そろそろ寿司を食べないと◯ぬ先生   作:カンキツ蜜柑

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 寿司食ってたと思ったら急に野球小説になるやつ。

 ブルアカでも野球してたけれど、こっちのはどうなるのやら……

 寿司を楽しむ者は『スポーツ先生』呼びとなりました!

 それと、なんか今日の昼頃(3日)ちらっと見たらなんか謎に伸びてて驚いた。

 誤字報告マジで助かります。ありがとうございます!

 面白いと思ったらお気に入り登録、評価、感想してくれると嬉しくて死ぬぜ!


『SUSHI-TEC』VS『ベースシボール』#1

「ぷ、プレイボール!」

 

 主審の宣言により始まる1回表。

 

 ピッチャーはコハル。

 

「そう言えば、ボールが……なにこれ!?」

 

 ボールかと思って握ったそれは寿司だった。

 

「何よこれ!寿司なんか投げられるわけないじゃない!地面に落ちたらもったいない!」

 

「大丈夫!そういったことは起こらないよ!ほら!」

 

 スポーツ先生は寿司を地面に投げた。

 

 寿司はボールのように地面を跳ねるが、寿司に土は付いていない。

 

「寿司は特別なんだ!これで天気が悪くても寿司は関係なく投げられる!まぁ、選手の状況次第で中断になることもあるけどね!あはは!」

 

「……」

 

「おっと、時間が惜しいんだったね!それじゃあ再開としよう!」

 

「えぇ……」

 

 何事もなかったかのように戻る先生に呆気にとられるコハル。

 

 普通にボール投げる感覚でいいのよね……?

 

 触った感じは硬式ボールのように硬い寿司の形をしたボールのようだった。ボールから魚の匂いと酢飯の匂いがすることがあるけれど。

 

 すっぽ抜けないか心配だけど……えいっ!

 

 コハルは第一球を投げる。

 

「ストライク!」

 

 どうやらうまくいったようだ。

 

「な、なんだ!?これは!?」

 

 アズサも同じ反応で風紀委員会の子たちから説明を受けている。

 

 どうやらあの子たちは寿司スポーツ経験者のようだった。

 

「これは……どうやって投げるんだ?」

 

「ボールと言うよりかはレモンを投げる感覚で投げるといいですよ」

 

「成程、ありがとう」

 

 アズサはイマイチ理解できていなかったが取り敢えずそう返えした。

 

 2球目、外角高めのボール球。

 

 3球目、外角低めギリギリ入りストライク。

 

「あっという間に追い込まれちゃいました……」

 

 4球目。

 

「ふんっ!」

 

 風紀モブちゃんのスイングも寿司には当たらず三振。

 

「よし、この調子で行くわよ!!」

 

 2人目。同じく三振。

 

 3人目。

 

「寿司サッカー、寿司テニス、寿司ボウリング……今まで散々あの人に付き合わされてきたんで……私はあの2人とは一味違いますよ」

 

 謎に強者感溢れる3番の風紀モブちゃん。

 

「なぁ、その……1つ質問をしてもいい?」

 

「?えっと、アズサちゃんだっけ?どうしました?」

 

「食べ物を運動に使うということがいまだに飲み込めないんだけれど、『特別』ってさっきあの人(スポーツ先生)は言っていたけれど、なんで私たちは寿司で野球をしているの?」

 

 当然の疑問。

 

「それが私にもよく分からないんですよ。寿司が食べ物であるように、あの人は『寿司がスポーツ』なんですよ。だから寿司はボールにもなるし、ピンにもなる。考えたら負けです。あなた達聞いたところこのあと試験があるそうですね」

 

「そうだけれど、それが何か?」

 

「試験までの緊張もついでにこの試合で流すくらい軽い気持ちで、ただこのゲームを楽しみましょう?」

 

「……そうか……そうだね、楽しもう」

 

「あー、君たち、試合再開してもいいですか?」

 

「「あ、ごめんなさい」」

 

 3番風紀モブちゃんが打席につく。

 

 ふふっ、このまま三振を取り続けれたら試験時間に余裕で間に合いそうね!

 

 コハルはアズサたちが話している時、2人を三振させたことによって少しだが驕り始める。

 

 ヒフミは……まぁ良いとして。ハナコ……ハナコ!?

 

 ハナコが守備をするライトを見るとハナコはユニフォームのシャツを着て入るもののその下は水着になっていた。

 

「な、何やってんのよ!!!!」

 

 ハナコはとぼけたように耳とこっちに向ける。

 

「なんで水着!?エッチなのは駄目!……なのもあるけど普通に寒くない?それにボールがそっちいったらどうするのよ……」

 

 野球とは時にスライディングをしたりと体を使うスポーツ。その為服装は怪我がしないように作られてるのだが、素足が見える状態で野球をするとなると怪我の心配がある。

 

 そうしていたらアズサと風紀モブちゃんの会話も終わり、バッターボックスに立つ。

 

「何か、前2人とは違うとは言っていたけれど……ここで切らせていもらうわ!」

 

 一投目。アズサは外角低めを指示する。

 

 一球目は見事に外角低めに決まりストライク。

 

 何よ、大した事ないじゃない。

 

 早くもストライクを取れたことでコハルの驕りは加速する。

 

 2球目は……全力で真ん中高めね。

 

 コハルが投げる。

 

 カキン!

 

 バットがボールに当たる。およそ寿司があとったとは思えない音を出して寿司はレフトに飛ぶ。

 

「わ、私の方に!」

 

 寿司はフウカの頭の上を越える。

 

「いいねいいねぇ!長打だねぇ!」

 

 スポーツ先生は両手でガッツポーズを取る。

 

「やっと追いつい……た」

 

 フウカは目にする。先ほどまでボールとして使われてきたそれを。外野からは視認できなかったが、気付く。

 

 食べ物を粗末に扱っていることに。

 

 フウカは憤怒した。

 

「フウカー?早くこっちに投げてー」

 

 ショートのジュンコがグローブを広げて言う。

 

「……んで」

 

「ん?早くー!聞こえないー?二塁もう来ちゃうよー!」

 

「何で、食べ物を粗末に扱うんですか!」

 

 もうヤケクソ。美食研究会に拉致され、風紀委員会から追いかけられた挙句、深夜に野球をすることになり、食べ物を粗末にされる。

 

 料理人としての心と度重なるストレスによりフウカは壊れる。

 

「そーそーフウカ、ナイスボール゙!?」

 

 思ったよりもスピードと重さを持った返球にジュンコは思わず声が出る。

 

「うわっ、レフトの子強肩ですね……」

 

 3番風紀モブちゃんもその肩の強さに驚いていた。

 

「何か、フウカ怒ってない?……ってなにこれ!?」

 

 天丼。ジュンコにも説明した。何ならフウカにもした。プレーを中断し説明した。

 

 始まる前に説明してくれよ。

 

 そう、生徒たちは思ったのだった。

 

 なにはともあれ、現在の状況はツーアウト二塁。

 

 バッターは四番イオリ。

 

「覚悟しろ!」

 

 イオリはバットを構える。

 

 この人は……さっきやたら強かった風紀委員……警戒は怠らないように、今回は慎重に……

 

 アズサは1球目を外角高めのボール球にする。

 

「……打たれちゃった。それも二塁打……」

 

 コハルはわかりやすく動揺した。

 

 心を乱しているが試合の展開は止められず、投球をする。

 

「あ!?」

 

 コハルの声とともに寿司はストライクゾーンの中心へと飛んでいく。

 

 それをイオリは見逃さなかった。

 

 カキーン!

 

 サード方面へのライナー性のある打球。

 

「ヤバイ!」

 

 このままだとサードの頭を越えると思い咄嗟にレフトを見ようとする。

 

「させませんわ!」

 

 サードのハルナが飛ぶ、が。

 

 寿司はグローブの先にぎりぎり掴んだかと思われたが、長方形だった為かグローブから寿司が離れる。

 

 ワンバウンドはするもののライナー性の当たりだったことで2塁のモブちゃんは動けず。ランナーは一、二塁。

 

 そしてこの盤面で5番が来る。

 

「さて!君たちの底に眠る熱い寿司魂!早速見せてもらうよ!」

 

 スポーツ先生が打席に立つ。

 

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」

 

 理解先生を含む『SUSHI-TEC』全員の緊張感が上がる。

 

「ホームラン、さっそく狙っていくからね!」

 

 バットを外野席に向ける所謂『予告ホームラン』をするスポーツ先生。

 

 乱されては駄目だ。コハル、平常心を……!

 

 アズサはコハルにボール球の指示を出す。

 

 コハルも頷き、投げる。

 

「ボール!」

 

 振らない。

 

「ボールツー!」

 

 内角のボールも振らない。

 

「ストライク!」

 

 外角低めに入ったストライクにも目で追うだけ。

 

 不気味だ。あの宣言をしたスポーツ先生のことだ。ストライクを入れれば喜んで振ってくるだろうとは思っていたけれど……もしかして、何か待ってる?

 

 絶好球を待っているのか、外角低めが苦手なだけなのか、真相はわからない。

 

 苦手なのだとしたら続けて投げたほうがいいけど……

 

 それを読んでいるとしたら、同じ場所に投げるのは得策じゃない。

 

 次の球はできればボール球で様子を見たい……

 

 ツーボールワンストライクの場面で次の球を見送られるとスリーボールになりコハルたちが追い込まれる。

 

 4球目をコハルが投げる。

 

 これは……ギリギリだけど……。

 

 コハルに指示したところよりかはいくらかストライクゾーンに近づいてしまったが、振ってはいない。ストライクゾーンに入れば相手が追い込まれる。

 

「……ボール!ボールスリー!」

 

 やっぱり駄目だったか、とアズサはため息をつく。

 

「これで追い込まれたわけだけど、君たちはどうやってここから巻き返す?」

 

 試すように言うスポーツ先生。

 

「……」

 

 アズサは何も返さない。余裕がないのだ。

 

 次は……次は、どうすればいい?

 

 戦術についてならアリウスで教わっていたアズサだが、野球においての戦術はド素人。今、目の前にいるキヴォトス外のただの人間を倒す戦術が思いつかない。

 

 中々指示を出さないアズサにコハルが不安そうな顔をする。

 

「くっ」

 

 アズサは指示を出す。

 

 コハルも頷き投げる。5投球目。

 

「キタッ!内角高め!」

 

 カキーーン!!!

 

 今までで一番高い音。確実に心を捉えた打撃はバックスクリーンの右上を直撃。

 

「ホームラン!」

 

 スリーランホームランを決められ、3点が入る。

 

「ホームラン!あぁ!寿司は楽しいねぇ!」

 

 スポーツ先生は一周してホームベースを踏み、風紀委員たちとハイタッチをする。

 

 ここでこの男がこの試合に本気なのだと、『SUSHI-TEC』全員が気付く。

 

 その後、何とか6番の風紀委員モブちゃんを内野フライ(寿司だけど)でおさめ、守りが終わる。

 

「何よ、あれ!ハナから私たちを勝たせるつもりなんてないんじゃん!!」

 

 コハルが言う。口調からは怒りと焦りが混じっている。

 

「……」

 

 ハナコは素早くユニフォームに着替えるため更衣室へと向かう。

 

「……すまない、皆。この3点は俺がアイツを甘く見た結果だ」

 

「そんな─「そんな事はある」」

 

「俺は、俺自身をよく知っている、なにせ俺だからな」

 

「俺らは、寿司を食らう俺……先生よりは数段実力が劣るが2番手は俺だと思っていた……が、現実は違った。俺とアイツともう一人。この3人の実力が拮抗……いや、三竦みになっていたんだ」

 

「そこでの俺とアイツの対面は……圧倒的不利」

 

「今気がついたよ。俺は寿司を信仰する俺のバリアを解析できる。が、俺はアイツとのスポーツにおいて俺自身が何かを打破する力がない。君たち生徒に知恵を使うことはできるがそれだけだ」

 

「俺とアイツでは土俵が違う……本当にすまない」

 

「せ、先生。大丈夫ですよ!まだ1回の表ですよ!何とかなりますよ、きっと!」

 

「ヒフミ……」

 

「寿司を、食材を粗末に扱うあの男、私はあまり好きではありません。理解先生、得意とか苦手とかそういう次元ではない、食べ物を粗末に扱うということがどれだけことなのかを教える必要が私たちにはありますわ」

 

「ハルナ……」

 

「そうよそうよ!食べ物の恨みは怖いんだから!」

「あのお寿司が私のところに飛んできたら食べちゃうかも〜」

「私たちはできる限りのことをする限りです♡体が持つ限り精一杯ヤりましょう♡」

「……ッ!エッ、エッチなのは駄目ぇ!」

 

「……コハルちゃんもそんなに気負わないでくださいね?いざとなれば私が変わりますから」

 

「ッ……ハナコ、急に真面目なこと言わないで……でも、ありがとう」

 

「あらあら」

 

「皆、まだ諦めたわけじゃありません!先生、私たちの攻撃はこれからです!」

 

「ああ!そうだな!できる限り、やっていこう!」

 

「「「「「「「「「おー!」」」」」」」」」




 1回表、絶望みたいなスタート切ったよ……勝てんの、これ?

 なんかやけにキャラの濃い風紀モブいるけど、ネームドにするかは未定。私は3番ちゃん(仮称)と呼んでるよ。なんか面白そうな名前思いついたら送ってください。

寿司を楽しむ男先生の名前アンケート

  • スポーツ先生
  • 運動先生
  • 楽しむ(楽)先生
  • 体育会系先生
  • ヘアバンド先生
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