何かがおかしいハイスクールD×D   作:ぼけなす

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超フルボッコタイム。

こんなチート使われたら勝てないわそりゃ……。


第二十話 英雄達の鎧

 

 

 さて堕天使達を蹂躙した後、オレが学園に向かうとシトリーさんが結界が張られていた。どうやらコカビエルを閉じ込めるか内部の影響を抑えるためのようだが、たぶん内部の余波を抑えるためしか機能しなさそうだ。

 

「シトリーさんや、ここ入っていい」

「ッ!? 兵藤くんですか。その赤いのはなんですか?」

「ブラッディ。堕天使皆殺しにしたら汚れた」

「そ、そうですか……」

 

 どんなふうにしたのか聞かなかった。彼女もドン引きなくらい汚れているようだ。

 

 シトリーさんの許可をもらいオレは結界内に入ると何やら絶望して愕然としているゼノヴィアとアーシアがいた。桃亞があちゃーと額に手を当てていたということは……?

 

「兄様、桃亞姉様の母君の隠し事がコカビエルがぶっちゃけました」

「なるほど、神様信じてたこの二人には重いものだしな。まあ予想通りだけど」

「お前、知ってたのかよ!」

 

 正道が何やら言ってきたがスルー。まあドライグが言っていたことだし、言ったところで信じないだろ。

 

「さてしばらく余興といこうか赤龍帝!」

「お前の相手は俺だァァァァァ!」

 

 ここで正道は飛び出した。今まで強化してきた分の力を解放した突貫。その拳はコカビエルに突き刺さるが苦悶の表情と僅かな血を吹いただけですぐに正道を地面に叩きつけた。

 

「小賢しい下級が!」

 

 正道はヤムチャとなり、コカビエルはとどめをさそうとしたがオレは気功波で注意を逸らした。コカビエルは忌々しそうにオレを見てきたが、無表情のまま言った。

 

「さっさと来い。オレとの余興をどうした」

「ナメるな小僧ォォォォォ!」

 

 コカビエルは光の槍を投げてきた。その槍はオレに刺さる。それを見たヤツは笑っていた。

 

「この程度か赤龍帝!」

「ピリピリする。一期、抜いて」

「はい」

 

 貫かれた腹部から光の槍を出してもらった。うむうむ、無傷だ。

 

 その光景を見ていたコカビエルは驚きを隠せていない。オレは籠手を出して言った。

 

「コカビエル、お前はオレのことを余興と言ったな?」

 

 オレのセイクリッド・ギアの禁手化の準備が出来ている。後は発動するだけといったところでオレは言った。

 

「ナメるなよ堕天使。こちとら余興程度で済むほどのヤツなんかとドンパチしてねえよ」

 

 禁手化を発動した。ライザー戦のときに見せた鎧だ。

 

「くっ、だがそれでも……!」

「まだパワーアップが終わりだと思うな」

「なんだと!?」

 

 そう、ここに来るまで禁手化だけではない。『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』と並ぶ強力なモード。その代償は当然重いが。

 

「誇れコカビエル。お前は力ではなく、オレとドライグを本気にさせた。――――味わってくれ、希望と絶望の物語を」

 

 手を天に掲げてオレは詠唱を開始した。

 

「我、目覚めるは奇跡をもたらす赤龍帝なり」

『ヒャッハー久々の出番だよーん!』『ええ、全く誰に似たことかしら』

 

「希望を喜び、絶望を嘆く」

『てか、なんでオレら喚んだの?』『さあね。アタシに聞かれても』

 

「求めるは奇跡と幸福。

避けるは絶望と悲劇。

 

ゆえに我らは救いへ」

『ふふ、まさか彼がね……』『ホントだねー』

 

「我、赤き英雄と成りて!」

『『『『『汝を希望と絶望の救道へと導こう!』』』』』

 

 

 

『さあさあ、お祭り騒ぎの始まりだーい!』

 

 

『Dark and Light Orve Drive!!』

 

 

 

 詠唱が終わり、鎧に変化が起きる。

 

 まず頭が丸出しだったがドラゴンの形をした兜が装着され顔が見えなくなった。

 

 次に右の腕が赤から白に染まり、左の腕は黒に染まる。対照的な左右の色となり、左にはバックラーが装着されていた。

 

 最後にオーラの紅い翼が噴出する。まるで炎の翼が舞い上がっているように見える。

 

「これが新たな力、『英雄達の鎧(コネクト・スケルメイズ)』。詠唱によってこの力は変わる最高の力だ。まあ、今のところは合計七人の人の力でしか使えないけど」

 

 ソラさんとの出会いで得た力。あの人から学んだ力。繋がりが生み出した新たな力だ。

 

「な、なんだその力は!? なぜお前から神の力と魔王の力を感じる!?」

「そりゃまあ、魔法少女の神様の力を借りてるわけだしなぁ。てか、ほむらさん。魔王とタメ張れるって」

「ごちゃごちゃとォォォォォ!」

 

 やけくそ気味に無数の光の槍を生み出して射出。避けれるが、新たな力を試したいので手を前に向けて発動した。

 

『Space!』

「………………は?」

 

 宝玉から鳴ったとき、大きな透明色のボックスが光の槍を呑み込んだ。呑み込まれた光の槍は風化して消滅した。

 

「ドライグ、あれって……」

『真空の空間……だと?』

 

 次に飛んできた光の槍はコカビエルの後ろに移動――――じゃなく瞬間移動で回避した。

 

 これもドライグさんもびっくり。まさかのチート技だった。

 

(移動じゃなくて転移レベルになってね!?)

『おそらくあのピンクの女の影響だ。概念化してた頃の名残だろう』

(ヤベー、左を使うのが怖くなってきた)

 

 これでもまだ右の籠手の力だ。ほむらさんの力を使えばどうなるか怖くなってきたよ。するとコカビエルは今度はグレモリーさん達に向けて光の槍を投げてきた。

 

「はん、これならどうだ!」

「お前、ぜってー許さん」

 

 やむ得ず左の籠手の力を発動した。すると光の槍がピタッと止まった。止まっている間に先程の真空の空間を召喚して消滅させた。

 

「時を止めた……だと!? デタラメ過ぎる!」

「おー、スゲー。時間操作できるのかー。………………ニヤリ」

 

 今なら、今ならアレができる。オレは瞬間移動でコカビエルの前にきて、左の籠手を向けた。

 

「『時よ、止まれ(ザ・ワールド)』!」

 

 ピタリと周りの時間も止め、そしてオレは拳を握った。

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァァ!」

 

 無数のラッシュでコカビエルを殴る。殴られても殴られても時は止まったままだからぶっ飛ばなーい♪

 

「そして時は動き出す……」

「き、きさ――――」

 

 『時よ、止まれ(ザ・ワールド)』モドキを解除するとラッシュで受けたコカビエルは動き出したダメージを受けていた。

 

「ぶげごがぎあがぼごぎぼごがぎぶげぎでがぎばぼごぎェェェェェ!?」

 

 コカビエルの感覚からすればいきなり現れたオレがあっという間にボコボコにしたというところか。コカビエルはもはや瀕死の状況のまま地面に落ちた。

 

「えい、『リリース』」

 

 コカビエルの身体の時間を戻し、ヤツの傷はなくなった。これはもはや死者蘇生もできそうだが約一時間くらい前の状況しか戻せないみたいだ。

 

「WRYYYYYYYY……このISSEIに感謝するがいい。痛め付けたら即座に回復させてやる……」

「ふ、ふざけ……ブギィ!」

 

 今度は真空の空間でコカビエルを肉傀にした。そして時は戻り出す。

 

 

 

 それを何度も繰り返す。

 

 

 蹂躙します。

 抉ります。

 ぶっ潰します。

 

 もはや肉体だけでなく精神的にもぶっ殺したかったので、ええ。やりましたとも。

 

「もう、やだ……。たすけて……」

「だーめ♪ まだやるぜ。今度はロードローラーだ!」

「ひィィィィィ!」

 

 完全に心が折れて四つん這いになって逃げるコカビエルを追うオレ。グレモリーさん達はアブノーマルなオレを見て異常だと思ってそうだ。

 

 まあ変態にして変人。変人にして変態なこのオレには今さらである。

 

「アハ、逃がさない。お前はイリナをいたぶった。なら、お前はその倍返しを受けてるのが筋だろ?」

「嫌だァァァァァもう臨死体験は嫌だァァァァァ!」

 

 完全にぶっ壊れたコカビエルの頭を掴み上げ、空へぶん投げる。そこから『ドラゴンブラスター』を放ち、木っ端微塵となったコカビエルに向けて言った。

 

「汚ねぇ花火だ」

『まさかのドラゴン関係』

 

 ドライグさんがツッコんでるとまた復元されるコカビエル。さてそろそろ終わりに――――

 

「そこまでにしてもらおうか」

 

 突如、声が聞こえオレは構えた。すると紫のオーラでできた腕がオレに向かってきた。その腕の時間を止めようとしたが、腕を使っている主が印を組んでいたことに気づき、瞬間移動の準備に入った。

 

 オレが瞬間移動したとき、オレがいた場所に豪火が呑み込んだ。

 

「火遁の術? まさか……」

「ご名答。忍よ」

 

 オーラの腕を使っていたのは女だ。パープルの髪でツーサイドアップ。瞳は紅く、そして手裏剣に瞳が割れていた。

 

「万華鏡写輪眼? まさか実物で見るとはな」

「あら、知っていたの。アタシの血継限界」

「うちはか。幻術のエキスパートさんがそのゴミになんのようだ」

「それは相棒が答えてくれるわ」

 

 うちはの女が指差したのは銀髪のロングの女だ。背中にはセイクリッド・ギアの翼があり、コカビエルを担いでいた。そして極めつけにはドライグと似た雰囲気がそのセイクリッド・ギアから感じた。

 

「白龍皇……か」

「さすがにおれのことを知ってるか赤龍帝」

「まさか『くん』じゃなくて『ちゃん』とは思わなかったぜ」

「女だからって甘く見ない方がいいぞ」

 

 白龍皇からオーラが放たれるが大して意味がなかった。今のモードだと遥かにこちらが上だ。

 

「その状態とキミと戦いたいな……」

「残念。このモードは終了後、しばらく使えないんだ。おまけに条件がハードだからなかなかなれないプレミアムなモードなんだぜ」

「それは残念だ。仕方ない。コカビエルを回収だけさせてもらおう」

「逃がすと思ってるのか?」

 

 オレが構えるとツーサイドアップの女が言った。

 

「確か愛莉ちゃんだっけ? 貴方の幼馴染みの」

「…………」

「彼女ね、寂しがっていたよ。貴方と桃亞ちゃんに会えなくて」

「…………どういうことだ?」

「アタシ達がその子の命を握ってる……わかる?」

 

 コイツらぁ……。人の幼馴染みを人質にしやがって。ギロリとツーサイドアップの女を睨み付けると申し訳なそうに言った。

 

「御免ね。そうしないとヴァーリのお父さんにセクハラされるから」

「怒られるじゃないの?」

「うん、だって総督のくせにエロ親父だし」

 

 堕天使の総督に問い詰めたい。主にエロに関して……!

 

 まあそれはさておき、愛莉を人質にとられてはこちらも動けない。うちはの女はパッと目の前からヴァーリという女の隣に来ていた。

 

「アタシの名前はうちはシズク。一応、堕天使のハーフよ。また会いましょう♪」

「さらばだ」

 

 ゴォッとヴァーリは空に舞い上がり、うちはと共に空へ消えた。結界は解除され、真夜中の空が広がる中で、オレは二人が消えた空を睨み付けたままだった。

 

 




『英雄達の鎧』

デメリット:時間制限があり、短い。長期戦になれば不利
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