我、Vtuberになる。「フハハハハハハハ!!存外Vtuberも楽しいではないかフハハハ!!!」 作:ばぐひら/Baguhira
少し変更点がございます。
前回(何故かスキルが使える)※間違って没の方を使ってしまっていたため
今回(スキル?ガワだけですがなにか?)
申し訳ございませんが、ご了承くださいませ
「ほぅ…」
あれから数日が経過し、今の生活にもある程度適応して慣れてきた頃合い。そんななか自分宛てに一通のメッセージが届く。中を拝見してみれば、そこには採用とデカデカな文字で記されていた。数日前、偶然俺の目に入ったVtuber募集、あれが受かったのだと理解する。まさか受かるとは思わなかった俺は、先日の失態(?)の事を思い出す…
つい先日、最終面接があり本社に出向いたのだがそこで一悶着あったのだ。そこで改めて今の俺のスペックを振り返ってみようと思う。肉体はかの英雄王ギルガメッシュボディ、言わずもがなイケメンである。顔良し声良し中身良し(自己肯定感高め)、そんな俺が入って来るや否や、辺りの女性従業員さん達が一斉にこっち見てきて軽いホラーだった。そしてあからさまに逆ナンされたりメアド聞かれたりとてんやわんや。思わずコレがカリスマA+か…!?とか思っちゃった。そしてそれはある男性の助けが来るまで続いた、マジで面接遅れるギリギリやった…
まあそんな事があったわけで、これ合格通知来るかな…と思ってたんだけど………貰えちゃったね
「まぁ…よかろう。過程がどうであれ、望む結果が手に入ったなら我も文句は言うまいよ」
そう呟き、近くに置いてあるペットボトルに手をかける。口調に関しては、折角ギルガメッシュに成れたんだし口調もそれっぽくしてみようかなと思いつきでやっているだけなのだが、今の俺は英雄王ボディ。随分とよく馴染むので、もうこのままの喋り方で今後統一しようかと思う。
フフフ、折角なりきりプレイが出来るチャンスがあるんだ…乗るしかない、このビッグウェーブに!やはり今できる最大限の事はやりたいし楽しみたい。
そんな思いでスマホを横にスワイプし、とある配信を開く。
『ふっふ〜んだ、いいもーん!どうせ私が勝つんだし!リスナーの諸君、期待させて悪かったね。今回の私は一味違うのでぇすッ!!…ん?え、あちょ待って待って聞いてないそんなの!?』
コメント
:w
:キレイなフラグ回収www
:いつも通り定期
:どんなに有利でもイキって最終的に大負けする配信者の鏡w
:www
:相手つおい!w
:よく負けれたな今のw
『うあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?こんなのってないよぉぉ!!!!』
コメント
:草
:草
:草w
:草
:草
:草生える
:www
「今の状況で負けるとは、やらせな感じはしない…最早才能か?」
画面には何かのゲーム画面の右端に、ピンク髪で和服、髪留めに大きな鈴が2つ着いた頭を大きく左右に揺らし大声を上げ悶えている少女が映し出される。どうやら何かの対戦ゲームであるようで、とても有利な状況だったのだが調子に乗って数秒後、見事大敗北を収めたらしくコメ欄は「草」で埋め尽くされる。
よほどのゲーム下手か、ヤラセの様子無く全力を出し調子にのり見事に負けたのだが、もはやこれは才能なのでは?と思ってしまう。これが素なのであれば相当すごい、エンターテイナーとしての素質がありすぎる。
『ううぅ…次!次こそは負けないから!絶対!』
コメント
:負けず嫌いだな、諦めろ
:諦めることも大事だよ?
:これで何連敗?
:↑30連敗やぞw
:もうそういう才能なのでは
:一生勝てんwww
本人はまだ諦める気はないようだが流石に無理だろとリスナーに指摘される。そう、この子、現在脅威の30連敗中なのである!ここまで来るとヘタの範囲超えてると思う。
可愛らしく首を振り鈴が揺れる。この少女の名前は鈴宮 狐、Vtuber事務所であるブイムルの二期生、つまるところ俺の先輩に当たる人である。登録者は現在18万人、現在も増え続けており今年中で20万行くのでは?とファンの中で噂されている。何故鈴宮の配信を見ているのかと言うと、単純に今から入る事務所の先輩の事を知りたかった。ただそれだけである。その中で一番俺の目を引いたのが鈴宮 狐。天性の人を笑わせる才能と類まれなる努力、人を引き付ける性格が揃った少女。そのひたむきで眩しい姿に俺はわずか数日でファンとなった。今の我ではなく、前世の“俺”としてだ
「フハハハ!また負けおったぞ此奴フハハハハハハ!!」
今世で初めての推し、とても良い。ますます楽しみになった俺であった。
ちなみにその日は一晩中配信やら動画やらを読み漁って、マネージャーさんからの連絡をすっぽかしてしまい、後日しっかり怒られた。すまんとは思っている、だが反省はせん!
――――――――――
そんなこんなで翌日、俺はマネさんとデビュー配信最後の打ち合わせを行っていた。配信に必要な機材はあらかじめ用意してもらい、今は再確認という形でもう一度機材の操作方法を教えてもらっている。実際こんな器具は前世でも触ったことはないのでもし壊したら洒落にならんし、放送事故も同様に避けなければならない。万に一つもそんなことがないように俺は慎重になっていた。
「――で、この部分はここを押していただいて。そこは先程言ったとおりに…はい、それです」
マネさん…確か鹿狩さんだったか?少し目の隈が酷く、聞いた話だと三期生のデビューの為に色々忙しくてあんまり眠れて無いらしい。なんだか途中から申し訳なくなってしまったので今日はもういいと言って帰らせようとしたんだけど、何故か帰らずにキチンと最後まで説明してくれている。ほんとに面倒見が良くていい人、この人が俺のマネさんでよかったと思う。
「――…他に気になることはございますか?」
「いや、問題ない。すまんな手間を掛けさせて」
「いえ、デビュー配信まであと二日、がんばってくださいね。一応トラブルなどがあった際に手を打てるように私も配信を見てますので、そう緊張しすぎないでくださいね」
「フッ、緊張などしておらんわたわけが。しかし、その言葉は我を思いやってかけた言葉というのは伝わっている。お前もしかと休め、過労なぞあってはならん」
そう言ってマネさんを帰し、ベットの上に座り込む。デビュー配信まであと二日、現在の心情は楽し九割心配一割と言ったところか?まあなんにせよ、ここから始まるのだ。今世の俺の新たな人生が。そうして俺は眠りについた。
――――――――――
「さて…画面は問題ないな。音は大丈夫か?これは………よし」
コメント
:そろそろじゃね?
:お、姿でた
:待ってました!
:これはまた大分、いやかなり癖がすごそうw
:早くしろやこちとら全裸待機してるからそろそろ風引くぞ??
:待ち遠しすぎて朝しか眠れなかったぜ…
:変人ばかりで草w
コメントも、よし。いい感じに盛り上がってるな。折角のデビュー配信なのだ、盛大にド派手にやってやろう!
「ふん、ではそろそろ始めるとするか!」