それとお知らせですが、タグにSAOを追加します。
では、どうぞ!
*1/31 誤字修正及び一部の文を変更
宴会から数週間たったその日、俺はトライドロンを運転しながら田んぼ道みたいなところをドライブしていた。しばらく運転していると、ちょうど休憩できそうな広場があったから、俺はその近くにトライドロンを停め、ミハエルを取り出して広場まで歩く。そして広場で寝転んだ。
「はぁ…たまにはこんなのもいいな…。」
『そうだな。前は異世界のライダーと戦ったからな。』
「zzz……。」
『ってもう寝てる。』
俺は暖かな気温につい眠くなり、そのまま昼寝する。こうやって昼寝をするのが俺にとっては凄く気持ちがいい。
はぁ……夕方なるまで寝るか…。
カパッ
「?…うおおっ!?」
俺の昼寝は突然開いたスキマによって妨げられた。このスキマ…俺を吸い込んだのと同じものだ…!俺は慌てて起き上がり、ミハエルを装着してキーを回そうとする。
『待て進也!あれは敵じゃない。』
「は?」
ミハエルが敵じゃないと俺に言ったその時、そのスキマから女性が出てきた。
「初めまして、進也。」
あの人、何故俺の名前を知ってるんだ?もしかしてスキマで吸い寄せた時に名前を見たのか?
『久しぶりだな、紫。』
「檀、調子はどう?」
『問題ないさ。』
ミハエルと紫は馴染んでいるかのように会話をする。待てよ?紫って言われた人、さっきミハエルのことを[檀]って言ったよな?
「突然だけどあんた誰だ?」
「名乗ってなかったわね。私は八雲紫、スキマ妖怪で幻想郷の管理者よ。」
紫は幻想郷の主だったって訳か。そしてスキマを作って何らかの物を吸い寄せてたんだな。とりあえず気になっていることを質問してみるか…。
「なぁ、俺をここに連れてきた理由は何なんだ?ここに来てからずっと気になっていたんだ。」
俺は紫に理由を尋ねる。
「…分かったわ。そのきっかけも含めて話すわ。」
紫は一旦黙って考えていたが、すぐに了承した。何とか理由を話してもらえそうだ。
「私が幻想郷を外の世界から隔離したある日、檀は外の世界で自動車と仮面ライダーの存在を知り、研究所を建てて仮面ライダーの製作を始めたの。」
「ちょっと待ってくれ。ミハエルの本当の名前は檀って名前だったのか?」
『ああ。黒輝檀、それが俺の本当の名前だ。肉体があった頃はな。』
ミハエルに本当の名前があったんだな…いや、何かおかしい…肉体があった頃って言ったな…どういうことだ?
「ドライブを作る時に試作品みたいなものは作っていたのか?」
「ええ、檀は改善もしないでそのまま組み立てるなんて真似はしないわ。」
『俺は試作品としてプロトドライブを作って問題点や動作不良などを徹底的に改善していたんだ。』
やっぱりドライブを完成させる過程にプロトタイプは抜くことはできないか。
『プロトドライブのカラーは当初は真っ黒にしようと思ったけど紫が「私のイメージカラーも加えて!」って駄々をこねてな、肩と腕回りに紫色のラインを加えたんだ。』
「ちょ、ちょっと!!」
「ぶくくくく…。」
これはちょっと吹き出してしまった。プロトタイプだから真っ黒でもいいのに紫がまさかの駄々をこねるとは…。
『まあそんな感じで、ドライブの最終調整中の途中でオプションとしてシフトカーも作成したんだ。』
シフトカーを作ったことも言ったか。
「檀はドライブとシフトカーを作成した後、人工生命体・ロイミュードの作成にも取りかかったわ。」
人工生命体?それは初耳だな。ミハエルはそんなものまで作ったんだな。
『俺はロイミュードに妖怪のような力を持ちながらも、穏やかに生活するようにプログラムしようとしたんだ。』
「………。」
「それで、どうしたんだ?………まさか!?」
「そうよ。事故が発生してロイミュードが攻撃本能を持って暴走して、檀は肉体を失ってベルトに精神を移す羽目になったの。」
そうだったんだ……ミハエルがベルトになったのはそれが理由なんだな。
「そのロイミュードの能力は何だ?」
『自分以外の物体の動きを鈍くさせる【重加速】を引き起こすんだ。』
俺はロイミュードの能力が【重加速】であることを知った…待てよ?……じゃあ千津瑠が死んだ“あの事件”には【重加速】が絡んでいるのか?
「ちなみにロイミュードは何体作ったんだ?」
『ロイミュードは108体は作った。』
ロイミュードは108体もいるのか?俺は頭の中が複雑な考えで一杯になる。
「私はドライブの装着者を見つけるためにスキマから適合しそうな人を探している途中であなたを見つけたの。その運動技術には驚かされたわ。」
「なるほど、それであの夜にスキマで俺を幻想郷に連れてきた訳か。」
「その通りよ。それと一緒に貴方にお願いがあるわ。」
「お願い?」
「檀は肉体を失いながらもロイミュードを幽閉することには成功したけれども、いつ解放されるか分からないわ。だからその時は、貴方が檀と共に全て倒してほしいの。」
『幻想郷では通常のロイミュードは結界の力で重加速を引き起こすことが出来ないが、上級ロイミュードに進化すると重加速を引き起こせるようになってしまうんだ。放って置いたら幻想郷は破滅の道を辿る。』
そういうことか……確かにロイミュードは放って置けないな。皆と一緒にいたいしな…よし!
「分かった、その時は協力するよ。」
『進也…。』
「ありがとう。」
俺は現代でへばりついていただけの生活から幻想郷での生活になってから変わったんだ。へばりつくだけの人生なんていらない!
「進也、貴方にこれを渡しておくわ。」
俺が決意を固めていると、紫が俺にある物を渡した。渡された物の正体はスペルカードで、技名はこう書かれていた。
陰陽【ジ・イクリプス】
「これは…?」
「それは私と檀が一緒に放ったスペルカードよ。貴方なら使いこなせると思うわ。」
「ありがとうございます。」
「じゃあ私は戻るわ。また会いましょう。」
紫はそう言うと、スキマを開いてその中に入っていった。
「上手くこれを使いこなせるかな?」
『大丈夫だ。自分を信じるんだ。』
「そうだな。」
俺は紫に渡されたスペカを見つめながらトライドロンに乗り、神社へと帰路を走った。
次回はいよいよ妖ヶ夢編です。
ちなみにそろそろほったらかしにしていたBLAZBLUEとSAOの小説も執筆したいと思っています。
では、お楽しみに!