何かがおかしいハイスクールD×D   作:ぼけなす

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第三話 魔王様を招待します

 

 

 

 

 本日も快晴なり。五月も近くなった春の季節。まだまだ風が多く心地よく、身体を涼しくさせる。

 

 地球温暖化で少し暑い日があるのでこういう風が好ましい。衣替えをしてほしい今日この頃である。

 

「ヒャッハー! 愛莉、バトルしようぜ!」

「ていッ!」

「げぶぅ!? ぐぐ、このISSEIにダメージを与えるとは……!」

「いい加減に大人になってください」

 

 大人しくなれと? ふっ、このオレを大人しくするには愛莉と桃亞を手に入れるまで!

 

 ……まあ実のところもう大人になっちゃった部分があるが。あ、下半身はまだチェリーですので悪しからず。

 

「兵藤くん、ちょっといいかい?」

 

 廊下で騒いでいたら木場きゅんに話しかけられた。彼はオレの頬にあるモミジにギョッとしていたが気にするな。これがオレの日常だから。

 

「き、今日の夕方に部長のお兄さんが君の自宅に訪問するよ」

「え、グレモリーさんのお兄さんって魔王なの。意外。魔王の妹とは予想外」

「ハハハ、僕も最初に知ったときには驚いたものだよ」

 

 驚いたものと言っても木場きゅんとは違ってあんまり驚いてない。だって魔王だからって強いわけないもん。実際戦ってみないとわからないし。

 

「了解。最高のおもてなし(ネタの祭り)をしてやるぜ!」

「自重してね」

 

 ちくせう。釘を刺された。

 

 

 

(??side)

 

 

 

 日が落ち、世界は闇に呑まれる。まあ夜になるとはそういうことだ。サーゼクス・ルシファーは魔王である。

 

 長い紅き髪に、誰もが認める美青年である。そしてその傍らにいる女性、銀髪の美女メイドが――――グレイフィアいた。

 

 彼と彼女は『キング』と『クイーン』であり、夫と妻であり、主とメイドという関係だ。

 

「ここが兵藤くんの家だね」

「はい、付近の住民によりますと一般家庭だとか」

「その実態はリアス曰く、ドラゴンが住む家庭……か。果たして蛇が出るか龍が出るか……」

 

 サーゼクスは扉のノブに手をかける。するとガシャーンと皿が割れる音と、打撃音が響いた。サーゼクスは扉を開けた。

 

 

 

 

 

「幸田、そちは妾という身が他の女と会っていたのか!?」

「誤解、誤解だって! てか、あの人既婚者だし、旦那ともいたし!」

「なんと!? つまり夫もそちの守備範囲だと? そこまで堕ちたか!」

「あっるぇー!? 発想がそこにいっちゃうのぉ!?」

 

 黒髪の男性がドラゴンの腕となった銀髪で瞳がサファイアの女性に掴まれていた。

 

 そんな中一誠はビデオカメラに収め、一期はポリポリとハッピーターンを桃亞と食べていた。

 

 サーゼクスは扉を閉めてグレイフィアに聞いた。

 

「家、間違えたようだね」

「いえ、ここです」

 

 サーゼクスは現実逃避をしたかった。なんせ、この家はカオスの巣窟だからだ。

 

 

 

(一誠side)

 

 

 

 紅き髪のイケメン魔王、サーゼクスさんとそのメイド、グレイフィアさん。彼と彼女達が来たのはオレ達兵藤家に関してだ。

 

 既に二人を招くことを親父とお袋には伝えていたが運が悪いことに親父の戦友の男とその妻と再会していたため、親父は遅れて帰ってきたのだ。

 

 そして不倫だと勘違いしたお袋が久しぶりにキレて夫婦喧嘩勃発。オレはその映像を収め、一期と桃亞がハッピーターンを食べてるところを見られた。

 

 喧嘩が治まり、落ち着いたお袋は顔を真っ赤っかにして部屋にとじ込もってしまった。

 

 親父曰く、萌え萌えだったとか。いやどうでもいいし。

 

「さて見苦しいところを見せてしまって申し訳ないな魔王くん」

「名前で呼んでも構いませんよお父上殿」

「あいにく魔王という超絶VIPが来ちゃうと緊張しちゃうのが俺でしてね。気安く名前なんか呼べませんよ」

 

 親父はニコニコ笑っているが警戒の色は強い。相手は悪魔の王と呼ばれるからこそだろう。

 

「兵藤幸田さん、単刀直入で聞きますがあなた方達は何者なのですか? あなたのご婦人の腕に関してやご子息もそうですが、何よりご子息の幼馴染みが動じてない理由が気掛かりです」

 

 桃亞のことを言われると親父は桃亞と目を合わせて頷いた。桃亞の背中から三対六枚の天使の羽が広がる。

 

「私は天使のハーフです。母が『燭天使(セラフ)』の幹部なので、ここには来れませんが兵藤家の方とは個人的な交流があります」

 

 これにはサーゼクスさんも驚きだ。『燭天使』と言えばミカエルなど有名な天使の名前が出てくる。その組織の中に桃亞のお母さんがいるのだ。

 

 なお、初めて見たとき最初に思ったのは「おっぱいがでかい優しそうな人」というのである。桃亞も今現在も発展してるからいずれお母さまと並ぶだろう。

 

「天使と人の子……ですか。これはとんでもないところに接触したかもしれませんね」

「別に問題ないぞ? 天使の組織とは関わりはないし、あると言っても桃亞の母親だけだ。あと堕天しないように魔法をちょちょいと使ったくらいだし」

「俗世の考えを持てば、天使は堕天する理を覆したのですか!?」

「いや……まあ、とある変態がやりあがったらしくてな……」

 

 桃亞が生まれる前にその変態はセクリッド・ギアとは別の神器――――魂を武器化した女が桃亞のお母さんを堕天しないようにしたらしい。理由は桃亞のお母さま……オレと同じくなんかおかしい。

 

 娘を萌え萌えな格好させて感動するなんて、ねえ? もう堕天使になってもおかしくないほどハッチャケてる。

 

「それにさっきの俺の奥さんのドラゴン化ができたことは俺の娘にもできる。この世界のドラゴンじゃないが。まあ一誠は俺の奥さんと血の繋がりがないがな」

「つまり彼は元からドラゴンだったと?」

「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。俺がこいつを息子にするまで大変だったぜ。なんせホントの両親は死んで、拾われた両親には化け物として扱われ、何もかも信じられない男だったんだ。復讐を果たすまでこいつはホントに狂暴だったな」

 

 失礼な。化け物と言われて殺されそうになったら何もかも信じられなくなるだろ。それにあの頃のオレはもう悪魔という悪魔に憎悪を抱き、皆殺しにしようと考えていた荒れた時期だったし。

 

 今でも親父の言葉は思い出せる。復讐を果たしたオレは目的がなくなり空虚になった。そのときに「家族になろうぜ」と言われたとき、とても嬉しかったな。

 

 するとサーゼクスさんは親父に聞いた。

 

「あなた、ドラゴンじゃないのですか?」

「いやいや俺は単なる人間さ」

 

 そう、親父は唯一の人間だ。ただし、だ。『普通』ではない人間だ。

 

 それを証明するかのようにオレは頭を吹き飛ばした。頭が肉傀に変貌し、サーゼクスさんは顔を青ざめた。

 

「い、一誠くん!? 君は何を!」

「何をって親父の頭を吹き飛ばしただけですけど?」

「お父上を殺して何とも思わないのか!」

「いや死んでないですよ、ほら」

 

 オレが指さすと親父の頭は何事もなく首から生えていた。確かにオレは頭を粉砕した。しかしそれはなんでもなかったかのように、親父の頭は復元され、生きている。

 

 サーゼクスさんは何がなんやらわからなかったかもしれない。親父はそれをネタバレする。

 

「実は俺って異世界人でして不死身の身体に改造された人間なんだよ」

「そんな、不死身の人間なんてもはやゾンビじゃ……」

「ところがどっこいちゃんと脈や体温がある。そして心臓も動いている。まあ俺の場合、再生というより再現の能力ですね。生前の姿に元に戻せる能力――――つまり不死身って言われる力だな」

 

 その力の恐ろしいところは『死』がないのだ。精神も肉体も魂も再現してしまう。親父は死のうと思っても死ねないホントの意味で永遠だ。

 

 しかし親父はそんな力を望んで手にいれたわけではない。異世界に来た親父を拾った軍が『無血の死神』に継ぐ最強の人間を生み出すために強制的に改造されたらしい。

 

 絶望していた親父に手を差し出したのは皮肉にもその『無血の死神』らしい。今では戦友で旧知の友らしい。

 

「ははは……ドラゴンに天使、そして不死身の人間とは。なんだこの人外一家は……」

 

 苦笑するのも無理もない。この一家は異常だ。世界にも喧嘩に売れることができる最強ファミリーだ。……別にする必要がないが。

 

「これでわかったか魔王くん。お前さんは悪魔にしようと勧誘してきた男の家族の姿を」

「ッ……!」

 

 サーゼクスさんでも勝てるのも怪しい。魔王だからと言っても最強というわけではない。異世界の最強を相手をしても最強と名乗れる保証はない。

 

 グレイフィアさんはさっきから驚きの連続に固まっていた。

 

「と、まあ俺達は危害がなければなーんにもしない。普通に平凡に過ごしたいわけですなのよ。だから、悪魔側は何もしなければこちら側は何もしないよ」

「それを、信じろと?」

「やりたいならやれば? ただ俺のかみさんは俺より誇り高い人だから、見下そうとすればすぐに戦争勃発だからなぁ」

 

 あー……お袋ってプライドが高いからなぁ。傲慢ってわけではないが自分より弱い存在に頭を下げるということをしない人だしなぁ。

 

 と言っても悪いことをすれば親父が威圧して謝らせるが。親父って人間なのにオレより強いからなぁ。

 

「当たり前だ息子。伊達にここよりひどい世界で戦争してないぞ」

「さりげなく心を読むな。てか、ここよりひどい世界ってどんな世界だよ」

「敵対したら一族郎党皆殺しにされる」

「確かにひどいな」

 

 カラカラと笑い合うオレ達を異常な存在と見るサーゼクスさんとグレイフィアさん。今さらだろ。オレ達一家は『普通』じゃないって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サーゼクスさんが帰るとき、親父はプライベート用の連絡先を渡していた。

 

 一応、知り合いになったことだしと親父の一言に、サーゼクスさんも悩むのも馬鹿馬鹿しくなったのか仲良く連絡を交換していた。

 

 親父のスゴいところって誰でも仲良くしちゃうところだしなぁ。まあ一期も駒王のクラス初日でもみんなと仲良くしていたし。

 

「さてと俺は今から母さんを慰めに行く。お前らは早く寝なさい」

「『慰める=合体』ですね。わかります」

「………………違うって」

「オイ、冗談って言えよ」

 

 親父が部屋に向かった後、オレは耳栓して一期と桃亞を川の字で抱き合って寝た。一期と桃亞の心臓がバクバクと聞こえていたが。

 

 

 




マジで一族皆殺し行う人:神威ソラ、五木雷斗

マジで変態化させるヤツ:天ヶ瀬千香、エール

なんか疲れる人:天ヶ瀬千香、兵藤一誠、朱美まどか
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