俺は神社に着くと、ミハエルを装着してトライドロンから降りる。そして階段をかけ登りる。
「霊夢を連れたら今度は魔理沙の家にも行かないとな。」
『ああ。これだけ長い冬が続くんだ。二人だけじゃ異変は解決できないからな。』
俺はミハエルと会話しながら神社の引き戸を開ける。
「あれ?咲夜?どうしてここに?」
「進也さん。それが…」
ん?何かあったのか?………!?
「ゴホッ…ゴホッ…。」
「れ、霊夢!?どうしたんだ!?」
そこには布団で横になっている霊夢の姿があった。しかも何やら咳き込んでいるな。
『風邪をひいてしまったのか…。』
「はい…私がここに来たら倒れていたのである程度看病していたんです。」
「そうだったのか。でもどうして風邪なんかに…?」
『進也、霊夢の服装を見て気づかないのか?』
霊夢の服装?……あ、そういえば霊夢の巫女装束は袖が無くて肩と腋が露出してたな。確かにあの服装だと風邪をひくか。
「それを言われると大体予想はつくな。でもミハエル、医療用のシフトカーはあるんだよな?それを使って霊夢の風邪をすぐに治せないのか?」
『マッドドクターというシフトカーならあるが、あのシフトカーの高速治療はどんな病気でも早く完璧に治せるが、引き換えに激しい激痛を伴うんだ。今の状態の霊夢ではマッドドクターの高速治療による激痛には耐えきれない。だから今回は安静にさせておいた方がいい。」
そうか。確かに高速治療なんてすると体が衰弱するからな。それにマッドドクターの時点でなんか危ないと思ったしな。
「じゃあ咲夜、霊夢の看病をお願いするよ。」
「分かりました。」
俺は咲夜に霊夢のことを頼むと、神社の外に出る。そして階段を降りてトライドロンに乗り込んだ。霊夢は動けないか…となると頼れるのは魔理沙だけだ。
「とりあえず魔理沙の家に行かないとな。」
『ああ。だが妙におかしいな。』
「何が?」
『魔理沙は本来なら異変を気づいたら
すぐに霊夢のもとに駆けつけるはずだ。今日は何故か来ない。』
「とりあえず行ってみよう。魔理沙が風邪をひく訳がないし。それに、“馬鹿は風邪ひかない”というし。」
『う~む、そうだといいがな…。』
俺はミハエルの推理をそっちのけで魔理沙が住む魔法の森へトライドロンを走らせる。
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10分後、俺は魔理沙の家を見つけてすぐ近くで停車。トライドロンを降りて魔理沙の家のまでやってきた。
「おーい魔理沙。いるか?」
俺は扉をノックしながら魔理沙を呼ぶ。だが返事はなかった。
『留守のようだな。』
「おかしいな。俺たちより先に解決しに行ったのかな?」
俺は考えながら無意識に扉のドアノブを捻る。
ガチャ
「あれ?開いた…? 」
『進也、やはり何かがおかしい。』
「うーん。ただ鍵をかけ忘れただけじゃないかな?とりあえず入ってみよう。」
まさかな…魔理沙が風邪なんてな…。
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『くっ…やはりか…なんてことだ。』
「………これは暗殺か何かか?」
そのまさかだった。魔理沙はベッドで寝たきりそのまま植物状態に陥っていた。これは風邪よりやばいぞ。
「一体何があったんだ?」
『恐らく今回の異変は春を集めるのが目的…となると魔理沙は春度を取られたようだな。』
「春度?」
『生命力の一つだ。生物が春夏秋冬の季節を生きるにはそれぞれ春度、夏度、秋度、冬度の四つの生命力を要するんだ。その四つの内1つでも欠けるとその季節では仮死状態になる。』
「それはやばくないか?」
『ああ、確実にまずい。だから一刻も早く春を取り戻さないと、魔理沙は“死ぬ”ことになる。』
春を取り戻さないと魔理沙を含む多くの犠牲者が出るのか…。
「そうだな。こうなる放っておけないな。」
『ギアが入ったようだな。』
「ああ。俺の脳細胞がトップギアだぜ!」
異変は解決しないとな。里の皆のためにも、霊夢のためにも、魔理沙のためにも!
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「ふふ、もうすぐだわ。もうずく西行妖は満開になるわ。」
私は集めた春度で花びらを増やしていく封印されし桜・西行妖を見つめている。
「幽々子様、この者を雇って何か得でもあるのでしょうか?」
「妖夢、この者は用心棒として雇ったのよ。西行妖が満開になるまでの足止めにはなるわ。」
私は妖夢に言いながらその用心棒の方を見る。その者は蜘蛛を模した頭があり、胸には【101】という番号が書かれていた。
次回 東方加速戦士
魔法の森で異変解決を協力してくれる人物を探す進也とミハエル。そこで人形を操る少女・アリスと出会う。
その時、進也の心にある記憶が…
次回[人形師を見ると、彼女を思い出す]
スタート・ユア・エンジン!