霊夢たちの出番が少ないのは許して下さい。
では、どうぞ。
「…………ん?」
俺が再び目覚めたのは、とある個室のベッドの上だった。俺は微かに痛みを感じるが、ベッドから起き上がる。
………というより眠りに落ちる前に俺は何してたっけ?
そうだ、フランと戦って死にかけた時に知らない所で千津瑠と会って…その後に新しい力でフランに勝ったんだったな…。
『進也、目覚めたか。』
「ああ…。」
ベッドの隣の机に置いてあるミハエルが喋った。俺は立ち上がると、同じく机に置いてある俺の服を着る。あれ?よく見たらフランの一撃で空いた穴が修繕されてる…咲夜がやってくれたんだろうな。さすがメイド長だ。
……待てよ?
「なぁミハエル。」
『どうした?』
「フランとの戦いでフレアとシャドーが負傷したけど、大丈夫なのか?」
そういえばフランが俺の左腕握った際の爆発で亀裂入ったんだっけな。
『一応大丈夫だ。シフトカーには自己再生機能を持っているからな。亀裂程度なら問題はない。』
「ふーん……で、そのs「入ります。」…ああ、はい。」
俺ぎミハエルに対して質問しようとしていたら、咲夜が入ってきた。
「傷の具合はどうですか?」
「大丈夫だ。多少痛むけど、何とか動ける。」
「そうですか。お嬢様がお呼びです。」
「ああ、分かった。」
俺は了解すると、シフトブレスを左腕に付け、腰にミハエルを装着する。そして咲夜に中央ホールまで案内された。
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俺が中央ホールに入ると、玉座にレミリアが座っていた。そして霊夢と魔理沙の姿もあった。
「来たわね。」
レミリアは既に未来予知で俺が来るのを分かっていたかのように言った。
「ったく、あんたは本当に世話焼かすわね。」
霊夢はぶっきらぼうにそう言う。
「進也がいつ目覚めるのか焦ったんだぜ。」
「え?…ミハエル、俺はどのくらい寝てたんだ?」
『ざっと一週間だ。』
なんだって!?俺は一週間も寝てたのかよ!?……あ、そう言えばレミリアが話がしたいって言ってたな。
「それで、話って何だ?」
俺はさっそく本題に入ろうとした。
「まずは進也、貴方の能力についてね。ちなみに私の能力は[運命を操る程度の能力]よ。」
なるほど、未来予知ができるのは運命を操れるからなのか。
「俺の能力は[車を扱う程度の能力]だ。」
俺はレミリアに自分の能力を言った。
「車?」
「幻想郷には存在しない車を操縦できる能力なんだ。」
と言っても俺の運転技術なんだけどな……。
『それから俺の能力は[シフトカーを指揮する程度の能力]だ。』
「シフトカー?」
「これのことだよ。」
俺はそう言ってレミリアにシフトスピードとファンキースパイクを見せる。
『シフトカーは意思を持つ支援型デバイスだ。進也が言った車の形をしている。』
「なるほど…。」
レミリアは俺の持っているシフトカーを見てうなずいた。
「これを用いて変身することで、身体能力を強化できるってことを覚えてくれ。」
「分かったわ。」
「まぁ、俺の能力はこんなもの「進也。」ん?」
「あんた、フランってやつにやられた後に蝶の羽を出してたわよね?あれは何なのよ?」
「そういえば剣を形成してたのも見たんだぜ。」
『進也、ハンドル剣の形成ならまだしも、蝶の羽や二刀流については俺も聞きたい。』
「言われてみれば確かに羽や剣を形成していたわね。」
「うーん……俺も無意識に発動したからよく分からない。」
俺はそう答えた。本当は霊夢たちやミハエルに千津瑠のことを言いたくないのが理由だが…
「まぁ、そういうことにしておくわ。次に、フランを止めてくれたことに感謝するわ。ありがとう。」
レミリアはそう言ってお礼を言った。
「なぁ、一つ聞いていいか?」
「何かしら?」
「あの時495年間も閉じ込めたって言ったよな?どうしてなんだ?」
俺はレミリアに対して質問する。その瞬間レミリアは悲しげな表情をする。
「分かったわ、話すわ……。
フランは昔、あらゆるものを破壊する能力を使って大勢の人々を虐殺したの。私はお父様に「フランは危険だから地下に閉じ込めるように。」って言われたの。私は悲しい気持ちを堪えながら、フランを地下に幽閉したの。それから200年経ったある日、お父様が寿命で亡くなった。それからすぐに私は幽閉したフランを再び自由の身にしようとしたの………だけど、その時のフランはもう…狂気で満ちあふれていたわ。あらゆるものをオモチャとして跡形もなく壊すフランに、私は恐れて手も足も出なかったわ…。」
レミリアは悲しげな声でフランの過去を話した。
「それでそのまま幽閉したということか…。」
「ええ…そうよ。」
「なんかそれを聞いた瞬間に…感銘してきたぜ…。」
「何いってるのよ?危険だから幽閉するなんて常識でしょ?」
魔理沙がレミリアの話を聞いて感銘するとは裏腹に、霊夢は逆に冷たく言い放つ。俺は今までの事をまとめて今回の異変の目的を見いだせた。
「レミリアが異変を起こした本当の理由が分かったよ。本当の理由は…幽閉したフランを解放するため、そうだろ?」
「………。」
「確かにフランの能力は危険だ。それは分かる。けどフランは、ひとりぼっちが嫌だったのかもしれない。」
「………。」
「俺がフランと戦ったとき、あいつは笑っていた。だけど心の中では孤独で苦しんでいたのが分かったんだ。」
「………。」
「孤独感で傷ついたあいつの心を安らげれるのは姉であるお前だけなんだ。」
「………。」
「だから、フランの傍にいてやってほしいんだ。それが俺の気持ちだ。」
俺はレミリアに激励の言葉を話す。するとレミリアは、涙をボロボロと流し出した。
「ううっ………。」
やっぱり、フランを幽閉するのが相当心を痛めたんだな…。
「進也、帰るわよ。」
「異変も解決したし、今度こそ一見落着なんだぜ。」
「ああ……じゃあ、俺たちは帰る。フランと仲直りしろよ。」
「……ええ。」
俺はそう言うと、霊夢と魔理沙に続いてホールを後にした。俺は廊下を歩く途中、偶然フランと出会った。
「進兄ちゃん…。」
フランは俺に歩み寄る。
「何だ?」
「あの……あのときはごめんね!」
「いいんだよ。お前が正気に戻ってくれれば、それでいいんだ。」
俺は微笑みながらフランに言うと、フランも微笑んだ。
「また遊ぶ機会があったら、今度はちゃんとした遊びをしような。約束するよ。」
「うん!」
フランは微笑みながら返事をすると、そのままどこかへ行った。
俺はその後に館を出て、門を出る。
「zzzz....。」
門番があいかわらず寝ているのは黙っておこう。
そして俺は停車してあるトライドロンに乗り込み、エンジンをかける。
『進也。見事な激励だったな。』
「サンキュー、ミハエル。」
俺はミハエルをクレードルにセットしてから空を飛ぶ霊夢と魔理沙を追ってトライドロンを走らせた。
次回は宴会前の買い出しのところを書いていきたいと思います。ちなみに冒頭ではミハエルの過去の一部をちょっとだけ書きたいと思います。
それでは次回もお楽しみに