを一期は受け止め、地面を陥没させた。一方、桃亞はヒラリヒラリとゴーレムの攻撃を回避していた。

 

 痺れを切らしたゴーレムは噴出口を出してそこから火炎を吹いた。

 

「火炎放射って物騒だね。だけど、私には意味ないよ♪」

 

 彼女はニコニコしながら手を掲げた。そこから生み出したのは無数の光の槍だ。コカビエルでさえ、それには目を見張った。そしてその槍はゴーレムを串刺しにし、とどめに大きな光の槍を生み出して桃亞は投げた。

 

「串刺しの刑にしまーす♪」

 

 胸を貫かれ、大きな穴を開けたゴーレムは爆発した。それと同時に一期はゴーレムを凍らせ、砕いた。

 

「まさかアザゼルのゴーレムを……」

「人のモノを勝手に使ったの? 悪い子だね」

「黙れ混じり物!」

「ひどいね。でもあなたを別に許すつもりはありません」

 

 笑顔のまま桃亞は懺悔を与えなかった。コカビエルもまた「何を今さら」と言っていた。すると木場が光に包まれ、聖歌を聞いていた。

 

「一期ちゃん、あれって……」

「はい、彼は至りました。魔剣創造の禁手に」

 

 桃亞は目をキラキラさせていた。彼女はこう言った少年が成長して強くなる物語が好きだ。一誠の禁手を見たときも彼女は目を光らせていた。

 

「聖魔の剣……なるほど。相容れない二つが合わさった現象が起きたようです」

「それってまずくない?」

「はい、桃亞姉様の母君の隠し事がバレます」

 

 あちゃーと桃亞は呟いて、聖剣が破壊されレータが切り裂かれるその瞬間を見るのだった。

 

 

 

 

 




ただいまの一誠:ソラさんモード

解説

誰も許さない。誰も生かさないというスタンスで皆殺しにします。とっても危険なので近づかないでください(笑)

次回は覇龍を超えるモードをお披露目します。


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