ではどうぞ
俺は買い物を終えてトライドロンで帰路を走っていたが、途中で一休みしていた。助手席側には今にも窓を割って溢れ出そうな量の品物がある。どれもこれも宴会用の飲食物だ。
『これ全部を運ぶとなると…手こずりそうだな…。』
「はは…はははは………。」
ミハエルの焦りを表す発言に俺は笑うしかなかった。何せ神社には階段がある。そしてこの量を運べるのは俺と今ここにいるシフトカーだけだ。
「はぁ……やる気になれねぇよ…。」
俺はまたいつもの口癖を言って寝転ぶ。その時、突然目の前に銀色のオーロラみたいなものが現れ、そこから俺より年上の青年が現れた。
「うおっ!?何だ!?」
俺は突然の出来事に驚きながら後退する。
「お前が炎斗群進也…否、仮面ライダードライブか。」
青年は俺に近づきながら質問した。こいつ…何で俺の名前とはいえ、ドライブのことを知ってるんだ?
「え?そうだけど、何故それを?」
「いきなり悪いけど、兄さんに新たな仮面ライダーの力を検証してこいって言われてるんだ。だから、その力を見せてもらうぞ。」
青年はそう言って懐から黒いカメラを意識したバックルを取り出して腰に装着した。
「ミハエル、この幻想郷の外にも仮面ライダーはいるのか?」
『ああ、仮面ライダーは一人じゃない。次元を数多くいるぞ。とりあえずまずは戦うぞ。スタート・ユア・エンジン!』
俺はイグニッションを回し、シフトスピードの後部を180度回転させてからレバーにしてからブレスに装填する。
「変身!」
そしてレバーを前に倒す。
『ドライブ!タイプスピード』
俺はドライブに変身し、ファイティングポーズを取る。
「なるほど、それがドライブの姿か…おっと、自己紹介を忘れてたな。俺は秋風真央、通りすがりの仮面ライダーだ!」
真央は自分の名前を名乗ると、バックルの横のレバーを操作して中央部を90度回転させた。そしてアルバム状のホルダーから写真に似ているカードを取り出した。
「変身!」
真央はそのカードをバックルに挿入し、そのままバックルの中央部をもとに戻した。
«カメンライド ディクラッシャー»
すると、真央の周りにディクラッシャーと思われるホログラムが10体出現し、それが真央に重なるよう集まって実体化した。そして浮遊している黒いカード状のプレート10枚が頭に装着されて仮面ライダーディクラッシャーに変身が完了した。
これが別世界の仮面ライダーか…。
「さて…真央だったか、ひとっ走り付き合えよ!」
俺は決め台詞を言ってから真央に突撃する。
「ふんっ!」
「ぐっ!?」
しかし真央はサイドステップでこれを避け、俺を蹴り飛ばした。
「はっ!とおっ!おりゃ!」
「くっ…!」
俺はすぐ立ち上がり、今度はパンチを三連続で繰り出す。真央はこれを防ぐ。
「とりゃあ!!」
「ぐっ…!」
俺は渾身の右ストレートを決めて真央を吹き飛ばす。
『いいぞ進也、スペカを撃ち込め!』
「OK! 輪符【ストライクホイール】!」
俺はさらにスペカを放って真央を迫撃する。だが真央はこれをすらすらと避けていった。
「なるほど、スペカも使うのか。なら…!」
そう言って真央はドライバーを90度回転させると、再びアルバム型のアイテムからまた別のカードを取り出した。待てよ?あの絵ってガンダム?
真央はそのカードを挿入するとまたドライバーを回転させた。
«ガンダムライド ビギニング»
すると真央の周りにプラモデルのランナーみたいなものが現れ、そこから一個一個のパーツが分離して真央に集結し、真央はビギニングガンダムの姿になった。
「さて、partyの始まりだ!WAR DANCE!!」
真央はハイテンションに言うと、背中に装備されたビームサーベル6本を片手に三つずつ持った。
おいおいこれはどこの奥州筆頭なんだよ!?ここはBAS○RAの世界じゃないんだぞ!?
「ヒャッハァ!」
「うわっ!?」
真央は両手に持った3つのビームサーベルを爪のように振り回してきた。六爪流とはいえ、その威力はすさまじい。そんな六爪流にも弱点はある。それは防御ができないこととジャンプができないことの2つだ。だが見た通りガンダムには飛行機能が備わってるため、ジャンプは出来る…となるとあとは防御だけだ。せめて盾が欲しいところだ。
「ここはベガスか。」
俺はなんとか真央の攻撃を回避してホルダーからベガスを取り出す。レバーにしてブレスに装填し、前に倒す。
『タイヤコウカーン!ドリームベガス!』
俺はベガスタイヤに切り替えると、2つのドラムシールドで真央の猛攻を防ぐ。
「はぁ…はぁ…。」
連撃を繰り出してくる真央に疲労の顔が見えてきている。今がチャンスだ。
「そこだ!」
「うあっ!?」
俺はドラムシールドを投げつけて真央を怯ませる。俺はその隙にブレスにモンスターを装填して前に倒す。
『タイヤコウカーン!マッシブモンスター!』
俺はモンスタータイヤに切り替えてさらにシフト操作を行う。
『モンスター!』
するとモンスタータイヤから舌が出てきた。
「はっ!」
真央はビームサーベルを投げて舌を弾いた。
「なかなかやるじゃないか。だが兄さんに比べたらお前はまだ、未熟!」
真央はそう言ってまた別のカードをドライバーにライドさせた。次は何に変化するんだ?
«ガンダムライド ストライクノワール»
真央は今度はストライクノワールに変化してさらにカードをライドさせた。
«アタックライド ビームライフルショーティー»
真央の両手に拳銃サイズのビームライフルが握られた。そして真央は俺に向けてビームを連撃した。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄ぁ!!」
「くっ…!」
俺はすかさずモンスターでガードするが、連射力の強さに負けてモンスターが手から離れてしまった。こうなったら格闘戦だ。俺は真央にタックルを仕掛ける。
「甘い!」
「うわあああ!?」
あいつの射撃力は化け物なのか、俺は近づくことができなかった。そしてビームを喰らい続けて怯んだ。さらにモンスターがブレスから弾き出され、スピードタイヤに戻された。
「うっ…!」
「やっぱりライダーとしては未熟だ…仕方ない、未熟者に対してラフプレーだけどこれを使うか。」
真央はそう言ってまた別のカードをドライバーにライドさせた。
«ガンダムライド ユニコーン»
すると真央は白い一角獣を模したユニコーンガンダムへと変化した。
「ゆ、ユニコーンだって?」
『何だ?この威圧感は!?』
「こいつは俺の本気だ。さっさと終わらせる!」
真央はそう言うと突然と俺の目の前に急接近してきた。
「なっ!?速…うわっ!?…ぐはっ!
」
俺は瞬時に一蹴りされて木に衝突した。何なんだよこのパワーの違いは!?
«アタックライド ビームマグナム»
あれは、ビームライフルよりも威力が高いかつ危険なビームマグナム!このままだとやられる…!
『まずい!すぐに加速だ!』
「ああ!」
ミハエルのアドバイスで俺はすぐキーを回してスピードを三回倒す。
『スピード!スピード!スピード!』
俺は高速移動してユニコーンのビームマグナムの照準を混乱させる。
「ふん、無駄だ。」
真央は鼻で笑うと別のカードをライドさせる。
«アタックライド バレットカーブ»
そして真央はビームマグナムを持った右手を大きく振りながら撃った。おいおいそんな射撃で俺に当たる訳……!?
「ぐあああああああ!?」
もうチートでは済まされないぞ…。真央が撃ったビームが直角に曲がりやがった。負ける…このままじゃ………
「さて、止めだ。」
そして真央はさっきよりもラインが黄色いカードをライドさせた。
«ファイナルアタックライド ユ・ユ・ユ・ユニコーン»
真央のビームマグナムに粒子が収束される。まずい…体が動かない。
「チェックメイト!」
そして収束完了したビームマグナムから強力なビームが俺に向かってくる………。
「!?」
その時、突然の発光と共に謎の金色のシフトカーがビームを打ち消して真央を攻撃し、その後に俺の手元にやってきた。
「な、なんだこれ?ミハエル、このシフトカーを知ってるか?」
『いや、俺にも分からない。』
ミハエルも正体が分からないシフトカーなのか…?これは一体何だろう?
いや、考えてる余裕はない。とりあえず使うしかない!
俺はキーを回し、謎のシフトカーをブレスに装填して前に倒す。
すると突然、新しいアーマーが装着され、トライドロンから金色のオブジェが付いたタイヤが2つ飛来して俺の背中に左右対応になるように装着された。
『ドライブ!タイプフェネクスユニコーン!』
「な…フェネクスだと!?」
そう、この姿はユニコーンガンダム、バンシィに続く第三の一角獣・フェネクスだった。
俺はさらにキーを回してシフト操作を三回行う。
『ユニコーン!ユニコーン!ユニコーン!』
俺はデストロイモードになって真央に向けてビームマグナムと背中のフェククスタイヤからビームを撃ち込む。
「うっ!?」
真央はシールトでガードしたが威力の高いビームの三連射を受けてすぐに破壊された。
「何故なんだ!?フェネクスは本来NT-Dを発動したら暴走するはずだ!」
確かにフェネクスには弱点があり、NT-Dを発動すると暴走するデメリットがある。だけど暴走しない理由は俺にも分からない。
「さあな。俺にもさっぱりだ。」
俺は真央にそう答えた。
『進也。』
!?…この声は……千津瑠?
『フェネクスの感情のコントロールは私に任せて。』
なるほど、そういうことか。千津瑠がフェネクスの暴走を抑制してるんだな。もしその支援がなかったら暴走してたかもしれないな。
「さて、一気に決めるか。来いハンドル剣、クラウソラス!」
俺なビームマグナムを投げ捨て、右手にハンドル剣、左手にクラウソラスを持つ。
「うおおおおお!!」
「ぐっ…!」
そして俺は間合いを一気に詰めて真央に連撃を叩き込む。いくら真央でもNT-D状態でバンシィをもノックアウトさせたフェネクスの力に加え、二刀流による手数の多さには耐えきれない。真央は連撃に耐えきれず後ろへノックバックした。
「今だ!」
俺はキーを回して赤いボタンを押し、ユニコーンを前に倒す。
『ヒッサーツ!フルスロットル!ユニコーン!』
俺は一角獣型のエネルギーを纏い、ハンドル剣とクラウソラスを前に突き出して真央に向けて突撃する。
「うおりゃああああああ!!」
「ぐああああああ!?」
真央は俺の突撃を受けて変身が解除された。俺も着地した後、変身を解除した……あれ?
『どうした進也?』
「フェネクスが手元にない。」
もしかして千津瑠のもとに戻ったのか…?まぁ、今はそう考えとくか。
「いててて……さすがだな進也。」
ここで真央が俺に近づいてきた。
「初めて戦ったけど、まさかガンダム系の力まで使えるなんて思わなかったよ。」
「変身解いたら消えたけどな。」
「どうやら戦いは終わったようだな。」
俺たちが話していると、突然また別の青年が現れた。
「あ、兄さん。」
「あんた誰だ?」
「俺は秋風蜉蝣、真央の兄だ。」
「俺は炎斗群進也、そしてこいつはミハエルだ。」
『名は一応覚えておいてくれ。』
「おお、新たなライダーベルトは喋るのか。」
「まあな。」
蜉蝣はミハエルに多少の興味に俺はそう言い返す。
「さて、戻るか。」
「じゃあまた会おうな、進也。」
「ああ。」
秋風兄弟は銀色のオーロラを通って自分達の居場所に帰っていった。
「さて…俺たちも早く神社に戻ろうぜ。」
『ああ、霊夢たちも待ってるからな。』
俺は再びトライドロンに乗り込むと、エンジンをかけて起動させ、帰路を走らせた。
次回はようやく宴会です。
お楽しみに