東方加速戦士   作:レティス

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今回、初めて1万文書きました。予告には書いてませんが、デッドヒートマッハが出ます。では、どうぞ!


藍は何故そのロイミュードに付いて行ったのか?

進也side

 

 

 

「だ~か~ら~、離してよ!酷いよこんな仕打ち~!」

「いいや、駄目よ。あんたはロイミュードが主催してるにもかかわらず、あの秘密会に参加したからよ!操られてる可能性が高いわ。」

 

俺たちは博麗神社に藍を連行した後、鎖で縛って藍を拘束した。ちなみに走佑と早苗は守矢神社に戻った。藍は拘束を解いてほしいと頼むが、霊夢に即断られた。まあ、もし逃げられたら大変だからな。可哀想だけど…。

 

「あのロイミュードは屋敷の主である“煌兵衛”に化け、秘密会参加者の女性達に自分の声を聞かせて洗脳。理想の男を見せて大金を貢がせていたんだぜ。」

「藍も理想の男を見せられたのね…。」

 

魔理沙と紫さんは藍が洗脳されたと思うと、怒りを募らせていた。

 

「ロイミュードめ、婚活を頑張ってる藍になんて仕打ちしてるんだぜ…!」

「私の式神をイケメンで釣るなんて…!」

 

2人はボイスロイミュードに対してかなり怒りの思想を浮かべていた。しかし、その言葉は何処かおかしい…。

 

「あんたらね、それセクハラ発言よ!!」

「そうよ、何か個人的な恨みが混じってるわ!」

「「ごめんなさい…。」」

 

これには藍はご立腹。アリスも二人のセクハラ発言を指摘した。そして魔理沙と紫さんは土下座からの謝罪である。

 

「そろそろこの鎖外して下さいよ~。鼓膜に異常が無ければ私の無実も証明できるでしょ?」

「分かったわ。」

 

アリスは藍のお願いに答えて鎖を外した。ちなみに俺は何してるかというと、羊羮を頬張りながら考えていた。

 

「どうしたの?」

「何かな…そもそもあいつが見せるのは理想の異性のはずだろ?俺や走佑が同じ男の姿を見るはずがない。それにあのロイミュードは煌兵衛だけじゃなく、あの時見た男にも化けていた。」

「確かにあの時見たのは煌兵衛じゃなくてあの男だったんだぜ。」

「二人に化けられるのね…。」

 

俺には、ロイミュードが化けることができる姿は1つだけだと思っていた。もしかして化けることのできる姿に限りはないということなのか?

「なあ、藍。何か心当たりは……あ。」

 

俺たちが藍のいる方向に振り向くと、そこには藍の姿はなかった。

 

「「「「「あーーーー!」」」」」

 

しまった~!隙を見られて逃げられちまった~!

 

「やっぱり藍は操られてるんだぜ!」

「もう、アリスが鎖外すからよ!」

「ご、ごめん!」

 

俺たちは藍が逃げたことで途方に暮れてしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『で、結局藍は逃亡したままか…。』

「ああ…。」

 

俺たちは帰宅中、トライドロンの中でミハエルと会話していた。

 

『シフトデッドヒートはもうひと調整すれば格段に扱いやすくなる。藍がいないとな…。』

 

そうだよな、あの男の手がかりを掴めるのは藍だけだし、シフトデッドヒートの調整をできるのも藍だけだからな。

 

『アメリカのサイモン先生とも連絡がつかないしな…。』

 

シフトデッドヒートを藍に渡したサイモンさんとも連絡とれないのか……。

 

「考えてても仕方ないな。」

「藍を追うのね。」

「いや、それは走佑たちとシフトカーたちに任せよう。俺たちはあの男の手がかりを掴もう。」

「そうね。」

 

いっぺんに手がかりを追うのは無理と判断した俺は、藍のことを走佑たちに任せようと判断する。アリスも賛成した。

 

 

 

走佑side ~翌日~

 

 

 

進也に藍の捜索を頼まれた俺たちは、手分けして捜索をしている。早苗は空中から、俺とシフトカー達は地上から捜索していた。

しばらく捜索していると、俺のもとにシフトカー達がやってきた。

 

「見つけたか、皆優秀な捜索官だな。」

 

俺はシフトカー達から藍を発見したことを聞くと、早苗を呼んですぐに現場へ急行する。

 

 

 

藍side

 

 

 

私はボイスロイミュードに指示された広場まで着いた。するとそこには、再びあの姿に化けたボイスロイミュードがいた。

 

「よく来たね。じゃあ、行こうか。」

 

ボイスは私がやってきたのを見ると、例の場所に行こうと言った。

 

「すみませんが、一人で逝ってもらいますよ。」

「もちろん、地獄へな。」

 

その時、向こうから二人の声がした振り向くと、そこには祓い棒と御札を構えた早苗とマッハに変身し、ゼンリンシューターを構えた走佑の姿があった。

 

「早苗、走佑さん。」

 

ボイスは二人の方を向くと、ロイミュード態に変化すると、光弾を二人に向けて撃ち出した。

 

「行くぞ早苗!」

「はい!」

『ズーット、マッハ!』

 

早苗は空を飛ぶと弾幕で光弾を相殺し、走佑はボタンを連打した後に加速し、光弾を避けながらボイスに接近した。

「奇跡【白昼の客星】!」

「くっ…!」

 

早苗はスペカをボイスの頭上に放った。

 

「知らないか?マッハは音速のこと!その気になれば音より速……うわっ!?」

 

走佑は喋りながらボイスに格闘を叩き込んでいたが、その途中で紫色の光矢が走佑に命中し、吹っ飛ばされた。

私はある方向に向くと、そこにはウイングスナイパーを構えた啓斗の姿があった。既に魔進チェイサーに変身していたらしい。

 

「処刑は免除してやる。行け、ボイス。」

「死神、助かった!」

 

啓斗が二人の相手をしている間、ボイスは啓斗に礼を言うと、私のもとにやってきた。

「さぁ、早く!」

「ええ…。」

 

私はボイスに手を繋がれると、そのまま彼に着いて行く。

 

 

 

走佑side

 

 

 

「ちょっ…おい待てよ藍!正気を取り戻すんだ!」

 

俺はボイスについて行く藍に呼びかけるが、全然耳を傾けてくれない。それどころか、俺は進也が言っていた啓斗に攻撃されている。初対面にもかかわらず、俺の動きをまるで分かりきってるかのように攻撃していた。一つだけ分かるのは、あいつは俺だけを優先的に狙い、早苗には一切攻撃を仕掛けてこないことだ。

 

「くらえ!」

 

俺はゼンリンシューターから銃弾を発射するが、完全に防がれてしまう。

 

「ふっ!」

「ぐわっ!?」

 

逆にウイングスナイパーの光矢を受けてしまった。このままだとやられる。

 

「ダンプ!お前の力を貸してくれ!」

 

俺はダンプを呼ぶと、ドライバーのパネルを上げ、そこにダンプを装填してからパネルを下げた。

 

『シフトカー!タイヤコウカン!アラブール!』

 

俺の右肩のコウリンにランブルダンプのマークが表示された。俺はさらにパネルを上げ、ボタンを押してからパネルを下げた。

 

『ヒッサツ!フルスロットル!アラブール!』

 

一方、啓斗はブレイクガンナーのマズルを長押しした。

 

『エグゼキューション フルブレイク バット!』

「はああああああ!」

「はっ!」

 

お互い高くジャンプし、俺は右足にランブルスマッシャーを装備して飛び蹴りを放つ。啓斗も背中に蝙蝠の羽を広げて飛び蹴りを放ってきた。そして、互いのキックがぶつかると、そのエネルギー同士の反発で爆発が起こり、俺と啓斗はその爆炎に包まれた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「走佑君!大丈夫!?」

「ごほっ、ごほっ!……何とか大丈夫…。にしてもあいつ強いな…あと一歩も及ばないな…。」

 

早苗が俺のもとに駆けつけた。どうにかやられずには済んだが、結局あいつとの戦いは黒星に終わってしまった。

 

 

?side

 

 

 

俺はサイドカーに乗って、シフトデッドヒートが置いてある家に到着した。俺はサイドカーから降りて、車庫を開けると、タイヤの上に置いてあるシフトデッドヒートを見つける。

 

「さて、ひと調整入ろう。」

 

俺は手に持った工具箱から色々と取り出すと、シフトデッドヒートの調整を始める。

 

 

 

進也side

 

 

 

俺たちは里の人達や妖怪達からあの男の情報を集めた。そしてとうとうあの男の詳細を掴んだ。

俺たちは博麗神社に集合し、詳細をまとめている。

 

「あの男の名前は“千歳翠(ちとせあきら)”。研究者で、藍と同じく九尾の妖怪。式神になる前の藍とは同僚だった。案の定、仲は良好だったらしいわ。」

 

霊夢は収集した情報を言った。あの翠って男は藍の元カレだったらしい。

 

「じゃあ、操られてるんじゃなくて、自分の意思であのロイミュードについていってるのか?」

「そのようね。多分、その男は殺されたかもしれないけどね。」

「うう~、藍の過去にそんなことが…。」

 

魔理沙とアリス、そしていつの間にかいた紫はそう会話していた。ん~、けど何かモヤッとするな…煌兵衛と翠の二人の姿をコピーしたのにはどんな訳が…?俺はとりあえず、前に走佑から渡された写真をもう一度見てみる。秘密会の準備している煌兵衛の写真だが、よく見ると……何故か翠の姿があった。

 

「……そういうことか……脳細胞が、トップギアだぜ…。」

 

俺はその真実を見つけると、低いテンションのままジャケットを着直す。

 

「自慢の台詞出たけど…なんかテンション低いぜ…。」

「ああ…ちょっとな。」

 

俺は魔理沙にそう言い返した時、シフトブレスに通信が入った。送り主は……藍だ。

 

 

 

藍side

 

 

 

私はボイスについていくと、ある研究所に辿り着く。その中に入り、ある部屋に入る。そこには様々な研究器具や資料が置かれている。そして窓側の方へ振り返ると、そこには…

 

 

 

「やぁ、藍。」

「あっくん…。」

「格好悪い再開になったね。」

 

白衣を着た本物のあっくんがそこにいた。

 

「“もし生きてたらお前に会わせてくれ”とこの女が頼み込んできた時には驚いたよ。だが俺にはお前の記憶がある。事情は理解しているさ。」

 

ボイスはあっくんの事情を理解しているらしい。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

それは私が紫様の式になる前、つまりあっくんと同じく研究者だった頃の記憶。ある日、いつも歩く道であっくんから悲しい言葉を告げられた。

 

「ごめん、藍。」

「え…?」

「僕には、自分の研究の方が大事なんだ。」

 

あっくんはそう言うと私を置いて、一人で行ってしまった。突然告げられた別れの言葉。私はその時思わず涙を流してしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そして今、ようやく会うことが出来た。

 

「貴方は私を置いて行方不明になった。ずっと探したのよ!どうしてくれるのよあっくん!おかげで…貴方より良い人に、巡り会えないよ…。」

「藍…そんなに僕のことを…。」

 

私は涙ぐんだ目であっくんを抱き締める。式神の身になってから数年、ついにあっくんに会うことができた。本当に会いたかった…。

 

「まぁ、仲良くすればいいさ。そいつも元研究者なら、利用価値は十分にある。」

「…これ以上、彼の研究を悪用させない!」

 

私はそう言うと懐からグラビティを取りだし、重力を操作してボイスの行動を封じる。

 

「うっ!?……くっ…馬鹿な!?貴様、シフトカー共の仲間か!?」

「そうよ!最初からあっくんを解放するために来たのよ!さあ、今のうちよあっくん。早く逃げて!」

 

私はグラビティでボイスの動きを封じている間、あっくんにここから逃げるように言った。

 

 

パシッ!

 

 

「!?…あっくん何を!?」

 

しかし、あっくんは突然私の手からグラビティを弾くと、私の動きを封じてしまった。グラビティはすぐに私のもとへ行こうとするも、今度はボイスの放った光弾に吹き飛ばされてしまった。

 

「よくやったぞ、千歳。ハッハッハッ…。」

 

ボイスはあっくんの行動で拘束が解かれると、ロイミュード態に変化した。

 

「あっくん、放して!」

「大人しくしてくれ、藍!」

「ハッハッハッハッ!」

 

私はあっくんに拘束されている間にもボイスは一歩一歩近づいてきた。その時

 

「!?…うっ…くっ…うわっ!?」

 

突然、シフトカー達がボイスを一斉に攻撃した。そして入り口から進也たちが入ってきた。

 

「そこまでだ。」

「進也さん!」

 

そして私を拘束しているあっくんをアリスが攻撃し、拘束した。

 

「何故この場所が分かった!?」

「藍が教えてくれたんだ。間に合ってよかったよ。」

 

 

 

進也side

 

 

 

「この事件に隠された闇がようやく解けた。」

 

俺はそう言うと、走佑から渡された写真を取り出す。

 

「走佑が撮った写真だ。煌兵衛と千歳翠、この二人が両方ともこいつのコピーなら、ここに翠がいることはまず有り得ない。つまり、そいつ被害者ではなく、自分の意思でロイミュードに協力している犯罪者だ。」

「……。」

「…本当なの?あっくん…。」

 

真実を知った藍は、絶望した表情で翠に話しかけた。

 

「フッフッフッ、そうさ。元々、煌兵衛は千歳のスポンサーだった。この男の音の研究に目をつけ、それを恋愛ビジネスに利用するために囲い込んでいたのさ。」

 

藍が信じられなさそうな表情になっている中、ボイスは真実を言った。

 

「研究を…人の心を操るために…?」

「俺は最初煌兵衛をコピーし、始末した。だが千歳は自分も仲間にしろと言い出したのさ。」

「ボイスの能力と僕の知識が合わされば、完全に人間を支配できる声が作れる。僕はそのそ効果を見てみたかったんだ!」

『それは科学という名の誘惑に負けた愚かな行為だ。』

 

ボイスが二人をコピーした経緯を言う中、翠は心を支配する声の効果が見たいと主張した。その主張にミハエルはそう言った。

 

「千歳翠、お前は妖怪という境界線を通り越してしまった。しっかりと報いを受けるんだな。」

「させるか!」

 

ボイスは俺達を攻撃しようとした。

 

「咒詛【首吊り蓬莱人形】!」

 

アリスは蓬莱からレーザーを放ち、ボイスを上空へと吹っ飛ばした。

 

「今だ!ここから逃げるぞ!」

 

ボイスがぶっ飛ばされたのを確認すると、俺達は翠を連れ出して研究所から逃げる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

研究所を出てからしばらく走ると、そこには待ち伏せしていた二体の下級ロイミュードがいた。ナンバーは【026】、【053】のようだ。二体のロイミュードが俺達に襲いかかろうとした時、左からトライドロンが突進して吹き飛ばす。さらに右からライドマッハーに乗った走佑と早苗が合流し、また下級ロイミュード二体を吹き飛ばした。

 

「よし、やるか!」

『OK! スタート・ユア・エンジン!』

「行くぜ、進也!」

「ああ!」

 

俺はキーを回し、ブレスにワイルドを装填し、前に倒す。一方、バイクから降りた走佑もドライバーを装着し、パネルにマッハを装填し、下げた。

 

「「(レッツ、)変身!」」

『ドライブ!タイプワイルド!』

『シグナルバイク!ライダー!マッハ!』

 

俺はドライブ、走佑はマッハに変身する。その際、先程吹き飛ばされたボイスが二体の下級ロイミュードの背後からやってきた。

 

「殺れ。」

 

ボイスに指示された二体の下級ロイミュードは、俺たちに向かって突撃してきた。

 

「あの二体は俺にまかせろ!」

「頼む!」

 

走佑が下級ロイミュードの相手を引き受けてる間に、俺はボイスに向かって突撃する。一方のボイスは何やら無抵抗のようだが、好都合だ。

 

「はあああああああ!」

 

俺は渾身の左ストレートをボイスに叩き込もうとしたその時、突然俺とボイスの間に女性が割り込み、ボイスを庇った。

 

「あっ!…え?……ちょっ、ちょっと!?」

 

何とか女性に命中せずに済んだが、女性はそのまま俺を掴んで何故かボイスから遠ざける。

 

「被害者の人達!?……うおっ!?」

 

走佑はロイミュードを攻撃しながら言っていると、走佑のもとにもバールや包丁で武装した女性達が襲いかかってきた。何でSI○ENみたいなことになってんだ?

俺は女性達に拘束されている中、ボイスのもとに被害にあった女性達がやってきた。その中には、なんと慧音までいた。

 

「あ、慧音まで!?」

「どうなってるの?」

「私が千歳の研究を買ったのは、ただ女性を虜にするためだけじゃない。こうやっていざという時に洗脳した者達を先兵として操るための未来投資さ。」

 

俺やアリスが事態の把握を掴めない中、ボイスは洗脳した女性達を操っているということを言った。なんて非道なことを…!

 

「“私の夢を貴女達にも”…。」

 

ロイミュードから攻撃を受け続ける中、さらに女性達による追い打ち……くそっ!手が出せねぇ!

それは俺や走佑に留まった訳ではなく、アリス達にも女性達が襲いかかった。

 

『早く何とかあいつを倒さないと…!』

「人間ごとくたばるがいい!」

 

ボイスは洗脳された女性達ごと俺達を葬ろうと光弾を発射しようとした。

 

 

「ストーーップ!!」

「「「「「「「「!?」」」」」」」」

「?……うわっ!?」

 

突然響いた声と共に、シフトデッドヒートがボイスを攻撃した。しかしよく見ると、デッドヒートの右舷部にシグナルバイクのようなものが取り付けられていた。デッドヒートが移動する方向を見ると、そこにはサイドカーに乗った男性がいた。見た感じ30代前半であり、茶色のジャケットを着ている。そしてヘルメットを被り、ゴーグルをつけていた。

「ハハハハ~!」

 

その男性は笑いながらデッドヒートを手に取った。

 

「え?誰だ?」

「ヘイ!ミスター進也、走佑!シフトデッドヒート、完成したぞ!ハハハハ~!!」

「その声、マジで!?」

 

どうやらあの人がシフトデッドヒートを仕上げてくれたようだ。走佑は知ってるようだけど、この人は誰?すごいハイテンションだけど…。

 

「ハッハッハッハッ!ハーッハッハッハ~!!」

 

その男性は高笑いしながらゴーグルを外した。

 

「サイモン博士!」

「え!?この人が!?」

 

その正体は、前の異変の時にミハエルが話していたサイモン・ペアルトリクスさんだった。

 

『サ、サイモン先生!?いつ幻想郷に!?』

「シャラップ、檀!これだ!」

 

サイモンさんはミハエルの質問を断ると、シフトデッドヒートを走佑に渡した。

 

「OK、博士!」

 

走佑はデッドヒートを受け取ると、ジャンプして拘束を解いた。

 

 

 

走佑side

 

 

 

「なるほど、サイドカーって訳か。」

 

ジャンプして拘束状態から逃れると、シフトデッドヒートのバイク部分をサイド部分に収納する。そしてドライバーのパネルを上げ、そこにデッドヒートを装填してからパネルを下げる。

 

『シグナルバイク、シフトカー!ライダー!』

「はぁ~!!」

『デッドヒート!』

 

その瞬間、俺の体に赤いオーラと稲妻が纏われ、上半身にドライブのアーマーが装着される。頭部も変化し、コウリンはDHコウリンとなり、胸にはデッドヒートタイヤが装備され、俺はデッドヒートマッハとなった。

 

「オーケー!」

「さあ、後は知らねぇぞ!?」

 

俺は二体の下級ロイミュードを吹っ飛ばすと、そのまま格闘を叩き込んでいく。

 

「はっ!」

「ふっ!おりゃ!」

「ぐっ…!」

 

後ろからボイスが格闘を仕掛けてくるが、俺は攻撃を受け流して巴投げを決める。

三体はまた格闘を仕掛けてくるが、何度きても同じこと。すぐに反撃を叩き込む。すると三体は俺を取り押さえる。

 

「ファイト、いっぱーつ!!」

 

デッドヒートの力で三体のロイミュードを弾き飛ばす。そしてボタンを連打する。

 

『バースト!キュウニ、デッドヒート!』

 

俺はさらに力を増幅させ、ロイミュードに格闘を叩き込んでいく。

 

「ぐわっ!?」

 

ボイスは格闘を受けて吹っ飛んだ。先にあいつらを片付けるか。

俺は高速移動を行ってパンチを叩き込んだ。

 

「「グワアアアア!?」」

 

そして二体の下級ロイミュードは爆散し、コアも砕け散った。後はボイスだけだ。

 

 

 

進也side

 

 

 

俺は走佑がロイミュードの相手をしている間、アリス達と協力して何とか洗脳された女性達を一ヵ所に集めた。

 

「よし、レッカー!」

『タイヤコウカーン!フッキングレッカー!』

 

俺はレッカータイヤに交換し、フックを投げて女性達の動きを封じる。

 

「バカめ!“私の夢を貴女達に”…。」

 

そこへボイスがまたやってきて、例の言葉を言った瞬間、女性達に爆弾が装着された。

 

「私が一声かければ、自ら死なせることだって出来るんですよ!」

「何!?」

 

嘘だろ?そんな外道なことをするのかよ!?下手に動いたら慧音達が自爆してしまう…!

 

「無理だな!」

 

そこへ走佑が追い付き、ボイスに格闘を叩き込んだ後、ボイスのマイクを掴む。

 

「その前に。はっ!」

「うわああああ!」

 

走佑はボイスのマイクを引きちぎった。

 

「お前の自慢の声は枯れる。」

 

走佑はそう言うとドライバーのパネルを上げ、ボタンを押してからパネルを下げた。

 

『ヒッサツ!バースト!フルスロットル!デッドヒート!』

「はあああああああ!!」

 

走佑は高くジャンプすると、タイヤ状のエフェクトを纏いながら飛び蹴りを放った。

 

「でりゃああああああ!!」

「うわああああああ!」

 

ボイスは飛び蹴りを受けて爆散し、ナンバー【030】のコアも砕け散った。

すると、洗脳された女性達はそのまま気を失った。

 

「よし、次は爆弾処理だ。」

 

俺はタイプテクニックにチェンジすると、女性達に取りついている爆弾の処理を始める。

 

「フフフ~ン、いい画だったろ?」

 

走佑はみんなにそう言った。そうキメてる間にバロメーターのゲージが満タンになった。

 

「え?…うわっ、うわあああああ!?」

 

すると、警告音と共にタイヤがバーストしてしまった。そして、バイザーの目が光り始めた。

 

「あ…。」

「あ。」

「「「「「あ…!」」」」」

 

そう、この状態になると制御が効かなくなるのだ…ってかサイモンさん、あんたこの問題点直さなかったの!?

 

「ああ…もうひと息なんだけどな……し、進也!」

「ちょ、ちょっと待て!こっちも手が離せないよ!」

「ああ……!ああ、やばいやばいやばい!!」

 

とうとう走佑の制御が効かなくなり、こっちに走ってきた。

 

「あ、ダメダメダメダメ!」

「止めてくれ!止めて!進也、止めてくれ!」

「ちょっと無理だってこっち来んな!!爆発するって!!」

「止まれない!進也!止めて!!」

「来るなぁ!来るなぁああ!!」

「うわあああああ!もうダメだあああああああ!!」

 

俺たちは完全にパニックになった。諦めかけたその時、アリスがブーツの重圧発生機を作動させると、高くジャンプした。そして

 

 

「たあっ!」

「あべしっ!」

 

暴走する走佑に飛び蹴りを叩き込み、そのまま奥のゴミ捨て場にぶっ飛ばした。そして着地すると、サムズアップしてキメた。

 

「ハハハッ!ナイスキック!」

 

サイモンさんもアリスのキックに賞賛した。デッドヒートを制したのは、俺でも、走佑でもなく、アリスだった。

 

「せ、セーフ…。」

 

とにかく、最悪の事態は回避できたから良かったよ…。

 

 

 

走佑side

 

 

 

「ごふっ!……サンキュー、アリス。助かったよ…けど、ゴミ捨て場にぶっ飛ばすのはちょっと酷い…。」

 

俺は何とか暴走を止めてもらった後、変身解除した。もちろん、ゴミまみれである(涙)。

 

『オツカーレ』

 

俺はサイモン博士にシフトデッドヒートを見せて、感謝のアピールを送る。

 

「よくやった~!」

 

サイモン博士はサムズアップを返してくれた。

 

 

 

藍side

 

 

 

辺りはすっかり夜になった。私は事件が終わった後、そのまま無言で帰ろうとする。

 

「藍!今更になって君の大切さに気がついた。やっぱり僕には君が必要だ!」

 

その際、あっくんは仲を直そうと私にそう言ってきた。

 

「不思議だな~。ずっと私を支配してきた声なのに、もう全然響かないな~。」

「…え?」

「貴方は研究者としてだけでなく、妖怪としても間違いを犯した………もう、二度と会うことはないわ。」

 

私はそう言うと、再び皆のところへ歩き出す。これで、私とあっくんの仲は完全に破局となった…。

 

 

 

進也side

 

 

 

俺達は一旦博麗神社に戻ってきた…のはいいんだが…。

 

「うわ~~ん!また全然全部振り出しよ~~!!」

 

藍は破局したショックで大いに泣き崩れてしまった。そりゃ、あれだけ愛していた人と別れるのは心が痛むよな…。

 

「はいはい、藍ちゃん藍ちゃん。元気出せ。人生はな、様々なんだ。俺なんかな、元気の塊なんだぞ!」

「はい博士!元気出しま~す…。」

 

ショックで落ち込む藍をサイモンさんが元気づけた。

 

「おお~…すごい人だな、ミハエルの先生は。」

『デッドヒートの最終調整に立ち寄ってくれただけで、サイドカーで世界旅行の途中らしいんだ。』

 

なるほど、世界旅行のついでに幻想郷に一旦戻ってきたって訳か。

 

「お久しぶりです、サイモンおじさん。」

「おお、紫じゃないか。確かに生で見るのは久しぶりだな。」

 

紫さんとサイモンおじさんはそんな会話をしていた。走佑の言った通りすごいアクティブだった。

 

「ヘーイ!ミスアリス、ミス早苗、ミス霊夢、ミス魔理沙、アンドミスター進也。このね、走佑はな、かなりデンジャラスボーイだからな。よろしく頼むよ!」

「ちょっ!博士、頭潰れるってイタタタッ!」

 

サイモンさんはそう言いながら走佑の頭を掴んだ。走佑はかなり痛がっているが、俺たちはツボにはまって思わず笑った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

サイモンさんがそろそろ出発するらしく、俺達はそれを見送ろうとする

 

「なるほど、車とバイクを足してサイドカーって訳か。」

 

俺はサイモンさんのサイドカーを見て呟く。そういえば、俺の前にいた世界では車と飛行機を足したスカイカーってのもあったな。あれはもう実用化されたのかな?

 

「あっ!これこれこれこれ。これだこれだこれだ。アメリカからのお土産。皆で仲良く食べるんだよ。」

 

すると、サイモンは思い出したかのようにサイドカーのサイド部からお土産を取り出すと、藍に渡した。

 

「え?でも檀さんは「仲良く食べるんだよ。」…はい!」

 

サイモンさんはサムズアップを送ると、藍は笑顔で返事した。

 

「それ何かしらね?」

『「うーむ…」』

 

二人が中身が気になってる間に、サイモンさんはサイドカーを発車させた。俺達は出発したサイモンさんに手を振った。

 

「オツカーレ!!」

 

その際、サイモンさんの言葉が幻想郷に響いた。

 




次回 東方加速戦士


アリスは夜、散歩している中、啓斗と出くわした。その際、啓斗は頭を抱え始めた。進也もミハエルからプロトゼロの詳細を聞く。
そして翌日、064との戦闘中に走佑と啓斗のバイクが合体。さらに、突然現れたブレンから衝撃の事実を告げられる。

次回[啓斗とは何者なのか?]

スタート・ユア・エンジン!
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