STEEL HAZE   作:魚の名前はイノシシ

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イグアスがログアウトしました
ラスティがログアウトしました
パッチ、ノーカウントならず



『ヴェスパー』と【アリウスの悪夢】

 

「…これでもう大丈夫。いい感じだからって攻撃してこないでね犯罪者1、2。」

 

「こんなの誰も頼んでないんだけど…」

 

「処置を理由にひ、酷いことを要求されちゃうんですよね…!?私たちより強いですし…うわぁーん!せっかく助かったのに!ご飯と寝床と雑誌を餌に働かせるつもりなんですね!?」

 

「…聞きたいことがある。アリウスについての幾つかと、⑨のワッペンをつけた奴について。」

 

「それを聞いてどうするつもり?……貴女が何を考えてるか知らないけど、全てにおいてアリウスは貴女が思ってる以上の場所。」

 

「そう。

アリウスはどこにあって、どうやって行くのか。広さと人数、配置。あなた達…スクワッド?以外に強い部隊はあるのか、その詳細も。

⑨の奴について、知ってる中で1番古い情報から直近までの情報を全て。最後に、【支配者は誰なのか】。全部答えて。」

 

「いっぺんに聞かれても困る…!」

 

「そんな、情報を吐けだなんてほ、本当に私達の居場所が…!帰ったら処分だって!」

 

「……ヒヨリ、話さなくてもどうせそうなるのは決まってるでしょ。…相手が違うだけで。」

 

「話すの、話さないの。」

 

「う、うぅ…どうしましょう!?話したら食べ物と雑誌と、お願い事聞いてくれますか!?」

 

「イイよ。」

 

「や、やっぱりダ─え!?いいんですか!?話します!!」

 

 

 

 

 

「なるほどね。私が書いたこのメモの中に書き忘れはない?」

 

「……無い、それで全部。はぁ……」

 

「え、えへへ…こんなに美味しいものいっぱい食べたことなんてないですよ!雑誌だって綺麗で紙の匂いが新しい…」

 

「…もういいか。どっちにしろ終わりだから。ようやくまともに眠れるかな……」

 

「残念だけど、そうはならない。私の飼い主が、あなた達を捕獲したらある人を呼べって。」

 

「え!?そんな、これから一生牢屋に閉じ込められて二度と美味しいものも綺麗な雑誌も読めないんですか!?だから今こんなに──」

「ちなみにもう来てる。入っていいよ。」

 

''やあ、初めましてかな。…君がレイヴンかい?オルトゥスの仲間らしいね。''

 

「うん。」

 

''…積もる話はあるけれど、まずはサオリとスクワッドの子達についてだね。君たち、いきなりで申し訳ないけど早速本題に入らせてもらうよ。''

 

「………」

 

「…先生?」

 

「私の仕事はここまで。そのメモ、有効的に使って。じゃ。」

 

レイヴンは帰投し、サオリやミサキ、ヒヨリ、先生が出会う。そうして物語は進んでいく。異物によって多少の歪みはあれど、それは付随するもの。本筋を変えるものではないストーリーである。

 

先生率いるスクワッドは、秤アツコを助けるべくマダムと呼ばれる大人の元へ戦いに赴く。その道中、何があろうと変わらずにね。

 

 

 

To Be Continu───

 

 

 

 

 

 

アリウスの末端、廃墟にて。少ない数の生徒が書類や作戦図案を書き上げたりまとめたりしていた。

 

ここはアジト、【アリウス解放戦線】の本拠地である。

 

 

 

「帥司、ラスティたちの集めてくれた情報を纏めた資料です。それと、ヴェスパーの中でも協力者と敵対者のリストもお渡しします。」

 

「このリストの協力者、敵対者は同士ドンライによって裏付けされています。」

 

「ああ、ありがとう…ラスティの持ち帰った情報とドンライの内部偵察によって得た情報は、確実に我々にアドバンテージを築いた。後はバレない様に計画を練り上げ、来る時に狼煙を上げ…!!」

 

紙をめくる音、図案を書く筆の音が響く。会話をする際は小さめの声でしている。その為に、廊下を息を切らしながらダバダバと走る音が一瞬にして部屋に緊張感を齎した。

 

「総司!大変です帥司!」

 

「!何があった!」

 

「同士の一部が、【執行部隊】に!」

 

 

 

 

 

 

「全く、手間をかけさせてくれる。だがお似合いだな?この窮地、お前たちのようなネズミには……」

 

執行部隊。それはヴェスパー部隊が立ち上げられた頃に同時に発足したアリウスの【浄化機構】。仕事はひとつ、アリウスを巡回し【清潔】にする事のみ。発足当初より実力が揃って高く、動作ひとつから外見のどれをとっても全て揃った化け物のような集団。どうして高い実力者が統率の取れた状態で部隊結成出来たのか……その全てが不明。ただ、執行部隊が掃除を行った跡は何も残っていない。文字通り何も。何一つ。絶え間ない断末魔と何者かの嗤う声だけがただ刻まれる。

その性質から、執行部隊はアリウス中から【アリウスの悪夢】と陰ながら称されている。

 

その部隊が、一個分隊を組み解放戦線の戦士が隠れ潜む廃屋に居て、乱れなく得物を構えている。

 

ジャッ……

 

「なんで執行部隊が、ここは巡回ルートの死角のはずじゃ!?」

 

「血反吐を吐いて苦しみ続ける……虚しいが、これが人生だ。今更反抗しようなど無駄だ。お前たちも、分かっているだろう?なんせお前たちのお仲間が我々に垂れ込んだのだからな。」

 

「誰が…いや、それどころじゃない…!」

 

「……外に夢を見るのは辞めておけ。外もどうせ変わらず誰かの支配が、抑圧がのしかかっている。」

「希望を持つのもやめておけ。生きたところで何が残る?何が出来る?味のないブロックを食い、地べたに這いつくばって泥水を啜り土を食む。幸せは幻想、夢は叶わない、長く生きたところで何ひとつとして残ることは無いその虚しさが人生だと教えられてきただろう。」

「自由などという幻想は抱くものじゃない。『全ては虚しい』のだから。お前達にその先に何が見えている?我々には、何も見えない。マダムのいない時代、殺意と迫害ばかりを受け生きてきた我々にはな……」

 

「それを知らずに能天気にアリウスの秩序を乱そうとする貴様らは、

駆除すべき害獣なのだ。」

 

解放戦線の者たちは30人あまり。人数差はあれど絶対に勝てない差があることを理解して……

 

 

「来るぞ!何としても生き延びるんだ!」

 

「リスト上位、【優先排除集団】だ。血の一滴も残すな。」

 

 

 

To Be Continued……

 

 

 





7月ギリギリ滑り込み。
執行部隊、解放戦線を出したのにはなにか理由があるはず。

次回─『ラスティの機体反応が、消失…!?』

行く末をどうするか

  • 『ヴェスパーの災禍』
  • 『アリウスの解放者』
  • 『壊滅』
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