それと今回は短めとなります。
綾乃が屋上から立ち去った後、悠真は綾乃から手渡された弁当を残さず食べると昼寝をする気分にもなれず弁当箱を片手に教室へと戻っていた。
(そう言えば初めてだったかな、父さん以外に手作り弁当を貰ったの…)
ふと思い出した様子を見せる悠真は、心做しか口元に小さく笑みを浮かべながら廊下を歩いていると、
「おっ、悠真っち発見」
「ん? その声は──やっぱり【乃々愛】か」
背後から聞こえて来た声に悠真が振り返ると、制服をラフな格好に着崩した少女──【宮前乃々愛】が立っていた。
「今日は取り巻き連中は居ないようだが、俺に何か用でもあるのか?」
「用って程じゃないんだけどさ、今日の放課後って暇だったりする? もし暇だったら2人で何処かに遊びに行かない?」
「誘ってくるのは素直に嬉しいんだが、今日は残念な事に大事な予定があってな」
「大事な予定?」
「それが色々あって生徒会に入る事になったんだ」
「えっ、嘘!? 悠真っちが生徒会!? 年がら年中お悩み相談を受けてるあの悠真っちが!?」
「言い方が妙に仰々しい気がするが、あと誰が年がら年中、お悩み相談に乗ってるだ。 言っても大して悩み相談を受けてるつもりは無い」
生徒会に入る事を正直に答えると、乃々愛が仰々しい反応を見せてきた事に悠真は思わずツッコミを入れていた。
「まあ、そう言う事だから。 遊びに行くのは次の機会にしてくれると助かる」
「ふーん、そうなんだ……」
悠真が申し訳なさそうに告げると、笑みを浮かべていた乃々愛の表情が打って変わり不機嫌そうなものへと変わる。
「せっかく久しぶりに悠真っちと2人きりで遊べると思ったのに、本当に残念だな〜」
「そんな風に言われても、こればかりは俺にもどうしようもないんでな……」
そう答える悠真だが乃々愛は不機嫌なままで、流石にどうするか困った悠真は不意に思い付いた考えを提案する事にした。
「その代わりと言ってはなんだが、今度の休日にでも一緒に出掛けるか?」
「本当!? 当然2人きりだよね!!」
「み、妙に2人きりに拘るけど、お前が良いなら構わないけど…」
「約束だよ、悠真っち♪」
悠真の提案に勢い良く食いつく乃々愛の反応に悠真は若干引き気味に答えると、先程まで不機嫌だったのが嘘のように機嫌を良くした乃々愛は笑みを浮かべる。
「の、乃々愛…そろそろ教室に戻らないと午後の授業に間に合わないんじゃないか?」
「あっ、本当だ。 いきなり呼び止めてごめんね悠真っち」
「別に問題ないから良いよ」
「それなら良かった♪ それじゃまたね、悠真っち」
そう言うと乃々愛は軽く手を振りながら教室へと戻って行く後ろ姿を見届けた悠真は気を取り直すと急いで教室へ戻るのだった。
そんな悠真を視線だけで見つめながら、口元に小さな笑みを浮かべる乃々愛に気付かずに……。
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何時になるかは分かりませんが執筆しようと考えているIFストーリー、どれを観てみたいですか?
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アリサがヒロインのIF
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マリヤがヒロインのIF
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悠真が女の子な世界線のIF
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綾乃オンリーのIF
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乃々愛が幼馴染兼ヒロインのIF
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沙也加がメインヒロインのIF