そろそろ寿司を食べないと◯ぬ先生   作:カンキツ蜜柑

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寿司が美味すぎるッ!カイザー理事?寿司と共に反省しろッ!!

「ねぇ…何で…銀行が…粉微塵になってるのよ……」

 

 セリカの発した一言。まるでどこぞの鎧の巨人を思わせるその発言。

 

 それもそうだろう。何故なら。

 

「ん、先生が静かだと思ったら急に爆発したから。でも、銀行強盗も成功したし先生も無事、捜査の目も掻い潜った。大成功」

 

「だから!どういうことよ!先生がいきなり爆発したことも、それでケロッとしてるとこも!理解できないわ……」

 

 シロコとセリカはずっと言い合いをしている。

 

「うへ〜、ただの銀行強盗のはずだったんだけどね〜……こんなことに巻き込んじゃってごめんね?ヒフミちゃん」

 

 ホシノが謝るが、ヒフミは「あはは……」としか返すことができなかった。

 

「先生はキヴォトスの外から来た、普通の人だと聞いていたのですが、誤情報だったんですかね?」

 

「まぁ、先生を見るに……ね?」

 

「あはは……」

 

「そんなことよりも。アヤネちゃん、カバンに入ってる例のアレ、確認しよう」

 

 ホシノがカバンを指差して言う。アヤネはカバンの中身を開け……

 

「うわっ!?」

 

 アヤネの驚く声にこの場にいない先生とノノミ以外の全員の視線が集まった。

 

「なになに?どうしたの?」

 

「こ、これを……」

 

 中に入ってるのは、大量のお金……とその角にちょこんと挟まっている。今回のお目当て。

 

「お金も取ってきちゃったか〜」

 

 ざっと一億はあるそれをよそに、ホシノは数枚の紙を手に取る。

 

「うん、うん。やっぱり」

 

 確信、とばかりに頷く。

 

「カイザーは私たちが借金の返済に充てたお金を使ってヘルメット団を雇った。これで確たる証拠が掴めたね」

 

「そうですね。所で先生とノノミ先輩は?」

 

 アヤネがホシノに聞く。ホシノは渋い顔をして答える。

 

「カイザーコーポレーション」

 

「へ?」

 

「だから、カイザーコーポレーション、本社だよ」

 

「え〜〜〜〜!?」

 

 アヤネは驚愕、ホシノは「何やってんの……」と言わんばかりに肩を落とす。ヒフミは、もう、「あはは」としか言えない。内心、私が関わってることがバレませんように……と神様に祈っていた。

 

        ◆◇◆◇◆◇◆◇

 

「先生!本当にカイザーコーポレーションに!?走りで!?せめて車を使いましょう?」

 

 ノノミが、言う。そう、走っているのだ。現在位置からカイザーコーポレーション本社まで走った所で何日でつくか、と言った所で、ノノミの言う通り、車を使ったほうが早い。だが。

 

「車を使ったら寿司が食えなくなるだろうがッ!!」

 

「ええ!?」

 

 こんな時でも、寿司を食べ続ける先生にノノミは若干引いた。

 

「それにこれを見ろッ!!」

 

「これは……?」

 

 見るからに加速板。そう。先生の元の世界にあったギミックの一つである。

 

「うぉーー!!これがあれば寿司も!カイザーも!朝飯前だせッ!寿司ッ!!美味しすぎておかしくなりそうだぜ!旨さの加減を知れッ!!寿司ィーーー!!!」

 

「………」

 

 爆速で駆ける先生と自分も加速板に乗り加速するノノミは思った。もう、おかしくなってる。と。

 

        ◆◇◆◇◆◇◆◇

 

「着いたぜ!」

 

「本当に着いちゃいましたね……」

 

 ノノミは一応、ホシノたち対策委員会のグループモモトークにメッセージを入れる。

 

        ◆◇◆◇◆◇◆◇

 

「何ィ!?本社が、壊滅状態だと!?」

 

 カイザーは叫ぶように言う。

 

『はいッ!』

 

「一体誰が!?」

 

『それは……寿司の被り物をした人物と3と書かれた被り物をした女によって壊滅状態になったとのことです……』

 

「一体何の目的で……」

 

『あなたですよ!?カイザー理事!!』

 

「はぁ!?」

 

『ここを壊滅させたあと、あなたの居場所を聞いてまわってたんですよ!』

 

「クソ、もうわかった!一旦切る」

 

『理事、話はまだ──』

 

 本社との通信を終え、カイザーは黒服に電話を繋ぐ。

 

『どうしましたか、カイザー理事?』

 

「どうしたもこうしたもない!!恐らくだが、シャーレの先生が、あのふざけた寿司野郎が!ここに攻め込んでくる!!力を貸せ!」

 

 切羽詰まったようなカイザー理事。黒服の返答はと言うと……

 

『それは……厳しいでしょう』

 

「どうしてだ!まだ、終わってないだろう!!それに!」

 

 続けて、カイザーは今回計画していた計画について話す。

 

「神秘の研究はどうなる?貴様が小鳥遊ホシノという強力な生徒を使ってやるあの研究……アビドスから小鳥遊ホシノが消えるから、こちらも攻められるというのに!」

 

『神秘の研究……そうでしたね。本来であれば空気中にあるはずの神秘、それがいきなり寿司になり、その寿司を食べることで生徒は強力になる。文字通り、神秘を取り込むことになるのだから……そこで考えついたのが、『神秘の保有量の限界』と『神秘の反転』。これは、我ながら面白い事を考えついたものだ、と思いましたが……クックック、残念ながらその計画は今回は失敗に終わりましたね』

 

「そんな、クソほど興味もない計画の話はもういい!!貴様の協力が得られない今、もう、あの男に勝つすべはない。本社が落ちたのだ。私が今持っている兵力じゃ焼け石に水……だから!私は逃げる!黒服、貴様は私の逃亡に協力しろ!!」「〜!!」

 

『……もう、ゲマトリアがあなたに関わることはないでしょう』

 

「は?」

 

『この状況から逃げ出すことは不可能……幸運を祈ります』

 

「おい!待てッ!………クソッ!!」

 

 黒服との通話が切れ、もう、カイザーには先制を相手出すには厳しい兵力しか残っていなかった。

 

「……せめて、どこかへ逃げなければ……!」

 

 逃亡の準備を始めるカイザー理事。

 

「お前が、カイザー理事ッ!!!」

 

「は?」

 

 目の前にいる男は寿司を頭に被り、寿司を頬張る男。

 

「シャーレの先生!?嘘だ!?何故、今ここにいる!?」「うるせぇ黙れッ!!」

 

「ぐぅぁぁぁぁぁ」

 

 こうして、カイザー理事はお縄につき牢獄へぶち込まれ、カイザーコーポレーション本社もほぼ倒産状態、だが、風の噂で別事業にシフトしてしぶとく生き残っているのだという。

 

 カイザーコーポレーションが消えたことで、アビドスの借金は共に消えた。アビドスの土地も戻ってきたのだ。

 

「なんか、しっくりこないのよね……」

 

 セリカが言う。

 

「全部、先生が解決してくれましたからね……」

 

「もう、走りたくない、です……」

 

「寿司!!美味すぎる!ふざけやがって!寿司!美味すぎるだろ!反省しろ!このうまさの加減を知れーーー!寿司ーーー!!これからもうまくあり続けろ!寿司ィー!!」

 

 対策委員会の教室で、先生は今日も寿司を食べる。

 

「うへ、まぁ、いいんじゃない?アビドスの借金も、カイザーコーポレーションもまとめて消してくれたんだからさ」

 

 借金を返す必要も、カイザーコーポレーションに怯える必要もない。アビドスは晴れて自由になったのだ。

 

『良くぞ成し遂げましたね。寿司をこよなく愛する者よ』「誰だお前はッ!!」

 

「「「「「いや、ほんとになに?」」」」」

 

 シッテムの箱から現れた、大いなる寿司の意志。

 

『あなたが食べた寿司。その寿司のおかげであなたはいずれ来る「寿司を憎む者」に対抗する事が出来るでしょう』「なるほどッ!!」

 

『ですが、まだです。これからも寿司を食べ続け、寿司ソウルを集め、力をつけるのです』「やあってやるぜッ!」

 

『いきなり、出ないでください!生徒さんたちが困惑してます!』「誰だお前はッ!!」『アロナです!!』

 

 アロナは大いなる寿司の意志をシッテムの箱に戻し、自身も戻る。

 

 なにはともあれ、これで、アビドスは救われたのだ。

 

 

「食べたぜッ!!」

 

 

 先生はそう言って、満足そうにシャーレへと道に浮かぶ寿司を食べながら帰っていった。

 





 カイザー「(社会的に)死んだぜ!」
 カイザーコーポレーション「(倒産して)死んだぜ!」

 アビドス編、読んでくれて嬉しいぜ!

 次からはエデン条約編まで飛ぶぜ!

 次回『何ィ!?ロールケーキ寿司だとぉ!?』
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