お掃除回
あらすじ!
捕まっていたよ!
''先生''に情報ペラペラ喋ったよ!
そのおかげで''先生''が再教育を知ったよ。
収容施設脱走!''先生''達はよくこんな深いところに来ようと思ったな…
いたいけな少女を誘拐するラスティ(語弊)
エンフォーサーを壊して管制システムを落とし、檻の電子ロックを解錠して囚人を解き放った!
あらすじ終わり!
お久しぶりです。お待たせしました!最近はどうも忙しくて敵いませんわ……夜にできたスキマ時間にOS強化一切無しで星を焼いてたら時間なんかなんも取れませんもん(バカ)最近は獣狩りに精を出して励んでいるから尚更。おお、ビルゲンワース…
収容施設から抜け出してきたラスティと少女、白烏レイ。
その道のりは険しかったが故にシャバの空気が身体中に染み渡る。
牢屋から押収品室までの壁や警備員などの障害を速さでぶち抜き、押収品室から管制室までは広さに見合うほどの四脚や人型の戦闘マシン、レーザー障壁、応援に来た正義実現委員会のエリート達を徒手空拳やパルスアーマーを纏った突進で退け、囮に必要な分の囚人を解放して地上に出る。
「おかしいな、もう少し苦労すると思っていたが…まあいいか。」
「けほっ…。…!」
「大丈夫か?…そういえば、ずっとあの中にいたんだったな。私は人が来ていたから問題は無かったが…無理はするなよ、まずは何処か休める場所に向かおう。」
─道中に皿のような謎の機械による支援があったが、誰にも気づかれることは無かった。
「……。ケホッ」
レイを除いて。
~~~~~
「…ここまで来れば良いだろう。」
人気の無い路地裏に着地し、
「?」
「これを飲むんだ。いくらか楽になるはずだ…ここは企業の暗い部分、はぐれ者や違法商人やらがひしめくブラックマーケット。ここは連邦生徒会の律が届かない治外法権区域、ほとんど無法地帯だ。所々でルールはあるようだが、基本的にないものと思っておけばいい。」
懐にしまっていた押収室から拝借した回復薬を取りだしレイに渡しながら、レイの不思議そうに辺りを見回す様子からそう答える。
「……。」
「そう思うのも無理はない、何せここにはブラックマーケットが荒れ過ぎて消えないようにかただの治安維持なのか、むやみに暴れ回る奴や暴れすぎたやつ、ブラックマーケットを敵として攻撃するヤツらを迎え撃つ【マーケットガード】が居る。そいつらの前で少し派手な喧嘩でもすれば漏れなく鎮圧されるだろうな。」
片手を握った拳から人差し指と中指を伸ばし上下に軽く揺らし、反対の手で耳を指さしてラスティの目を見つめるレイ。何が言いたいのか理解出来たラスティは的確に疑問に答える。
それを聞いたレイは身を縮めて辺りを警戒するように確認し始める。
「…!」
「……安心しろとは言わないがそこまで警戒しなくても良いんだぞ?私の感じた空気では、ここに利をもたらす存在は守り、不利益をもたらすものは排除するという性質があるからな。だから企業の暗部や闇銀行、銃や戦車の違法改造物もたまにあるし、今は表に出回っていない物を売っていたりする。怪しい動きをするとそれこそ目をつけられるだろう。」
「…、…?」
すっ、と動きを止めて立ち上がり近くに落ちている傭兵バイト募集のポスターを指さして、次にレイ自身とラスティを指さし、開いた手のひらに二本指を当てて上にクイクイと動かす。
「…そうだな、仮に傭兵として働くなら私と君なら1週間でも成り上がることは容易だろう。傭兵、してみるか?」
「……!(ふんふんっ)」
一瞬の逡巡、その動作の理解を得てその言葉なき問に正確な答えを話す。
「まずは準備に取り掛かろう。私には経験*1がある、引率は任せてくれ!」
「……!」
それから数日して。
ラスティがレッドガンにいた頃からあまりやっていないとは言え傭兵活動はやっていたため、バイト手続きやら早速の依頼の受注やらが滞りなく終わり登録が完了。名前は決めていないから2人揃って【NO NAME】と登録されてしまったが、後から変えられるため置いておく。丁度【快く*2】拠点を譲ってくれたならず者に感謝しながら拠点近くの店で頭部を隠せる仮面を2つ購入。周囲の【治安維持*3】によって稼いだ金が尽きたところで準備が完了。
『破壊工作』と内容欄に書かれた手頃な依頼が電子掲示板に張り出されていたためソレを受ける旨を依頼主に送り、やり取りを通じて2人の参画が決まった。
「これの参画が決まった。カイザーやネフティスのような大きな企業では無いが決して小さくない企業からの依頼だ。内容も報酬もしょぼいが…」
「……!ん!」
目を輝かせたレイが両手を上に掲げて胸を張る。
「そうだ、私たちの名が上がるようになる。」
「(ふんふんっ)」
微笑んだラスティはそう肯定で返すのだった。
冷たい風がゆるりと流れる。静かで、雲ひとつ無い満点の星々が人々の眠りを見守る時間帯…
そんな空の下で黒いローブに身を包んだ怪しい2人の影が1組。その人影は慣れたように銃の状態、弾数に不足はないか改めて確認し、持っている携帯端末にダウンロードした依頼内容の音声ファイルを開きブリーフィングを確認する。
…
……
………
『我が社、サンライズからの依頼を受注した傭兵各位に伝達。此度の目標は我が方の敵対企業プライエス社の傘下工業ノンマイナが経営するマイノット工場を掻き乱すことだ。ストレートに言うなら、工場の信用信頼を砕くことが今回の任務になる。』
『工場には正面からでも裏口からでもどこからでも入ればいいが、我が方からの刺客であると裏付けられるようなことがあれば良くて減額、最悪報酬は出せないと思っておけ。』
『本任務で破壊するものは物資の保管庫のみ。後は適当に爆破するなりロープに傷をつけて使用中に事故が起きるよう細工をしたりできるならしてもらおう。その場合は度合いによって少しばかり報酬額を増やしたりも検討しよう。』
『諸君。工場を荒らし、奴らの信用を奪い取れ。』
『奮闘を期待している。以上。』
…
……
………
再生が終わると同時に決めていた作戦開始時刻となる。黒い人影、レイとラスティは頷き合い行動開始する。
「他に依頼を受けた者は居なくて助かったな。」
「…しょっぱかった、からね。」
「企業に傭兵バイトが喧嘩を売るような真似をするなんて誰も思わないだろうさ。受けるとしたら困窮した場合か私たちのようにとにかく進まなければならないものかだろう。」
「ん。」
「裏口だ。ここを通ってできるだけ見つからないようにして面倒を避けていくぞ。」
カタリ
静かに進んでいくと3人の警備員が雑談をしながら向かってくる。
「ここを進んでいくんだが…」
「……」
「このままでは倉庫まで行けないか…仕方ない、3人の警備員には悪いが少し眠って貰おう。」
「……それでよ、エデン条約?ってのはどうなったんだろうな。」
「噂じゃその時に出た被害やらなんやらで始末におわれているからまたしばらく先になりそうなんだとか。」
「お前トリニティかゲヘナいた?」
ボッ!
ダダダン!
ダダダン!
ガァン!
クイックブーストを行い警備員の死角に入るとバースト射撃を2人の頭部に撃ち込み、最後の一人には自由落下のエネルギーを乗せた足の一振りで気絶させる。
「!?てきしゅ─」
「どこ──!」
「っ──!?」
「よし、このまま進んで目的地を目指そう。また警備員がいるかもしれない、注意していこう。」
「ん。」
カタリ
「ここだ。扉は…鍵がかかっているか。少し待っててくれ今開け「っ!」…。」
バゴォーン!
「ん!」
「…潜入ミッションではあまり目立つような事は避けるべきだぞ、レイ。」
ヴゥ──ン! ヴゥ───ン!
「……」
「だが、帰り際にひと暴れする予定だったから丁度いい。素早く爆破して、工場を落とそうか。」
「……!」
「天井と壁と床の3点爆破、爆弾は私が取り付けよう。レイ、君には敵が来た時に迎撃を頼む!」
「ぁい!」
この場にまともな人間が居たならこの2人に多すぎると提言していただろう数の爆弾を設置するラスティ。当然レイは異論などなく、舌足らずながらも良い返事をする。
ダッダッダッダッダッダ!
「居たぞ!侵入者だ!」
「こんなことをするなんて、サンライズの奴らか!?」
「通報はした、俺たちは保管庫を守るんだ!」
ラスティが倉庫に入った後、廊下の奥から走る足音が聞こえて接敵、集団のうち機械の警備員の敵性ロックオン機能による精密な弾の群れが襲いかかるが…
ダダダダダダダダ!
ダダダダダダダダ!
ダンダン!
場数を踏んだ相手からの射撃だろうと冷静に隙間を掻い潜り、集団へ潜り込みお返しを食らわせる。
「……。」
ダダダダダダダダ!
「ぐあっ!?」
「うぼあ!」
「つ、強い…!」
「1発も喰らってないだと!?」
閉所での集団戦は先に制圧出来なければ、いくらキヴォトスの人間でも同士討ちを恐れて攻撃の手数を緩めてしまうもの。潜り込まれた途端にスピードのあるレイに容易くかき乱され、撃破されてしまう。
集団の迎撃を遂行し始めて数秒後、立っているオートマタは始めの1割程度。それもわざと残された者たちのみ。
「設置完了!爆発するぞ!離れろ!」
ドガァァァァァァアアアン!
「そんな、保管庫が!?」
「サン、ライズ、社めぇ…!!」
「工場の被害が…我々の、信用が…!うああああああ!!!」
その爆発は、やはり爆弾の数が多かったのだろう。ただ倉庫を吹き飛ばすにとどまらず、一帯をまとめて吹き飛ばすこととなった。頑丈に作られていた床だったがその耐久も虚しくあと少しもすれば完全に崩壊するのが誰が見ても明らかなダメージを受けていた。
「レイ!」
「─ラスティ…!」
ラスティはレイを離さないように抱きしめ、レイもラスティに振り落とされないように強く抱き締める。そして使い倒しているブースターを噴かせると
─ギュン!!
アサルトブーストの驚異的な推力をもって工場から脱出。道中にカタリと落としていた爆弾と、最後に余った爆弾を空から落とし爆破させ、工場を『工場跡地』に整形。
阿鼻叫喚の『工場跡地』を背に飛び去る姿は、立つ鳥跡を濁さずを体現していた……
「ま、まて!逃げるな卑怯者!逃げ──!!」
「──!」
「───────ぁぁぁぁ!?!?」
「────ッ!!!!」
マイノット工場陥落
次の日
報酬をたんまり貰ったことでラスティは携帯の買い替え、レイは初めてのスマホを設定して拠点でサンライズ社の音声メッセージを再生した。
『名無しの傭兵バイトにしてはとんでもない派手な働き、そして正体のヒントひとつ残さない仕事ぶりに我社の偉い方々は上機嫌になっていた。箇所の破壊どころか全損させるとは!最近の若いものは素晴らしい!…との事。報酬について、本来の額にマイノット工場破壊の分を上乗せしておいた。今後とも我社サンライズとよろしく頼みたい。…俺としては先のたった一度の任務遂行を見ただけで、お前たちと敵対するなんて考えるだけで骨の髄から震えてしまう。…次までには名前を決めて仕事をしてくれると指名しやすくなるからありがたい。ではな。』
買い物に行くために出かける準備をして、手を繋いで外に出る。
「…お金。」
「ああ。元々の額は低いものだったが、工場を完全に潰したのが効いて使った爆弾の分を取り返しても有り余るほどの金額になった。それがこのスマホというわけだな。…それに私たちの存在を感じ取った者たちもいるらしい。」
「……ん。」
そういえば、と何かを思い出したラスティが手を握ってちょこちょこと隣を歩くレイに話しかける。
「そういえば、レイ。私達の傭兵としての活動名を決めようか。サンライズ社の依頼遂行にはなんの影響もなかったが今後必要になるやもしれない。」
「それなら、きめてある。」
「おお!どんな名前にするんだ?」
「──『レイヴン』。
あんまりおぼえてない、けど、むかしは、くろいからすは、何かのしょちょう?だったみたいだから!」
「──なるほど、良い名前だ。羽ばたくような君の戦い方にもピッタリだな。」
「ラスティ、は?」
「私は…まだ決めてないな。」
「わたし、つけたい!」
「レイが?…ふっ、いい名前を付けてくれよ?なら私は私達の組織名を考えよう。丁度いい、あのベンチに座ってついでに休憩もしよう。」
しばらく唸りながらスマホとにらめっこを続けていた2人。
「思いついた!」
「私もだ。先に私の名前を聞いても良いか?」
「うん。ラスティのなまえ、は──『オルトゥス』。『夜明け』っていみがあるんだって。
…せまくてくらくて、ちょっとさむかったあのばしょから、そとにつれだしてくれた、わたしのひーろー…てをひいて、つれていってくれた、そのときから。わたしの『よあけ』がはじまって、ラスティとの、だいじなおもいでが、かさなりはじめた、から。」
「……!」
(私が、ヒーローか…)
「いろんなことをつみあげて、つないで、たすけあって…まだわかんないけど、ラスティのおてつだいが、できたらな、って!」
「…もしそれが、戦いの続く道でも、か?」
「う、ん!ラスティに、着いてくって、きめたから。」
「そうか……ありがとう、レイ。」
「私達の組織名は──『リンクス』。私達の心を、意志を『繋げて』、『山猫』よりも優れた傭兵たち。いずれ誰よりも高く飛び上がって『光』を望めない者達に確かな『光』を届ける…そんな意味と気持ちを込めた名前だ。」
「すごく、いいとおもう!リンクス…きにいった、よ!リンクス!」
To Be Continued……
次回─『思わぬ再会』
ラスティとレイ、2人の子供は、独立傭兵『オルトゥス』と独立傭兵『レイヴン』として産声を上げた。中堅企業の傘下組織の工場を完全に潰しただけとはいえ、目が良い者は2人に注目し始める。それは時に2人にとって良縁をもたらすが、同時に、悪縁までも引き寄せる。
『リンクス』。今は2人だけの零細組織。夜明けの光を望み、山猫が如き柔軟さ、強さを持って依頼をこなす独立傭兵集団。自由を願い、誰よりも高く強く羽ばたく思いは、長年連れ添った鴉と狼の様である。出会ったのはほんの数日前であるというのに。
最初の頃は沢山投稿していたけど最近忙しいからせめて月一回投稿を目指そうかなと。もう既に月一投稿以下になっているとは言ってはいけない。
行く末をどうするか
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『ヴェスパーの災禍』
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『アリウスの解放者』
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『壊滅』