何かがおかしいハイスクールD×D   作:ぼけなす

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第三十七話 桃亞の怒り

 

 

 

(桃亞side)

 

 

 みんなー、やっほー。桃亞ちゃんだよ♪

 今、私はイッちゃんとナッちゃんを捜しにルーシィちゃんとジュビアちゃんで塔の中にいます。

 

 そんなときになんと闇ギルドさん達というわるーい人が騒音を鳴らしながら出てきたの。

 

 一見、三対一と有利な展開かと思いきや騒音の人はジュビアちゃんの水魔法を吸いとる髪で無力化し、おまけに騒音でジュビアちゃんを操り始めたんだ!

 

 操られたジュビアちゃんと敵対するなんてなんか嫌だよぉ~!

 

「なんで俺様の魔法が効かねえんだお前さんは!?」

「え、あの騒音のこと? 耳障りだし、あと変な力が入ってきたのも気持ち悪かったなぁ。だから浄化しちゃった」

 

 そう言って天使の羽根を広げた。天使のハーフである私には悪い魔法なんて効かないだよ!

 でもイッちゃんの変態パワーは浄化できないけど……。

 

「チッ、まあいい! ならジュビアちゃんよぉ、やっちゃって!」

「はいさー!」

 

 ジュビアちゃんが水をブシューと放たれた。渦潮のような大きな水鉄砲が迫る中で、私はルーシィちゃんを手で引き、そして――――

 

 

「ルーちゃんシールド!」

「あぴゅ!?」

 

 バシャアッとルーシィちゃんの顔面に水がかかった。

 

「ふぃー、危ない危ない……」

「何するんのよ! なんで仲間を盾にするのよ!?」

「え、だって濡れたら嫌じゃん。だからルーシィちゃんの美少女パワーでなんとかしたんだよ」

「美少女は認めるけど味方を盾にする普通!?」

「そうかなぁ? いつも愛莉ちゃんがイッちゃんを盾にして強盗を無力化してたよ?」

「アンタ達それおかしいわよ!?」

 

 ルーシィちゃんがツッコミを入れてるとき、第二射が放たれ、今度こそ濡れた。

 うぇー……じゅくじゅくヤ~。

 

「も~、女の子をこんなふうにしたら駄目なんだよ!」

「ぎゃはははは! いいぜ、水の滴る良い女ぁ!」

 

 ジュビアちゃんが放ってきたのは渦潮。それも大きなものだ。ルーシィちゃんを引っ張り、飛翔した私はどうしようかと呟く。

 

「うーん。ルーシィちゃんどうする~?」

「どうするって……」

「私もどうすればいいかわかんないんだ。ジュビアちゃんを見捨てたら、フェアリーテイルの人に怒られるし、こんな人に負けたらイッちゃんに怒られるし……」

「こんな人ってアイツ強いですよ!?」

「ぜーぜんっ、大したことないよ。あんなの愛莉ちゃんでも倒せるクラスだから」

 

 唖然とするルーシィちゃん。そんなに驚くことかな?

 相手は音でしか操れないし、何よりあの髪は火であれば燃えてしまうはずだ。

 私にとって脅威ではない。

 

「って桃亞さん!」

「あ、ヤバい」

 

 ジュビアちゃんの渦潮が私達を呑み込んだ。少し気を抜いたら、これだ。油断しちゃった。

 

 そういえばジュビアちゃんって前にいたギルドでは凄腕だったそうだっけ? 油断しなぁ。

 

 私は少し苦しい程度だが、ルーシィちゃんには苦しそうだった。これはまずい。早く出ないと彼女が息溺れになるよ……!

 私は翼を仕舞い、足をばたつかせる。

 

 …………そういえば私って泳げなかったんだー!

 

「ガボガボォ~!(ルーちゃんヘルプミー!)」

「ぐぼほぼ~!?(無茶言わないでください!?)」

 

 これはまずい。だんだん息が続かなくなってきて、苦しくなってきた……。このままじゃ、私達――――

 

 

『ルーシィさん、桃亞さん!』

 

 そんなとき、声が聞こえた。女性の声だ。

 

 この声は……。

 

(ジュビアちゃん?)

『こんなのジュビアじゃない……仲間を傷つけたくないのに……』

 

 ジュビアちゃんの声だ。彼女の声が魔法を通して伝わってきたのだ。

 

 ……彼女の悲しい声が伝わる。

 ……彼女の過去が伝わる。

 

 かつて雨女と言われ続け、そして恋人や友達ができず一人ぼっちな心――――そんな悲しい過去が見えた。たぶん、イッちゃんの言う魔力を通して伝わるモノだ。

 彼女はこんな過去があったんだ。

 

『ジュビアはやっぱり不幸を呼ぶ女……』

 

 水の中で涙が見えた。

 

 その否定的な一言と共に水から解放された。私が天使の力を爆弾のように破裂させて、吹き飛ばしたからだ。

 

 そのせいで私の身体は火傷の後やら割れた傷ができた。痛い。痛みで泣きそうなのは女の子だから……という冗談ではない。

 彼女の心が私達に伝わったからだ。とても悲しい過去が……。

 

 地に伏せていた身体を起こすが顔を伏せたままルーシィちゃんに言った。

 

「ねぇ、ルーシィちゃん。このままでいいのかな?」

「よくないわよ……」

「そだね~。うん、そうだよ。恋する女の子が泣いてるんもんね」

 

 私は歯をギリッと食い縛ると騒音さんが笑い始めた。

 

「ぎゃはははは! なーにが恋する女だよ! くっだらねぇ!」

 

 ブチッと私の中のナニカがキレた。ああ、ホントに悪党って……。

 

「ムカつくね……うん。この後、ジュビアちゃんと友達になろうかな」

「もう友達……でしょ?」

 

 不敵に笑うルーちゃんの言葉に私も笑みを浮かべる。そうだ。私達はジュビアちゃんの友達だ。

 

 だから助けよう。

 だから救おう。

 

 私達が彼女の繋がりだから……!

 

「桃亞、名案があるんだけどいいかな」

 

 ルーシィちゃんの策――――とは言えないが彼女の最強クラスの星霊、アクエリアスさんをジュビアの身体を媒体にして召喚するものだ。

 アクエリアスさんは水のある場所しか呼べないため、召喚できないみたいだけど、ジュビアちゃんの身体は魔法によって水でできている。

 つまり条件はクリアされているのだ。

 

「ひゃっはァァァァァ!」

 

 また渦潮がこちらに迫ってきた。私はその渦潮を受け止めた。

 無謀なことだ。その根拠に手が渦潮でスパスパ切られている。

 

「痛いや……でも」

「開け! 宝瓶宮の扉!!」

 

 アクエリアスさんを召喚したルーシィちゃん。アクエリアスさんは人形さんなんだけど、なんかちょい悪?という感じだった。

 私は彼女から感じた魔力からその場を飛翔して回避すると、アクエリアスさんがルーシィちゃんやジュビアちゃんごと大津波で呑み込んだ。

 

 うひゃ~、あんなの受けたら身体冷やしちゃうよぉ。

 

 騒音さんも呑み込まれたけど、髪の毛で吸収しようとはしていた。けれど許容量を超えているため、吸収しきれてない。

 それを好機と思ったルーシィちゃんとジュビアちゃんは手を繋ぎ、渦潮を騒音さんに向けた。まるで魔法が合体したかのような感じだ。

 

 騒音さんは渦潮によりズタボロになり、地に叩きつけられたがまだまだ元気だった。

 

「この、女共がァァァァァ!」

 

 彼はどうやら操るだけではないようだ。騒音という力で私達を吹き飛ばそうとしていたけれど、私が二人の前に立ち、その騒音の力を腕力でなぎ払った。

 

 バチィンッとその力は相殺され、私の右腕が自分の血や傷で汚れていった。

 

「天の裁き――受けてみてよ」

 

 十字を切り、騒音さんの上から現れた魔法陣から超巨大な光の剣が落ちていき、彼を突き刺した。

 まあ死にはしないけど、この後起きる爆発では命の保証はしない。

 

「が、ちょ……まっ――――」

「天罰♪」 

 

 ニコリと笑うと爆発で騒音さんはぼろ雑巾となった。それを見ていたジュビアちゃんとルーシィちゃんはびっくり仰天していたが、アクエリアスさんがルーシィちゃんを睨み始めたため、私のことを聞かず仕舞いとなった。

 

 まあ勝てたからいいよね? イッちゃん!

 




騒音さん: ロックンロールなあの人。騒音の力で相手をぶっ飛ばせるが桃亞の天罰で爆破した。

天罰: 桃亞の天使最強の奥義。巨大な剣で串刺しにして爆破する
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