これは、春冬異変に気づいた俺が博麗神社に帰宅中に起こったお話。
俺は雪が積もった道をトライドロンで走っていた。本来ならスリップしても
おかしくないのだが、謎仕様のトライドロンはそんなことを滅多に起こさなかった。
「雪を物ともしないな。トライドロンは…。」
『お前の住んでた世界とは違って、未知の技術で出来ているからな。』
「まぁ、そうだな。」
のんきにミハエルと会話しながら運転していた………その時
「!?…何だ!?」
突然、目の前に銀色のオーロラが現れた。だがこの道を横は森林ばかり。とても回避できそうにない。そして俺たちはオーロラを通過した。
「ここはどこなんだ!?」
『俺にも分からない。』
オーロラの先はライトを照らしても真っ暗闇。ひたすらアクセルを踏んで前へ進むしか方法はなかった。
『進也、出口だ!』
「よし…そのまま直進だ!!」
暗闇の中で一筋の光が見えた。やっと出口だ。俺は光に向かってトライドロンをフルスロットルで飛ばす。近づく程光はますます強くなっていく。
「『!?』」
そして光に辿り着いたその先には、数名の男女がいた。
「危ねぇ!!」
このままでは轢いてしまう。俺は咄嗟にハンドルを左に傾けて避ける。曲がった先には木々があることを知らずに。
『進也、ぶつかるぞ!!』
「!!」
ミハエルに言われてすぐにブレーキを踏むが既に遅く、トライドロンは木々に衝突。俺はその衝撃で頭を強く打ち、そのまま気を失った。
「ん……ここは?」
「お、気がついたか。」
俺が再び目を覚ますと、横から青年の声が聞こえた。というよりもここは明らかに幻想郷じゃない。もしかしてここは近未来の世界なのか?
「お前は…それに、ここはどこだ?」
「俺は神童士。で、俺たちが気を失ってたお前をこの医務室に運んだって訳だ。」
「そうか、ありがとな………あ、俺は炎斗群進也。よろしく。」
「ああ、よろしくな進也。」
俺と士はお互いの名前を交わす。とりあえずここが何処か分かんないし、士に聞いてみるか。
「ところで士、ここはどこだ?」
「ここはIS学園だ。」
「IS学園?」
「そう。」
士は立ち上がると、窓のカーテンを開けた。その先には俺の予想した通り近未来のような光景が写っていた。IS…たしか、インフィニット・ストラトスって言うんだよな。そのライトノベルは読んだことあるけど、まさか偶然にもこの世界に来ちゃったなんてな……こっちは異変の真っ只中なのに。いや待てよ?なんか忘れてる……あ!
「そうだ士、俺の車とミハエルは?」
「車なら今頃千冬姉たちが回収してくれてるけど…ミハエルって誰?車にはお前しかいなかったけど?」
「ああ、ミハエルっていうのh「目が覚めたようだな。」……あ、どうも。」
「あ、千冬姉。」
俺が話している時、士の言っていた千冬という人物がやってきた。その姿からはかなりの威圧感を漂わせている。とりあえず俺はその状態で軽くお辞儀しておく。
「目覚め早々だが、お前にはいくつか質問させてもらう。いいな?」
「あ、はい。」
質問か…幻想郷に行く方法を教えろとかは御免だぜ…。
「…士たちからの報告によるとお前は空間からできたオーロラから現れたそうだな?心当たりはあるか?」
「いえ、俺も突然のことだったので何が何だか…いきなり現れたオーロラに突っ込んで暗闇の中を走ってて、目の前に光が見えてそこに向かって走ってたら光が強くなって……気がついたらここに。」
何かと説明不足な内容だが、俺にはこれが限界だ。
「俄かに信じられないが…まぁいい、では次だ。お前はどこから来た?」
「うーん。どこって言うと、これまた信じられないでしょうが…俺、この世界の人じゃないんです。」
絶対に怪しまれそうだが、質問された以上は答えるしかなかった。
「どういうことだ?」
「俺が住んでる場所はこことは違い、車や電車とかはもちろん、機械すら存在しない自然豊かな場所ですて…あ、俺の車は例外ですがね。」
俺はとりあえず幻想郷を田舎だと上手く誤魔化すように説明する。けどトライドロンは例外と言っちゃったから「車の燃料はどこから確保してる?」と言われたら詰みそうだ。そういえばここに運ばれてからトライドロンの在処を知りたかったな…聞いてみるか。
「ところですみませんが俺の車は?」
「…今、我々が格納庫に保管してある。」
「そうですか。」
どうやらトライドロンは格納庫にあるらしいな。と言うことはミハエルもトライドロンの中だろうな。どうしようか…こんな状態じゃ素直にトライドロンを回収しに行けない…。
「織斑先生大変です!」
「どうした山田先生?」
「そんなに慌ててどうしたんですか?」
突然、山田先生と呼ばれる女性が息を切らしながら慌ててやってきた。何やら深刻そうな表情だが…。
「学園付近の街が何者かに攻撃を受けています!!」
「「「!?」」」
俺たちは山田先生の言った言葉に驚きを隠せなかった。
「何だって!?」
「襲撃…だと?」
「どういうことだ山田先生。説明しろ。」
「数分前に街に突然現れて街を襲撃、そのため学園に応援要請が届きました。先程教員たちがISを装着し、襲撃犯の討伐に向かいました。」
山田先生はそう言うと、機械のモニターを起動させた。
「それで敵の数は?」
「情報収集のために先行した教員によると…一機のみだそうです。」
「一機だけだと?」
「はい、しかもたった一機に既に街が破壊されていてこのままでは街が壊滅するのも時間の問題かと。」
単機で街を破壊しているだと?かなりヤバイ状況になっているな…。そんなの教員でなんとかなるレベルじゃないのに…!
「千冬姉、俺にも行かせてくれ!!」
「何?」
「街には弾や蘭たちもいる。あいつらが危険だ。頼む!!」
ここで士が千冬に出撃の許可を頼んだ。どうやら街に士の友人がいるらしい。
「はぁ…どうせお前はダメと言っても行くのだろう?……帰ったら報告書50枚提出すること。いいな?」
「えっ、50枚も!?」
「それで今回の件は大目に見てやる。いつも無茶を通してやってるんだ。それくらいはしろ。」
「う~…りょ、了解です。」
士はこの件の後に50枚の報告書を提出することを条件に許可を得た。50枚って…それ書き終えるのに何日かかるんだよ…。
「でも、士君の移動手段はバイク。ここからバイクでは時間がかかり過ぎます。」
士に追い打ちをかけるように山田先生がここからバイクだと時間がかかることを指摘する。どうもここから街までは遠いようだな………そうだ!
「なら俺に任せてくれ!」
「進也?」
「俺の車なら普通の車なんかよりも速い、直ぐに行けるぜ!」
俺は布団から起き上がると、移動手段に困っている士にトライドロンなら間に合うことを伝える。
「本当か!?」
「ああ!だかr「待て!」…!?」
「千冬姉?」
ここで千冬先生が俺の前に立つ。
「我々としてはお前はまだ信用できん、そう簡単に行かせる訳には行かない。」
「千冬姉、何言ってんだ!?今はそんなこと言ってる時じゃ「士、黙っていろ。」…!?」
緊急事態にも関わらず融通の聞かない千冬先生。士も怯んでしまう。
「…確かに俺は貴方達から見れば怪しいし、警戒するのも分かる。でも、それでもお願いします!俺にも手伝わせて下さい!」
「どうしてそこまでしようとする?私達は今日あったばかりの赤の他人でお前には何の関係もないことないことなのだぞ?」
「関係ならあります!」
「…それは?」
「困った人を助けるのは当たり前だからです!」
俺は自分の主張を発言する。俺も士と同じく、無茶な行動に命を賭けてきたんだからな。
「……全く、どいつもこいつも似た者ばかりだな……もし、士に何かしたらただではおかんぞ?」
「は、はい!」
千冬先生は呆れながら頭を抱えていたが、ようやく俺の主張を聞いてくれた。俺は許可が降りると、乱れた服装を整える。
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「よかった。どこも壊れてない。」
俺たちは千冬先生に案内されてトライドロンが保管されてある格納庫に来ていた。トライドロンは無傷だ。あの時、木々にぶつかったにも関わらず。
「進也、それよりも。」
「そうだったな、急がないと。乗れよ士。」
「ああ!」
俺が運転席、士が助手席に座ると、俺たちはシートベルトを締める。
「士、無事に戻ってこい。」
「ああ、任せておいてくれ千冬姉、必ず帰ってくるから!!」
士はそう発言すると、千冬先生の不安そうな表情が僅かながら見えた。
「お前の姉さん、怖いようで意外と優しいんだな。」
「ああ、千冬姉はああ見えて結構優しいし、可愛いとこもあるんだぜ。」
『ほー、なるほどな。』
「ん?進也、何か言ったか?」
「いや、俺は何にも言ってないぞ。」
俺は既に気づいているが、士はミハエルの存在に気づいてないようだな。
「え?じゃあ誰が?」
『俺だ。』
「え?」
未だにミハエルの存在が分からない士に、俺はクレードルの方に指差す。すると士はようやくクレードルに設置されているミハエルの存在に気付く。
「アイエエエエエ!!?ベルトシャベッタ!?ベルトシャベッタナンデ!?」
士はあまりのカルチャーショックを受けたのか、某忍殺語みたいな滑舌になって驚いた。
「まぁ、驚くよな…。」
『それより進也、俺もここから動けなかった。』
「ごめんなミハエル。ところで、シフトカー達はどこだ?」
『見つからないようシートの裏側に隠しておいた。』
ミハエルの言う通りにシートの裏側を見てみると、そこにはシフトカー達が集合していた。よく見つからなかったな。
「ミハエル?ミハエルってもしかして…。」
「そう。」
『俺のことだ。』
士は会話のできるベルト・ミハエルに慌てながらも「なるほど…。」と言ってようやく理解した。田舎と言いながら頑丈なスポーツカーや喋るベルトを所持してたら、士も慌てるのは当然だろうな。
「士、準備は出来たか?」
「ああ、大丈夫だ。ゲートを開けてくれ千冬姉。」
士は準備が出来たことを伝えると、千冬先生がゲートを開けた。その先には街へと繋がる道路が引かれていた。
「行くぜ士!」
「おう進也。出してくれ!」
「ああ!」
士がそう言うと、俺はトライドロンを発進させ、道路を走行する。
「おっほ~、本当に速いな!」
「まだまだスピード上げるぜ、しっかり掴まってろよ!」
「おう、頼む!」
俺はそのままアクセルを踏み、トライドロンを加速させて現場へと急ぐ。
次回 コラボスペシャル
「ひどい…なんてことを…。」
進也達が現場に着くと、街は廃墟そのものになっていた。
「アリの一匹が増えたところでオレには勝てん!」
街を破壊していた犯人・エイブラムス鉄人が進也達に襲いかかる。
「追跡、撲滅、いずれも~マッハー!!」
仮面ライダーマッハも本編に先駆けて先行登場!
「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!!」
士と進也の心が一つになったその時、士の所持していた3枚のカードが復元する!
次回【SPミッション TYPE.IS ~ディケイドとの絆~ 後編】
全てを破壊し、全てを繋げ! スタート・ユア・エンジン!