ホロライブ・オルタナティブ【リアー・タイムズ】トキノソラを翔ける少女 作:小畑 お爺ちゃん
場所 地球 日本 神戸シェルター
運命、出会いと共に
東京の大空に空襲警報が鳴り響く
中国の大陸間弾道爆撃機【轟炸七型】とロシアの白鳥の異名を有する大陸間弾道爆撃機【ベールイ・レーベチTu-160】が第三次東京爆撃にやってきたのだ
沖縄本島は中国の中距離弾道ミサイル群によって
佐世保、岩国は北朝鮮の短距離ミサイルによって
車力、三沢はロシアの新型原子力爆弾により
各地で壊滅してた
北方大島(旧名北海道)はロシアにより制圧され植民地となっている
2022年2月24日に始まったロシア連邦のウクライナ攻勢は4年の時を経て第三次世界大戦へと突入していた
2026年5月28日
前回の第二次東京爆撃により横田、厚木、横須賀と重要拠点を軒並み喪った日本は、今、まさに国家として世界の地図から消えようとしていた
空母6隻、戦艦3隻を日本海で喪ったアメリカは前線をハワイ群島まで後退
台湾は中国により陥落し
フィリピンは降伏
マレー群島は中国の経済圧力により崩壊寸前
最早、日本に逆転の芽は残さていなかった
多くの者達が絶望に顔を曇らせ、迫りくる航空機の群れを見上げるしかなかったのだ
【しかし、人々の絶望はここで終わりはしなかった。人類にとって本当の絶望はココから始まったのだから】
ソラより現れた光が航空機の全てを呑み込み
東京は光の柱によって、文字通り【消滅】した
中国、アメリカ、EU各国の軍事衛星が捉えた映像は一夜にして世界各地で話題となった
日本はそれどころでは無かったが・・・
何処からか現れた白き衣装を纏う翼を持つ人型
彼らは人知の及ばぬような力をもって極東の島国を制圧し始めたのだ
それから僅か2月半
2026年8月15日午後0時
日本という島国は敗北を宣言
私達は中国でも、北朝鮮でも、ロシアでもなく
【異径の白き人型に敗北したのだった】
著・伊崎宏太朗 訳イーバン・ルーウェル
消滅した島国「日本」
あの日、あった出来事
より一部抜粋
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白き衣装を纏う翼を持つ人型
それらを神話になぞらえ、天使と呼んだ人々
日本という島国を壊滅状態にまで追い込んだ存在
その天使の1人がこちらに魔銃を向けてくる
既に周りは血の海だ
老若男女の区別無く殺され、次はお前だと言わんばかりに
東京方面から攻めてくる天使から逃れる為
静岡から名古屋、大阪を抜け、神戸までやっとの思いで来たにも関わらず神戸のシェルターは既に破壊され人々で溢れかえっていた
しかも運悪く、天使の襲撃に遭遇
天使の攻撃は神秘を有する者でなければ防ぐことも倒すことも出来ない
通常の物理攻撃が一切無効化されるのだ
天使の初襲来があった東京消滅の日
俺達は以前より繋がりのあった異世界から分断され
繋がりを絶たれた
代わりに地球上であってもアチラと同じ神秘が使える様に突如としてなったのだ
そのお陰で、なんとか今まではやって来れていた
しかし、ここでの天使の襲撃によって仲間の2人が負傷
負傷した仲間の1人が回復や治療メインだった事もあり、撤退を余儀なくされたのだが・・・
敵は天使6人
どう考えても最低1人残って足止めに専念しなくては撤退すら許されない状況だった
俺達のリーダー格であった斬矢の奴は冷静に判断し負傷者、運転役、補助役を素早く決定し、俺に足止めを頼んできた
グラムに運転を任せ、仲間の4人は車で離脱
その殿を斬矢の奴がバイクでサポートしている
俺は煙草を置いていく事を条件にそれを承知し、今も戦い続けている
「っく、
なんとか魔力をやり繰りして自身の手元に装飾皆無の無骨な短剣を生成する
その短剣でもって目の前に居た5体目の天使を撃破する
しかし、最後に残された天使はニヤリと笑いながら死んだ天使から光の残滓を吸収すると、それまでの天使とは比べ物にならない程の強さとなっていた
遠距離戦では物量に押し負け
近距離戦では数合撃ち合うだけで魔術で創り上げた剣はひしゃげる
持ち前の魔術のみで天使とやり合って来た
しかし、ここにきて限界を迎えた
魔力が尽きたのだ・・・
魔力の尽きた魔術師など、戦闘能力の無い一般人と大差は無い
天使の渾身の一撃を既に曲がり歪んだ剣で受けた俺はシェルターのコンクリートで出来た壁へと打ち付けられる
「ッッッ、ガハッ!」
凄まじい衝撃と共に肺から空気が無くなる
まともに受け身すら取れなかった身体は全身から痛みという警告を発している
空気がまともに取り込めてないからか、頭はクラクラと目眩を起こして覚束ない
視界の中で天使が気持ちの悪い笑みを浮かべながらコチラにゆっくりと歩いてくる
どう考えてもトドメを刺すつもりだ
しかし、あらゆる異能がその容量を尽き
体力も気力すらも使い果たしたであろう自身の身体は最早動かす事も出来ない
せいぜい、未だに折れていない心で相手を睨むしか出来ることは残されていなかった
「言い残す事、ねぇよなぁ〜?」
天使は下卑た笑いを顔に貼り付けながら、ゆったりと魔銃をコチラに向ける
その顔を、瞳を、真っ向から見据える
すると天使は急に真顔になった
「ちっ、鳴き叫びながら命乞いでもすれば面白いのに、オマエ面白く無いな・・・」
役目は果たした、仲間が逃げ切るまでの時間は確りと稼げたのだから・・・
天使は面白くなさそうにしている
だが、そんな事は知るかっ!
さあ、殺すなら、殺すが良いさ!!
「ツマラネェ、死ね」
あっさりと引かれた魔銃の引き金
まるで走馬灯のように、ゆっくりと景色が見える
その時、天から光の柱が落ちて来た
炸裂魔法の音と共に撃ち出された弾丸は甲高い金属音と共に目の前で花火のように美しく消滅していた
コチラを撃った天使は上空から落ちてきた光に驚いた様に大きく後退して距離を取る
そして、その天使と入れ替わる様に目の前には一人の少女が2本の長さが違う美しい澄んだ蒼色の剣を携えて立っていた
まるで、世界が静止したかのような静けさの中で少女はブロンズの長髪をくるりと流すようにしながら振り返ってきた
その青い瞳と目が合う
我を忘れてその少女に見惚れていた
「君が私のパートナーさん?」
その日、俺は【運命】に出会った
《天使》
東京消滅時の光の柱以降に現れた存在
背中に大きな白い翼を持つ
何故か人類を攻撃し、殺して回っている
魔術、魔法、超能力といった神秘を纏った攻撃でないと倒せない
性格は最悪な個体が多い