時々周りを曇らせる隣の悠真さん   作:究極の闇に焼かれた男

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今回は悠真が膝枕をされながら寝ている時の有希sideの話となります。

追記:有希sideという名の悠真の瞼の傷が付いた原因の一端について語られます。


昼寝をしてたら幼馴染に膝枕をされていた件(有希side)

 

 

 

有希side

 

 

「───悠真くんが無防備な姿を晒しているのは随分と久しぶりですね」

 

 

静かな声でそう言いながら私に膝枕をされている悠真くんの寝顔を見つめる。

 

普段の悠真くんは自分の無防備な姿を他人に見せないように気を付けており、本能的なのか常に周囲を警戒していて1人で居る時しか昼寝をする事がない。

 

故に今の状況は本当に珍しい事なのだ。

 

 

「こんな風に安心しきった表情で寝ているなんて、今日は良い日になりそうですね…………あっ」

 

 

安らかな表情で眠る悠真くんの姿に思わず笑が零れそうになった瞬間、ふと悠真くんの右目の瞼の上に付いた傷跡を目にして思わず息が詰まりそうになった。

 

その傷跡は本来なら悠真くんが負う必要のなかった物であり、何よりも私にとっては今も尚残り続ける罪と後悔の証でもあった。

 

 

「……ごめんなさい、悠真くん」

 

 

思わず零した言葉に私の心臓が強く締め付けられる様な感覚に陥り、自然と表情が歪みはじめる。

 

悠真くんの負った右目の瞼の上に付いた傷跡、それは本来なら私が負う筈だったのを悠真くんが身代わりとなって負った物だった。

 

 

 

──────────

 

 

 

思い出すのは醜悪な笑みを浮かべながら刃物を向けてくる男の姿と、その男から私を守ろうとして傷を負い赤い血を流す悠真くんの姿。 本当なら絶叫を上げていても可笑しくない程の傷を負っているにも関わらず、悠真くんは自分の手で傷口から溢れ出る血を抑えながら必死に私を守ろうとして男に立ち向かい、そして男を殴り飛ばして意識を奪った末に静かに地面へと崩れ落ちた。

 

その後の事は正直に言うと余り覚えていない。

覚えているのはサイレンの音と私を優しく抱きしめる兄、そして担架に乗せられ救急車で搬送されて行く悠真くんの姿だった。

 

 

 

 

あれから1〜2年近く経った。

あの時に負った傷跡は今でも悠真くんの瞼に残っており、それを見る度に私の心は強い罪悪感と自責の念で締め付けられる。

 

どうして悠真くんが傷付いてしまったのか、何で事件が起きてしまったのか、今でもその考えが頭を過ぎることがある。

 

本当なら、私が悠真くんに恋をする資格なんて無い。 けれど私は彼への恋心を捨てられないどころか、年を追う毎にその想いは増すばかりだった。

 

許されない恋心かも知れない。 それでも…

 

 

 

 

「──貴方に恋をしてもいいですか」

 

 

安らかに眠り続ける彼の寝顔を見ながら私はそう呟くのだった。

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

オマケ情報『悠真の瞼に傷を付けた男について』

 

 

情報その1.年齢は推定でも10代後半の男。

情報その2.犯人の本当の目的は──だったとの事。

情報その3.男は───の──が依頼したらしい。

情報その4.現在犯人は脱獄して"逃亡中"である。

 

何時になるかは分かりませんが執筆しようと考えているIFストーリー、どれを観てみたいですか?

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