桃亞さんの大好物:桃
一期ちゃんの大好物:兄様のにおいがするもの(変態)
一誠の義妹がやや変態なのはデフォルト。本当の彼女はヤンデレなので危険。
翌日、お昼ごはんを食べ終えたオレは今日をどう過ごそうと考えていると、廊下にいる女子生徒が騒がしくなる。これはヤツの仕業だ。
そしてヤツがなぜかこの教室に入ってきた。名前は木場祐斗。女子から愛されるイケメンで学園の王子として見られている。
駒王学園一の王子がなぜオレの教室に訪れたのかは知らないがスルーだ。今は松田と元浜とでどう遊ぶか考えている方がまだ建設的だ。
「兵藤一誠くんだね?」
しかし話があるのはオレだったみたいだ。これは予想外。変態に接触したことでクラスの女子が騒然とした。
「き、木場きゅんがあの変態と!?」
「いやあァァァァァ私達の木場きゅんがァァァァァ!」
「リアル展開キターーーー!!」
まあ当然の感想だな。あと最後のヤツは腐の道に堕ちた少女である。BLってスゴいね。
「学園一のイケメンがこの変態様になんのようだ?」
「うちの部長が君に話があると言ってね。今日の放課後に来てくれないかな?」
「む、今日のオレの予定がないことをなぜお前が。……さては貴様! 見ていたな!」
「い、いや何をだい?」
「オレの着替え。まさか妹だけでなく木場きゅんまで見られていたとは……」
「わけがわからないよ。妹さんと同じことをする理由もないし」
普通に返された。不服。せめて木場のリアクションがほしかった……!
イロモノキャラはツッコミがスパイス。
「とりあえず了解した。その部長さんには入るときに窓か天井か扉から選んでって伝えといて」
「普通に扉から入ってきてよ」
木場はそう言って教室から出る。木場の部活は確かオカルト研究部か……。ハロウィーンの仮装の格好でいくべきか?
『相棒、あの男。悪魔だぞ』
(知ってる。魔性の男ってことだろ)
『いやマジで』
(??side)
オカルト研究部の活動場所は使わなくなった古ぼけた旧校舎だ。木でできたオンボロ校舎の三階にオカルト研究部がある。
そしてその部長リアス・グレモリーは悪魔だ。それも上級だ。悪魔中ではかなりランクの高い存在なのだ。
リアスは来るべき客人が来るのを待っていた。一応、シャワーを浴び、副部長の姫島朱乃にお茶の準備をさせて待っていた。
(……遅い。何があったの)
彼女の話す内容とは堕天使のことだ。彼女の眷属である搭城子猫が偶然通りかかったとき、一誠と堕天使が戦っているところを目撃した。
その戦闘力と圧倒的な力はとても普通の人間とは思えない。子猫はリアスに伝えるため、その場から離れようとしたが、一誠が投げたカツラにより頭がアフロヘアーになり、大変な目にあった。
現に子猫はアフロを外そうと奮闘するも外れない。「あの男ぶん殴る」とぼやいているので恐らく入ってきたら今にも食って掛かりそうだ。
「祐斗、ホントに彼は来るの?」
「確かに来ると返事しましたし、嘘をついてる様子もありませんでした」
そう、嘘は言ってるようには見えなかった。しかし祐斗には一誠がとても不気味に見えた。彼の考えが理解できない。
普通ではないゆえに。
普通とは程遠いゆえに。
考えれば呑み込まれそうな感覚に陥りそうだ。すると不気味な笑い声が部室に響いた。
「ふーふっふっふ……。甘いな木場きゅん。このオレが嘘をつくほど高等ではないぜぇ~?」
(いやそれって単なる頭が悪いってことじゃ……)
祐斗の考えは的中していた。そう、兵藤一誠は――――馬鹿だった!
「赤レンジャー!」
窓から出てきた赤龍帝の鎧となった一誠
「赤レンジャー!」
天井から赤いタイツを着た一誠。
「赤レンジャー!」
扉からカー○のユニフォームを着た一誠。
「赤レンジャー!」
地面から飛び出る一誠。
「赤レンジャー!」
そして最後はシャワー室から一誠。
「我ら五人揃って――――」
「「「「「ゴレンジャー!」」」」」
それぞれポーズをとる一誠達に祐斗と朱乃は呆然。子猫は「かっこいい……」と呟いていた。
そして我らが部長は一言言った。
「正座」
ネタにはしった一誠に説教するのだった。無意味に終わるが。
(一誠side)
なぜか部長さんに怒られ説教された。むー、オレの素晴らしきネタのどこが不服だったのだろうか?
まあ窓や足元を突き破って出てきたのは悪かったけど。
「んで、オレになんのようですか四大お姉さまのリアルなんとかさん」
「リアス・グレモリーよ」
「失礼。かみました」
「違う。わざとよ」
「かみまにた」
「わざとじゃない!?」
「金貸せよ」
「なんで急に恐喝!?」
冗談だからそんな目をしないでよみなさーん。あ、なんかアフロの子が特に鬼神のごとく怒ってる。
な、なぜだ? オレが何かしたと言うのか!
「……あなたにつけられたこのアフロがとれません。外してください」
「えー。いいじゃん。面白いじゃん」
その直後、オレの頬を通って拳が出された。スンゴイ威力で。
「……外せ」
「へーい。仙術仙術っと」
オレは仙術で気でくっつけたアフロを外した。いやー、この子も仙術使えそうな気がしたんだけど、使えないのかー。
「ッ、なぜそれを……」
「え、なんか猫又――――というより猫逍の気配がしたからいたずら心でやっちゃったのだけど……」
あれ、なんかまずいこと言っちゃった? 周りはオレのこと凝視してるし。
「は! まさかオレの隠れざる魅力が覚醒した!? これは急がねば。幼馴染みを手に入れるチャンス! というわけで帰ります。さよならー」
「誤魔化さないの」
ザッと木場が扉の前に立った。ありま、逃がさないのね。まあいいや。話を聞いたら帰ろ。
「んで、用件は?」
「そうね。まずは自己紹介からしましょ。私はオカルト研究部部長リアス・グレモリー」
「兵藤一誠。変態です。以上」
「その紹介はどうかと思うわ……。まあいいわ。あなたを歓迎するわ――――悪魔として」
グレモリーさんが蝙蝠の羽を広げる。うん、だからどうしたと言いたい気分になった。
「……驚かないということはあなたはこちら側ね」
「なにを勝手に勘違いしているのかわかりませんが、オレは悪魔でも堕天使で天使でもありませんので悪しからず」
「ッ、知ってるのね?」
「コイツに聞いてたからね」
赤龍帝の籠手を出し、グレモリーさんに見せると彼女は目を丸くする。それもそうか。なんせ、今代の赤龍帝がオレだし。
「あなた、赤龍帝だったの!?」
「そんなとこ。ま、別になんにもしないつもりだし。白龍帝とも戦うつもりもないよ」
『相棒、本気か? 白いのとは戦わないつもりなのか?』
ドライグが本気なのかと聞いてきたがオレは本気だ。白龍皇と戦う理由がないし、怨念の先輩方にも説得(物理的)済みだし、本当に理由がない。
ぶっちゃけ戦うことを面白いと感じるのは幼馴染みの愛莉だけだ。
「ドライグも言ってた通りオレは赤龍帝と白龍皇の因縁には興味があーりませーん」
「そうなの。だけどこれであなたを放っておくことができなくなったわ」
グレモリーさんは言った。
「兵藤一誠くん。悪魔にならない?」
「え、やだ」
「即答ね。でも人間のままのあなたがいつまでも人間としてはいられないわ。三陣営から狙われる可能性があるのよ」
だから保護する形でオレに悪魔になれ、と。なるほど。人間のままのオレだったらその話にくいつき、悪魔になっていただろう。いや三陣営のどこかにオレが売り込めば保護してくれるはずだ。
だからグレモリーさんに言った――――笑いながら。
「ハハハ、面白いこと言いますねー。だから、何? そんなもんオレがビビると思ってましたの?」
「なんですって?」
不愉快そうにグレモリーさんがオレを見るが、オレとしては飼い犬として買われろという話をされたことが気に入らない。ああ、ホントにそれは嫌だ。不快だ。
だって自由に遊べないじゃないかそれだと。オレは人生――――生きている限りの生涯を面白おかしく生きていたい。
「それにオレが人間だって? ぷーくすくす。オレがまだまだ人間だと思った?」
そうオレは悪魔でも堕天使でも天使でもない。ましてや人間でもない人外だ。
オレは立ち上がり、翼を広げた。二枚に折り畳んでいた羽は鳥ではなく龍の翼。そしてオレの頭には東洋の龍が持つ角が生えており、瞳が獣のような縦筋となる。
「オレはドラゴン。ホントの両親を殺した悪魔を復讐するために人間をやめた人外くんさ」
ギロリと睨むと黒髪の先輩とアフロヘアーにされた後輩、そして木場が部長の前に立つ。どいつもこいつもオレの殺気にやられているのに、立ち向かおうとするとはなかなかの根性だ。
オレは羽を終い、通称仙人モードを解除してから扉に手をかける。
「話は以上ですよね? んじゃ、帰ります。帰ったらハーゲンダッツを買わなきゃいけないので」
「ま、待ちなさい。あなたは三陣営と戦うつもりなの?」
「んー、それはグレモリーさんや残りの陣営次第かな? 放っておければ何もしない。けど、オレに関わりあるヤツらに何かあれば」
振り返って笑う。その笑みが狂気の笑みだとオレは気づいていない。
「オレ達兵藤家一家が黙ってない。全員まとめて皆殺しにされると思え」
それを最後にオレは扉を閉めた。グレモリーさんがどう考えるかわからないが、まあ机にはオレの住所とメッセージを渡してある。魔王様というお偉いさんが兵藤家に来るという招待だ。
もう夕暮れで鼻唄を歌いながら帰っているとレイナーレだっけ? ソイツが一般人を刺し殺した場面に遭遇した。
「お、お前は!?」
「あれ、誰だっけ? まあいいや。とにかくその人助けなきゃいけないから消えてよ」
「黙れ化け物! お前もし――――」
とそれを言う前に仙人モードとなったオレの掌打がレイナーレの身体に当たる。まあ単に押すという感じだったが、それでも仙人モードの力は化け物クラスだ。威力はないが凄まじい勢いでレイナーレは飛んで行った。
「たーまーやー!」
『哀れな。あと相棒。こいつはもう助からない』
「え、マジ? しゃーねえな。救急車くらい呼んでやるか」
オレがスマホを使おうとしたとき、魔法陣らしきものが出てきた。そこからグレモリーさんが出てきた。ギョッとされたのが少し傷ついた。
「ま、また会ったわね」
「まあね。あ、その人どうすんの? 死にかけてるのだけど」
「安心して、その子は私が保護するわ」
ふーん、まあ大方眷属悪魔に転生させるつもりだろうね。どうでもいいけど。
「それじゃあオレは帰りますよ」
「……ホントに悪魔にならないの?」
「くどい。今転生したらせっかく鍛えた身体が貧弱になるってドライグ言っていた。オレの努力を否定されるのは納得できるかっての」
グレモリーさんには悪いが強めに拒絶した。オレは復讐を完了するまで鍛えられた身体を失いたくなかった。
そう、異世界のホントの両親――――『兵藤一誠』と『兵藤汐里』のために戦ったという証を残すために。
あとがき
一誠のホントの両親
兵藤一誠
オリ主。この作品の初期主人公だったがノリとカオスを再現のために原作主人公の両親の設定にした。
悪魔の実の能力者で仙人モードの達人だったのだが、実はとあるラスボスの手により、死亡。最後の最後でわが子の一誠(子)を異世界に飛ばした。
兵藤汐里
赤龍帝だった女版一誠。乳に関して凄まじいエロ親父。一誠(父)と共にラスボスに挑むが敗北し、彼と共に一誠(子)を飛ばして亡くなった。
ラスボス
悪魔。最後には一誠(子)の手により復讐が果たされたが実はこいつは理から外れたつくられた存在。なので真のラスボスは実はどこかにいる。
ソラくん、早くきてー。
実は初期の主人公は『とある憂鬱』という最初の作品でも出ていたりします。