何かがおかしいハイスクールD×D   作:ぼけなす

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アンチ・ヘイト――――誰かが一誠に牙を向ける

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第三十一話 反撃の赤龍帝

 

 

 先攻はオリジナルのオレだった。ヴァーリは半減でオレを無力化しようとするが倍加で中和する。

 さらにこちらも半減で相手の力を奪う。

 

「くっ!」

『ヴァーリ! これ以上は』

「だが、これを解けば今度はこっちが不利になる!」

 

 ヴァーリが『覇龍』になってから約二分。おそらくこれ以上は生命活動に支障をきたすことだろう。

 なら、一分以内に終わらせてやる。

 

「くらえ、無駄無駄ラッシュ!」

「くっ、はあァァァァァ!」

 

 ラッシュ同士のぶつかり合いが始まった。拳と拳のぶつかり合いでグラウンドが抉れ、割れ、凄まじい光景となっていた。

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァァ!」

「おらおらおらおらおらおらおらおらおらァァァァァ!」

「WRYYYYYYYY !」

「ぐばっ!」

 

 オレは維持でも勝つため、倍加と半減を駆使して相手のラッシュの鈍くさせ、ヴァーリの腹部をとらえた。

 

「まだまだァァァァァ!」

「なぬ!?」

 

 ボディーブローをくらったにもかかわらずヴァーリはオレの顔面をとらえた。

 バウンドする身体。だが体勢を立て直して、ドラゴンブラスターの準備に入った。

 

 ヴァーリもまた同じように砲撃攻撃の準備に入り、そして同時にオーラの砲撃が放たれた!

 

 ズガガガガガガガガ!

 

 オレとヴァーリの中心に大きなドーム型のエネルギー体が現れ、拮抗した状態となった。お互い倍加や半減で力を上げたり、下げたりの繰返しだがどちらかと言えばヴァーリの方が上回っていた。

 『覇龍』状態は禁手したよりも遥かに上だからこそ、納得できる結果だ。

 

「勝てる。この勝負おれの勝ちだ!」

「いんや。お前さんの敗けだ」

 

 どうして、と言いたげなヴァーリだったがオレの背後にいる影分身を見て気づいたようだ。

 そう、影分身も倍加や譲渡ができる。分身だからこそできちゃう技。

 

『Transfer !』

「というわけで二十倍の強化砲撃だゴルァァァァァ!」

 

 ヴァーリの砲撃を呑み込み、そのまま彼女を砲撃で包み込んだ。それから鎧は解除され、ボロボロで血に染まった彼女は仰向けになっていた。

 シズクはヴァーリの名前を呼び、近づいたが彼女は既に虫の息だった。

 

「あー、死ぬかと思った……」

『まあ禁手だけで倒せる相手ではなかったのをやっちまうとはな』

「だろ? てか、予めカウントダウンしないとマジでヤバいよな」

『仕方あるまい。相棒の仙人モードはランダムで波長が変わるんだ。それを合わせるのに時間がかかる』

 

 ドライグの言う通り、オレの禁手や『覇龍』は仙人モードだと波長がランダムになる。つまりめちゃくちゃなリズムを合わせるということだ。

 それをなんとか合わせようとするのがドライグなんだがさすがに『覇龍』は難しすぎるらしいな。

 

 あと仙人モードを解除した状態の『覇龍』はすぐに発動できる代わりにマジで死ぬ。仙人モードは身体を強化してるからこそ、多少のリスクで『覇龍』が使えるわけだ。

 

 でも『覇龍』使うと二日くらいガチで動けなくなるしな。

 

「さて、と。これを渡しにいくか」

 

 オレは泣きながらヴァーリを呼びかけるシズクに近づいた。すると彼女は万華鏡写輪眼となってオレを睨み付けた。

 

「それ以上近づいたら『天照』で燃やす……!」

「お構い無く。オレはこの馬鹿にこれを渡すだけだから」

 

 オレはヴァーリの手に仙豆を渡す。

 

「死にかけのお前にプレゼントだ。ま、そのまま死にたいならそれを飲むな。お前の生死はお前の自由だ」

 

 オレはそう言って手に置くと、ヴァーリは弱々しい動きで仙豆を飲み込んだ。するとどうだろう、ヴァーリの身体はパッと傷口が治り、動けるようになっていた。

 

「……何を飲ませた。兵藤一誠」

「親父が見つけた稀少な豆さ。ま、滅多に入らないチート回復アイテムだからそれ一つしかない」

「なぜ、おれを……」

「なぜって死なせたくなかった。それだけ」

 

 あーくそ、頭がフラフラする。血が足りないのかマジで立つことも難しくなってきたな。

 

 オレは立ち上がろうとしたが地面に倒れそうになった。そこをヴァーリに支えられ、事なきを得た。

 

「ホントに君は馬鹿だ。殺し合いのライバルを助けようなど……」

「そっちがどうだか知らないけど、歴代の赤龍帝達はもう宿命とか気にしてないぞ。今では『萌えこそ至高!』、『マッスルマッスルゥ!』、『キマシタワー!』とか好き放題趣味に走ってるから」

「何があったんだい歴代の赤龍帝達に……」

 

 一言で言えば侵入してきたノエルに汚染された。エルシャさん以外まともな赤龍帝はもういないや。

 姐さんの苦労はまだまだ続くぜい。

 

「ま、ライバルかどうかなんてオレにとって気にしないさ。さすがに人間の友達に手を出されたらぶちギレるけど」

「確かにそうだな、クスクス」

 

 なんか笑われるのが不快だな。オレが口を尖らせていると、何者かがこちらに魔力砲を向けていた。

 ヤバい、ヴァーリとシズクを巻き込む!

 

「くそっ!」

「「きゃっ」」

 

 手を押して彼女達二人をその場から引き離すと魔力砲がこちらに直撃した。大した威力じゃないが今ので完全に立てなくなった。

 

「て、めー……」

「チッ、なぜテロリストを助けるんだこの変態は!」

「そっちこそ、なんのつもりだ……! コイツ、らにもう、戦う意思は、ねーんだぞっ!」

「関係ない! ここを攻め込んだテロリストに情けをかける必要はない!」

 

 正道のヤローめ。正論でもさすがにないだろ。

 

 しかも今度は死にかけのオレに向けて魔力砲を放とうとしていた。チクショウ、動けねー……!

 

「くらえ裏切り者!」

 

『相棒ォォォォォ!』

「避けて!」

「いやァァァァァ!」

 

 ドライグの叫び。

 ヴァーリの叫び。

 桃亞と一期の叫び。

 

 嫌な叫び達だ。だが身体はもう動けない。血を流しすぎたこの身体に迫る魔力砲は――――

 

 

 

――――何者かが消し飛ばした

 

 

 周りはいったい何が、とキョトンとしているとき正道の後ろに金髪のボサボサ頭の女が棒を振りかぶっていた。

 

「お前は……!」

「ちったぁ、大人しくしてろアホ!」

 

 棒が正道の顔面をとらえ、何度もバウンドしたところでピンクの砲撃が追撃された。

 正道もヤムチャになった。

 

「……アンタは」

「アタイの名は美香。まあ孫悟空の孫娘ってところだ。そこにいる二人を連れ帰るってところさね」

 

 彼女は金色の雲を喚び、ヴァーリとシズクを乗せた。

 

「じゃね、かっこいい赤龍帝さん」

 

 ウィンクして彼女達は空の彼方へ消えた。

 

 結局逃げられた……か。

 

 

 オレはそれを知るや否や意識が遠くなった。

 

 




オリ主(笑)の狙いは原作通りに終わらせることです。
なので遂に一誠という主人公に牙を向けたわけですが……ざまぁ。

そして美候の代わりに現れた西遊記の祖先――美香。うん、ヴァリ子を女の子にしたからコイツも女子にしちゃえって乗りでした!

なお美香さんは意外に乙女なのがここだけの設定(嘘)

今回なぜ原作通りの力を得たのかは後々判明するかもしれません。

次回は短いですよー。
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